民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?

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著者 : 神保哲生
  • ダイヤモンド社 (2009年7月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478009604

民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?の感想・レビュー・書評

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  • かつてあったという民主党という政党について・・。変化の期待を失わせたのは大変な損失だが、変化を期待させた社会状況は変わらないのだから振り返ることは有益だ。ただ政策を打つ時期が遅くなると、日本の人口動態はステージ的に変化するので大変よくありませんが!。
    各論を下記のメモにて整理した上で考えると、全体として優先順位がまずかったと感じる。これだけ大きく制度を変えたいのであれば、すべき順序は異なったのではなかったか。

    例えば、
    ①権力行使の強化 (官僚から奪い従わせるか、官僚の一部と協力するか、議会を活性化させるか) ②国民支持率が高い政策から始める (内政の経済成長と社会保障から。)

    NHK世論調査(17年)では望む政策は、1 社会保障や福祉政策 2 景気・雇用対策 3 少子化対策や教育政策 なのですけど。その次が財政再建であって、外交安保・憲法は半分の支持もないですよ。
    https://www3.nhk.or.jp/news/special/kenpou70/yoron2017.html

    歳入庁&給付付き税額所得控除ー公平性&再配分ーを1番に挙げるなら支持するのだけど、政策集や実績からみても農家と子どもを始めの拡充対象としていて、働く人と生活弱者は一番でもなかったのですね。また、やはり他の先進国から遅れを取っているというのが何かにつけてあるのだから、イデオロギーや反対者とぶつかりがちな進歩的政策よりも、普遍的で多数の受益者がいる改良的な政策を優先してレガシーを多く残してほしかった。

    09年から日が過ぎて、夢の跡。


    第I部 生活編
    48 子育て 就学後の児童を預かる学童保育 2719カ所 1万2217人の待機児童
          国の支援は、1施設当たり年額93万円で保育園の約40分の1

    55 教育 国際人権規約や子どもの権利条約にて、誰もが学業の機会を得る権利を有するとの考えから、高校と大学を段階的に無償化することを要求

    57 他の先進国の一学級の生徒数に目をやると、アメリカが24・9人、イギリスが24・3人、フランスが23・4人と、日本より10人程度少ない。

    68 社会保障 民主党案ではまず社会保険庁を廃止し、国税庁と機能を統合した「歳入庁」を設置する。

    80 雇用 各国の最低賃金の水準を比較すると、フランスが47%、イギリスが35%、アメリカが33%、OECD平均が41%だ。これに対して日本は28%となっている

    94 食の安全 現行の制度では、原料や原材料表示については農林水産省、食品添加剤やアレルギーについては厚生労働省、食品表示については公正取引委員会。食品安全委員会は出向にて構成。

    第Ⅱ部 政治編
    114 政治制度改革 小沢「イギリスではブレア首相のとき、200人の政治家が政府部内のポストに就いた。イギリスの議会政治を手本にやれば、ほぼ間違いない」

    127 選挙制度 海外ではスウェーデン、デンマーク、オランダなどが一定期間以上居住する外国人に地方選挙での選挙権を認めている。フランスやドイツ、イタリアなどはEU加盟国から来た外国人に限り一定の地方参政権を認めている。
     ただし、アメリカやEU諸国の大半では、日本で認められていない二重国籍が認められているため、選挙権を得るために国籍を取得しても、元の国籍を失うことはない。

    132 公務員制度改革・行政改革 衆議院調査局によると、4696法人に2万6632人の国家公務員が天下りしており、天下り先の法人に06年度だけで総額12兆6407億円が支出されていたという。補助金約7億、契約金約5億、契約の98%が競争入札のない随意契約。

    141 財政・予算 08年 一般会計歳出83兆円、特別会計178兆円。

    156 外交・安全保障 09年度は7000億で、ピークの97年と比べて42%も減らしている。
    日本のODA政策は、港湾や空港等のインフラ整備の開発事業が中心で、環境分野や人材育成分野の支援が少ないという指摘がある。

    168 治水対策として「みどりのダム構想」を打ち出している。これは、森林の再生や自然護岸の整備を通じて、森林の持つ保水機能や土砂流出防止機能を高め、流域治水や流域管理を目指す構想だ。

    第Ⅲ部 経済編
    178 税制 国税だけで300件近くも租特の対象がある。そのほとんどが減税措置で、07年の総額は3.4兆円にものぼる。

    181 税額控除とは、課税所得に税率をかけて計算した所得税額から、直接一定の金額を差し引く制度だ。高所得者に有利に働く所得控除に比べて、同じ金額が税金からそのまま引かれるため、控除方法としてまったく公正となる。同じ10万円でも年収によって、その重みが異なることから、低所得者に有利な制度と言える。
     また、税額控除を基本とした場合、控除額が所得税額を上回れば、その控除しきれない額を現金で給付する。だから、給付付き税額所得控除なのだ。たとえば、所得税額が10万円で税額控除額が15万円の場合、これまでの所得控除であれば単に税金が0になるだけだった。これが給付付きになると、差額の5万円が政府から給付されることになる。

    187 死亡者の4%しか相続税を払ってないという。その理由は、5000万円と法定相続人一人につき1000万円を足した額が、基礎控除として認められているからだ。

    194 産業・金融政策 (民主党は)政府系金融機関の融資については、個人保証制度を撤廃することを約束している。

    206 農業政策 食品産業の総生産に占める農・漁業総生産の割合は11.8%で、残りは加工業、外食産業、流通業などによって付加された価値となっている。

    207 日本の国土の67%は森林が占める、世界でもトップクラスの森林国である。しかし、木材自給率は、ここ十数年間、20%前後を推移しており、豊富な森林資源を活かせていない。

    第Ⅳ部 市民編
    222法務・司法 代用監獄は、先進国ではすでに廃止された前近代的な制度だ。警察による拘禁時間も欧米基準は24時間、長くても72時間である。最長23日間も留置場に留め置かれる日本の代用監獄制度は、先進国の刑事制度としては明らかに後進的と言わざるを得ない。

    227 裁判員は日本独自の制度だが、陪審員制度を導入しているアメリカでは、どんな微罪でも被告人を有罪とするためには陪審員の全会一致の有罪判決が要求される。

    231 人権 すでに先進国では二重国籍を認めている国が大きい。英、仏、伊、蘭、米、南米、加。

    233 難民制度が発足した1982年以降の総数を見ても、申請者7297人に対し508人しか認めていない。難民申請が年間数万人単位、受け入れ数も数千~数万人という欧米先進国。

    239 96%の夫婦が夫の姓を名乗っている。
       日本を除く他の先進国では、ほぼ例外なく夫婦別姓は認められている。アジアにおいても、中国、韓国、フィリピンなどはいずれも別姓もしくは選択性となっている。

    248 メディア この制度は、雑誌やフリー記者、外国報道機関を排除し、明らかに他社のアクセス権を阻害している。

    250 総務省が行なった調査、民法テレビ局やラジオ局の計71社が集中排除原則に違反し、そのうち54社が持ち株制限を超えていたことがわかった。

    254 民主党は、こうした「国家権力を監視する役割を持つ放送局を国家権力が監督するという矛盾」を解消するために、独立行政委員会として「通信・放送委員会(日本版FCC)」を設置し、総務省から通信・放送行政を移管するとしている。

    265 環境 日本はエネルギー自給率が原子力を含めても18%と低く、先進国としては最低基準となっている。

    275 歴史認識・憲法 靖国神社以外の追悼施設としては、第二次世界大戦で身元不明の遺骨を安置した千鳥ケ淵戦没者墓苑が有る。
     日本には外国から来た賓客が花を捧げられる追悼施設が存在しないことが、外交上もハンデとなっている。

  • 現実の民主党とは異なる姿・・・著者の希望が書かれている本です。

  • 民主党の基本的な方針や今後取り組んでいくであろう政策の具体的中身を知る上で参考になる。良く整理されているのでは。

  • どこが勝つかわかりませんが、
    有権者の一人として、
    ちゃんと政策を見ていこうと思います。

    この本便利だな。

  • 「政権選択選挙」

    今回の総選挙を前に、しきりに強調されている言葉。
    50年以上も政権交代が起こらなかった(細川連立政権の一瞬だけはありましたが)事が、政治の腐敗と、政治への不信・無関心を呼んだ事は間違いありません。かくいう僕も政治家には何の期待もしていなかったし、関心が無かった。政治・政策よりも政局ばかりに焦点が当てられたマスコミの報道に触れる度に、あんな気持ちの悪い世界は自分とは関係の無い世界だと思ってました。そのくせに小泉内閣のパフォーマンスには何も判らず踊らされたクチです。無知でした。その結果として今、格差社会を肌で感じるようになったからこそ社会保障問題に関心を持つようになったのは皮肉な事ですが。

    当たり前と言えば当たり前なんですが、各党がマニフェストを発表し、その政策によって国民の支持を仰ぐという、そもそも選挙が行われる至極真っ当な目的に今回ようやく焦点が当てられた気がします。僕もそうですが選挙を前に、各党の政策や基本姿勢をきちんと勉強した人は多いのではないでしょうか。ただ、マニフェストを見ただけではどのような国づくりを目指しているのか判りづらいものです。僕は下の本を読んで、民主党がやろうとしていることを知りました。割と中立的な立場で書かれているので読みやすく参考になりました。

  • 日本はどう変わるか?

    簡潔で分かり易い良本です。
    読んでください。

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