フロイトとユング (レグルス文庫 183)

  • 第三文明社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784476011838

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  • 小此木敬吾は、古沢平作の弟子で、フロイトの孫弟子にあたります。一方の河合隼雄は、マイヤーのもとで教育分析を受けた経歴があり、ユングの孫弟子のような立場です。本書は、この両者が、フロイトとユングそれぞれの考え方について語りあった対談です。

    フロイトは合理主義の信奉者であり、無意識を自我に統合することを目標に掲げたのに対して、ユングは無意識のなかにひそむさまざまな要素の相補性を生かすことを重視したという基本的な立場が、両者の対話を通じて明らかにされています。また最終章では、それぞれの立場からの日本文化論が展開されており、母性の強い日本の問題で両者が意見の一致を見ています。

    ただ、ふだんはわかりやすい言葉で語っている河合ですが、対談相手の小此木も専門家ということもあってか、やや難しいところもありました。とくに、内向と外向、あるいは退行といった概念についての問題提起をおこなっているところは、当方にフロイトやユングについての予備知識が乏しいということもあって、何が問題になっているのか明瞭に理解できませんでした。

  • ドキッとするような人の名前がでてきて、こんなこと言っちゃってもいいのか?!って、本気で心配しちゃう内容。

  • 大学の図書室で試験の空き時間に読了。日本フロイ党vs日本ユング党のしゃべりたい放談。おもしろい。このあと両陣営とも有力な後継者が出ていないのは深層心理学じたいのすたれによるものなのかな。

  • フロイトとかユングとか。
    驚くでしょうが殆ど概略だけでこのひとたちが何を言ってるのかとか知りませんよ。こうなったら自分で調べるぜい。

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著者プロフィール

1930年東京府生まれ。日本の医学者・精神科医、精神分析家。学位は、医学博士。1954年慶應義塾大学医学部卒業。1960年「自由連想法の研究」で医学博士の学位を取得。慶應義塾大学環境情報学部教授、東京国際大学教授を歴任。フロイト研究や阿闍世コンプレックス研究、家族精神医学の分野では日本の第一人者である。著書はいずれも平易な記述であり、難解な精神分析理論を専門家のみならず広く一般に紹介した功績は大きい。2003年没。主な著書は『精神分析ノート』(日本教文社,1964年)、『モラトリアム人間の時代』(中央公論社、1978年)、『フロイトとの出会い―自己確認への道―』(人文書院、1978年)など。

「2024年 『フロイト著作集第7巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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