たりないお金―20代、30代のための人生設計入門

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478009147

感想・レビュー・書評

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  • 人生設計や資産運用の本は死ぬほど出ているが、なかでもこの本は情報量が多すぎず、とても分かりやすい。

    何よりすごいのは、この薄さで、住宅ローンや年金を始めとする人生設計の「考え方」だけでなく、具体的にどの投資信託を買うべきかという「実行」部分まで、一気通関で書かれている所。数時間で読めてしまう本だけど、読んだ後すぐにアクションに移すことができる。

    年収も生活スタイルもほとんど同じなのに、本書の言う「構造改革」をするだけで70歳時点での資産が7000万円も違うというのは驚き。まあ、数字の正確さはさて置いて、この本に書かれている「考え方」が重要という事でしょう。いかにお金を借りる側から貸す側にまわるか、という事ですね。

    しかし、マクロ的視点で見ると、日本人の多くがこれを実行してしまうと、個人消費の縮小に拍車がかかってしまうような…。逆に言うと、それだけ、真に価値あるサービスが求められてるって事なのかな。

  •  20代、30代に限らず、まだ少し現役世代が残っている40代、50代の人にもお薦め。
     特に、自分の親の世代と同じ生き方を漫然と取ってきた人はぜひ読むべし。

     とにかく、「今の現役世代は“親世代と同じこと”をしていたら破綻する」という本。
     これは、自分もその通りだと思う。
     あとは、人生の5大支出を見直して、コツコツ投資しましょう、という話。
     全体的に、我が意を得たり、という感じだった。

  • あまり新しい視点はなかった。保険や車などを見直して浮いたお金を投資運用という話。これまでのように高度成長しないので、長い目で見て利回りが安定している投資がいいというが、その根拠の運用実績では高度成長時代の数字がベースなのが説得力が薄い

  • 「住宅は購入しなくても良い!」(p.40)
    「都市部の人は車を持たない。」(p.44)
    「保険はなるべく入らない!」(p.49)

    目からウロコ。
    そしてかなり堅実。「儲ける」のではなく「損をしない」という考え方でここまで言い切ってくれると、将来に希望が持てる。

  • わかりやすかった。
    投資信託、保険など、おかねに関するさまざまな事例が書かれており、
    初めて読む"おかね"の本として最適だと思います。

    おすすめの投資信託を具体的に記載されており、この本を読めば次の日からでも、
    すぐに行動ができると感じました。

  • 情報は若干古いが、
    学資保険は入らない
    貯蓄型保険は避ける
    インデックス投信の積み立てを地道に続ける
    というのは、時代が変わっても変わらないことが分かる。

  • コロナウィルスで(経済的に)死にかけている人もいると思いますが、結局、こういう時も株式などを機械的に買う、というシステム作りが大切なんですね。

  • 実用書

  •  資産運用における知見を増やしたく、本著を手に取った。

     本著は一生でどのくらいお金が支出されるか、老後のためにどのようにお金を運用すればよいかについて書かれている。コンパクトにかつ要点を押さえてあり、資産運用について全くの初心者でもかなり読みやすいと感じた。

     特に保険関連の項目について、「保険はなるべく入らない」「入る場合はその時のライフステージ毎に見直しをする」などの内容が分かりやすく書かれており大変ためになった。

     資産運用に関しては積立・分散投資のメリットが端的に書かれてある。これらの詳細に関しては著書「敗者のゲーム」「ウォール街のランダム・ウォーカー」等に投資に対する思想やメリットが書かれているので、興味があれば読んでみることをすすめる。

     総評として、お金に対する人生設計を考える上での入門書としてはかなりおすすめ。ページ数が約150ページと少なく読みやすい。そして基本的な投資に対する考え方を一通り網羅している。この本を足掛かりに興味のある投資・コスト節約などの分野の本を探してみるのもいいだろう。

  • * 購入日20170201
    * 読了日20170219
    * Amazonで購入した。
    * 費用を考えるきっかけになった。

  • お金に関する入門書に位置付けられるものはいくつか読んだけど、この本でいう2章ぐらいでおわっているものもおおいなかで、これは運用の部分により踏み込んでいるところがよかった。

  • 知っていたことも多いけど,改めて参考になった。
    家,車,保険,投資には注意。

    データが古くなってしまったのは残念。新版が出れば読みたい。

  • 20140127読了。

    よくある若者向けの資産設計本。
    だけどイメージアップしやすい作りで良い本だった。

    印象的だったのは、
    ・親の世代とはお金の使い方を変えることを意識すべき
     →親の世代は経済成長も多く、地価も上昇していた。
      そのため、給与水準が上がることを想定した資産管理はあまりよくないそう。

    ・イメージアップするためには今後の資産の増減を
     エクセルなどでシミュレーションすると良い。
     →ざっくりとした感覚がつく。

    ・人生の5大支出
     1.住宅 約5600万円
     2.車 2000〜4500万円
     3.保険 約1500万円
     4.教育費 1人たり800万円〜2000万円
     5.老後資金 約3000万円
     (住宅は全国平均3739万円にローン金利を上乗せしたもの。なお、東京平均は4700万円)

    ・結婚して子どもができた場合には保険に入るべき。
     おすすめは「逓減定期保険」
     →年を経るごとに徐々に保証額が経る。そのため、必要最低限の保証内容に抑えられる。
      月額4000円程度

    ・準備したい教育費の目安
     すべて国公立コース  813万
     大学から私立コース  1100万
     高校から私立コース  1100万
     中学から私立コース  1350万
     小学から私立コース  2000万
     すべて私立コース   2100万

  • 読みやすい。内容はいたってシンプル。出るお金の中でムダはは減らしましょう。貯めたお金を長期的に増やしましょう。大学出てすぐとかに読むといいかも。

  • わかりやすい

  • 前半は人生における大きな支出として、住宅、車、保険、教育費のだいたいの値段と、それらを抑えるヒントが書かれています。後半は浮いたお金を運用で増やしましょうという内容。後半は同じ著者の運用の本を薄くした感じ。
    個人的には生命保険をどれくらいにすればいいか知りたくて読みましたが、それを判断するにはもう少し保険に特化した本を読んだほうがよさそう。

  • 割と分かりやすかった。してはいけないと書いてあることをしないように。そして、投資は早く始めた方がいい、保険は見直した方がいいと思った。貯められる生活を身につけなくては。竹川さんの他の本も読もう。ネット銀行や証券を利用して、インデックスファンドやってみようかな。

  • どうにかうまくやる方法があるはず、という前提がありそう。なにか、時代で、どうやってもうまくいかないが何とか暮らしていく、みたいのに対抗しようとしているのだろうか

  • p22
    知るぽと 金融広報中央委員会「生活設計診断"ミニ"」
    https://www.saveinfo.or.jp/tool/sindan/
    YOMIURI ONLINE「ライフプランシュミレーション」
    http://fpweb.netpath.ne.jp/atmoney/simulation/

    p32
    人生の5大支出の平均を見てみる
    ①住宅 約5600万円
    ②車 2000万円~4500万円
    ③保険 約1500万円
    ④教育費 1人あたり800万円~2000万円
    ⑤老後資金 約3000万円

    保険は生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」
    教育費は高等学校までは文部科学省「平成18年度子どもの学習費調査」、
    国立大学教育費は文部科学省調査「平成20年度国立大学の授業料、入学料及び検定料の調査結果より標準額を使用。
    私立大学は文部科学省「平成19年度私立大学入学者に係る初年度納付金平均額の調査について」

    p35
    ①住宅 ⇒ 賃貸を選択肢に入れる
    ②車 ⇒ 都市部の人は所有しない(地方の人はコスト削減を!)
    ③保険 ⇒ なるべく入らない
    ④教育費 ⇒ どこまで出すか検討。子どもが借りることも選択肢に
    ⑤老後資金 ⇒ 公的年金で足りない分を"自分で"準備する

    p40 住宅は購入しなくてもいい!
    1つ目は、ご存知の通り、昔と違ってサラリーマンの支払い能力が安定しなくなってしまったためです。
    2つ目の問題は、資産形成の機会を奪われることです。
    そして3つ目は、人生の段階に応じて「家」に求めるものが変わってくるということ。

    p43
    せいぜい10年(長くとも20年)でローンを完済できる、無理のない返済額であるというのが大前提です。住宅ローンの返済期間は最長35年というのが一般的ですが、なかには最長50年のローンを組める金融機関もあります。09年6月からは住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)でも最長50年返済(固定金利)の住宅ローンの取り扱いをはじめました。

    p52
    十分な預金がある人以外は、結婚して子どもができたら、夫(や妻)が亡くなったときに死亡保険金が受け取れる保険に加入しましょう。その場合、多くの人におすすめなのは「逓減定期保険」というタイプです。

    原則として、死亡保障が必要なのは末子の教育費がかかるまで、その後は不要です。

    商品によって保証額が減り始める時期や毎年の減少率などが異なるので、子どもの年齢や自分の年齢を考慮して選ぶといいでしょう。

    p55
    逓減定期保険と同様、段階的に保障額が下がっていく保険に「収入保障保険」があります。前述の逓減定期保険は、万一の時に保険金を一括で受け取りますが、収入保障保険は保険金を月ごと(もしくは年ごと)に分割して受け取る商品です。一括で受け取らない分、逓減定期より保険料が割安で、SBIアクサ、アフラックといった保険会社が扱っています。ただし、収入保障保険は受け取る保険金が雑所得扱いになるため一括で受け取るのに比べて税制上不利になるのが一般的です。

    p58
    入院日数の平均は約37.5日と年々縮小傾向にあり、約80%の人が1ヶ月以内の入院で済みます。

    お金がある程度貯まったら解約することを前提として加入するなら、保険料の支払い期間が何歳までというふうに区切ってあるものよりも、保険料を一生払い続ける「終身払い」のタイプがおすすめです。
    なぜなら、一生払うことを前提に設定されているため、若いうちは月々の保険料が安くなるからです。

    p63
    準備したい教育費の目安
    すべて国公立コース 813万4377円
    大学(文科系学部)から私立コース 947万8663円
    大学(理学系学部)から私立コース 1077万1344円
    高校から私立コース 1104万8344円
    中学校から私立コース 1343万4550円
    小学校から私立コース 1967万1807円
    すべて私立コース 2055万3302円

    p128 学資保険に入ってはいけない!
    支払った保険料の総額よりも、受け取る満期金のほうが少ない"元本割れ"の商品が多いからです。
    「逓減定期保険」で死亡保障を確保し、教育資金は自動積立定期保険で積み立てるか、少しリスクをとって定期保険と投資信託を積み立てるとよいでしょう。

    p134
    公営住宅のひとつに、行政独立法人都市再生機構が運営するUR賃貸住宅(旧公団住宅のこと)があります。同じ地域の民間の賃貸マンショに比べると家賃は安めに設定されていて、礼金や仲介手数料、更新料がかからない点がメリットです。保証人をつける必要もありません。このように条件がよいとされるUR賃貸住宅ですが、「抽選に当たらないと入れないし…」という具合に諦めている人も多いようです。けれど、実はUR賃貸住宅の場合、抽選ではなく先着順になっています。具体的には、部屋に空きが出たら、営業所に行って仮予約すると(1週間の猶予とともに)契約する権利が与えられるという"早いもの勝ち"というしくみになっているのです。ということは、頻繁に問い合わせをしてよい空きがでるのを待って、すぐに申込みをすれば、入居できる可能性が高いということです。最寄りの営業センターに行って、希望する地域や部屋の条件を伝えておくと連絡をくれますが、自分で"まめに"電話で問い合わせをすると確実でしょう。

  • 全体を貫く「親世代と同じ生活スタイルでは今の若者の生活は将来破綻してしまうので、ムダを見直して働くお金をつくりましょう」というテーマに深く同意。私の場合、住宅と車の購入は考えていないけれど、保険費用と教育費、そして特に基礎生活費のスリム化はもっと考えていかなければいけない問題。お金を運用する前にまずは非常用資金を1年間は貯めたいので、お金の使い方についてより考えていかなければ。また折に触れて読み返したい。

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著者プロフィール

LIFE MAP 合同会社 代表/ファイナンシャル・ジャーナリスト
出版社や新聞社勤務などを経て独立。2000年にFP資格を取得。取材執筆活動を行うほか、投資信託や確定拠出年金(企業型DCやiDeCo)、マネープランセミナーの講師などを務める。「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)」共同幹事などを務め、資産形成・投資の裾野を広げる活動に取り組んでいる。2022年8月~金融庁 金融審議会「顧客本位タスクフォース」委員。主な著書に『50歳から始める! 老後のお金の不安がなくなる本』(日本経済新聞出版)、『改訂版一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』『[改訂新版]一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』(以上、ダイヤモンド社)、『臆病な人でもうまくいく投資法 お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話』(プレジデント社)などがある。

「2023年 『大改正でどう変わる? 新NISA 徹底活用術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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