日本の「復元力」―歴史を学ぶことは未来をつくること (MURC BUSINESS SERIES 特別版)

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著者 : 中谷巌
  • ダイヤモンド社 (2010年5月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478012048

日本の「復元力」―歴史を学ぶことは未来をつくること (MURC BUSINESS SERIES 特別版)の感想・レビュー・書評

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  • 時に根拠不明確で、思うままにつらつら書いている印象。
    そりゃ、欧米と日本は違いますわな。
    無意識の毒されも多々あり、それに惑わされず、庶民社会の日本は日本の軸を持てと。

  • 平成20年、日本にはうつ病患者が104万人もいる。
    明治維新から間もないころ、日本の識字率はヨーロッパよりもはるかに高かった。
    日本よりはるかに猛烈に漢字文化を取り入れたのが韓国だったが、韓国では漢字の現地語化、韓国化をやらなかった。
    日本の歴史を振り返ってみると、やはり歴史的に外国から攻撃される心配がなかったというのが一番大きなポイントとなってくる。
    人類の歴史とは極論すれば破壊の歴史だった。

    アメリカはロジックの国。それは様々な国や地域からやってきたから。そのような国ではロジックがないと生活できない。日本と違う。

  • 長年、経営等への参画や大学の教授職を歴任し、ハーバード大で教鞭をとられていたこともある著者が論ずる日本を日本たらしめる方策。

    世界の技術を日本流に焼き直す。
    今まで得意だったこの手法ができなくなりつつあると著者は警鐘を鳴らしています。
    日本とは何か?日本人とは何かを知ることで、その長短を知る。
    本書に論じられている方針については、多くの方が頷くことができるのではないかなと。

  • 「日本は必ずや蘇る」というインパクトの強い文章から始まり、なぜそう言えるのかということ、また、日本の歴史や世界のことも絡めて、日本人はどういう民族なのかということが書かれており面白い。
    (教育学部・国語専修:匿名希望)

  • グローバル化に少子高齢化。日本の取り巻く未来は暗澹としているけど、そんな日本の中で他の国には負けない要素を歴史から紐解く著作。庶民文化や一億中流社会など、日本の中世以後、近現代までの姿と現代社会の荒廃ぶりを比較すると勝てる要素はないようにも思うが、そこは日本らしい「日本化」文化をどのように駆使していくのか、自分自身の仕事分野でもあるITやコミュニケーションというところでも、どう変えていくのか、いけるのかを考えさせられた。<br /><br />一つ、まったなしの環境問題においては、この本の知見は参考になる。グローバルな社会においては、先進国でのグローバル化(空洞化)とともに、新興国で真逆なローカリゼーションな問題が起きている。しかし、グローバルな消費をする私たちには、その現実が分からない。これを何とかする手段を考えなければと思う。

  • 前著「資本主義はなぜ自壊したのか」の続編です。リーマンショック以降、経済に対する考え方を変えた著者が、日本の歴史を振り返りながら、今後の日本がどうあるべきかを提言した本です。「歴史を学ぶことは未来をつくること」というサブタイトルが付いています。日本の歴史と今後のあり方についてザックリと考察していますが、他の本からの受け売りで既に知っている事も多く、やや退屈な内容です。それよりも著者のような高名な経済学者でも歴史にはあまり詳しくないということのほうが意外でした。これからの日本のあり方についていろいろ提言してますが、別に先生に提言されなくても、気が付いている人は多いかもしれませんね。

  • 50p

  • 日本が弱っている今日、歴史を振り返り、日本の価値観を取り戻すべき。という本。
    主張は一貫しており読みやすかった。
    しかし、同じ内容が繰り返されている感もあった。

    著者の主張を私なりにまとめてみると。。。
    明治の西洋中心主義、戦後のアメリカ化、自虐的歴史観で、日本の価値観が失われた。グローバル資本主義、市場原理主義でも、日本の特長であった、日本化プロセスが機能せず、日本に合わない制度を受け入れてしまったのが、この度の日本の失速に大きく関係している。
    教育を見直し、歴史観を掘り下げ、日本らしさ(アイデンティティー)で世界を変えて行くべき。

    <目次>
    まえがき~読者へのメッセージ


    序 章 「根なし草」になった? 日本人

    なぜ不安感にさいなまれるのか
    「成果主義」は「武士道」にそぐわない
    「一体感」を喪失した日本の会社
    「根なし草」になった日本
    何が「ルーツの喪失」をもたらしたのか
    見事に成功した「マッカーサーの陰謀」
    日本人はもともと「根なし草」だった?
    「抽象的個人」は存在しない
    「人間は社会的動物」だ


    第1章 日本はなぜ“成功”したのか

    世界有数の経済大国
    江戸時代はどんな時代だったか
    外国人が驚嘆した安心・安全な庶民社会
    武士は本当に支配階級であったか?
    明治の近代化は江戸庶民社会の賜物?
    外国の侵略を受けなかった日本と大陸諸国との違い
    「騙すより騙されろ」の日本
    外国の文明・文化を自分流に焼き直すのがうまい日本人
    漢字を日本化した日本人の驚くべき能力
    多神教国家・日本の強み
    日本人の吸収能力を高めた「主客合一」の思想
    武士が政権を担当したことの真の意味
    現代人は歴史の結晶体である
    アメリカは自由で平等な国か?


    第2章 日本はなぜ“失敗”したのか

    近代化の陰で切り捨てられた日本の伝統と文化
    権威と権力を明治天皇に集中させた明治政府
    日本を軍国主義に走らせた統帥権問題
    日本の組織に合う「中空構造」
    近代化に懐疑的だった明治の知識人
    マッカーサーの占領政策の目指したものとは?
    歴史と伝統を忘れ、骨抜きにされた日本人
    免疫能力を失った日本人
    自分自身を語る言葉を失った日本人


    第3章 グローバル資本主義に翻弄される日本

    文明、宗教を超越して世界を覆う市場原理主義
    人の欲望を正当化する市場原理主義の欠陥
    環境破壊を推し進めた経済のグローバル化
    市場原理主義は刹那主義である
    深刻なグローバル世界での格差拡大
    市場原理主義は社会の一体感を破壊する
    民主主義や市場主義の限界とは?
    この20年間、日本化が機能していない理由


    第4章 西洋的価値観の何が問題なのか

    文化的に遅れていた中世のヨーロッパ
    ルネッサンスのきっかけを作った十字軍遠征
    キリスト教とスチュワードシップ
    自然への畏怖心を克服した「近代合理主義」
    「近代合理主義哲学」がもたらしたもの
    「心の空白」に悩み始めた現代人
    村上春樹はなぜ売れるのか
    欧米のエリートたちを突き動かす強烈な階級意識
    寄付文化とCSR
    アメリカ流経営から抜け出せない日本のビジネスマン
    ロジックだけで人は動くか
    21世紀の日本の使命


    第5章 日本は世界に対して何ができるのか

    20世紀とはどんな世紀だったのか
    EUが成立した理由
    束の間の繁栄
    吹き荒れるグローバリゼーションの嵐
    「合理的期待学派」の台頭
    国家主権を超えたグローバル資本の力
    「超紛争」の時代がやってくる!?
    日本という国がなくなってしまう?
    見直されるべき日本の価値観
    急がれる教育改革


    終 章 若い人たちへの提言~日本は変えられる

    これまで書いてきたこと
    国際発信ができない日本でもよいではないか?
    なぜバンパーの裏側まで磨くのか
    明らかに異なる聴衆の反応
    驚くべき企業幹部の変身

  • 中谷 巌は、マクロ経済学を専門とする経済学者で、三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長、多摩大学名誉学長、一橋大学名誉教授、一般社団法人不識庵理事長、ハーヴァード大学経済学博士などの肩書きをもつ。

    彼の前著『資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言』がかなり話題となったのは、その立場の転換ぶりによるようだ。

    彼は、90年代以来の市場原理主義のイデオローグの中心的存在であり、新自由主義による「構造改革」の一翼を担った経歴を持つ。その彼が、次のように語り始めたから注目されたのである。

    「新自由主義の思想は、私たちが暮らす社会を個人単位に細分化し、その「アトム」化された一人一人の自由を最大限尊重するという思想だから、安心・安全、信頼、平等、連帯などの共同体価値には何の重きもおかない。つまりは人間同士の社会的つながりなど、利益追求という大義の前には解体されてもしょうがないという「危険思想」なのである。」

    私は、『資本主義はなぜ自壊したのか』は未読だが、『日本の「復元力」』は、その続編とも言えそうだ。ただ私は、彼の思想的転換に興味があるのではなく、この本が「日本文化のユニークさ」を語ることに共感するかぎりで、その視点から内容を紹介したい。

    中谷は、日本史全体を通してのいちばん重要なポイントを、異民族による征服がなく、そのため、日本人の穏やかさや、社会の安全や安心が保たれたということに見ている。一方、大陸の人々は傾向として、常に相手からつけこ込まれたり、裏切られたりするのではないかと怯え、逆にどうやったら相手を出し抜き、ごかませるかと、攻撃的、戦略的に身構えているというのだ。大陸の人々が、利害関係がからむ場面ではなかなか謝罪しないのも、こんな背景があるからだろう。

    異民族に制圧されなかったことが、日本を相対的に平等な国にした。もし征服されていれば、日本人が奴隷となりやがて社会の下層階級を形成し、強固が階級社会が出来上がっていたかも知れない。

    異民族との闘争のない平和で安定した社会は、長期的な人間関係が生活の基盤となる。相互信頼に基づく長期的な人間関係の場を大切に育てることが、日本人のもっとも基本的な価値感となり、そういう信頼を前提とした庶民文化が江戸時代に花開いたのだ。

    江戸の庶民文化が花開いたのは、武士が、権力、富、栄誉などを独占せず、それらが各階級にうまく配分されたからだ。江戸時代の庶民中心の安定した社会は世界に類をみない。歌舞伎も浄瑠璃も浮世絵も落語も、みな庶民が生み育てた庶民のための文化である。近代以前に、庶民中心の豊かな文化をもった社会が育まれていたから、植民地にもならず、西洋から学んで急速に近代化することができたのである。

    以下は、私の見解だが、幕末から明治初期にかけてヨーロッパとくにフランスを中心としてジャポニズムと呼ばれる現象が巻き起こった。これもまた、江戸時代の豊かな庶民文化が背景にあり、庶民の生活から生み出された浮世絵や工芸品だったからこそ、当時のヨーロッパ市民階級の共感を呼ぶものがあったのである。

    現代もまた、フランスを中心に第二のジャポニズムが巻き起こっている。もちろん第一のジャポニズムと単純には比較できないが、現代のジャポニズムの興隆の背景にも、世界に類をみない、そして階級によって分断されない豊かな大衆文化の存在があることは確かだと思う。つまり、日本が世界でもまれな庶民中心、中間層中心の社会であり、その庶民層の文化レベルがきわめて高いことが、マンガ・アニメの豊かさを生む背景にあるのではないか。世界の人々は、マンガ・アニメを通して、そういう日本文化のユニークさを感じ取っているのである。

    中谷は、かつて自分も押し進めていた、新自由主義経済、グローバル資本主義によって、日本の社会、文化がもっていた長所が、急激に失われつつあるという危機感をもって、前著やこの本を書いたようである。

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