新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.82
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感想 : 170
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478005538

作品紹介・あらすじ

戦略コンサルタントのスキルを盗め!問題解決の基本的考え方はここにある。問題解決理論をチャートを駆使してわかりやすく説明。シンプルで明快な解説はそのままに、企業事例を刷新。

感想・レビュー・書評

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  • 『感想』
    〇どうしようか悩んでいるだけで、仮の結論であってもそこに向かって動けないでいるのならば何も生まれない。問題解決に向かって実行し、実行していく中から軌道修正をしつつよりベストな方法を探し、進んでいくことが大切。

    〇自分で納得した行動をとることができれば、たとえ失敗したとしてもその結果に責任を取ることにも納得ができる。納得できさえすれば悪かったところを認めることが成功への道。

    『フレーズ』
    ・〈ゼロベース思考〉のポイントは、(p.19)
     ・自分の狭い枠の中で否定に走らない
     ・顧客にとっての価値を考える

    ・ベターな解決策でも現場を動かし始めると、じっくりとベスト案を求めて分析するよりも、精度の高い、すぐに役立つ情報が自動的に入ってくるのだ。(p.44)

    ・大事なことは、ビジネスのロジック=因果関係を考え抜くことに尽きる。(p.109)

    ・ビジネスで重要なことは「わかること」を「できること」に移行させることであり、そのためには「やる気」がキーポイントになる。(p.119)

    ・プロフェッショナルというのは、自分に与えられたミッションに対しては、いかなる状況にあっても常に最高のパフォーマンスを発揮するものであり、たとえミッションが曖昧であっても、あるいはミッションが見えない状況下でも、将来を見据えて自分で独自のフレームを創り、それに向かって邁進する人だと考える。(p.120)

    ・チャートやグラフにして分析をするのは、
     ①瞬時に見ただけで自分以外のだれにも内容を伝えやすい
     ②表よりも精度の高い状況把握ができ理解のスピードが速い
     ③視覚的にインパクトが強く記憶に残りやすい
    といったメリットがあるからだ。(p.157)

    ・鋭い切り口で問題を定義し、解決策を提案し、実行に移す問題解決力に優れた人(とそうでない人)の大きな違いは、とにかくよく考えていることと、そして自己責任において自分の結論(仮説)を持って前向きに実行する力を備えていることだ。(p.207)

    ・他人に解決策を与えられ、なんとか「説得」されて自分が実行するのと、自分たちの力で解決策を練り上げて「納得」したうえで実行するのとでは、結果に雲泥の差がある。(p.210)

  • ビジネススクールに通った時に、スクールで一緒になったコンサル出身の人が勧めてくれた書籍であった。
    MISIの漏れなくダブリなしの考え方もわかりやすく、全体的にわかりやすい。新入社員の時からこのような本と出会っていたかったと思う良書だとお思います。

  • 日々精進。わかるとできるは明確に異なる。
    日常の思考の積み重ねが問題解決力の地肉となる。

    ⚫︎ゼロベース思考
    この課題を解決するための具体策はあるという前提で考える。顧客価値を考える。

    ⚫︎仮説思考
    変化の激しい時代では、検討を重ねてるうちに前提条件が変わってしまうから必要。

    ⚫︎MECE&ロジックツリー

    ⚫︎課題とは解決すべきだと意識された問題

    ⚫︎ビジネスの鉄則は強みをテコにすること

  • 20200101
    マッキンゼー出身のコンサルタントである斎藤氏の著作。エッセンスは2つの思考法と2つの技術を用いて、ソリューションシステムを考えることである。システム図は課題と仮説が非常に明快に分かるもので、シンプルに伝わる技術であろう。
    全体を通して、シンプルさを貫いており、無駄な枝葉が全くなく相手に伝わる。また、ケーススタディが切迫感を持って伝わってきて、コンサルタントとして求められるポジティブエネルギーを感じられたケースであった。

    //MEMO//
    ソリューションを深めるとは何か?という技術スキルがここにあると仮定し読んでみたい。
    論理展開の技術(MECEとロジックツリー)は今までロジカルシンキングで反復して学んできたが、思考法(ゼロベース思考、仮設思考)については、ソリューションとして新たに体系的に学ぶポイントである。

    ①ゼロベース思考
    ・安易に否定に入らない
    ・顧客ドリブンで価値を考える

    ②仮説思考
    ・アクションに結びつく結論ありき
    ・結論への理由や背景
    ・ベターを意識しスピードを上げる

    ③MECE
    ・3C+1C
    ・マーケティングの4P
    ・ビジネスプロセス
    ・事業ポートフォリオ

    ④ロジックツリー
    ・ROA分析
    ・間接費削減プログラム
    ・コーザリティ分析

    ソリューションシステム=①〜④を駆使して課題解決
    1. 課題の設定
    ・主要課題と個別課題(MECEとロジックツリーを利用)

    2. 解決策の仮説
    ・個別課題に対して、Yes/Noで個別解決策を立てる。(Yesの場合How、Noの場合Why)
    ・個別課題を経営資源の分配を考慮して、総合解決策を立てる

    3. 解決策の検証・評価
    ・個別解決策→ファクトベース
    ・総合解決策→ハード面(期待成果、投入資源、リスク、展開スピード)、ソフト面(企業スタイル、トップのコミットメント、リーダーシップのある実務レベルの推進者)

  • 240227読了

    久しぶりの名著だった気がする。というか分かりやすい書籍だった。
    事例の説明から常にわかりやすく、親しみやすい感じがした。
    常にSO WHAT?(だからなに?)を考えて、アクションに繋がるような答えを出す必要がある。
    また、自分の決断をすぐに出して行動していく必要がある。これが仮説を置いて進めること。
    止まってどちらが良いかというより、仮説をもって進めながら修正していくほうがはるかに早く、目的地へ進むことができるから。

    尊敬する人に出会って思うのはおれは本当にのろのろしている。
    その人もてきぱきテキパキ。早い。この本に書いてるように、仮説をもって決断して進めること。買い物でも何するでも考えている時間が俺は長い。
    別にそんな長時間考えることでもないのに。行ったり来たり、、。
    思考も話すスピードも行動もてきぱきすることを心がけてみよう。

  • 今就職活動に取り組んでいるが、セミナーで説明されるフレームワークが殆どこの本に書いてあることだった。MECEとロジックツリーはGDをやる上でよく使う。全ての基礎となる読んでよかった本だった。

  • スラスラ読める本ではないが、重要な要素が詰まっている。課題発見と合わせてぜひ読んで欲しい。

    特にMECEとロジックツリー。
    自分もまだ精度は甘いが、日々訓練することでかなり精度は上がってきた。

  • 問題解決の際に求められるベース(思考)と方法(技術)について。誰もが日々日常生活で何気なく実践している方法をビジネスで効率よく再現できるようにしたものが問題解決手法なのだと。後半部分の実践編で言っていることはイシューからはじめよと基本的に同じだった。

    わかることとできることは全然違う。できることと結果が出ることはもっと違うと著者が言っていたけど、その通りだと思うからケース問題解いたり、日々考える際に実践できるようにしていく。
    これからこういう問題解決とかロジカルシンキングとかの本多めに読んでいく予定。

  • 問題を解決する上でベースとなる思考態度(ゼロベース思考、仮説思考)と解決手法(MECE,ロジックツリー、ソリューションシステム)が具体的な問題解決事例を交えながら解説されている。

    問題を解決する上で特別な方法論があるのかと思いきや、日頃意識せずに行っている問題解決の仕方を体系的に再定義した内容となっていることに驚いた。

    問題解決はコンサルタントのみでなく、大小はあれすべての企業が日々行っていることであり、仕事でもプライベートでも大変役に立つ内容だと思った。

  •  問題解決のために必要な思考(ゼロベース思考、仮説思考)と技術(MECE、ロジックツリー)の理論と実践を示した良書である。

    ・理論編は、非常に明快であり、本質のみを捉えたすっきりとした構成に好感を持った。
     そのためとても読みやすかった。

    ※まあ、初版が20年以上前であり、今では流石に定番となったテーマであるし初めて知る内容でもないため読み進めやすかったというのはある(それと、著者が日本人のため翻訳者のスキルに左右されないのも大きい)。

    ・実践編はさらに良い。
     著者が実際に手掛けたプロジェクトの一連のストーリーをなぞる形で、問題解決の思考と技術の使い方を読者に示している。

     巷に溢れるよくある本のパターンだと、「実践編」といいつつ、理論を断片的に当て嵌めてみただけの、読者にとってみれば使えないエピソードを散りばめただけのものが見受けられたりするが、そうではない。
     プロジェクトの全体像を見ながら、フェーズ毎にどのように進めていったのか、コンパクトな分量に収めつつ、読者が具体的にイメージしながら読み進められる構成であった。

     クライマックスには、プロジェクト終盤に発生した思いもかけない障壁をどのように乗り越えたかのエピソードも盛り込まれており、ドラマ性を感じた。
     プロジェクトの成功には、思考や技術もさることながら、「相当なポジティブ・エネルギー」が不可欠なのだと、覚悟を問う言葉で締め括られている。

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著者プロフィール

(さいとう よしのり)東京学芸大学教職大学院(大学院教育学研究科)教育実践創成講座教授。


「2021年 『道徳教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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