よりよく生きるということ

  • 第三文明社
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784476032284

感想・レビュー・書評

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  • 現実主義という磐石の岩の上にのみ、生や自分あるいは他者に対する信仰は立てられるべきものである。とありました。その現実主義とは、悪を見抜く能力のこと。イリュージョンの中に仕合せや生きる価値や目的を求めていると必ず毒を含んだ結果が待っている。イリュージョン…人間の欲求を満たすためのまやかしは商業として果てしなく成立している。社会システムが要求する限り個人がどこまでその中で真の生を生きられることが出来るのか、、、わからない。悪を見抜く力が賢さであり、現実主義であると同時に、馬鹿でいることのほうが逆に賢い生き方であるともいえるのではないだろうか。

  • 『生きるということ』を上梓する際に削った部分を、今回『よりよく生きるということ』として再構成している。

    フロムがなぜ削ったかについては、この部分が安易な自己啓発として見られたくなかったためだという。
    こうすれば苦しまずに良き生を生きられますというのはありえないのに、人々は痛みを伴わない自己成長を望むので、誤解されたくはなかったということだそうだ。

    中身は、理論的であるが、実践的なものがないわけではない。
    実践的なものとして、瞑想や自己分析、集中すること、気づきなど少々難しいものがある。

    よりよく生きるためにどうすればいいか、たくさんのヒントを与えてくださった御本というのは間違いない。

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著者プロフィール

ドイツの社会心理学者、精神分析家。1900年、フランクフルト生まれ。ユダヤ教正教派の両親のもとに育ち、ハイデルベルク大学で社会学、心理学、哲学を学ぶ。ナチスが政権を掌握した後、スイス・ジュネーブに移り、1934年にはアメリカへ移住。1941年に発表した代表作『自由からの逃走』は、いまや社会学の古典として長く読まれ続けている。その後も『愛するということ』(1956年)、『悪について』(1964年)などを次々と刊行する。1980年、80歳の誕生日を目前にスイス・ムラルトの自宅で死去。

「2022年 『今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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