第五の権力---Googleには見えている未来

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  • ダイヤモンド社 (2014年2月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478017883

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第五の権力---Googleには見えている未来の感想・レビュー・書評

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  • マスメディア(テレビ、新聞、ラジオ等)は、
    三権(司法、立法、行政)に続く第四の権力とも言われます。

    三権の相互監視だけでは自浄能力が不安だからそれを監視する、
    ゆえに、社会の公器としての責任が、なんて言い様も耳にします。

    それでは、第四の権力である彼ら自身には、
    真っ当な自浄作用を期待できるのでしょうか?

    結論から言えば、期待できないと判断せざるえません。
    日本に限定してみても、朝日新聞とその系列がいい実例でしょう。

    そんな自家撞着に陥っていた彼ら、時に“三権”すら凌ぐ、
    凄まじい権力を振りかざしながら好き放題にしてましたが、、

    そんな彼らの“闇”を暴きうる力を持ったのが“第五の権力”、
    インターネットをインフラとして遍在する“一般の人々”となります。

    では、これからの未来、“人々”はどんな想いで何をしていけばよいのか、
    なんてことを、未来予想的にまとめた一冊、になるのでしょうか。

    これだけなら、よくある夢物語かなんて話になるのですが、
    著者がエリック・シュミット氏との時点で、なかなかに現実味が。

    そう、“情報”の全てをつなごうとの理念に基づく、
    “Google”の元CEOのエリック・シュミット氏です。

    “情報(インテリジェンス)”は“力”になります、例えそれが嘘であっても。
    それが故にマスメディアは、“第四”の銘を冠することになりました。

    それが今、崩されつつあります、、“第五”を冠する存在によって。
    専権事項であった“情報を扱う力”が浸食されつつあることを意識している、

    マスメディアがインターネットという存在に対し、
    不自然なまでに敵愾心を燃やすのは、、それを悟っているからでしょう。

    インターネットの真の意味でのコネクティビティに、
    本能的に負けると分かってるからこその、あがき、なのかもしれません。

    10年前、20年前に、今の世界のあり様を想像できたでしょうか、
    そして、10年後、20年後の世界を今の尺度で想像してよいのでしょうか。

    ただ、実現する“情報格差(デジタルディバイド)”が無い状態での、
    “情報活用力(リテラシー)”を、個々人が認識し保持する必要があります。

    なんてことを考えながら、生涯コレ学習だなぁ、、と感じた一冊です。

  • 瞬く間に巨大な企業に仕上げた、あのGoogleの会長が書いた本です。基本的な三大国家権力(立法・司法・行政)に20世紀に加えられた第四の権力(メディア)に加えて、更に現在は第五の権力(全世界が一つにつながる)を握りつつあるという考えを述べています。

    この本を読んで、今、私達は凄い変化が起きている世の中に身を置いているのだということが分かりました。遠くない未来、この本では、2025年と年限を区切っていますが、その時には全世界の80億人の人々がオンラインで一つにつながると、解説しています。

    現在は、先進国と言われる地域を中心とした、20億人が共有されていているそうですが、皆が一つになることで、個人に権力が移ることになる、としています。

    これにより良いことも、悪いことも生じるようです。私には少々難しい面もありましたが、興味深く読むことができました。数年後に読み返すと、納得できる点が増えているかもしれないと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・現在みられる、コネクティビティの広がり、なかでも、インターネット対応携帯電話を通じた広がりは、パワーシフトの最も典型的な例。人々がデジタル技術を通じて、第五の権力を得ることになる(p7)

    ・普通の人は、文字を打つより話す方が速いので、音声認識ソフトウエアにより、日常生活を大きく変えることになるだろう(p24)

    ・思考制御動作技術(頭で考えるだけで動作を支持できる技術)により、体を動かさずにロボットを操作できるようになるかもしれない(p25)

    ・圧力を加えると発電する、超薄型チップでは、テニスシューズの靴底に埋め込み歩き回るだけで、携帯電話を充電できることが、2012年ナイロビ科学フェアで実演された(p29)

    ・反転授業:授業を行う代わりに宿題として自宅でビデオを視聴させ、授業時間を使って、一般的な宿題を対話を通して教えている。今後は、デジタルの知識共有ツールが普及するのっで、丸暗記は重要でなくなる(p30)

    ・身の回りの様々な機器や技術を自分のニーズに合わせてカスタマイズすれば、自分の好みの環境をつくることができる。人生の物語をキュレーション(情報を収集・整理して、独自の価値を持たせて共有)できる。未来のカメラ、ビデオ技術は、撮影した静止画・動画を、立体的なホログラムとして投影する(p33)

    ・仮想現実インターフェイスとホログラムの投影技術を使えば、リアルタイムで活動に参加しているかのように楽しむことができる(p35)

    ・2012年にネバダ州は、全米で初めて公道で無人者を試運転できる免許をグーグルに交付、カリフォルニア州も合法性を確認した(p36)

    ・今後10年以内に、世界の仮想人口は、地上の人口を超える、誰もがいくつもの姿を持つようになる(p47)

    ・今までは、オフラインの世界で創られたアイデンティティが、オンライン世界にそのまま投影されていた。しかし将来、私達は、オンラインで創り出されたアイデンティティを、オフラインの世界で実際に経験するようになる。(p49)

    ・私達の世代が、消し去ることのできない記録を持つ「人類最初の世代」となる(p83)
    ・現在使われている、ウェアラブル技術(音の代わりに振動やパルスで起こしてくれる目覚まし時計等)に加えて、拡張現実(AR)という、物理的な現実世界の環境に仮想世界の触感、音声、映像等の情報を重ね合わせる技術を組み合わせることで、さらに画期的なウェアラブル製品が生まれる(p107)

    ・政府が本当に困るのは、仮想通貨と、サービスの所在を隠す匿名のネットワークを使って、違法取引が行われること(p113)

    ・ユーザーは迂回技術を使えば、ブロックされたサイトにアクセス可能となる。プロキシサーバ等(p129)

    ・中国の法律は、表向きは営利目的で偽造品の製造、知的財産の模倣を禁じているが、実際には当局者はこうした犯罪の刑責任を追及しないように指示してされているため、違反者はまんまと利益を懐に入れられる(p153)

    ・アメリカでデジタル産業スパイ活動が起きないのは、中国よりもはるかに厳しい法律があり、よく施行されているだけでなく、不正競争は、アメリカのフェアプレーの精神にそぐわないから、これは法的な違いよりも価値観の違い(p181)

    ・歴史を振り返ると、重要な地位にある人はみな、民衆からそれ相応の信頼を得ていたが、将来はこの構図は逆転する。まず、知名度がぐんと高まり、次にそれに見合った実体的な支持や信頼、経験を築く必要が生じる(p207)

    ・アフリカ、ラテンアメリカ、アジアは、文化や言語、宗教、経済があまりにも多様なため、アラブ型革命モデルは模倣できない(p225)

    ・仮想誘拐とは、金持ちの銀行口座の詳細から、SNSで後悔しているプロフィールまで、オンラインアイデンティティをまるごと盗み、この情報と引き換えに、本物の金銭を要求するという手口(p239)

    ・当初ロボットは、機械の補助付きで、つまり兵士が遠隔地から指示を与える形で用いられるが、やがて、「ボット自身が標的を認識、攻撃する」ようになる、アメリカ軍は2007年から半自律的に標的を認識、狙撃できる武装ロボット、ソーズを実戦配備している(p318)

    ・兵士は、ハプティクス(触覚、触感)技術によって、兵士はパルスで意思疎通を行えるようになる(p319)

    ・赤十字社は、携帯メール募金により、地震発生から数日間で、500万ドルを超える募金を集めた。HAITIというテキストメッセージを専用コード宛てに送信すると、電話料金の請求書に10ドルが自動的に上乗せされる(p364)

    ・無線自動識別(RFDI)チップには、電子的に保存された情報が記録されていている、現在は電子レンジで加熱すれば無効化できる(p382)

    ・スマートフォンが、ただの通信手段ではなく、手当や給料を受け取る手段であることを教えれば、武器を差し出し、スマートフォンと交換するだろう(p386)

    ・人類が文明の夜明けから2003年までにつくりあげたデジタルコンテンツと同じ情報量(5エクサバイト)を、私達は2日毎に生み出している(p396)

    ・現在オンラインにつながっている20億人は、世界中の中流階級である。これから仲間に加わろうとする50億人は、暮らしている場所、その圧倒的な人数のせいで、はるかに大きな変化を経験する。(p397)

    ・コネクティビティと、携帯電話が世界中に普及することで、市民は過去のどんな時代よりも大きな力を手に入れるが、それには代償を伴う、それは、プライバシーとセキュリティに関わる代償である(p399)

    ・私達が未来を楽観しているのは、最新機器・ホログラムが実現するのではなく、技術とコネクティビティに、世の中の悪弊、苦難、破壊を抑制する効果があるから(p402)

    2015年11月29日作成

  • 17.05.xx読了。

  • 将来は個人情報を晒さないオフラインの人間が危険人物とみなされて要注意人物リストに載るだろうと謂う。それはすなわち、政府が個人情報を識別しているということだ!
    Googleが個人の遺伝子データを蓄積する23andmeに出資したり、ウェブ利用履歴を統合管理しているように、待っているのは全ての個人情報の統合とデータ分析の機械学習による個人最適化という名の誘導と監察ではないか。また、遺伝子データの管制は保険サービスの差別化などからはじまる優生学的方向に収束しやすいことも忘れてはならない。

    ICTの発展とそれによる利便性の向上自体は賞賛されうるものだが、政府とつながった独占的媒体の利用誘導の先にあるのは管理されたみせかけの自由の謳歌である。行き着く先はオーウェルが描いた権力主義の世界である。ICTによる巨大ネットワークの優雅なふるまい自体も監視される。
    これは「陰謀論」者の戯言ではなく、超国家的監視が確証されたこと、最近はFBIのハッキングを合法化するようにrule41が改正されたこと、2017 NDAA、英国におけるInvestigatory Powers Actの施行、GoogleなどがPoynter InstituteのInternational Fact-Checking Networkという検閲指示団体に資金提供していることや、体制に都合の悪い情報をそのセンサーシップを通じて「Fake News」として吊るし上げたり、日本では自民党ネットサポーターズクラブや扇動されたネトウヨ連中がねちねちと書き散らかしたりしていることからわかるように現在進行中のプロジェクトである。
    それはパノプティコンの構築に他ならない。愚民はそのなかでみせかけの自由と力の行使を楽しみ、やがてそれらは籠のなかの鶏であること自体を忘却してしまうのだろうか。あるいは、見えざる常時監視の目によって奴隷意識を植え付けられていくのだろうか。そして、マトリックスから抜け出そうとする者やマトリックスの支配層に指差す者はシステムエラーとみなされ、容赦なく排除されていく。
    しかし、だからといって同調圧力やホーソン効果などに囚われる必要などない。ただ言いたいことを言えばいい。
    Googleには見えている未来に対して、ハイエクは謂うだろう。それは「致命的な思いあがり」ではないか?

  • Googleのエリック・シュミットによる未来論。現在ネットにつながっているのはまだ20億人で、これが2025年までには80億人(紛争地や貧困地の人々を含む)に拡大し、本当のネット時代が到来する。人類のほとんどがネットにつながることで、現実世界と仮想世界が併存する時代となり、国家、社会、個人の関係はこれから激変する。

    個人のプライバシー、セキュリティの問題や、国家と紛争、テロの形の変容など、切り口は鋭い。いずれにしても、技術の進歩と情報の拡散により、多くの混乱はあっても、長い目でみれば、世界は安定に向かうとしている。

    さすがGoogleの経営者、と感心してしまえばそれはそうなんだけど、世界観、哲学を持たないことが、Googleのようになれない数多の普通の会社の理由の一つだったりするかもしれない。読み応えのある社会論だった。

  • ちと浅い

  • インターネットで多くの人、モノがつながる近いうちに訪れる未来。
    それが結果的に正負の両面でどのような影響をもたらすのかを記した一冊。
    これまでインターネットにつながっていなかった人々がインターネットに参加するようになることで、彼らは多くの機会(教育、情報、革命の機会まで)を手に入れる。
    しかし、恩恵を受けるのは個人だけではなく、国家もインターネットの力を使い国民を監視、抑圧できるようになる。

    とまあ、インターネットでつながつ世界が何をもたらすのかという未来予測を試みた本が本書なわけですが、仮想国家や仮想世界などなかなかスケールの大きい話も多く、「本当かよ」と言いたくなることも。
    しかし、本書が示す国家が市民を監視する力を持つ社会というシナリオ、インターネットが分割されてしまうというシナリオはかなり現実味があります。
    インターネットでつながる社会で何が大事で、どのような社会を目指したいのかを一人一人が声をあげることのできる「今」だからこそ考え行動すべき時だと感じました。

    日本語タイトルの”Google”押しは内容には不相応だと思います(著者がエリックシュミットだから売れ行きを狙ってつけただけという感じがします)。

  • 国民の基本的ニーズすら十分満たされていない国や、治安の悪い地域では、子供の教育を真剣に考えている人たちは、携帯電話のような基本的なデジタル技術を活用した、安全で安価な教育手段を選ぶだろう。距離や治安、経済的な理由から学校に通えない子どもにとって、携帯電話は、教育を受けるためのライフラインになる。
    病気の発見と治療、カルテの管理、個人の健康状態の監視といった面での進歩に、デジタル技術の普及と言う要素が加われば、何十億もの人たちが医療や医療情報をより公平に利用できるようになるのだ。
    オンラインで情報を音声検索したり、ロボットに声で命令したりするのはもう当たり前だが、音声認識がさらに向上すれば、電子メール、メモ、スピーチ、学期末レポート等、あなたが生み出すどんな文章もその場で記録できるようになる。
    情報公開は、「世論が支持する活動に携わる者にとってはプラスになるし、強いしない活動に携わる者にとってはマイナスになる」という
    人類の文明は、「詳細な知的記録」の上に築かれている

  • グーグル会長である著者が、これまでのICT技術者や経営者としての職歴、さらには共著者とともに世界30カ国を歴訪し、各国要人との意見交換などを通じて得た知見をもとに、インターネットが未来の世界にもたらすインパクトを、グローバルかつ大局的視点において、メリットとリスクの両面から予測・考察した一冊。

    著者は、2025年には世界人口80億人がオンラインでつながり、誰もがリアルタイムの情報を所有し発信できる、いわば「第五の権力」を手にする一方、そのような「コネクティビティ」がもたらす「仮想世界」の爆発的な広がりが、デジタル情報の“永続性”などと相まって、セキュリティやプライバシーの問題をより複雑化し、国家や個人の「現実世界」に負の影響を与える可能性を指摘する。

    その一方で著者はあくまで性善説に立ち、クラウドソーシングなど、人々が主体的に未来を切り開こうとする意思が、技術に対する無知や悪意を克服し、結果として仮想世界と現実世界にバランスをもたらすという「楽観論」を提示する。各章のテーマは其々壮大なため、やや重複感や冗長感もあるが、今後誰もが直面することになる未来を見通すために、じっくり向き合う価値がある良書。

  • 前に読んだ『ビッグの終焉』に内容が似てる。
    つまりは、ネットのコネクティビティが発生するのは避けられないことだから、
    そこをどうやって利用していくのか、悪用されない様にするのかは考えようってことですね。

    ITの力を過信するのもよくないけど、
    だからって空想の世界でしょ笑って言ってる場合じゃない。

    ゼミの先生にはこっぴどく批判されたけど、
    自分的には面白かったなぁ。

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第五の権力---Googleには見えている未来の作品紹介

グーグルは世界をどう見ているか、そしてどんな未来を創ろうとしているのか。
Google会長エリック・シュミット初の著書。全米ベストセラー待望の翻訳。
2025年「世界80億人がデジタルで繋がる世界」、私たちの暮らし、国家、革命、戦争はどうなるのか?
新しい権力を手にした市民が向かう先は?
彼が語る「未来」には、すでにGoogleが「創りはじめている未来」だと感じさせるものもあり、
他の予測本とは違う「リアリティ」がそこにある。

第五の権力---Googleには見えている未来のKindle版

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