国語は好きですか

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  • 大修館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469222388

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったー。
    極端な考えじゃないかと思うこともあったけど、英文科の先生が日本語を大切にしようということに、大きな意味があるなと。
    英語も大切だけど、日本で大きくなる子供たちには、しっかり日本語で考える力をつけてからのほうが、もっと英語もより深いものになるのかもと思ったり。

  • 国語は好きですか
    外山滋比古

    ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧

    -国語と日本語-
    日本語を習ってはないのか。国語は好きだったけど、文法はしっかり分かっていないかも。
    -悪魔の言語?!-
    外山さんの日本語への愛。自分の勉強不足で言葉が分からないのに、悪魔の言語とは!
    -「私」の問題-
    日本語に第一人称はほとんど使われないが、子供に対して相手が呼びかける言葉を使うって面白い。
    -文字-
    日本語にはひらがな・カタカナ・漢字と多くあり、更に漢字の略字まで。なのにalphabetまで覚えなければならない。最近は英語の頭文字をとった略語や英語にもならないカタカナ語も増え、日本人の考え方そのものが変わってきている。
    -タテとヨコ-
    実際、文章は縦書きの方が読みやすい。横書きの本も時々読むが慣れるのに少し時間がかかる。外山さん曰く、近視の原因は横書き文字。心の目も悪くする。
    -よみ・かき-
    日本人は読むことは習うが作文は習わない。アメリカが勧める「はなし・きく」も無視し、読み方中心の教育を行っている。それがオレオレ詐欺被害にも関係している?
    -聴く・話す-
    一生懸命聞いてたら書く暇が無いし、書いてる間は聞き取れない。間違ってなかったと思って安心した。ちゃんと聞いてる方が残る。
    -言文一致-
    外国語に関しては翻訳に頼ってるので言文一致してると願う。自分自身は一致に近づけるよう上手に表現したいと思ってこんな本読んでる。
    -段落とパラグラフ-
    段落なんて雰囲気じゃないの?段落が無かった源氏物語につけたのは、原文に基づいてないかもしれないけど、私としてはそもそも原文が読めないからなぁ。句読点は読みにくさ回避。
    -正書法-
    正書法は分から無いけど、日本語ってかなり自由だったと知った。この句読点も私の好きなところで打てる。
    -敬語-
    敬語は人のためならず。相手を高めて自分を低めて丁寧に。そういえば親も先生も友達みたいに話してたなぁと思い出す。だからか敬語はすごく苦手。
    -俳句的-
    日本語が崩れかけてるとは言っても、俳句などはずっと愛されて来てると思う。しかし芭蕉以来、優れた俳人は余りいないそう。
    -あいまいの美学-
    日本人ははっきり否定することが苦手なので曖昧に否定するけど、相手も日本人なら読み取る繊細さがあるので分かる。相手を重んじるために曖昧にする、ということだが、私にはこの美学は分からない...
    -古典-
    古典は作者の手から離れたところでなるもの。後に解釈が変わってしまってるものもがほとんど。ガリバー旅行記は風刺だったが子供向けの物語になって広まった。外国に惹かれている現代語は古典に向いていないだろう。
    -散文-
    普通の文章でも、人に読ませるとなると難しい。本や映画の感想すら難しいと思ってるので。中学生の頃に書いた小説、先生は読んでくれてたんだろうか…。
    -ことばの調子-
    日本語は五七調だけでは無い。むしろ四を好む。英語を略すのもそうだし、漢字の四文字熟語など。
    -英語の授業-
    私の頃は中学からだったけど今では小学生も英語の授業があるという。外国語の前にしっかり日本語を学ぶべき。
    -国語愛・文化的ナショナリズム-
    外国語(英語)が分かると良いだろうと思うこともない訳では無いけど、せっかく日本に生まれたなら日本語を国語として深く学びたいと思った。

    2022/10/08 読了 (図書館)

  • 非論理の典型みたいな本。論理ではなく連想と思い込みで文章が紡がれる。
    そういうの好きな人はいいかもしれないが、僕は苦手。

  • 途中までですみません。まったく最近の世の中ときたら……というグチに国語の正史を踏まえた濃厚な含蓄を含むエッセイです。

  • 日本語と英語(外国語)の対比の話としては面白い。
    ただし読んでいて国語の語彙などが増えるような本ではなく、日本における日本語教育の問題点をあれやこれといった事実をもとにして話を展開させている本。
    よって話に一体性がなく、おじいちゃんのボヤキ程度の構成になってしまっている。
    漠然としすぎていて一番何が言いたかったのかもわからない。ヒマしのぎになら読む価値ありかと。

  •  国語の試験でよく見かけた外山滋比古さん(鷲田清一さんや養老孟子さんと並んで最もよくお名前を見かけたような気がします)。

     そんな事情もあり、教科としての国語の話かと思っていたのですが、実際は日本語・母国語の話でした。読み書きへの偏重で話す・聞く能力が停滞していることを嘆き、「話せない先生」が教える劣悪な小学校の英語教育に異を唱えます。国を愛することは母国語を愛することだ、という主張が力強いです。

     母国語を「文化的ナショナリズム」と捉え、その本質に迫ります。最後まで読んだとき、タイトルのもつ重みに気付かされます。自分がどこまで日本語のことを分かっているのか、そしてどれだけ日本語を愛せているのか・・・。最後まで読むと、本当にタイトルが重いです。

  • 日本語の我と汝は、芝居の黒子のような存在。働きはあるが姿は朧、はっきりとはさせない。自称が明確ではなく衝突の危険が小さい。議論になじまず喧嘩に遠い。平和、共存にふさわしい言葉として日本語は発達してきた。句読点も読者の理解を助けるものであって、読む側が十分ものの分かる人であれば蛇足である。必要のないものは蛇足であり、蛇足は相手に対し失礼というもの。世界に類のない日本語独自の曖昧の美学。日本人の洗練なればこその美学が日本語にはある。

  • 「国語は好きですか」という問いかけになっているタイトルに惹かれて購入したものの、内容は簡単なものではなかった。想像したのと違って、非常に厳しい指摘をされていた。
    正直、私は学生の頃は国語があまり好きではなかった。しかし、大人になって読書が好きになり、今なら国語も好きといえるのか…と思っていたが、それは大きな勘違いだと気付いた。そんなに単純に好き嫌いだけで測れるものでもないし、ここに書かれている国語教育そのものの問題点を読むと、まだまだわからないことが多いことに気づかされる。
    いずれにしても、日本国民として自分の国の”言葉”をもっと愛することが大切なのだと感じた。

  • 国語教員若しくは教員志望者の方にオススメです。教室で生徒に話せると良いと思います。

  • まず単純に読み物としておもしろい。ハハハハ。典型的な頑固じいさんだなぁ。と思いながらサクサク読める。

    次に内容もかなり同意する。特に小学生低年齢からの英語教育の実施や、日本語を学びたい人に対する冷遇、言語学者に対する憤り、なるほど著者の主張を読んでみたらひどく納得できる。言われてみたらそうだなと。

    日本語はすべての土台。土台がしっかりしてないと立ったとしても脆い。当たり前なんだけど難しいよね。わいも土台がしっかりしてるとはとても思えない。

  • ・日本語は縦書きであるべき
    ・本当に話を聞くならメモは無駄
    ・黒板の字が綺麗でこそ教師
    ・小学生に英語教育なぞ不要
    ・幼少期から敬語を

    概略。全てに同意。
    むしろこれほど同じ考えを持っていたことにびっくりして、ファンになってしまった。
    言語力は思考力なり。

  • わりとずっと文句みたいのが続いてた印象

  • ことば

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著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『新版 読みの整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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