マグロ船仕事術―日本一のマグロ船から学んだ!マネジメントとリーダーーシップの極意
- ダイヤモンド社 (2011年2月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478015049
作品紹介・あらすじ
バイオ系メーカーの研究者だった著者は、ワンマン上司の思いつきで、なぜかマグロ船に乗せられることに。そこは、荒れる洋上。しかも狭い船内で40日以上も生活するという過酷な職場。ところが、なぜか漁師たちは毎日楽しそうに、お互いに助け合って働いていた…。ビジネスパーソンにも大いに役立つマグロ船流チームが元気になる仕事術。
感想・レビュー・書評
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著者は、研究所でマグロの鮮度保持剤の開発のお仕事をしていました。そして、開発を成功させる為にマグロ船に乗ることを命じられます。
「乗せられてしまった」マグロ船でしたが、
マグロ漁を通してたくさんの気づきや学びがありました。
とても読みやすく、自然と向き合う漁師さんの知恵や工夫を楽しく知る事ができました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『小さい事でケンカをする人は、世界が自分と相手しかいないと思っている。 』
確かに!集団の中でケンカをしてる二人がいると、周りも気を使っちゃいますよね。
そのあたりも考えないといけないですね。
『マグロに牛乳買ってきてくれ!といっても買いにいってくれるわけない。自分と他人は人間とマグロぐらい違う 』
他人に何かを伝える時に頭の片隅においておきたい言葉ですね。
当然自分も他人からみたらマグロということですが(笑)
2011年発刊で結構売れたみたいでしたが、当時は興味がわかず読んでませんでした。
今回機会があり読んでみたら名言の嵐ですねー。これはかなりの良本です。 -
【仕事】マグロ船仕事術/齊藤正明 /20151022(112/396)<252/23357>
◆きっかけ
・つー推薦
◆感想
・仕事は学力ではなく人間力。
◆引用
・今いる人、今あるもので工夫して、成果を出すしかない。
・ぐいぐい引っ張るよりも、みなの意見を吸い上げてまとめていく縁の下的リーダーシップのほうが、成果があがる。
・部下には、自信をつけさせる=>部下の働きを認める=>アドバイスする、の順
・あなたのおかげで助かっています、存在を認め、やる気を引き出す。
・能力以上に好かれることが大切。そのために相手に関心を持つこと。
・人間関係:ガラスのコップ。いったん割れたらもとにもどらない。
・自分の発言は常に周りが見ていると意識する。
・人は指示通りに動かないという前提で仕事を進める。部下に期待しないことは期待すること以上に大切。上司の指示より、上司の行いや態度には非常に影響される。子供は親の言うことは聞かないが、親のやることはまねる。
・アドバイスは相手の立場でないと意味がない。
・起きたことにはどんな意味があるかは自分しか決められない。
・どうやったら楽しく感じてもらえるか、楽しさをみいだしていくべき。
・できたところ、できないところを、両方ともちゃんと見る。
・部下に怒りをぶつけるのではなく、その前にあった期待を伝える。例)せっかくうまくできるようになったお前がここでけがしたら、みなが困る。
・叱るときは叱る理由も添える。
・成功したら褒める、ということは、裏を返せば失敗したら怒る。褒めるべきは努力。
・上司:心の機微を読み取れるように。
・分け合ったほうが、みな豊かになれるという発想。
・どんな上司でありたいか、自分自身のありかたを決める。
・教えてやろう、というより、応援しよう、というスタンスで。
・見る、のではなく、なぜという気持ちを持ち観ることが大切。
・心の余裕:自分の手のつけられないことは気にしないこと、+相手が言うとおりには動かないことを受け入れる精神
・失敗やうまくいかないことが当たり前と思うこと。 -
著者の他のマグロ船で学んだことシーリーズを読んでの本書なので、重複する内容が多かった。
でも、やはり学ぶことは多かった。
本書は管理職よりの仕事術。 -
【読書その39】タイトルにひかれて手に取った本。その名も「マグロ船仕事術」。著者はマグロの鮮度保持剤の開発に従事し、その開発の中で研究所の所長から開発成功のために一度マグロ船に乗れと命令を受け、マグロ船に乗船。そこで培った知識や経験を活かして、組織におけるコミュニケーションをよく保つ手法や仕事術を研修や講演等で伝えている。中身云々の前に、自分自身の強みを生かして仕事をするということはこういうことなのだと思った。興味がある人は是非。
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■マグロ船は目標管理をしない
マグロを釣るのに、事前に縄に傷がないか調べて、針も調べた。餌を針につけた。漁師たちにできることはすべてやった。
そのあとにマグロが釣れるかどうかは、海の神様が決めること。丘の人たちは、人間ではどうにもならないことまで、
なんとかしようとしてしまう。
人間がコントロールできない部分は運に任せるしかない。
■短所が長所になる。
何かができるということは、何かができないこと。プカプカ浮いているだけのクラゲも、ペットとしては人気がある。
見方を変えれば短所も長所になる。自分の悪いところを見る奴は、他人に対しても悪いところばかり見てしまう。
■人生は、あとだしジャンケンが許されている
起きたことにどんな意味があるかは、自分でしか決められない。自分で勝手に意味をつけるもの。
起きたことの意味は、誰かに教えてもらうものではない。人生はいくらでも後出しができる。だったらわざわざ負ける必要はない。
今、起きていることがよかったか悪かったかなんて、今の時点では絶対にわからない
■現状を受けれた上で、対策を考える
麻雀は手元にある牌で、勝てる方法を考えないといけない。どんな牌を飛行が、そこから立て直していくのが麻雀。
自分で引いてきた牌に文句を言っては絶対に勝てない。
仕事にも、自分である程度コントロールできる部分と、コントロールできない部分が複雑に絡み合っている。
■叱るときは、「期待していた部分」を強調して伝える
怒りの気持ちがわいたということは、相手に期待をしていたという何よりの証。
部下に対して怒りの感情を持ったときには、怒り自体をぶつけるのではなく、その前にあった期待の部分を伝えてあげる方がいい。
例:「一体何をやっとんじゃ!せっかくうまくさばけるようになったお前がここでケガをしたら、みんなが困りよろうが!こんバカ!」
■褒める言葉+注意する言葉+褒めるこ言葉
注意するときは、間に褒める言葉を入れて、相手の感情に嫌なものを残さないようにする
■子供は親の言うことは聞かないけれど、親のやることはすぐ真似る
■大きな目標を持つよりも、今日できることを確実にやるほうが大事
誰にもできない仕事ができるようになるためには、誰にもできないことをやる必要はなく、むしろ誰にもできることを確実にひとつひとつ
こなすことが一番の近道になる
■海を眺めるように、歩みを止めて、反省の時間を持つ
確実に前に進んでいくために、自分の仕事の進め方やメンバーとのやり取りについて、じっくり振り返る時間を持つことが必要。
今日あったことをじっくりと反省したり、ひとりでゆっくり考える時間を持たないままだと、改善点を毎回見過ごし、同じミスを
毎回繰り返してしまう
■認め合う文化
褒めるときは、「お前もだいぶマグロの処理が上達したな」という上から目線ではなく、「お前の処理作業が上達しているおかげで、今まで
以上にマグロが高く売れるようになる」と、「君のおかげで助かっている」という感謝の表現を使う -
自分の話ばかりしない。
相手に興味を持つ
うまく行かなくて当然⇒だから仕事になる。
注意・指示ばかりでは相手は逃げて行く -
面白かった。
大分弁の漁師さんの言葉がいい!
海の上では、限られた資源である人や物を有効活用しないと命に関わる。陸にいる人は、外部からいくらでも補充ができると思っているから、人も物も大切にしない。今ここにいる人が活躍できるために、リーダーは何をすればいいかのヒントが書かれている。
人間関係は、ガラスのコップ。割れたらもとに戻らない。割らない工夫が必要。
怒りかた、誉め方、雑談も大事。あと、自然の力の影響が強い部分など、人間が努力してもどうしようもないことにくよくよしない。人間が努力できる準備に力をいれよう。
漁師さん、最高!