P&G式 世界が欲しがる人材の育て方 日本人初のヴァイスプレジデントはこうして生まれた

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.41
  • (29)
  • (77)
  • (125)
  • (23)
  • (3)
本棚登録 : 630
感想 : 115
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478001950

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • P&Gはいい会社だなぁと思った。
    和田さんの自伝なので、世界が欲しがる人材の育て方が書かれているわけではないです。良い内容だと思いますが、中身と違うタイトルをつけるのはやめてほしいと思った。

  • ウィスパーの導入時の話は、実体験に照らして興味深かった。
    羽付のウィスパーのサンプルが、学校前やポスティングで豊富に出回ったのは、とても印象的だったので。
    ところで、「ワンステップラップ」はP&Gが最初だったんでしょうかね。ユニ・チャームだという話もありますけれど。

  • コミュニケーション力は、人を動かす力だと私は考えています。動かすと言うのは、心理的な意味も物理的な意味も含まれます。 ブレンストーミングの初めに、アイディアキラーになるような言葉を封印する約束をします。そしてどんなアイディアでもリスペクトすることにより、いくつかのユニークなアイディアが本当に見つかるのです

  • 1977年、まだ小さかったP&Gサンホーム社に入社し、女性初、マーケティング部に配属された和田さん。
    「ウイスパー」を日本市場でトップブランドに育て上げた後、「パンテーン」「ヴィダルサスーン」「パンパース」に携わり、次々と成果を上げ、紙製品事業部担当のジェネラルマネジャーに昇格。
    とにかくアグレッシブな凄腕の女性だ。入社して3年半でブランドマネジャーに昇格したという異例の経歴の持ち主だけあり、文章から自信とプライドの高さが十分伺えた。
    個人的には、ビジネス本を読む際は、謙虚な語り手を好むのだが、事実でもあるから、素直に読み進めることが出来た。

    ・社内コンサルタント・・・新製品の発売計画に対して、ピアレビューといってジェネラルマネジャー同士で最後何か見落としたことがないかどうか、第三者的な観点から検討してもらうこと。
    ・パンテーン・・・もともとP&Gが買収したリチャード・ヴィックス社が持っていたブランドだった。「光り輝く健康な髪」というポジショニング。
    ・メンター制度・・・アジアのトップだったラフリー氏がメンターだった。直接のラインの上司ではない上級マネジャーが定期的に相談に乗ってくれたりアドバイスをくれる制度。
    ・「Giantd of Japan」・・・海外の人に日本を知ってもらう為のバイブル。日本の文化、考え方に影響を与えたと思われる40人の話が載っている。
    ・ダイバーシティ・・・ジェンダー、国籍、宗教、部門、業界など。性差だけでなくさまざまなダイバーシティを組織に取り入れていくことが企業活動自体にとってメリットになる。

  • 私の知っているPGとは違う部分もあるけど、やっぱ改めてすごい会社だなと思った。大きな組織をマネジメントする力、人材育成の制度が整っている。またこの著者の方のバイタリティ、柔軟さもすごいなと感じた。今さらキャリア転向はできないけど、マーケティング面白そうだなと思った。

  • P&G時代のプロダクトマーケティングの話を中心に、チームワークの育て方、仕事の考え方を著者なりの視点でまとめられたもの。凄い結果を出しているが、時代の流れに乗れたのが一番の要因か。

  • ■「What Counts Factors」(WCFs)
    P&Gで、新人からCEOまで、誰でも身につけることがを期待されているスキル
    ・リーダーシップ
    ・実行力(イニシアティブをとる)
    ・優先順位をつけて仕事をする
    ・クリエイティブ力
    ・他人との効果的な協働
    ・戦略的思考と問題解決力
    ・コミュニケーション力
    (+専門分野の熟練)

    ※現在はSAWsという新しい基準へアップグレードされている。
    http://faculty.msb.edu/homak/homahelpsite/WebHelp%20061813/P&G_SAWS.htm


    ■やってみてできなかったことも良い経験になる
    「やってみたらできなかった」ということは、「無駄だから、やらない」ということとは根本的に違う


    ■大きな問題の正体
    大きな問題は小さな問題の集合体と考えてアタックするのがベスト。分解して分析するクセをつける。
    次に優先順位をつけて並び替えていく。このときの優先順位は、全体の問題に与える影響力の大きさ。


    ■3Eリーダーシップモデル
    リーダーシップはポジションではなく、リーダーとしてみんなから受け入れられるビヘイビア(行動)
    リーダーとして理想的なビヘイビアは次の3つで表現され、それぞれの頭文字をとった「3Eリーダーシップモデル」

    Envision(ヴィジョンでもって組織を率いる)
    1. ヴィジョン(将来の構想)を作り、常にヴィジョンを掲げる
    2. 限界でなく可能性に焦点を当てる
    3. 組織を主要な目標と勝つための戦略に集中させる
    4. ヴィジョンに対する本人の信念を言動で示す

    Energize(動機づける)
    1. ゴールを決め、高い基準で役割と責任を明確に定義する。一貫してぶれない
    2. 緊迫感を示す
    3. 自他ともに誠実なコミュニケーションをする
    4. 熱意をもっていることや、リスクをもいとわないことを行動で示す
    5. 人々を大切に思っていることを示す

    Enable(人材育成・組織開発をする)
    1. 戦略の実行に必要な能力を定義し、育成する
    2. 自らが率先して高い影響力があるシステムを開発する
    3. リーダーだけが解決できる障害を取り除く
    4. データベースの問題解決を奨励する
    5. 自らの仕事をするための必要なスキルを持つ
    6. 人々の能力を育成する前向きな環境を作る
    7. 効果的に権限移譲する
    8. 成功と貢献に報い、褒める
    9. 自ら部下のキャリア育成のプロセスをリードする
    10. 個性を価値ある多様性として認める
    11. 状況に合わせて臨機応変に行動する

    ※逆にすると…
    (リーダーとしてあるまじき行動)
    ヴィジョンを持たずに組織を率いる
    1. ヴィジョンがない
    2. 可能性がないとあきらめる
    3. 組織がばらばらの方向を向いている
    4. 本人に信念がない

    部下をがっかりさせる
    1. 目標がころころ変わる。役割分担がはっきりしない
    2. のんびりしている
    3. 陰口や讒言の横行を許す
    4. 情熱がない
    5. 部下を重要視していない

    人材を育てない
    1. 必要な人材を確保しない
    2. 重要なことはいつも人任せ
    3. 重要課題から逃げる
    4. 勘に頼りすぎる
    5. 上に立つには十分な能力がない
    6. 人材育成する環境ではない
    7. 権力を独占する
    8. 成功に報いない、褒めない
    9. 部下のキャリア形成を考えない
    10. 個性の強いものは嫌う
    11. 異なる状況に対応できない

  • 日本人で初のヴァイスプレジデントになった。
    メモ:
    ・大きな問題がおきたら、分解して分析する癖をつけること、仮に10個の問題にぶつかったとしても2つか3つを解決すれば80:20の法則があてはまる。
    ・駄目な上司にあたったら。
    部下に任せる。任せられた部下がチャンス。なぜなら経験を積むチャンス。
    ・3Eリーダーシップモデル:
    Envision ヴィジョンでもって組織を率いる。Energize 動機つける。ゴールを決め、高い基準で役割と責任を明確に定義する。Enable 人材育成・組織開発をする。

  • 世界的企業P&Gのヴァイスプレジデントを務めた和田さんの自伝的著書。
    P&Gは大学生のころから就職先としては有名なところで、グローバル企業なのにまるで国内企業のように日本に馴染み、人材育成にも定評があった。ドラッグストアで働いている時も、P&GとJ&Jはかなり馴染みがあって、企業にも興味があった。
    最初はP&G内の役職やカタカナ専門用語が多く、若干読みにくかったが、カタカナをあまり気にせずとりあえず読み進めて、自分のためになりそうだなと思ったところはしっかり読む、というスタイルで読むと勉強になった。いろいろと学ぶところは多かったが、今の自分と照らしあわせて一番思ったのは、「スキルの可視化」。数値にできるものではないけれど、たとえ定性的でもどういうスキルが自分に必要で、この仕事でどうみにつけていくのか、ということを考えることは成長する上では必要不可欠だと感じた。
    「業務上のスキルは一つひとつプロジェクトをこなしていくことで見についていくと思いますが、同じような経験から多くを学べる人とそうでない人がいます。」
    おっしゃるとおりです。。。

  • P&Gの内部事情や仕事を進めていくうえで大切なことが書かれた本。

    何か所かすごく大事だなと思う記述があり、
    特に最後のリーダーシップモデルは常に頭の中に入れておきたい部分だった。

和田浩子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェームズ アレ...
フィリップ・マグ...
小山 龍介
ロバート キヨサ...
エリヤフ・ゴール...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×