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- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784469233148
作品紹介・あらすじ
中国語は漢民族の言語として時代とともに歩みつづけてきた。中国語を書き表わすために、人びとは漢字という文字を創りだした。漢字が表わす"形""音""義"そして"文法"は、その長い歴史のなかでどのように姿を変えてきたのか。人びとは自らのことばをどのようなものとしてとらえてきたのか。古代から現代に至ることばの変遷と探究の歩みを、文化史的な視点から描きだす。
感想・レビュー・書評
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漢字の形・音・義と文法について、その探究の歴史を書いている。300ページくらいの本だが、内容は骨太な本です。「形」では甲骨から楷書までの字体の成立、『説文解字』の構成を説明しており、「音」では『広韻』や『韻鏡』などの韻書の特殊用語(双声・畳韻・三十六字母・・清濁・等・摂など)を解説し、中古音から現代音までの変遷を解説している。「義」では『爾雅』『方言』『釈名』などの義書の体裁をのべ、特に『方言』に詳しい。「文法」では『助字辨略』からはじめ、『馬氏文通』をへて、王力・呂叔湘・高名凱などの主要著作の体裁と欧米言語学からの影響を論じている。あちこちに「脱線」があり、ting3が満州語起源であるとか、家がkaからjiaになったのは清初だとか、とにかく著者の蘊蓄を傾けたすばらしい本です。
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