国家対巨大銀行―金融の肥大化による新たな危機

  • ダイヤモンド社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478014752

作品紹介・あらすじ

政府とウォール街の攻防と馴れ合いの歴史を紐とき、金融システムの改革を大胆に提言。全米を震撼させた話題の書。

感想・レビュー・書評

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  • ウォール街の大企業が政府に影響力を持つようになったことで結果としてリーマンショックが起こり、次のバブルを招きかねないということ

  • 原題は『13人いる』ではなくて、13 bankers。金融機関が如何に権力を得て来たか、そして大き過ぎて潰せない銀行を減らし、過剰なリスクテイクを防止するための対策案。良書。

  • 商業銀行と投資銀行を分離するグラススティーガル法が当然と考えられていた1930〜1970年代の間に破綻した銀行はほとんどなかった。銀行は経済成長によって巨大化すると政府と癒着し政府を越える権力を持つようになる。これが銀行の暴走であり、経済の活力になるべき銀行が経済を破綻に追いやる。
    融資主体となるという存在意義から意図せずとも巨大化してしまう銀行には制限が必要。大恐慌で学んだはずの教訓が、新時代のイノベーションとして金融市場への"アメリカンドリーム"の過熱から覆されてしまった。
    いかにウォール街が世界の中心となっていったか。それは銀行の肥大化が許されるようになるというプロセスである。この本に描かれているように事実大学生の私は金融業界への羨望がある。この"金融熱"がどのように形成され、それがいかに朽ちやすいものかがわかる。1930年代からリーマンショック以降のアメリカ金融史についてわかりやすく振り返ることが出来る。

  • リーマンショック後、アメリカ政府高官とウォール街の名前が知れた巨大銀行首脳は金融危機を回避するために、内輪で話し合いをしたらしい。話し合いの結果、巨大銀行は自らは何も努力せずに納税者の血税で救済されることが決まった。という部分から話しは始まり、ウォール街と政府の関係を時系列に説明しながら、リーマンショックのことを詳細に説明しながら、巨大銀行を規制しないとまたリーマンショックみたいな二の舞になるよと巨大銀行のますますの巨大化に警鐘を鳴らした本。

  • これまでも新聞や報道でさんざんあげつらわれた批判・論点であり、主張としてはさして目新しい内容のものではなかった。

  • 「大きすぎてつぶせないような銀行は、存在させておくべきではない」という著者の主張を、アメリカ建国時代からの歴史をひも解きつつ、わかりやすく、かつ、ユーモラスに解説する本。
    まだ精読はしてないけれど、ウォール街の政治的影響力の強烈さが事細かに書かれていてかなり面白い。
    アメリカの建国時代から、2つの主張(ジェファーソンとハミルトンの対立)が存在しているという点も、とても興味深い。

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