レスポンシブル・カンパニー

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  • ダイヤモンド社 (2012年12月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478017920

レスポンシブル・カンパニーの感想・レビュー・書評

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  •  書店をブラウジングしていて、その表紙の目力に惹きつけられた一冊。「パタゴニア」という、『自分の仕事をつくる』でも紹介されていたアウトドア関連の製品を取り扱っているアメリカの会社です。それ故にか「我々は、返せないものを自然から借りてしまった」として、広い意味での「社会」、、自然、環境、地域、顧客、従業員など、企業活動に関わる「全てに対して責任を果たしていくこと」を、ミッションステートメントしています。

     その上で、それを実現していくためには「自分の環境負荷を知る、改善を心がける、得た知識を共有する」必要があるとして、今までの大量生産&大量消費は企業の利益には直結するが、ただそれだけであって、今後はその他の環境(労働、自然、地域等々)へのダメージを考えていかねばならないのではないかと、言われてみれば納得のいく内容です。。

     といっても、会社のはじまりからその境地に至っていた訳ではなく、そこに行き着くには様々な試行錯誤があり、失敗をしながらも、継続して新しい価値観や知識を入れながら、徐々に形成していったようで、本書はその経緯も踏まえて丁寧に紐解かれています、、興味深く読めました。

     と、なんとも重い「社会的責任」と真摯に向き合っているような会社なのですが、その一方では、「仕事を通じて元気になりたいと願うものだ」として、社員をサーフィンに行かせようなんて精神も持つ、なんともフランクな会社だったりもします。どこまで意識しているのかは不明ですが「儲かる会社にしたいのであれば、いまいる社員が一生懸命、喜んで働くようにするのが得策」というのを、ごくごく自然体に実現しているような会社なのかなとも、感じました。

     大地の果てが有限である以上、安価な労働力の供給元にも限りがあります。未だに、消費させたいモノは溢れかえり、その消費市場は無限であるかの如く喧伝されていますが、徐々に「いまの生活給はもう少し基準が低く、四人家族を支えられる額の半分をひとりが稼げるようにすべき」と、現実での生活規模の伸び代の限界も囁かれ始めています、、カエサルの言う「人は見たいものしか見ない」とは、全くもって真理なのかなぁ、、なんて。

     さてそんな中、大量生産・大量消費の既存ビジネスモデルは合致するのだろうかとの疑問を持ち、「自然が再生できる範囲に自然の消費を抑える」として、「五つのR」、「リデュース(資源消費を削減する)」「リペア(修理して使う)」「リユース(再利用する)」「リサイクル(再生する)」「リイマジン(再考する)」を提唱しているのが、パタゴニアになります。

     目先の売上(利益)に囚われがちなコトが多い中、「企業は、顧客が心の底から欲しいと思うモノを売るようにすべきである。」として、長く良いものを継続的に適正な価格で提供し続けようとの理念と、実践できているのが素晴らしい。。そして、そういった積み重ねがあるからこそ「財布のひもを締めねばならない場合、尊敬・信頼する会社から買おうとする」と、自信を持って言い切れるのでしょう、選ばれるのは「私たち(パタゴニア)だと」、うーん、見習いたいところです。。

     個人的には、冒頭で述べられている「日本基準」というのがかなり意外でした、、頑張らないとなぁ。。また「トリプルボトムライン」、CSRの考え方の延長のようですが、、今後日本でも会計方法の一つとして浸透していくのでしょうか、ちょっと見ておきたいかなとも感じました。

     「五つ目のRは、ほかの四つを支える土台のようなものである」ともありますように、常に考えて、柔軟に対応していく必要があるのかな、、と。なお、「企業の社会的責任」の国際規格であるISO26000に、日本も2012年から参加しています。

     そういった意味でも、「企業の社会責任」と真摯に向き合っていく必要があるのだろうなぁ、とあらためて実感です。また、それを遵守していない企業は生き残れなくなっていくのかな、、とも。

  • ビジネスを行う上で、責任を持つということはとても潔い姿勢だし、だからこそ人に必要とされる企業であり続けられるのだろう。その為に何ができるか具体的な示唆に富む。完全にフレックスなのが一番いいなと思う。人も生き物、仕事を自らのリズムを見極めながら行えるのは、理想ですね。

  • 環境問題ではおなじみの企業パタゴニアが、40年かけて学んだ企業の責任とはいかなるものか。また、それはどのような試行錯誤の末、形作られてきたのかを、創業者であるイヴォン・シュイナードが、甥のヴィンセント・スタンリーとの共著でまとめたもの。
    今日では当たり前と思えることを他社に先駆けて実践してきたのはなぜか。また、社会や環境に対する責任を全うしようと一歩を踏み出すと、どのようにして次の一歩につながっていくかなどを紹介している。
    巻末付録として、企業が社会や環境に対する責任を果たすためのチェックリストが、24ページにわたって掲載されている。

  • 3

  • じっとしているのが嫌いで頭がよく、因習にとらわれない型破りな人間がパタゴニアに引き付けられた。
    この世界で何を増やしたい、何を減らしたい、かを考える。

  • 前著の「社員をサーフィンに行かせよう」から、
    パタゴニアの理念と環境に対する取り組みをピックアップし、
    それにもう少し汎用性をプラスアルファした感じの内容。

    もちろん本書で改めて述べられている部分もあるが、
    前著を持っているなら買うよりも借りる方が良いかなと。
    (巻末のチェックリストもWebで公開されているしなぁ)

    パタゴニアそのものにも興味が沸いたら、
    前著の方も是非お薦め。

  • パタゴニアの創業者であり現在もCEOをつとめているイヴォン・シュイナードの共著。社会や環境に対する責任を果たすことが結果としてビジネスにもメリットをもたらすという、一見背反する事柄をどう実現するかについての具体的な手法が解説されている。巻末のチェックリストは環境保護に関心ある団体には役に立つ資料になりそう。

    「一歩進むことが、次の一歩を可能にする」「人間とネズミの遺伝子は1%しか違わない。パタゴニアと他の企業も、ほとんど違わないはずだ」「製品が環境に与える負荷の90%はデザイン段階で決まる」「責任ある会社の利害関係者とは、株主、社員、顧客、そして地域社会と自然である」「仕事に意義が生まれるのは、したいと思うことをするからであり、その仕事が正しいことであるからだ。世界に報いることができる」「製品を作っている人々が安全な環境で適正な報酬をもらっているかについて関心を持つ消費者が増えている。」

  • 和図書 335.15/C53
    資料ID 2013104550

  • 時代は大量消費社会からポスト消費社会へ。地球は史上6番目に迎える絶滅の危機、企業は地球と向き合い責任ある活動が求められる。これに気づく進む企業は、自然に与える負荷を考慮して経営を考えるべきと説いている。

  • アウトドアブランドとして独自のポジションを確立している、パタゴニア。
    その経営方針や社内運営がユニークであることを漏れ聞いていたので、興味を持っていました。
    最近、そのパタゴニアの創業者による著書が話題になっていたので、読んでみることにしました。
    テーマは「企業の責任」。
    まず、人間が経済活動を続けていくことの限界、自然界の生物が置かれている危機的状況を説明しています。
    その上で、「責任ある企業」の利害関係者として、株主、社員、顧客に加え、地域社会、自然を挙げています。
    そして企業として、企業の一員として取り組むべき「有意義な仕事」とは何かを、パタゴニアの具体事例を挙げて考察し、利害関係者に対する経営責任とはどのようなことか、と展開していきます。
    最後には、これら一連の企業活動を行っていく上での、「透明性」の大切さを強調した上で、終章で総括する、という構成になっています。
    前半の、経済活動の限界については、企業で働いていても生活をしていても感じていることだったので、頭の中を整理してもらえたように感じました。
    そして多くの企業が、「出来ることならやりたいが、今はそこまで出来ない」と足踏みしている取り組みについて、「限界がある」と認識した上で真摯に取り組んでいる、パタゴニアという企業の姿勢には、学ぶべきことがたくさんあるなと、感じました。
    巻末には、責任ある企業として取り組むべき項目のチェックリストもついており、自分が属する企業の、現状レベルを確認することもできるようになっています。
    本編は200ページほどで気軽さを感じる装丁ですが、21世紀を生き抜こうという企業については、参考になることがぎっしりつまった、一冊だなと感じました。

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レスポンシブル・カンパニーの作品紹介

社会や環境に対する責任を果たすと結果として、ビジネスにも奏功する。本書では、誰もが取り組むことができる実践的なプロセスを提示する。

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