こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる
- ダイヤモンド社 (2009年8月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478008683
作品紹介・あらすじ
"Mr.コカ・コーラ"が始めて明かす最強マーケティング会社で磨いた7つのマインド。120年変わらぬ商品が、今も売れ続ける理由。
感想・レビュー・書評
-
飲料業界のケースを勉強していたので、
参加に読んでみた本。
予想以上に素晴らしい本に出会えました。
ライオンからキャリアをスタートし、
いくつかの外資系企業を渡り歩き、
コカ・コーラのマーケティング責任者から社長へ、
現在はNTTドコモ相談役をしている魚住さんのマーケティング本。
マーケティング本といっても、
全然お勉強っぽくなく、コカ・コーラ社の製品を
どのように売っていったのか(マーケティングしたのか)を
知ることができます。
飯島直子のジョージアのCM(男のやすらぎキャンペーン)や
爽健美茶・紅茶花伝の発売秘話が詳細に記載されています。
どれも大ヒットしたキャンペーンや商品なのですが、
世に出る前には色々なトラブルに見舞われています。
そんな大変な壁を一つずつクリアしていった様子が
リアルに描かれており、開発物語としても充分に楽しめる一冊です。
著者の本はドコモでの奮闘を描いた本も既に発売されています。
あまりに面白かったので、そちらも読んでみようと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ライオンから数社を経て、日本コカ・コーラでマーケティング担当幹部・社長というキャリアを歩んだ著者による、マーケティングと人材・組織づくりのお話。コカ社に入社したのは39歳だが、その時点でおかしいことをすぐに実行に移せたのは、本人の意思と周囲を巻き込む力になったのだと思う。
マーケティングに関しては、1990年代のコカ社と現在の国内各社に大きな違いはないと思うが、10年以上経ったコカ社はもっと進化しているのだろう。それができる人材と企業文化を意識してつくり上げてきているのが強みなのだと思う。
お客さまを先回りして驚かせ、感動させるところにこそ、マーケティングの面白さは潜んでいる、と語る著者はマーケティングが大好きなんだな、と分かる内容満載です。マーケティングを希望する人でなくても、社会人一般に読んでもらいたい良書。好きな仕事をやろう、面白い仕事をやろう、ということです。 -
同志社の学生さんに勧められて読みました。良かったです。
魚谷さんの自伝×マーケティングといった内容です。
どこまでも顧客価値を追究するスタンスが大切だということを再確認しました。
新たな価値を提案する。
とても難しいけど、ワクワクする、おもしろいことですね。 -
現在コカコーラ会長を務める魚谷さんの自叙伝。
マーケティングというより自叙伝。
ESを書くにあたって参考にしたが、コカコーラの独特な組織体系、外資と内資のバランスなどがわかって面白かった。
リーディングカンパニーだからこそできること、できないこと。
最近は自動販売機にも色々な工夫をしているようで、コカコーラのブランディング強化についてはこれからも非常に楽しみ。-
「リーディングカンパニーだからこそできること」
コーラを飲む習慣がないので、この本は全くノーマークだった。。。
コーラと聞いて思い浮かぶのは...「リーディングカンパニーだからこそできること」
コーラを飲む習慣がないので、この本は全くノーマークだった。。。
コーラと聞いて思い浮かぶのは、コカ社をコケにしたペプシのCM。洒落が効いてて面白い。。。2013/05/21
-
-
顧客の多くが女性である化粧品メーカー「資生堂」で、社長に就任後、魚谷さんは業績を飛躍的に向上させた。男性であり、化粧品メーカーで働いた経験も無い魚谷さんに、なぜこんなことができるのだろうか。私は経営者としての彼の手腕に感動すると同時に、彼のこれまでの経験や、培ってきた考え方に対して、強い興味を抱いた。それが本書を手に取ったきっかけだった。
本書を読み、私は魚谷さんの強さが「いついかなるときも、お客様抜きで物事を判断・実践しない」姿勢にあると考えた。「そんなのは、経営者として当たり前のことだ」と言う人も居るだろう。確かに、日本の企業では「お客様第一主義」という言葉がよく使われる。だが、販売の最前線に立つ営業から、企画、生産、開発、経営まで、組織に所属する一人一人が、それぞれの立場で「お客様第一主義」を実践できるようにするのは、並大抵のことではない。大きな組織で、たくさんの社員を抱えているのであれば尚更だ。
果たして自社の営業や、その他の社員たちは、自分の仕事の目的を人に語ることができるだろうか。自分の仕事が、どのような価値をお客様に提供し、どうやってお客様を幸せにしているか、具体的に語ることができるだろうか。それができないということは、現場を理解できていない、つまりお客様を知らないということであり、お客様のための仕事ができていないということなのだと思う。
魚谷さんは経営者として、会社全体で「お客様起点」のビジネスを実践できるようにするためならば、組織の改革も辞さない。ときには自ら販売の最前線に乗り込み、営業を始めとする社員や、お客様と直接対話して、その心の内を知ろうとする。世界中の誰もが知るグローバル企業の日本支部で、トップに君臨する人だ。部下に命じれば、いくらでも市場の情報は上がってくるだろうし、自らプロジェクトのメンバーに加わらずとも、人手はあるはずだ。だが、魚谷さんは自ら腕まくりしてプロジェクトに参加し、お客様が心から喜ぶ新しい価値を、何としても世に送り出そうとする。
「成功している企業は、組織全体・社員全員が、お客様の方を向いている」という旨のことが、本書には書いてある。シンプルだが、これこそ時流に左右されない究極の経営哲学だと感じる。
お客様は、みんな「人」だ。AIやロボットがどれだけ企業に入り込もうと、「人」の気持ちを心から理解し、価値を創造し、提供できるのは「人」だけだと感じる。企業が利益の大元をつくり出すためには、やはり「人」の力が欠かせないと確信した。
20代のうちに、本書に出会えて良かった。これからは、自分自身の発想や行動が常に「お客様起点」になっているかどうかを考え、働いていこうと決めた。 -
飛ばし読みした箇所があり、内容を網羅できてない。けれど学びになるところはあった。コカコーラはブランド勝負、中身は変わっていない。
・社会では期限を守る事が良いことだと思われているが、納得がいくクオリティまで先延ばしをする選択。
・お客様を考えるは現場が第一。
・会社が愛せないでお客様は愛せない。
承認空間の大事さが素晴らしいサービスの基盤である事を間違いないと思えた。 -
◎読んだきっかけ
知人に薦められたため。
◎要約
⚪︎ブランドづくりの発想
→心に感じて商品を選んでもらう
→お客様との絆づくりにフォーカス
⚪︎マーケティングで大切なこと
・顧客は見えているか
・現場に足を運んでいるか
・飛び抜けた商品を提供できているか
・最後までやり抜いているか
・人の心を動かしているか
・関係者を巻き込んでいるか
・常識にチャレンジできるか
◎所感
コカ・コーラのマーケティングはBtoCのため、やはり私の行っているBtoBのマーケティングでは当てはまらない部分が見られたが、文中でも「マーケティングは経営そのものである」と見られるように、マーケティングがいかに大切であるかが理解できた。
コカ・コーラでは営業部隊を「マーケティング・オペレーション」と名付けている。マーケティングの現場を担う組織という意味。
BtoBでもマーケティングで良いイメージをブランディングできていれば、営業部隊らも動きやすくなるし、より多くの利用に喜んでもらうことができる。マーケティングにより興味が持てた一冊。 -
【せき 私物】
-
コカ・コーラのブランド力の強さ、ヒットの裏側にあるドラマを知ることができて面白かった。すでにある程度マーケティングに精通している人にとってはもう少し詳細が知りたいと思える内容かもしれないが、マーケティングに興味のある人、これからマーケティングの仕事をしてみたい人にとって特にお薦め。モチベーションが上がると思う。
-
●要旨
現場主義に根差したプロ経営者魚谷さんの経験談を交えながらマーケティングの重要性を語る本。平易。