日本一の変人経営者

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478009857

作品紹介・あらすじ

常識の逆をやれば上手くいく。オンリーワン、ナンバーワンへのこだわり。

感想・レビュー・書評

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  • 本書を読み、一気にカレーハウスCoCo壱番屋と宗次徳二氏のファンになった。まず宗次氏の生い立ちが壮絶である。幼くして天涯孤独の身であることに加え、養父のギャンブル狂いは、養母も二度逃げ出してしまうほどだったそうだ。それでもひねくれずに不屈の精神を育み、驚異の行動力と人間観察眼を身に着けた宗次氏。タイトルにある変人というのは、常識に囚われないユニークな視点を持つ人という意味なのであろう。宗次氏がクラシックを好きになったきっかけも泣ける。また、本書中一貫して偉ぶらず「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」を体現するような低姿勢で、読んでいるこちらが恐縮してしまう。奥様との連携も素晴らしい。宗次氏の意見を否定することなく受け止めて味方しつつ、資金調達面では誰よりも頼もしい。その姿は、どこか本田技研工業の本田宗一郎氏と藤澤武夫氏の名コンビを思い出させる。さらに天才バイオリニスト五嶋龍氏とも繋がりがあるとは思わなかった。本書の薄さからは想像出来ないほど内容が濃い。見返しまで鮮やかな黄色と茶色のココイチカラーで彩られた良書である。

    以下、本書より抜粋。

    「養父のおかげで散々苦労させられ、筆舌に尽くしがたい幼少年期を送ったが、自ら望むべくもない体験が私の一風変わった性格と不屈の精神をつくり、現在幸せな人生を歩む基礎になったことは間違いない。」

    「モノや価格でサービスして、たとえお客様に喜んでもらえたとしても、この店を利用するのは安いからだと言われれば、経営者としては正直うれしくない。やはり、料理もサービスも心を込めて対応した結果、そのお客様に快く思っていただき適正な料金を頂戴するのが、私たちのやり方であり、壱番屋のビジネスの本質だと信じているからである。」

    「そもそも会社というのは、地域や多くの人々のおかげで経済活動をさせていただけるのだから、社会の弱者を救済するやさしい気持ちがなければよい経営はできない。そうでなければ会社は、ただ自社の都合だけを考え、より多くの利益さえ上げればと、競争に明け暮れる存在になってしまう。」

  • CoCo壱創業者の自伝
    CoCo壱に行った時、凡庸な様でうまく差別化してマネタイズしている企業だとふと思い、源流が気になり読んだ本
    突破力があるまさに創業者といった感じの方だが、採用や後継者探しなどの多くの場面で情愛、誠実といった人の内面を物凄く重視して行動していた点が印象的。情を以って徹底した現場主義が上記マネタイズに繋がっているのだろうか。
    清らかに働くことの良さを学べる本

  • 経営学を学ぶものにとっては、まさに経営者を語るための名著だと思う。自分のしたいことにすべての人生の時間を費やす。近道的な本はたくさんあるが、基本的に成功する人たちは愚直に一つのことに費やした時間しかない。そこに成功もあれば、失敗もあるが、どちらも向き合い続けることで結果となることができる。とくにこの本はCoCoいちが一気に好きになってしまう内容。ただし、ブラック中のブラックの仕事ぶりがすべての年代に受け入れられる内容ではないだろう。

  • coco一の経営者の生き様が、分かりやすく書かれてる。
    私もやらなきゃ、元気とファイトをいただきました。(^^)

  •  
    ── 宗次 徳二《日本一の変人経営者 20091113 ダイヤモンド社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4478009856
     
    http://www.asahi.com/articles/ASKBF357TKBFOIPE004.html
     宗次 徳二 壱番屋 19481014 石川 /カレーチェーン「CoCo」創業
    ♀宗次 直美 相談役 19500418 ‥‥ /徳二の妻
     宗次 弘章 ゴルフ 19800311 ‥‥ /長男/Munetsugu. Hiroaki
     
    https://twitter.com/awalibrary/status/919902141195591681
     
    http://www.munetsugu.jp/(20150421)
     驚異の徹底力と上品で爽やかな人柄力/宗次徳二の人的ネットワーク
    http://kigyoka.com/news/magazine/magazine_20150421_4.html
     
    …… 7月に名古屋市で行われた楽器の贈呈式。右端が宗次 徳二さん
    (NPO法人イエロー・エンジェル提供 20171016 朝日新聞デジタル )
    http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20171016000774_commL.jpg
     
     第65回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)
    の中学校と高校の部が21、22の両日、名古屋市熱田区の名古屋国際
    会議場で開かれる。大のクラシック音楽ファンで知られるカレーチェーン
    「CoCo壱番屋」創業者の宗次(むねつぐ)徳二さん(69)は毎年、
    愛知県内の小中高校へ楽器を贈り続け、吹奏楽部の活動を支えてきた。
     宗次さんは経営の一線から退くと、クラシック専門の「宗次ホール」
    を名古屋・栄の中心部に開業。2009年からは自ら設立したNPO法人
    「イエロー・エンジェル」を通じて、学校へ楽器を贈る取り組みを始めた。
     当初は公募した個人に贈っていたが、愛知県内の公立中学の吹奏楽部
    の教員から「予算が足りなくて必要な楽器が買えない」という手紙を受
    け取り、希望を募って学校へ届けるように改めた。これまでに楽器など
    約1600点、計6億6千万円相当を寄贈。今年は7月、小学校と高校
    の計144校に約350点(1億円相当)を届けた。
     宗次さんは「予算の制約で、必要な楽器が買えずに困っている吹奏楽
    部がたくさんある。行政ができないのなら、民間の出番。楽器を贈る運
    動が少しでも広がってほしい」と話す。
     吹奏楽で使う楽器はどれも高価だ。一般的な相場はフルートやトラン
    ペットで30~40万円、ユーフォニアムが60万円、テューバは80
    ~120万円ほど。ティンパニは一式で200万円という。
     愛知県立豊橋東高校(豊橋市)吹奏楽部は今年、120万円相当の
    テューバを寄贈してもらった。部には備品が2本あるが、1本は購入か
    ら30年近く経過した古いモデルだという。顧問の伊東 大喜教諭(30)
    は「何十年も前の古い楽器を修理しながら使っているのが現状で、どこ
    の学校も事情は同じ。コンクールでは生徒たちに状態の良い楽器を吹か
    せてあげたい。寄贈を当たり前だと思ってはいけないが、本当にありが
    たい」と感謝する。
     全日本吹奏楽コンクールが名古屋で開催されるようになってから、
    宗次さんは毎年のように会場に足を運び、演奏を見守ってきた。
    「若い学生が音楽に打ち込み、完全燃焼している姿を見ると元気をもら
    える」。今年も、22日に開かれる高校の部を訪れる予定だ。(滝沢 隆史)
     
    (20171016)
     

  • 行き当たりばったりの様で上手くいく。
    たくさん働けるのは経営者の利点、って考え方が面白い。

  • coco壱番屋創業者の宗次徳二さんの本です。
    大企業のサラリーマン経営者の対局、中小企業の熱血創業社長です。
    実際に講演をお聞きしたこともありますが、とにかくすごいです。
    中小企業の経営者の方、株式投資家の方は、ぜひ読んでください。

  • 金儲けよりもお客様を考えている社長のお話。
    とにかくもてなすことを考えているし、そのために色々なことをしている。
    やってることがはっきりしていて気持ちが良いし、タメになる言葉も多かった。

  • CoCo壱番屋の創業者宗次徳二氏の一冊。

    本書は氏の生い立ちと同社の歩み、氏の人生観の2部で構成されています。

    幼少期の貧しい暮らしから不動産会社に入社し、事業を興し、喫茶店からのカレー専門店が今日に至る日本一のカレー専門店になっていた経緯を知り、そのなかで常にお客様をいちばん大事にしてたことは本書を読んで感じました。

    氏と奥様の二人三脚でやってきたことも本書から感じとれました。
    大事なことは即決即断するスタイルや誰よりも仕事に傾倒するストイックな姿勢などは凄いなと感じました。

    喫茶店時代の名古屋地区独特のモーニングサービスを行わなかったことやFCを始める際もロイヤリティーをもらわなかったことや社員からののれんわけするBSなど常識にとらわれない経営スタイルも同社が躍進した秘訣のひとつだと感じました。

    本書を読んで価格で勝負するのではなく、常にお客様に対して真心をもって真摯に接することの大切さが大事だということが改めて認識できました。同社が提供する毎日食べても飽きない家庭的なカレーが人々を惹き付ける秘訣はその精神にあるとも感じました。

  • 国内外に展開する、カレー専門店「カレーハウスCoCo壱番屋」。その創業者が、同社の誕生秘話、常識の逆をゆくオンリーワン、ナンバーワンへのこだわりなどを赤裸々に語る。

    第1章 逆境に生まれ育ち、生涯の天職に出会う
    第2章 無我夢中で働き、日本一幸せな経営者に
    第3章 早起きと掃除、そして真心の接客が成功の秘訣
    第4章 公明正大な経営姿勢が健全で強い企業をつくる

  • ココイチ創業者で、伝説のハードワーカーでもある著者の自伝。
    仕事以外にはわき目も振らず、趣味も付き合いも封印して「経営」のみに向き合った「変人」ぶりを語るが中身は至極まっとう。

    (引用)

    ・だが、スパイスの種類の多さや煮込み時間の長さ、それに本場仕込みと触れ込んでいるカレーを食べているうち、私には、これらは毎日でも食べていたくなるものではないような気がしてきた。結局、彼らが言う自慢の味は店主の自己満足でしかない、とさえ思えてきたのだ。

    ・もし「運悪く」いくなり繁盛店になったとしたら、一見幸運なその経営者はずっと、商売や経営を甘く見てしまうだろう。そして経営以外のことに心を奪われてしまいがちになるのである。

    ・当時から私は、「大きな目標は持たず、一年必死でやれば届く目標を立て、それを繰り返す」がモットーだったのである。

  • ・座ってデータを見ている時間があるのなら店舗へ行くべし。日報ではプラスのことはよく分かっても、マイナスのことは半分も伝わってこないし、理解できないはずだ。
    ・理論より実践。最初に理屈でなく最初は行動である。

  • 変人というか高潔といった印象。創業者って孤独なんですね。
    ブルームシステム

  • 自分の店やってみたいなって思う1冊でした

  • カレーCoCo壱番屋の創業者の自叙伝。壱番屋のモットー:「ニコ(つも笑顔でお客様に接します)、キビ(いつも機敏な動作でお客様に接します)、ハキ(いつもさわやかな態度でお客様に接します)」

  • ちょっと異常な人の話。
    若くして本気で生きることに目覚めていたなら、ここまでとはいかずともそれなりのことがやれたかも知れないが。
    やはり厳しい環境は人を育てるのか。

  • 経営者として成功するには、経営の知識よりも何といってもお客様への気持ちが大事だとつくづく感じさせる。目先の売上、利益だけを考えては中長期的に成長しないということだ。CoCo壱番屋の経営者は、すばらしいです。

  • 2009年11月刊。
    サブタイトルは「CoCo壱番屋を全国チェーン店に育てた男の逆境力」。
    「カレーハウス CoCo 壱番屋」の創業者が書いた、ココイチ創業記。

    ココイチの好きなところは2つ。
    おいしいこと。そして、接客がとてもいいこと。
    チェーン店なのに、どこの店舗に行っても明るく元気に迎えてくれる。応対も丁寧。
    この本を読むと、ココイチがいかに接客サービスを重要視しているかがよく分かります。

    キーワードは、「ニコニコ、キビキビ、ハキハキ」。
    社内では「ニコ、キビ、ハキ」と呼ばれているそうです。
    「お客様 笑顔で迎え 心で拍手」という標語は、とても素敵ですね。

    ココイチの起源は、意外にも2軒の喫茶店。
    そのお店で人気メニューだったカレーライスを独立化させたのが、ココイチの1号店。
    そこから1軒ずつ、少しずつ着実に店舗を増やしていく過程が、読んでいて面白いです。

    この人の信条を一言で表せば、真心の接客サービス第一主義。
    「全国展開するぞっ!」という野心は感じられません。
    こつこつと、やるべきことをきちんとやっていたら、いつの間にかお店が増えていった、そういう感じでしょうか。
    そんなココイチも、今では 1000 店舗を越えるというのですから、すごいですね。

    経営本のような堅苦しさはなく、文体がやわらかくて、楽しく読めます。
    ココイチファンはもちろんのこと、接客業をされている方にもおすすめです。

  • <この本で学んだこと>

    ・ビジネスの標準化の重要性

    ・お客様に対するサービスの姿勢

    ・社長宗次徳二氏の仕事に対する熱い思い





    カレー好きなのでココイチはよく食べに行きます

    いつものメニューは・・・・カツカレー+チーズ+3~5辛+ご飯400グラム

    なんだかんだでこのメニューになってしまいます



    ココイチはサービス面にはかなり徹底していると思います。

    店員さんの接客態度がかなり良い☆

    それもそのはず、フランチャイズのオーナーには徹底的に接客の部分を学んでもらってかつ一部の認定されたオーナーが自分でお店を出せるのです。

    オーナーは夫婦で経営すること。

    つまりお金を持て余している富豪の方々には看板を貸す許可を与えないということ。

    確かに、経験を積んだオーナー自らがけん引してお店を経営すればサービスのレベルはかなり高くなりそうですね。



    また、ココイチで有名なお客様カードも大切なもののひとつです。

    お客様カードを店舗ではなく本社に直接送るシステムで、生の声を社長がすべて目を通す。

    そのうえで社長自らが各店舗へ指導をするスタイルです。お客様の声はお金を払ってまで得るべきもの。

    これはかなり画期的なシステムだと思います。

    むしろマーケティングのコンサルタントを雇うよりかなり効果的なような気がする






    そして、宗次徳二氏の休みなく仕事に取り組む姿勢は尊敬するものがあります。

    この本で学んだことはビジネスの標準化が大切だということ。

    喫茶店のオーナーはマスター目当てにお客様が来るため、多店舗の成長は望めない。

    どの店舗でも同じ味、サービスが提供できればお店が増えてもお客様はやってきてくれる。




    30年あまりで1,000店舗突破。素晴らしいと思います☆彡

  • 経営に身を捧げるというのはこういう方のことを言うのでしょう。超早起きを実践始めました。本日約60日経過しました。毎日起きる時の勇気、まさにそれだけだと思います。

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