フランス人の流儀―日本人ビジネスパーソンが見てきた人と文化

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制作 : 立花 英裕  日仏経済交流会 
  • 大修館書店 (2012年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469250817

フランス人の流儀―日本人ビジネスパーソンが見てきた人と文化の感想・レビュー・書評

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  • 東久留米Lib

  • ○この本を一言で表すと?
     フランス在住経験者の経験談を収録した本


    ○この本を読んで面白かった点
    ・いろいろな時期にいろいろな立場でフランスに在住した人たちの体験談が載っていて、フランス人の感覚がよく伝わってきて面白かったです。

    ・章末のコラムで各章のテーマ以外のことに触れていて面白かったです。

    ・幕末や明治にフランス人から様々な知識や技術が導入されたことが日本史の教科書に載っていましたが、改めて列挙されると近代日本のスタートに欠かせない存在だったのだなと思いました。フランスは農業国というイメージとファッションブランドのイメージだったので、産業国という側面をあまり知りませんでした。(序章 フランス流のビジネス理解の基礎)

    ・化粧品やワインといういかにもフランスというイメージのビジネスで日本企業がチャレンジして成果を上げた話は面白いなと思いました。進出先の文化を理解してようやく成功に繋げることができたというストーリーはフランスだけでなく、どの国でも必要だと思います。アジア圏での進出と違ってその辺りに気を配っているのは、相手国が一流国だという意識のおかげかなと思いました。(第1章 フランス流/日本流ブランド戦略)

    ・フランスにはグランドゼコールというエリート養成校があるという話は前に聞いたことがありましたが、その実態を日本人の目から見た経験談が載っていてよく理解できたように思います。アメリカのビジネススクールの体験談と似ているような気もしましたが、それよりエリート度合いを一歩進めたものであるような印象を受けました。(第2章 フランスビジネス社会を支える人々)

    ・フランスのエリートがさまざまな秘密クラブに参加しているという話はいかにもフランスっぽいですが、その実態に触れる体験談は初めてで面白かったです。(第2章 フランスビジネス社会を支える人々)

    ・フランスは農業国と言うイメージがありながら農業はGDPの2%程度しか占めていないことや、フランス人エリートと部下の関係のトップダウンぶりが日本よりもかなりはっきりしていること(部下は戦略的な話や提案を一切しない)などは初めて知りました。(第2章 フランスビジネス社会を支える人々)

    ・日本とフランスの警戒論の比較(日本は要人警護についてかなり甘い)、ソリダリテ(連帯)の考え方による後払い方式、愛国心による高い消費税、長いバカンスなど、日仏の違いが挙げられていて面白いなと思いました。(第2章 フランスビジネス社会を支える人々)

    ・フランス人のコミュニケーション能力のすごさと日本人のダメさの比較がズバリと書かれていて面白かったです。日本人は「論理的に相手を説得する」と「情報を伝える」を混同してしまうというところは私自身も思い当たるので今後は気を付けたいなと思いました。フランス人はまずノンといって弁証法的に議論を進めることが暗黙の了解だそうですが、日本人が反論に立ち往生してしまうという話は大部分当てはまりそうだなと思いました。(第3章 フランス人の発想と行動スタイル)

    ・フランス女性の生活スタイルの話は本当に日本と違うなと思いました。育児支援のビジネスが浸透していることは他の国でもありそうですが、離婚・再婚が当たり前で、また離婚しても親権は対等という点は大きな違いだなと思いました。また、PACSという結婚ではない連帯協約が法制化され、婚外子も当たり前という状態も日本と大きく違うなと思いました。(第3章 フランス人の発想と行動スタイル)

    ・フランスの労使がはっきり分かれていて食事も共にすることがないことや、労働者の権利がかなり強いことなどは初めて知りました。また雇用において日本のように新卒を求めず経験者を求めること、そのためにインターンシップが充実していることなどは、企業側からすると効率的だなと思いました。(第4章 フランス流人材育成と雇用)

    ・いろいろな本で目にするINSEADがフランス発だったということを初めて知りました。10ヶ月でMBAを仕上げるというハードスケジュールに遊びのハードスケジュールも加わって超ハードというのはかなり過密スケジュールになりそうですが、それを乗り越えた者同士の連帯感が卒業後も続くのは納得です。(第5章 グローバルな日仏経済交流)

    ・フランスのリーダーは自分が管轄していることを全て把握する、日本のように60~70%のコンセンサスではなく100%のコンセンサスに至るまで議論する、というトップのあり方は大変そうですがこちらの方が望ましいのではないかと思いました。しかし、日本人気質のまま実行するとただのマイクロマネジメントになってしまいそうな気がします。日本でこのやり方を導入するとなるとリーダー自身の資質の養成がかなり必要とされそうです。(第5章 グローバルな日仏経済交流)

    ・日本のボトムアップのマネジメントとフランスのトップダウンのマネジメントはいかにもかみ合いそうですが、実際に日仏合同で発展途上国において実績を上げているという話は納得できるなと思いました。しかし、気質の違いがかみ合わないケースが他の本で書かれていましたし、日仏間の調整ができる人材がキーになりそうな気がします。(第5章 グローバルな日仏経済交流)

    ・フランスの街と近郊の農地がうまく連携して食文化を支えているという話はなかなかいいなと思いました。中世以降の都市の形成もそのような形だったと思いますが、それがそのまま残っているようで歴史や文化を長く受け継いでいる国だなと感じました。(第6章 文化大国フランスの底力)

    ・文化について国家として取り組んでいる話は韓国などでもそうだと思いますが、日本こそ国家として取り組んだ方がいいのではと思いました。(第6章 文化大国フランスの底力)

    ・多言語主義ではなく複言語主義、という考え方は初めて知りましたが、異文化同士の交流には必要な考え方だと思いました。フランス語をグローバル言語として確保する努力をOIF(フランコフォニー国際機構)という組織が実践しているということを初めて知りましたが、日本もこういった活動をできればいいのになと思いました。大東亜戦争での侵略のイメージがあって難しいのかもしれませんが。(おわりに これからの日仏交流に向けて)

  • フランス人だけに限らない、異文化交流に役立つ。
    エリートと同じ学歴は持てないかもだけど、教養が大事。
    そして複言語化。
    今年の目標の指針ができそうだ

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嫌う人がいてもいいからオリジナルスタイルを貫く方が大切?エリートの方が実は重労働?ブランド力は伝統を重んじるからこそ守れる?生活の達人フランス人、その仕事とのつきあい方とは。

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