統計学が最強の学問である

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.53
  • (332)
  • (797)
  • (768)
  • (216)
  • (53)
本棚登録 : 9214
感想 : 900
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478022214

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大学生の統計学の導入にぴったり!一方で後半が難しいと感じた一冊
    学生時代の統計の授業って「t検定とは~」から始まってしまい、「なぜ統計学が役立つのか?」という話が抜けている気がします。しかし、この本を読めば統計学を知っていると ビジネスにも活用できることがわかり学ぶモチベーションが上がると思います。ただ、後半は勉強不足で難しかったです。

    ●何も教えてくれないキレイなグラフ
    年齢層ごとに分けた円グラフや売上の推移など、、このグラフは巷にあふれてますよね!わかった気になってしまう。でも実は統計を使っていないのでそれが意味のある差なのか作った方も説明できない。これって怖いことではないでしょうか。

    ●ビッグデータはいらない
    2012年に書かれた本ですが。現在の「ビッグデータ」という言葉の流行からしたら、かなり驚きの発言です。しかし、データを集めてもそれを扱う知識がなければ意味がないし、ビッグデータだからスゴイとか確からしいってことは単純にはならないことがわかりました。

    ●p297に日本の統計学の問題が凝縮されている
    そんな気がしました。わたしたちの生活の中で統計学って馴染みがないですよね?でもどの政策が効果的かや、AとBどちらがいいかということはよく検討されますよね。その時、選ぶ根拠として統計的根拠なく議論や、多数派の賛成で決めるのって正しく選べているのでしょうか? 考えさせられました。

  • 今の自分の能力にとっては、本書はレベルが高すぎた。もう一度、チャレンジしたい。

  • 全て理解するには勉強不足でした。
    最初はわかりやすかったがだんだん行き詰まった。
    統計学を知るきっかけになり、興味を持つきっかけになった事も事実で、タイトルのインパクトが大きかった。
    あらためて勉強と読み返しを行っていこうと思います。

  • これは、スッキリする統計本であった。
    この本を読んだ上で、テキストに取り組むと、統計解析の全体感と目的がはっきりして、身につくだろう。
    実践に活かせるよう、日頃からデータを見る目を鍛えないといけない。

  • 【ありかと】
    本来は根本原理を突き止めることが学問であるとわたしは思いますが、複雑すぎて原理を突きつめるのに、時間がかかりすぎるときに統計学は有効であると思います。

    統計的な手法であれば、直接原理を突きつめる必要はないのでスピード感がちがいます。原理を突き止めたほうが精度はよい(というか100%)のですが、そこまでの精度は望んでいない、しかしスピードは必要という場合には最適です。

    がん細胞の発生メカニズムがわかれば、何が要因かはわかるでしょうが、実際にはさまざまな要因が絡んでくるので複雑になります。
    タバコを吸うと発がんするメカニズムがわかれば、タバコは良くないと簡単に結論付けることができます。しかし、タバコとがんを直接むすびつける要因をみつけるために、何十年もの時間が必要であるとなれば、統計的な考え方が有効になってきます。直接、解を求めるには複雑すぎて時間がかかるが、厳密に解を求める必要はない、傾向をつかめれば問題ない場合には統計学は最適です。

    人の行動パターンも複雑です。これも統計学を用いれば傾向はつかめます。根本原理になると「このようなものが出てきた場合は、脳がこういう動きをして・・・」とひとつひとつ捉えていく必要があり、人間の短い人生では解明できそうにありません。

    わたしがかかわっている流体もひとつひとつ分子の動きを計算すれば、正確な解が出ます。
    コンピュータが高速になったおかげで、流体の流れ解析ができるようになってきました。しかし、これもひとつひとつの分子の流れを捉えているわけではなく、ある程度の大きさでモデル化されたものを解析します。したがって、ある程度の誤差は生じます。厳密に解を求めるとなると膨大な時間がかかってしまうので、費用対効果を考えると得策ではなくなります。

    流体ひとつひとつの動きを捉えて高速で解を導くことができれば、天気予報も100%当たるということになります。(こうなると予報ではないが・・・)

    それから「営業の訪問回数と受注は比例する」これを統計的に確認してみます。

  • 後半難しくて少し飛ばしながら読んでしまった。。
    後半は1つの説明をする際に関連する用語を次々に説明していくからどんどん難しく感じるのと、たくさんの学者や手法が出てくるのでとっつきにくい感じはある。
    けど統計学についてざっくり学べるし、統計学において大事なことは繰り返し説明してくれるので少しわかった気にはなれる!
    ランダム化のすごさが全体の半分くらいかけて述べられていて、いかにすごいのかが伝わってくる。

  • 役所の仕事は必ずエビデンスって言われるのでデータ収集が先決になるんですよね。
    ただビッグデータには否定的です。
    著者は
    「まず正しい判断に必要な最小十分のデータを扱うこと」を推奨されてます。
    「最小十分」は費用対効果で
    「あとナンボかけてもこれくらいしか増えへん」
    というところやと思います。
    全数調査にこだわるのは今も昔もあまり意味がないということやそうです。

    今でこそ下火ですがビッグデータが喧しかった頃にこう言い切るのは勇気がいったと思いますσ^_^;

    本書を読むとp値や信頼区間、回帰モデルと言った内容が理解できるそうなんですが一読でそのレベルまで行きませんでしたorz
    統計学はなかなか難しい…

  • 最近、なんだかお気に入りの統計学。昨日も阪急の紀伊国屋でおじさんが統計学の本を大量買いしてました。
    この本は、統計学とはなんぞや→統計学の威力→統計学の理論→まとめって感じで進みます。

    A高校とB高校の同じ学年の生徒に対して同じ模擬試験を受験させた。
    男子生徒同士で比べるとA高校の平均点はB高校よりも5点高い
    女子生徒同士で比べるとA高校の平均点はB高校よりも5点高い
    ではA高校とB高校の平均点を男女全体で比較するとどちらが高い?

    何も考えずに回答するとA高校が5点高い?でも、なんだか違和感があって違うような気もする。前提が記載されていないんです、この問題。
    ちょっと待てよ!と思えるようになることが、この本の主旨です。

  • 統計学が有効ではないと思っている人に有効であることを理解させるための本。
    統計学が有効だと思っている人は有効だという自信になるのではないだろうか。
    もう今更統計学が必要だという言説もいらないかなと思うが、改めて読むのはアリかもしれない。

  • 統計学について初心者がわかりやすく学べる入門書。統計学がどういったもので、どのようにビジネス・社会に活用されるかが丁寧に説明されている。

    また統計学の基本的な概念や手法を具体的な例を使ってわかりやすく解説しており、応用分野についても、マーケティング/医療/金融/社会調査など様々な分野での利用法が紹介している。

    出版から10年の歳月が経っているが、ビッグデータ/データサイエンティスト/AI等が発達してきた昨今の状況と照らし合わせ、統計学の需要が高まってきている現実とマッチしていると感じた。

全900件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1981年、兵庫県生まれ。統計家。東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、2014年11月に株式会社データビークル創業。自身のノウハウを活かしたデータ分析支援ツール「Data Diver」などの開発・販売と、官民のデータ活用プロジェクト支援に従事。著書に『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)、『1億人のための統計解析』(日経BP社)など。

「2017年 『ベストセラーコード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西内啓の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×