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- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784469222401
感想・レビュー・書評
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近々、漢文の指導をするため読んだ。漢字の音訓にはじまり、送り仮名、返り点、書き下し文と基礎的なことを説明したうえで、教科書に載っている教材を例に、それぞれの漢文の勘所と具体的な指導例を示す。
第1章の「漢文指導の基礎・基本」で扱われる内容は、高校生のときまでに習うような本当に基礎的なことであるが、「字音/字訓とはそもそも何か」「書き下し文とはそもそも何だったのか」と、その成り立ちにかなり突っ込んで説明してくれているため、そうだったのか、と新しく知ることが本当に多かった。
筆者の立場として、何よりも教材研究を重視しているところに、すごく好感を持った。指導書レベルの知識にとどまって、小手先の指導技術や言語活動を工夫するのではなく、注釈書から多種多様な参考文献にあたって漢文について理解する。コンテンツに対する理解が、何よりも授業の質を高めるという意識は、本当に見習いたい。
明日の授業をとりあえずどうにかしたい、という人には、あまり響かないかもしれない。漢文を教えるにあたって、もう一度、基礎基本から学びなおしたいと思う人は、手元に置いておきたくなる一冊だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
書き下し文など基礎の指導方法のほか、どのように教材研究を行ったら良いか、「静夜思」や「雑説」などの定番教材を具体例に挙げて述べられている。
新人教員だけでなく、教材研究とは何か、指導書を使わない教材研究はどのように行うのかに悩む教育実習生にもおすすめ。
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