カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略

  • 188人登録
  • 3.47評価
    • (10)
    • (20)
    • (43)
    • (2)
    • (1)
  • 28レビュー
著者 : 鈴木貴博
  • ダイヤモンド社 (2008年5月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478003695

カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • ◼︎目的は顧客価値にあり、企業価値は結果に過ぎないと考えるのがメーカーの経営陣である。
    一方で、ファンドというものは企業価値が目的である。
    「われわれが目的ではなく結果だと位置づけているものを、ファンドは目的としている。彼らの存在意義は、われわれの存在意義とは異なっている。」(P75-76)

    ◼︎「日本の経営者はモノづくりを尊びます。それはよいことですが、一方で金融を嫌う傾向があるのではないでしょうか」
    嫌いだから学ばない。しかしそのことによって、せっかくこれまで優秀な社員が基礎研究に膨大なエネルギーをつぎ込み、世界の中でもトップクラスの技術力を保持してきた日本企業が、グローバル競争の中で沈んでいかとすれば話は別である。経営者は金融資本主義を嫌ってもよいが、同時に真剣に学ばなければならない。(P241)

  • ボスコン出身者のコンサルティング会社代表がカーライルに取材した内容をまとめたもの。
    カーライルは本部から各国に自国のマネジメントを派遣することをせず、各国のオペレーションはローカルの人材に任せる、という記述が印象的。
    コバレントやウィルコム、この書が出版された頃はまだ問題が噴出していなかったようです。

  • PEファンドの雄「カーライル」の実態に迫った1冊。あまり世間に知られていない業界である分、本書の価値は高い気がします。ただ、もう少し構成やテーマを整理していただきたかった気がします。

  • 国内書籍には珍しく、プライベートエクイティファンド(以下「PE」)を好意的に描いている。PEが本来負う役割を丁寧に解説した本だと思う。

    題名に反して「カーライル」の本質に迫ったといえるような記述は少なめに思える。事前知識があればブラックストーン等他PEとの違いが読み取れる程度。公表事実とインタビューを丹念に追うことで本書は構成されている。

    事例は製造・通信・製薬と豊富で、特にカーライル社の山田氏は相当異色な感を受ける。カーライル人を通して、ファンドとしては珍しく人間味溢れる組織像が浮かび上がる。そうした動きが出来るのも、カーライルという組織が現地に権限委譲を行い、企業価値向上の支援とEXITというPE本来の機能に忠実だからこそ出来るのかもしれない。

  • プライベート・エクイティの大手カーライル。
    これまで手がけた事例を元に、カーライルの考え方・必要生を説く内容。

    ややもすれば、いかに素晴らしいのかに終始しそうな内容であるが、
    終章に書かれた日本企業の自前主義の限界は腹落ち。
    アウトソーシングやアライアンス等も重要な手段のひとつであろうが、
    プライベート・エクイティと組んだ方針というのも検討に値すると思える。
    そういう考えに気づかせてくれただけでも本書を読んだ価値はあった。

    ファンドについて詳細な説明が成されている点も良い。

  • 著者の鈴木貴博氏はBCG等を経て独立し百年コンサルとかいう会社を立ち上げられた方。2008年出版で少し古いが、PEファンドについてなんか情報が欲しいと思い購入。

    感想。なんとなく感じがわかった。が、ウィルコムに投資した当初の話が出てて、この後企業再生支援機構の支援を仰ぐとかになると思うと、格好いい話だけではないだろう。同種の本が少ないと思われる分評価4。

    備忘録。
    ・コンサルや銀行との違いは経営への関与。当然。
    ・「投資目的は企業価値の向上」「3-5年の長期投資」と著者は言うが、全てがそうできてるわけでもないだろう。
    ・PEファンド→VC、バイアウト、事業再生ファンド。カーライルはバイアウトファンドということらしい。
    ・日系バイアウト→ユニゾン、MKS、AP。グローバルファンド→KKR、べイン、CVC、TPG、リップルウッド、カーライル。
    ・バイアウトファンドの提供する付加価値→成長サポート、経営サポート、ガバナンス構築。

  • 日本の投資会社ではないのに
    日本法人の運営を日本人に任せている、この驚き。
    合に入れば郷に従えを実践している珍しい会社。

  • 企業再生ファンドとしていろんなところで名前を聞くカーライル・グループ。その全貌などはなかなか表に出てこないため怪しい感じがしてしまいますが、「巨象も踊る」のルイス・ガースナーが会長に就任しているということで、もう一度きちんと知っておこうかな、ということで読んでみました。
    著者が経営コンサルティングに関わっていらっしゃることなので、実務的なエピソードが随所に盛り込まれてカーライルがやっていることが具体的にどんなことなのか、よくわかりました。
    ちょっと誉め過ぎじゃないかなぁと思うのは、あまり出口戦略のところを書いていないところ。結局、利益を出してエグジットしなければならないわけですから、そこについても明確な戦略を持っているのかと思いますが、あまり本書では触れられておりませんでした。
    このあたりは後の歴史が明らかにしていくということでしょうか…

  • 元IBMガースナーが会長を務めたことでも知られるプライベート・エクイティ・ファンドについて。ヘッジファンドや「物言う投資家(アクティビストファンド)」とは一線を画し、かといってベンチャーファンドや事業再生ファンドとも異なるスタイルは新鮮だった。たとえば大規模投資を行いたいが資金調達と市場からの反発が怖い場合や、オーナー企業における事業継承のために、ファンドが株を買い取って、経営を補佐し、一緒に成長しよう、というスタンスである。
    「ITの力で世界がつながったことで、世界中で企業の数が余剰になっている」というガースナーの指摘と、「実体経済に比べて金融経済の規模が高まり、資金を集めやすくなった今、日本の経営者は金融資本経済にをもっと勉強し、自前主義にこだわるのではなく、外部資本を導入して必要な大規模投資を行ったり、外部のプロを雇って力を借りてとにかく課題を解決していくことが必要である」という旨の伊佐山建志氏(カーライル・グループ日本法人会長)の指摘は興味深かった。

全28件中 1 - 10件を表示

鈴木貴博の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ルイス・V・ガー...
有効な右矢印 無効な右矢印

カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略を本棚に「読みたい」で登録しているひと

カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略の作品紹介

グローバルに成長を続けるプライベート・エクイティ投資会社カーライルの投資理念の核心に迫る。

カーライル―世界最大級プライベート・エクイティ投資会社の日本戦略はこんな本です

ツイートする