第五の権力---Googleには見えている未来

  • 973人登録
  • 3.32評価
    • (14)
    • (71)
    • (93)
    • (29)
    • (2)
  • 98レビュー
  • ダイヤモンド社 (2014年2月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478017883

第五の権力---Googleには見えている未来の感想・レビュー・書評

  • 将来は個人情報を晒さないオフラインの人間が危険人物とみなされて要注意人物リストに載るだろうと謂う。それはすなわち、政府が個人情報を識別しているということだ!
    Googleが個人の遺伝子データを蓄積する23andmeに出資したり、ウェブ利用履歴を統合管理しているように、待っているのは全ての個人情報の統合とデータ分析の機械学習による個人最適化という名の誘導と監察ではないか。また、遺伝子データの管制は保険サービスの差別化などからはじまる優生学的方向に収束しやすいことも忘れてはならない。

    ICTの発展とそれによる利便性の向上自体は賞賛されうるものだが、政府とつながった独占的媒体の利用誘導の先にあるのは管理されたみせかけの自由の謳歌である。行き着く先はオーウェルが描いた権力主義の世界である。ICTによる巨大ネットワークの優雅なふるまい自体も監視される。
    これは「陰謀論」者の戯言ではなく、超国家的監視が確証されたこと、最近はFBIのハッキングを合法化するようにrule41が改正されたこと、2017 NDAA、英国におけるInvestigatory Powers Actの施行、GoogleなどがPoynter InstituteのInternational Fact-Checking Networkという検閲指示団体に資金提供していることや、体制に都合の悪い情報をそのセンサーシップを通じて「Fake News」として吊るし上げたり、日本では自民党ネットサポーターズクラブや扇動されたネトウヨ連中がねちねちと書き散らかしたりしていることからわかるように現在進行中のプロジェクトである。
    それはパノプティコンの構築に他ならない。愚民はそのなかでみせかけの自由と力の行使を楽しみ、やがてそれらは籠のなかの鶏であること自体を忘却してしまうのだろうか。あるいは、見えざる常時監視の目によって奴隷意識を植え付けられていくのだろうか。そして、マトリックスから抜け出そうとする者やマトリックスの支配層に指差す者はシステムエラーとみなされ、容赦なく排除されていく。
    しかし、だからといって同調圧力やホーソン効果などに囚われる必要などない。ただ言いたいことを言えばいい。
    Googleには見えている未来に対して、ハイエクは謂うだろう。それは「致命的な思いあがり」ではないか?

  • Googleのエリック・シュミットによる未来論。現在ネットにつながっているのはまだ20億人で、これが2025年までには80億人(紛争地や貧困地の人々を含む)に拡大し、本当のネット時代が到来する。人類のほとんどがネットにつながることで、現実世界と仮想世界が併存する時代となり、国家、社会、個人の関係はこれから激変する。

    個人のプライバシー、セキュリティの問題や、国家と紛争、テロの形の変容など、切り口は鋭い。いずれにしても、技術の進歩と情報の拡散により、多くの混乱はあっても、長い目でみれば、世界は安定に向かうとしている。

    さすがGoogleの経営者、と感心してしまえばそれはそうなんだけど、世界観、哲学を持たないことが、Googleのようになれない数多の普通の会社の理由の一つだったりするかもしれない。読み応えのある社会論だった。

  • インターネットで多くの人、モノがつながる近いうちに訪れる未来。
    それが結果的に正負の両面でどのような影響をもたらすのかを記した一冊。
    これまでインターネットにつながっていなかった人々がインターネットに参加するようになることで、彼らは多くの機会(教育、情報、革命の機会まで)を手に入れる。
    しかし、恩恵を受けるのは個人だけではなく、国家もインターネットの力を使い国民を監視、抑圧できるようになる。

    とまあ、インターネットでつながつ世界が何をもたらすのかという未来予測を試みた本が本書なわけですが、仮想国家や仮想世界などなかなかスケールの大きい話も多く、「本当かよ」と言いたくなることも。
    しかし、本書が示す国家が市民を監視する力を持つ社会というシナリオ、インターネットが分割されてしまうというシナリオはかなり現実味があります。
    インターネットでつながる社会で何が大事で、どのような社会を目指したいのかを一人一人が声をあげることのできる「今」だからこそ考え行動すべき時だと感じました。

    日本語タイトルの”Google”押しは内容には不相応だと思います(著者がエリックシュミットだから売れ行きを狙ってつけただけという感じがします)。

  • 2016.09.27 力作ではあると思うが、個人的には散文的過ぎて、主張が良く分からずいまいち理解できなかった。すべてが繋がる世界では良いこともあるが、悪いこともあるし、良いこともある。新幹線ができて早く遠くにいけるようになったが、出張が殆ど日帰りになった。という話を良く聞くが、技術の進歩とはそういうもの?

  • 【分類】007.3/Sc5
    総記のコーナーに並んでいます。

  • 国民の基本的ニーズすら十分満たされていない国や、治安の悪い地域では、子供の教育を真剣に考えている人たちは、携帯電話のような基本的なデジタル技術を活用した、安全で安価な教育手段を選ぶだろう。距離や治安、経済的な理由から学校に通えない子どもにとって、携帯電話は、教育を受けるためのライフラインになる。
    病気の発見と治療、カルテの管理、個人の健康状態の監視といった面での進歩に、デジタル技術の普及と言う要素が加われば、何十億もの人たちが医療や医療情報をより公平に利用できるようになるのだ。
    オンラインで情報を音声検索したり、ロボットに声で命令したりするのはもう当たり前だが、音声認識がさらに向上すれば、電子メール、メモ、スピーチ、学期末レポート等、あなたが生み出すどんな文章もその場で記録できるようになる。
    情報公開は、「世論が支持する活動に携わる者にとってはプラスになるし、強いしない活動に携わる者にとってはマイナスになる」という
    人類の文明は、「詳細な知的記録」の上に築かれている

  • インターネットやテクノロジーによってこれから起こり得る変化がどばーっと書いてある。今の自分には何でそんなことが可能なのか理解は出来ないが、この本を読んで思ったこと。
    自由を得るために、自由をおびやかされていることに気づく為にインターネットやコンピュータについての理解を少しでも深めておく。
    人とのつながりを大切にし信頼できる人間関係を多くもっておくこと。
    語学を勉強し日本に依存しなくても生きていけるようになること。
    誠実に人と接して生きていきたいな。

  •  戦争で疲弊したバグダッドのあちこちで目にしたのはモバイル機器だった。日常生活の待ったなしの問題を差し置いてイラク人は技術を優先した。技術が手に入らず困っている人たちが世界にまだ何億といるはずだ。世界とその社会のあり方を根底から変えるのは生物学的ウイルスなみに急速かつ強引に拡大するプラットフォームとネットワークへのコネクティビティだ。

  • インターネットにのった情報は消せるか

    (?)
    2025年には80億人がネットにつながる
    地域による格差が縮まる
    個人も 携帯端末が接続することを重要と考えるようになる
    なりすましが起こるようになる
    情報発信が個人で行うえるようになる

    ネット上の情報を消すことは困難である

    半分くらいで挫折した

  • 世界の多くの人々がデジタル技術を通じて、立法・司法・行政・報道機関に次ぐ第五の権力を得た、「オンラインでつながった世界」の未来を描く。未来に何が起こるかは、われわれにかかっているというのが、著者たちの立場。
    第1章 未来の私たち
    第2章 アイデンティティ、報道、プライバシーの未来
    第3章 国家の未来
    第4章 革命の未来
    第5章 テロリズムの未来
    第6章 紛争ろ戦争の未来
    第7章 復興の未来

  • インターネットがどんどん進んで、SNSも普及して、人々の価値観がどんどん変わっていく時代に、社会は、権力構造はどうなるのか?Googleから見た分析です。
    当初は、Googleのような膨大な個人情報を持つ企業が国家よりもでかい力を持つよ、という話かと思いきやそうではなく。
    むしろ、国家と個人という時に対立する二つが、ネットの普及によって、どう関係性を変えるのか、に着目している。
    国家の搾取の仕方や、テロの始まり方など。
    面白いな、と思ったのが歴史の概念が変わるところ。
    今までの歴史は勝者の記録だったけど、これからは両者がネットを使い戦いに備えることが予想され、かつ当人が滅んでもログは残る。これまでとは「歴史」という言葉の意味が大きく変わるのだな、と感じた。
    本書に従えば、思ったほど社会は変わらないけど、破綻するところも出てくるし、「情報が自由になろうとしている」とき、その受け手もきっと自由を志すならば、個人がもっと社会を選ぶ時代になるのかもしれない。

  • インターネットの進化により可能になること。生活が便利になるだけじゃない。政治、革命、復興、etc。匿名情報がもたらす可能性は、とてつもなく大きい。

  • 瞬く間に巨大な企業に仕上げた、あのGoogleの会長が書いた本です。基本的な三大国家権力(立法・司法・行政)に20世紀に加えられた第四の権力(メディア)に加えて、更に現在は第五の権力(全世界が一つにつながる)を握りつつあるという考えを述べています。

    この本を読んで、今、私達は凄い変化が起きている世の中に身を置いているのだということが分かりました。遠くない未来、この本では、2025年と年限を区切っていますが、その時には全世界の80億人の人々がオンラインで一つにつながると、解説しています。

    現在は、先進国と言われる地域を中心とした、20億人が共有されていているそうですが、皆が一つになることで、個人に権力が移ることになる、としています。

    これにより良いことも、悪いことも生じるようです。私には少々難しい面もありましたが、興味深く読むことができました。数年後に読み返すと、納得できる点が増えているかもしれないと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・現在みられる、コネクティビティの広がり、なかでも、インターネット対応携帯電話を通じた広がりは、パワーシフトの最も典型的な例。人々がデジタル技術を通じて、第五の権力を得ることになる(p7)

    ・普通の人は、文字を打つより話す方が速いので、音声認識ソフトウエアにより、日常生活を大きく変えることになるだろう(p24)

    ・思考制御動作技術(頭で考えるだけで動作を支持できる技術)により、体を動かさずにロボットを操作できるようになるかもしれない(p25)

    ・圧力を加えると発電する、超薄型チップでは、テニスシューズの靴底に埋め込み歩き回るだけで、携帯電話を充電できることが、2012年ナイロビ科学フェアで実演された(p29)

    ・反転授業:授業を行う代わりに宿題として自宅でビデオを視聴させ、授業時間を使って、一般的な宿題を対話を通して教えている。今後は、デジタルの知識共有ツールが普及するのっで、丸暗記は重要でなくなる(p30)

    ・身の回りの様々な機器や技術を自分のニーズに合わせてカスタマイズすれば、自分の好みの環境をつくることができる。人生の物語をキュレーション(情報を収集・整理して、独自の価値を持たせて共有)できる。未来のカメラ、ビデオ技術は、撮影した静止画・動画を、立体的なホログラムとして投影する(p33)

    ・仮想現実インターフェイスとホログラムの投影技術を使えば、リアルタイムで活動に参加しているかのように楽しむことができる(p35)

    ・2012年にネバダ州は、全米で初めて公道で無人者を試運転できる免許をグーグルに交付、カリフォルニア州も合法性を確認した(p36)

    ・今後10年以内に、世界の仮想人口は、地上の人口を超える、誰もがいくつもの姿を持つようになる(p47)

    ・今までは、オフラインの世界で創られたアイデンティティが、オンライン世界にそのまま投影されていた。しかし将来、私達は、オンラインで創り出されたアイデンティティを、オフラインの世界で実際に経験するようになる。(p49)

    ・私達の世代が、消し去ることのできない記録を持つ「人類最初の世代」となる(p83)
    ・現在使われている、ウェアラブル技術(音の代わりに振動やパルスで起こしてくれる目覚まし時計等)に加えて、拡張現実(AR)という、物理的な現実世界の環境に仮想世界の触感、音声、映像等の情報を重ね合わせる技術を組み合わせることで、さらに画期的なウェアラブル製品が生まれる(p107)

    ・政府が本当に困るのは、仮想通貨と、サービスの所在を隠す匿名のネットワークを使って、違法取引が行われること(p113)

    ・ユーザーは迂回技術を使えば、ブロックされたサイトにアクセス... 続きを読む

  • Google会長。
    「こんなに広く世界を俯瞰して、深く考えているのか!」

  • 茂木さん、頭は本の読み方で磨かれる、にて紹介。

  • 国家権力である立法・司法・行政、に加えて報道機関の政府を監視する役割で4つの権力があったが、ここに個々人がオンラインでつながり合うことで得られる第5の権力が生まれると筆者らは行っている。

    ヒト・モノ・カネ+情報と言われる中で、個々人の情報が世界80億人、更には国家レベルにまで影響を与えられる世界が近く訪れる中で、どんなことが危惧されるか、チャンスとして待っているかについて未来のコネクティビティに思いをはせるには良い1冊。

  • 「立法・司法・行政」・政府を監視する「報道機関」・そして80億人がネットで繋がった「第五の権力」、2025年80億人、仮想世界と現実世界、プライバシー、仮想国家、「陸海空・宇宙・ネット」、革命、テロ、戦争、復興…国が一般市民を監視するし、一般市民が国を監視する。

  • 読みにくい程では無いけど、読み返さないと意味が取りにくい文章が多い程度の翻訳で、読了に時間が掛かった。これからどんとん世界中の人々がモバイル端末で繋がって行った先の近未来の予測。まあ、書かれているのとは既になんとなく予測できそうなことばかりなんだけど、一つ興味深い予測があった。それは、将来はオンラインに繋がってプロフィールやプライバシーを晒してない人が寧ろ危険人物と見なされて要注意人物リストに載るだろう、と言うもの。確かに、コネクトしてない方がマイノリティーになると、悪いことしてるからオンラインに足跡を残さない、と見なされるのかもしれない。昔はパソコン通信してハンドルネーム持ってる方が怪しい人々とされてたのに、隔世の感。

  • ITの力はまだまだこれからだと思わせられる。

  • グーグル会長である著者が、これまでのICT技術者や経営者としての職歴、さらには共著者とともに世界30カ国を歴訪し、各国要人との意見交換などを通じて得た知見をもとに、インターネットが未来の世界にもたらすインパクトを、グローバルかつ大局的視点において、メリットとリスクの両面から予測・考察した一冊。

    著者は、2025年には世界人口80億人がオンラインでつながり、誰もがリアルタイムの情報を所有し発信できる、いわば「第五の権力」を手にする一方、そのような「コネクティビティ」がもたらす「仮想世界」の爆発的な広がりが、デジタル情報の“永続性”などと相まって、セキュリティやプライバシーの問題をより複雑化し、国家や個人の「現実世界」に負の影響を与える可能性を指摘する。

    その一方で著者はあくまで性善説に立ち、クラウドソーシングなど、人々が主体的に未来を切り開こうとする意思が、技術に対する無知や悪意を克服し、結果として仮想世界と現実世界にバランスをもたらすという「楽観論」を提示する。各章のテーマは其々壮大なため、やや重複感や冗長感もあるが、今後誰もが直面することになる未来を見通すために、じっくり向き合う価値がある良書。

  • 前に読んだ『ビッグの終焉』に内容が似てる。
    つまりは、ネットのコネクティビティが発生するのは避けられないことだから、
    そこをどうやって利用していくのか、悪用されない様にするのかは考えようってことですね。

    ITの力を過信するのもよくないけど、
    だからって空想の世界でしょ笑って言ってる場合じゃない。

    ゼミの先生にはこっぴどく批判されたけど、
    自分的には面白かったなぁ。

  • 出口治明著『ビジネスに効く最強の「読書」』で紹介
    グーグルは世界をどう見ているか。どんな未来を創ろうとしているのか。グーグル会長が語る未来。

  • Google会長エリック・シュミットの著書。インターネットの普及により指数的なスピードで変化し始めた世界を予見する。圧倒的な数の具体的事象により、広範な話題に語られるため、正直散漫な印象を受けた。それだけ語りたいことがいっぱいあるのだと思うが、もうちょっと絞り込んだ本を期待したい。テクノロジーがもたらす功罪について光と影の両面にきちんとフォーカスしている。

全98件中 1 - 25件を表示

第五の権力---Googleには見えている未来に関連する談話室の質問

第五の権力---Googleには見えている未来に関連するまとめ

第五の権力---Googleには見えている未来を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

第五の権力---Googleには見えている未来の作品紹介

グーグルは世界をどう見ているか、そしてどんな未来を創ろうとしているのか。
Google会長エリック・シュミット初の著書。全米ベストセラー待望の翻訳。
2025年「世界80億人がデジタルで繋がる世界」、私たちの暮らし、国家、革命、戦争はどうなるのか?
新しい権力を手にした市民が向かう先は?
彼が語る「未来」には、すでにGoogleが「創りはじめている未来」だと感じさせるものもあり、
他の予測本とは違う「リアリティ」がそこにある。

第五の権力---Googleには見えている未来のKindle版

ツイートする