ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門―適応アプローチで個人と組織の活力を引き出す

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著者 : 佐藤隆
制作 : グロービス経営研究所  グロービス経営研究所 
  • ダイヤモンド社 (2007年12月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478003374

ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門―適応アプローチで個人と組織の活力を引き出すの感想・レビュー・書評

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  • 訴訟リスクがあるので家族のいる人を採用してはならない。

  • ビジネス的な観点から考えるメンタルヘルスへの対処方法をまとめた本。

    会社でストレスチェックやメンタルヘルスの研修などが
    実施されるようになってきた背景を知ることができた気がしました。

    また本書はマネジメント観点が中心なので、
    過去の実績から機械的にメンタルヘルス問題に対しての
    経営層の対処方法を語っていると思います。

    しかしながら結局、個々の人の考えと会社の方針を100%
    合わせ続けるのは難しいので、コツコツとメンタルヘルスに関する教育とストレスチェックでバックボーンは啓蒙し、

    職場全体で個々が競争しつつも、助け合えるような空気感を作っていくしかないのかな、と思いました。
    まあこれがすごく難しいわけですが。

  • 上司向けのメンタルヘルス入門書としてはよくまとまっていると感じた。

  • メンタルヘルスを「疾病とその治療」という狭い枠のなかで考えるのではなく、職場の対応も含めて改善を図る、「適応アプローチ」という、より包括的な考え方で理解することです。


    メンタルヘルスの低下がもたらす経済的損失を測定するメジャーとしては、

    ①労働損失日数

    ②医療費

    ③訴訟費用

    ④職場における対策費用

    などがある。


    うつ病の診断は、80年にアメリカ精神医学会で開発されたDSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders:精神疾患の分析と診断の手引き。現在はDSM-Ⅳ-TRが使用されている)が現在の主流となっている。


    統合失調症の主な症状は、妄想と幻覚。
    原因は不明。


    人間は原始の時代から、生き抜くためにストレスと戦うか回避するかを選ぶことを繰り返してきた

    適度なストレスがあるからこそ人間の目標や努力が生じ、やる気が養われる。

    ストレスのない生活は、心身の退化を招く。

    適正なストレスが健康と生産性を向上させる。

    セリエは「ストレスは人生のスパイスである」ということばを残している。

    p40 図1-1-6
    「NIOSHの職業性ストレスモデル」

    p47 簡易版THQストレス診断

    p48-49
    表2-1-1①簡易版THQストレス診断 精神健康度(M得点)
    表2-1-1②簡易版THQストレス診断 精神適応度(A得点)

    p50 
    表2-1-2簡易版THQストレス診断の判定表
    表2-1-3簡易版THQストレス診断 判定

    p85
    表3-1-1 6つの性格傾向と効果的なコーピングの例


    7種類のコーピング

  • メンタルヘルスのテキストだが、人的資源管理のテキストでもあり、とてもいい。

    1.適応アプローチとは
    ・ストレス状態を、性格上の問題という観点ではなく、原因は当人と環境との関係性(相互作用)の中にあると考える
    ・適応アプローチにおけるストレスとは、ストレッサーに対する不適切な対処の結果である
    ・ストレッサーと当人との関係を見極め、ストレッサーを除去したり、対処能力を改善したりする
    ・健康者に積極的な常日頃の適切な働きかけにより、メンタル不調を予防することも重要な目的

    2.ドミノうつ
    ・セルフケアだけでは改善できない。業務量の増加に応じた適切な人員配置などの対策をとる
    ・当人に対する対処は当然として「なぜメンタル不調者がでてしまったか」という本質的な問題に目を向けるべき

    3.ストレスとは
    (ラザルス理論)
    ・生理学的な心身の「歪み」を生じた状態
    ・受け手の認知によってストレスが異なる
    ・一次評価:有害かどうか→有害でない→ストレスなし
    ・二次評価:対処能力の有無→「効果的な方法を知っているか」「その方法を実行できるか」→対処できる時はストレスが緩和され、できない時はストレスが高じる
    ・ストレス反応を決めるものは認知的評価と対処の結果
    ・認知→評価→対処→結果

    4.カウンセリング・マインド
    ・リーダーシップによるソリューション
    ・カウンセリング・マインドとは、その人との人間関係を第一に優先するという心がけ。
    ・「信頼関係をつくる」「共感的理解を示す」「受容する」
    ・指示したり強制したりするのではなく、相手を認め、一緒に考える
    ・重要なのは相手に関心を持つ「心」。相手に関心がないままにスキルやテクニックだけを真似しても逆効果。
    ・リーダーが「本当に部下のことを知ろうと思っているのか。力を信じているのか」を自問することが最重要。
    ・命じたり語ったりすることよりも聴くことが、リーダー自身のメンタルヘルスには良い効果がある

    5.NIOSHのストレスモデル
    仕事上のストレス要因→→→→→ストレス反応→疾病
              ↑
              個人的要因・仕事外の要因・緩衝要因
    上司はこれらの媒介要因を知っておく必要がある
    何かあればいってくるような日ごろからの関係作りが重要

    6.早期発見
    上司は部下の以下に気をつける
    1)部下の「正常」を把握する
    2)いつもと違う状態が継続的に続いているかに着目する
    3)イベント(プラスマイナス両方)に気をつける

    7.仕事上のストレス要因を解消する
    メンタル不調の真因に対する施策を考えることが重要
    1)仕事の量的負荷とコントロールのバランスを欠くこと
    仕事の負荷にあわせて従業員の最良で仕事をする余地を与えるような制度や仕組み
    2)仕事の目的意識や意味合いの喪失
    採用→配置→育成→評価
    プロセスごとに仕事の目的意識や意味合いを徹底させる
    ①育成
    ・会社の存在意義や個々の従業員が担当している仕事の意味、社会に具体的にどのような価値を提供しているのか、そしてそれが自らの価値観に適合しているのかを見つめなおす機会を与える。
    ・こういったことを定期的に考えさせることにより、従業員は目先の業務のプレッシャーだけに目をとらわれることなく、仕事の意味を理解した上でより広い視野で業務を捉えられることになる。
    ・結果として、多少のストレッサーに対しても自分の中で消化できるようになり、ストレス耐性が高まる。
    ②配置
    やりたい仕事につけるチャンスを与える仕組みの整備
    ③評価
    ・定期的にフィードバックする
    ・業績評価だけでなく、企業の価値観に基づくプロセス評価も評価軸に組み込む
    ④採用
    ・企業の価値観とその人の価値観が一致しているか

  • 会社でメンタルヘルス/ラインケア資格取得のための
    対策研修を受講しました。立場上、この分野をもう少し
    学びたいと思い、購入したのがこの本。

    メンタルヘルスに関する知識だけでなく、ストレス診断や、
    人的資源管理との関係などにも、言及されています。
    はじめてこの分野に触れる方にも、わかりやすい内容だと
    思います。
    変化が激しく先行きが予測しにくい時代、個人と組織が
    変化に対する適応力を高めていくことが求められます。
    そのためには、対症療法だけでなく、予防のための経営や
    リーダーシップが必要なんですね。

    この本で紹介されているTHQストレス診断の本格版を受診
    してみたところ、私の性格傾向は「消極傾向」だそうです。
    確かに、疲れてくると一人でいたいタイプかも。
    リラクセーションが有効らしいです。
    座禅やヨガにチャレンジしてみようかしらん。

  • 「人事をやっているのなら…」と紹介されて読みました。

    正直、前半はよく知っている内容、もしくは著者自身の手法の宣伝(?)と思って微妙でしたが、後半は人事としては考えなければならいことばかり。

    一番印象的だったのは、メンタルヘルス障害はベンチャーには少ないということ。
    もちろんそれぞれで差はあると思うけど、所帯が小さい+会社の立ち上げで、自分の仕事がなぜ必要かイメージしやすいのだそう。
    大きくなりすぎて、その仕事を何のためにやっているのか分からなくなる大企業こそ危険で、上司はしっかりとビジョンを示すことが大事とか。

    そりゃそうだよね~。

    ちなみにサクっと読み終わります。

  • 我々は医者ではありませんから、メンタルの問題について診断を下すことは出来ませんが、人の行動から疾病や適応の状態を判断し、適切な対処を取る事はできます。ここで適切に対処できないケースが、安全配慮義務違反として訴訟問題になります。

    様々な事例を用いながら、マネジメントとしてのメンタル対処方が体系的に述べられています。

    セルフケアは自己対処、ラインケアは管理職・人事課の連携による対応です。
    それより上位の組織的な対応になると、人事施策ごとの見直しが必要となりますが、これを読んだ経営層の方がヒントを得て、ぜひ職場の改善に繋げていただければと思います。

  • クラスの復習を兼ねて読む。自傷他害のおそれがある場合は、安全確保の必要あり。これを怠ると、安全確保義務違反で訴訟の対象になるという恐ろしい話。自分と一緒に働く仲間がストレスと上手く付き合っていくために、働きやすく、働きがいのある環境を作っていきたい。

  • 08050

    リーダーシップとメンタルヘルスの講師である、佐藤 隆氏の著書。


    自分が所属するIT業界では、本当にメンタルヘルス不全に陥ってしまう社員が多い。

    クラスを受講したり、本を読んでみて分かることはメンタルヘルス不全になって

    しまった人に対するケアももちろん重要だが、未然に防ぐアクションを取っていく

    ことがもっと重要だということ。


    自社を鑑みると、一応会社としては十分と言いたいであろう対策を行っているが、

    実際にはまだまだ不十分であることがよくわかった。


    社長に読んでもらえるように言ってみようかと思う。

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企業内のメンタルヘルスの問題を正しく理解するためには、ストレスに対する理解を深めるとともに、メンタルヘルスを「疾病とその治療」という狭い枠のなかで考えるのではなく、職場の対応も含めて改善を図る「適応アプローチ」という、より包括的な考え方で理解することが重要です。経営学とメンタルヘルスを融合させ、その両面からメンタル不調の予防策、対応策を考える本書のスタンスも、この適応アプローチの考え方に基づいています。

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