- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478024058
作品紹介・あらすじ
安倍政権の政策では、制御不能なインフレが起きる。安易な緩和策は、問題を先送りする「麻薬」。金融政策の限界を検証し、真の改革を断行せよ。日本経済論の第一人者が通説の誤りを正す。
感想・レビュー・書評
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金融素人にも、現在の日本の現状と今後の展開をわかりやすく説明している。
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はじめに
第1章 金融政策はどう行なわれるか
第2章 効果がなかった量的緩和
第3章 大規模為替介入と円安バブル
第4章 日銀による財政赤字のファイナンス
第5章 金融緩和でデフレ脱却はできない
第6章 世界を混乱させるアメリカ金融緩和QE
第7章 金融緩和のエンドレスゲームに突入する世界
第8章 金利高騰は大問題
第9章 財政赤字と金融緩和で国家は破綻する -
これまでの金融緩和策は実体経済を活性化できなかった。実は真の目的は日銀による財政赤字のファイナンス(国債の貨幣化)であり、それをいつまでも続けるためである。(知らなかった。)
日銀による国債の直接引き受けが認められれば、財政支出はとめどもなく膨張する。インフレによって国債の実質価値が低下できる。国民は、資産を円建てから外貨建てに移せばリスクを回避できる。この資本逃避が起きると急激な円安をもたらし、それが輸入価格を高騰させてインフレを加速させる。
このようなプロセスがおきないよう自国通貨で資産を保有できる環境を整備する経済運営が重要である。
新しい産業を興して雇用を創出することによって、日本経済を活性化する構造改革が不可欠である。 -
国債の日銀引き受けが実施されれば政府の財政支出に歯止めがかからなくなりインフレを引き起こす。インフレと円安は資本逃避を生じせしめる。実質価値を低下させない円安では輸出も増えない。過度の金融緩和は日本経済を活性化させるどころか、日本経済の体力を奪い体力喪失は資本逃避を通じて急速に進展していく。日本がそれなりに信認されている今こそ最悪のシナリオを回避する最後のチャンス。最後の歯止めくらいはできるものと信じたい。
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新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:338.3//N93
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「金融緩和は狂気の沙汰だ」
恐ろしく明晰な頭脳。
この人は、浜田宏一よりずっと頭良い。
野口は、1980年代のバブル期に、日本国民の多くが浮かれてバブル踊りに熱中している中で、一貫して「現在の地価はバブルである」と断言できた、稀有な科学者だ。
一方、同じ頃、日経新聞は今と同じように「内需関連株」のブームを煽りまくっていた。
日経新聞って、しばしば世論をミスリーディングするけど、国民にどれほど被害者が出ようと、自らの言説の間違いについて一言も謝らず、知らん顔して済ませる。
詐欺師のようなイカガワシイ新聞だ。
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読んでる最中に、2013年5月23日、東京株式市場で日経平均株価が急落してビックリ。
終値は前日比1143円28銭(7.32%)安の1万4483円98銭。
前場に1万5942円60銭の年初来高値をつけた後、中国の景気停滞を示す指標の発表が引き金になり、株価指数先物に売りが殺到、つられて現物株も投げ売り状態に。
FRBのベン・バーナンキ議長が22日の議会証言で、市場の想定以上に早く債券買い入れ規模の縮小について示唆したことも株売りを誘発したとみられる。
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2016年1月
この人の、ビットコインの説明を聞いてたんだけど、話が論理的。知識が幅広い。論理の展開が数学的。
こんな頭の良い人っている?
すごいわ。
ホレボレしちゃう。
IQいくら?
https://www.youtube.com/watch?v=o0s4u-LVhrA -
マネタリーベースにマネーストック…、などなど何度読み返しても構造イメージがまったく脳みそに落ち着かず、ちんぷんかんぷん。ほんとにトホホーだわ。
何となく雰囲気でわかったかも?としかいいようがない。
まぁ、インフレになったら債務はチャラになるかしらんが(超安易な道=地獄を見る)、国家は破綻するってことはよーくわかったし、今のところその道まっしぐらな日本であることもよーくわかった。
で?
インフレ対策には貨幣で持っててもしょうがなくなるなら、金か不動産あたりに変えとくとよいのか? -
難解なかきまわしも多いので、ある程度金融の理解力がある方でないと面白くない本かも知れませんね。