- Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478007891
感想・レビュー・書評
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マネーロンダリングの裏側が見れるようで、
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今回は、久々のフィクション!!はまって一気に読み通した本だ。これはかなりお勧め。
志摩峻著「マネーロンダリングビジネス」ダイヤモンド社(2009)
赤字の海外子会社に赴いた損保マンが、不透明なカネの流れを追う中で段々と描き出されてくる構図。東京とアメリカ(テキサス)が舞台になり、大手損害保険会社とアメリカ現地法人子会社とのやりとりを描きながら、リアリティを損なわない経済小説として完璧なストーリーだった!!個人的にすごく気になったのは、離婚した主人公の彼女だ。すごく知り合いと同じ共通点が多かったので。という個人的な興味も持ちつつ、一気に読ませるこのストーリーの構成力に乾杯!
個人的には、あまりフィクションは好まないのだけれど、今自分が担当しているヨーロッパの会社がまさにこの本と同じキャプティブ会社(再保険会社)。運営ノウハウとか持ってないのでキャプティブの勉強をしなくてはと実務書を最近あさり読みしていた所。ちょっと疲れたので頭の凝りをほぐそうと読んだら、これが当たった!!当たりのフィクションに出会うとなんだかワクワクするな。
でも、実務面の海外財務ってかなりシビアで難しい。今回も自分の知識が乏しいので、スイスから人読んでいろいろ勉強させてもらっちゃったし。特にキャプティブはかなり複雑だわ。
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不明瞭なカネの流れの裏には、米国損保社長・日本人保険会社社員・警察署長・船荷会社・法律事務所・殺し屋、が絡んでいた。
そんなカネの流れを主人公が解明していく、という話。殺人事件なども絡んでおり、若干リアリティに欠くが、ストーリーとしては非常に面白い。
タックスヘイブンについても勉強になる。
K.NAGAO -
保険を使ったマネロン小説。登場人物の描写が皆、ステレオタイプではあるが、損害保険業界に長年勤めてきたという著者ならではのディテールがよい。(あらすじ)買収した米国損害保険会社TCIの赤字に悩む中央火災海上保険は、滝田を調査のため米国に派遣する。滝田はTCIの業績を調べてゆくうちに、バミューダにあるキャプティブを介した保険契約が怪しいことに気づく。麻薬売買などの噂もあるD&S社から、保険料として巨額の入金がされているが、そのほとんどが再保険のため、バミューダに出されていた。これが、D&S社の裏ビジネスの収益をタックス・ヘイブンに隠すための仕組みであることを暴こうとする滝田に殺し屋も迫り、、、