戦略参謀―――経営プロフェッショナルの教科書

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  • ダイヤモンド社
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  • / ISBN・EAN: 9784478024461

感想・レビュー・書評

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  • 発行から7年遅れで読んだが全く色褪せることなく読めた。

    印象深いフレーズ 
    P254
    「企業は、働く者がそこで力を高め、自身の力を発揮して事業に貢献し、そして企業が市場に貢献する。結果としてその存在自体が意義のある会社として発展していく。こう考えるのが一番収まりがいいと思う。市場も企業も、そしてそこで働く者も皆が幸せなれるからだ。」
    P255
    「世の中に足跡を残してきたのは、保身に走った人たちではなく、道を開こうとあがいた人たちだ。どういう人性にするかは、自分で選ぶことだ」

    経歴が華々しいので、すかした感じかと思いきや、日本向けの共感しやすい内容で、小説としても結構楽しめた。(社長秘書が誰の味方か、については読み誤った。)

  • 書店にて、大前研一『企業参謀』を彷彿させる刺激的な表題につられ、思わず手に取り著者の略歴を眺め驚愕した。〜早稲田大学大学院理工学研究科修了〜中略〜マッキンゼーアンドカンパニーに入社〜おいおい、これは本当に大前氏の正式な後継者が現れたのではないか?しかも本書が処女作品だって??←ここから購入決断の思考に至るまでおそらく一秒も掛かっていないだろう。これが本書との出会い。これで期待を裏切られたら、そのショックは計り知れなかった事だろう。だが心配無用、おかげさまでショック死せずに済んだ。あまりにも満足してFBで著者に直接感想メールを送った程だ。

    本書には複数の登場人物が出てくる。通常、読者が自らの意識を投影させることが出来る人物は主人公一人。しかし本書では、五人ほど意識投影が可能な人物がいた。それぞれの立場から見る個々の物語は、彼ら自身の経済合理性の下にしっかりとしたロジックを構築しており、書籍としての空気を乱す輩は一人も出てこない。その彼らが織り成す経済活動を通じての日常は、きわめて目まぐるしく、また生々しく、いち企業の歴史を紡いでゆく。思惑の異なる登場人物が織り成す企業ストーリーをそれぞれの視点から楽しむ事が出来る書籍はそうあったものではない。

    物語りも然ることながら、さらには各章の最後にある『解説』、これが何にもまして面白い。以前、『ストーリーとしての競争戦略』の著者である楠木健氏が、著書『戦略読書日記』の中で頻繁に使うフレーズがあった。『“スキル”ではない“センス”という何か』それは、「世の中の成功している社長は、スキルではなくセンスで事業を行っている。」という趣旨の話しだ。そして楠木氏は、「この“センス”という概念を言葉で説明することは困難である。」としていた。ところが、本書はこの辺りをさらりと説明してのける。二代目の持つなんとも言えない“代表取締役担当者としてのセンスのなさ”そして、成功した創業者が行っていた“センスとしか言いようのない卓越した経営手腕。”この難解な二者間の関係性を、高速で回すPDCAで説明するあたり、著者には学問では無いなにか傭兵的な臨場感を感じずにはいられない。

    著者の作家としてのキャリアはこれから益々磨かれていく事だろう。しかし、物語としての完成度を求めてしまえば、それは池井戸潤氏を追いかけなければならなくなる。正直、著者にはそんなドラマチックジャンルを求めてはいない。いや、内容についても十分に面白いのだ。だが、それ以上にこの『解説』の価値観の殴り書きが矢鱈と僕の共感スイッチを点けて回る。ではなぜ★4つなのか。それは、「続編のほうが面白いですよ!」という著者からのFBメールが所以である。自ら上げたハードルを見事に飛び越える事ができるか否か、続編が待ち遠しい。

  • 古き日本企業の危機からサクセスストーリーまで
    多分どこの企業もある話なんだけど、読み物として非常に面白かった。
    技術的な部分は控えめなので、特に経営に詳しくなくても面白く読める

  • マッキンゼー出身のコンサルタントによる企業変革に関するビジネス小説。

    よくある小説仕立ての書籍と同様に、全能の先生が登場し、この先生に教えを乞う若手社員がヘマをしながらも改革を進めて行くという話で、さほど目新しい感じも受けない。小説としての出来は普通、という印象。

    それでも、この本が素晴らしいのは、「経営企画部」とはどういうことをする部署なのか、その内容ではなく、その仕事をするにあたっての心持ち、気構えといったものを、厳しい言葉で述べてくれている点である。こういう本は今までなかった。

    [more]
    (目次)
    紳士服チェーン「しきがわ」の営業マン高山昇は、陰謀家の阿久津専務の逆鱗に触れ、新設の経営企画室に異動に。だが、高山は持ち前の正義感と行動力を武器に、室長の伊奈木とコンサルタントの安部野の助力を得ながら、社長の補佐役として成長。社内の地雷を踏みまくりながら経営改革に取り組姿を描くビジネスストーリー。

    第1章 高山、最初の地雷を踏む
    第2章 「バケツの中身」が重要だ
    第3章 経費削減と経費低減は違う
    第4章 社員がやる気になる人事制度とは
    第5章 起死回生の販促プラン
    第6章 混沌のなか、海図を求める
    第7章 新業態を立ち上げる
    第8章 社内の「憑き物落とし」

  • 読みやすい経済小説。

  • ポイントがストーリー仕立てでまとまっていてよい。

  • ・企画というのは、目的を明確にし、現状を把握したうえで、そこから、目的達成のための意味合いを抽出し、成功のための仮説を立て、実行案を組み立てるという一連の動作のこと

    ・言葉にして、時には分析もし、何がポイントなのかを抽出して人に上手に伝え、全社視点での動きをつくっていかなければいけない仕事

    ・戦略的な方向性に沿った実践力と、素早く的確な方向修正能力

    ・戦略的な方向性は正しくても、それを真摯に謙虚に実行できていない状況が低迷を招く

    ・判断がなされた時の、判断の前提を明確にしておくべき

    ・本来重要なのは、失敗を称賛する文化づくり。失敗することがいいわけではない。失敗から多くのことを学べるという事実を会社が受け入れるということ

    ・経営というのは、正しい企業文化づくりでもある

    ・PDCAが回っていない理由は、いくつも挙げられるが、その根にあるのは、「人、性善なれど、性怠惰なり」ということ

    ・実証主義の場合に、気をつけるべきは、それが因果なのか相関なのか、その混同を起こさぬように気をつけねばならない

  • 改革を成し遂げる新参者と、それを阻む者。それを囲む社長以下の従業員達。小説仕立ての企業改革ストーリで、各章末に経営論をポイント化しています。
    引き込まれる様に、一気読破してしまいました。
    本書では、改革を成し遂げるためには、相当の覚悟と行動力がなければならないということ。さらには、抵抗勢力に対する対処能力が必要とも。
    ストーリの中では、"人の業"というものを感じます。人はその極めて高い危険予知能力故に、今まで生き長らえてきた。ただし、その能力は、時として改革を妨げる。
    危険予知能力が高い
    保身、責任回避、自己への利益誘導、などという業(エゴ)にカタチを変えて。
    やはり、企業経営の肝は人であるということを痛感しました。

  • ・長期低迷状態から脱出するための3つのポイント
     -レッドオーシャン化した既存市場で勝ち抜くための施策を実行
      >例)コスト削減を実施し、基礎体力をつける
      >例)ボトルネックとなっている部分を分析し、打ち手をうつ
     -会社の強みを活かして未開拓の新市場、新たなビジネスモデルの発掘
     -創業の理念を再定義
      >自社の価値観、存在意義を定義しビジネスを見直す
    ・PDCAをちゃんと回すことは重要
     -うまくいった場合、行かなかった場合の振り返りが重要
     -環境変化に適合するために適宜チェックを行い修正することが必要
    ・問題解決の思考ステップ
     -現状把握
     -真因の追究
      >仮説構築と検証
     -解の方向性
      >打ち手立案
     -具体策の比較検討
     -実行計画の明示
    ・経費削減は費用対効果を考慮すべし
     -経費節減効果と売上減少効果を比較考慮した上で削減の是非を検討
    ・人事制度は信賞必罰となることが大事
     -皆が同じ方向を向いて頑張れる
     -お天とう様は見ている状況をつくる

  • 論旨はまあまあだけど、小説としてはダメ。先が読める伏線の浅さ、登場人物の頭の悪さ。ビジネスラノベ。三枝さん大好き。

  • 昨年来試験勉強に追われ、中途半端に読みかけになっていた。実務補修が終了し、ようやく落ち着けたので読了。

    三枝匡さんの三冊もそうだが、ビジネス小説ってストーリー重視の自分に合っていて結構好き。
    経営企画って泥臭いんだな。魑魅魍魎が蠢く企業を変革させたいなら、負荷が大きくなるに違いない。
    春から自分の立ち位置も、高山に近くなると思われるから大変だ。頑張らないと。

    最後の、高山の恋がどうなったのか。
    さらっと過ぎる。

  • 『戦略プロフェッショナル』や『ザ・ゴール』と同様、小説形式のビジネス書。著者はビジネスコンサルタントの稲田将人氏。過去に紳士服のアオキや日本コカコーラなどの大手企業に携わった経験を元に、企業経営のノウハウを分かりやすく解説されています。

    舞台は、大手紳士服チェーンの「しきがわ」。中規模から大規模に当たる企業で、創業者が引退、社長は二代目。いわゆる「成長の踊り場」で低迷中。こんな中、周りが見えないが会社を良くしようとする思いが強い中堅社員の高山の成長と奮闘がストーリーの主軸です。

    とにかく印象に残ったのは、何度も出てきた「人、性善なれど、性怠惰なり」というフレーズ。確かに自分の経験からも頷けることで、全ては、ここが根っこなんだと思います。人の心をマネジメントする、というところでしょうか。
    今、自分が携わっているプロジェクトでも、「大企業病」に「幼稚なプライド」が邪魔をして、改革が進まず、PDCAもなかなか回らない。せっかく新しいことしようとしているのに、残念です。自分が高山みたいに行動できればいいんですが、なかなか・・・。

    本書は「経営視点」という新たな視野を自分に与えてくれました。
    企業の組織化の成り立ちから、経営は「現状把握、仮説、実行、分析、改善」の繰り返しであること、企業の問題にはパターンがあり、経営戦略にもパターンがあること、でもそれはあくまでもバケツ(フレームワーク)であること、など、ぼんやりしていたことも、再び気づくことができたし、これからも時々「経営視点」で物事を見ていきたいと思います。

  • 経営企画室、戦略参謀って…というと、小難しい話のように感じるが、小説スタイルの本書、事例が非常にわかりやすくて、夢中で読めました。
    人、性善なれど、性怠惰なり。よくわかる、この言葉を繰り返し、日々過ごそうと思う。

  • 主人公である高山が紳士服店(おそらくモデルは青山)に新設される経営企画室に配属され、外部のコンサルタントの力を借りながら経営者の視点に立ったさまざまな戦略を実行し成長していく物語。
    戦略を考える、実行する際の注意点や企業が成長するためにあるべき姿、リーダーシップの発揮する方法などを物語形式で学べる。また各章末にはまとめがあるので考え方を整理できて非常によい。本を読み終わってからまとめだけでも読み返すとさらによさそう。
    残念な点は、次作の経営参謀と内容が似ている点。物語としては楽しめるが著者が言いたいことはほぼ同じようにみえた。

  • 元マッキンゼーが著者。おそらく元はアオキ。トップの分身となる経営企画の仕事が小説立てて書かれており、分量はかなり多いが一気に読むことが出来た。新聞広告で気になって図書館で借りた。スーツを生業とする小売業の二代目社長、会長は創業者、インセンティブ制度で疲弊している現場、チャレンジマインドを失った社風など具体的な設定がリアル。主人公とコンサルタントの妹の年の差が気になったり、経営企画部長より結局敏腕コンサルタントかい、とツッコミどころはあるが面白かった。

    以下メモ
    ⚫︎企画を行う人間は二つの要素が必要。「目的達成のための効果的な企画をアウトプットする能力」「PDCAを回すこと」
    ⚫︎才能とは、ある程度の感性のよさの上に、努力によって培われ、後天的に開花する
    ⚫︎社長の判断の精度を高めるため、あるいは現部門の担当にできないことを行うために、社長と課題の議論をし、必要なことは社長の代行として動き、プロジェクトを回すのが、経営企画。
    ⚫︎トップまわりがしっかり機能すれば、あとはトップ次第でスティーブジョブズにもなれる。
    ⚫︎フレームワークは物事を整理したりわかりやすくなる。ただしバケツはよくとも、中身が伴わないと意味がない。
    ⚫︎今は忙しい、なんて言い訳をしていたら、永遠に進歩しない。PDCAが回る体制づくりは、そういう言い訳を押してでも取り組まない限り、実現などしない。
    ⚫︎失敗を賞賛する文化づくり。失敗はいいことではないが、失敗から多くのことを学べるという事実を受け入れるのが大切。
    ⚫︎新しいことに挑戦する。失敗がつきまとうが受け入れる。この文化づくりをトップとともに推進するのが、経営企画の大きな使命でもある。
    ⚫︎組織論は上手な分業推進の技術論。マネジメントはその分業体制の運営技術。
    ⚫︎ビジネスプロセスリエンジニアリング。業務の流れの再構築。
    ⚫︎号令をかけて睨みを利かせたら経費が下がり利益が出たというのは、管理が甘いからいろいろなものがダダ漏れ状態だったというだけの話。
    ⚫︎トヨタ系の会社は歴史の中で蓄積された、経費の効果効能を最大化していくノウハウを持っている。ノウハウを理解していない者たちからは、ただのケチケチ会社と同一視されている
    ⚫︎経営不振の時にやることは、当たり前のことをキチンとやる。

  • 1)「戦略参謀」稲田将人
    ・元Mckの稲田さんの実話を参考にした物語
    ・戦略コンサル及び経営企画室の仕事を追体験できる
    ・「人、性善なれど、性怠惰なり」がキーワード

  • 小説として面白い。参考文献が充実すると勉強の幅が広がる。

  • オーディオブックで読了。小説仕立てで、理解しやすかった。現代の企業が抱える問題をリアルに捉えている。

  • 物語になっていて先が楽しみになるくらい面白かったです。

    経営企画室の仕事はどういうものかや、企業が大きくなった時に抱える問題などが描かれていました。

  • ㈱RE-Engineering Partners 代表、経営コンサルタント
    読みやすい本である。
    紳士服スーツを売る大企業内の確執本。

    社内に常におこるごたごたをどういった手順で解消して
    いくかを小説のようなタッチで描かれている。

    筆者は、アオキインターナショナル(現 Aoki HD)のコンサルを経験しているために、そこを題材にしたようにも思える。

    会社内で新しことをする人間が叩かれたり、上司が業者と癒着している等、企業内問題を新部署の経営企画部が解明、対応していく。

    p52 企画を行う人間は、二つの要素が求められる。

    一つ目は、目的達成のための効果的な企画というアウトプット
    ここではこれを才能と呼ぶ。生まれながらの天賦の才能を否定するつもりは全くないが、多くの場合は、ある程度感性のよさのうえに、努力によって培われ、後天的にこの才能は開花するもの。

    二つ目は、PDCAを回すこと。言い換えると、何がもっとも効果を上げるのかを必死に考え続けて、やってみて修正し、またやってみる。これを真摯に続けること。

    まず、現状を的確に把握する。そして、その中での重要な意味合いを明確にする。例えば、商品企画ならば、売れている商品、売れていない商品について、当たっている理由、外した理由を明確にする。

    それを仮説として次の商品を開発する。そして、その結果を見て、そのキーワードをさらに磨き上げる、あるはさらに新しいキーワードを乱して商品化するということを繰り返す。これを仮説と検証と呼ぶこともある。これを繰り返す。これは、本質的に学習という行為になり、企画の精度を高めることにもつながる。

    p55 世の中で組織論といわれるのは、分業のための方法論だ。よって、会社の発展に伴い、規模や業態によって、適用すべき方法論は変化してくる。

    p62成功した企業が、戦略的に正しい方向性を示していたのは間違いではない、実際に成否を分けたのは、①その戦略的な方向性に沿った実践力と②素早く的確な方向修正能力の2つだといえる。

    p66 長期低迷状態を脱出するためになすべきことは、   次の3つ

    1つ目、既存事業で競合状況が厳しくなり、飽和状態になっているレッドオーシャン化した市場で勝ち抜く強みを習得する努力を始めること。あるいは強みを明確にして前面に出すこと。

    2つ目、今の会社の強みを生かして、まだ実現していない未開拓の新市場、ブルーオーシャン市場を実現できる力をつけること。これらを通して、第2、第3のS字の成長曲線を創造していくこと。

    3つ目、ビジネスを始めた初期のころのような、謙虚で真摯な事業への取り組み姿勢を持つこと。

    p68 規模がある程度大きくなってからの二度目以降の成長軌道入れは、個人の力だけではなく、組織の力を発揮させることが大前提になる。これは

    ①経営の意志を末端まで伝達し、各管理層が自律性を育みながら健全に機能し、現場の実態を的確に報告するという階層別の分業のしくみを構築すること。そして

    ②トップが抱える、事業戦略の立案、社内の問題解決、経費提言活動名d野の多くの課題にトップと同じ視点で取り組み能動的に支える機能、いわゆる参謀機能を動かし、コラボレーションして動ける状態にすること。これによって①のしくみづくりもトップの課題の一つとして推進することができる。ということになる。

    p112 正しい問題解決のための試行ステップ

       ①現状の把握
       ②真因の追及
       ③解の方向性
       ④具体策の比較検討
       ⑤実行計画の明示

    p262 営業利益ばかりを意識して、事業システムがしっかりしていない会社が、給与や人減らしに安易に走ってしまえば、事業は弱体化するだけで、ますますリカバリーがむずかしい状況になります。
    「収益性を高めるため」などといわれると、いかにも経営の議論がなされているように聞こえますが、そのあとに来るべきは「成長を目指す」であって、「人件費の圧縮」ではないはずです。

    もし、人件費について述べたいのならば、「BPRの推進、すなわちビジネスプロセスの効率化、最適化をコスト・納期・品質の3軸から推進しましょう」でなければいけません。

    p263 人事部は制度を構築、運用したり、様々な役目を果たしますが、人事評価、教育、指導を日々実践するのは、マネジメントだという事実をわすれてはいけません。

    p288 経営不振の時に行うべきことは?

     ①「当たり前のこと」をきちんとやることが
       一番よく効く

      基本の徹底

     ②精度高く、高速のPDCAを回す

     ③今の不振への対策は、単年度のサイクルの中で
      成果が得られるものかどうかを見極める。
      
      不振時の打ち手は、当期に効果が期待できる短期的
      なものと、本当の企業の強みをつける、ある程度
      長期的なものの両方をバランスよく組み合わせる
      必要があります。

     ④自分たちではrに落ちたシナリオをつくる

     ⑤「経営の意志」をしっかり反映させる

  • 【選んだ理由】
    雑誌でおすすめされてたから

    【読んだ感想】
    企業変革のリアルが描かれていて、非常に楽しく読めた。

  • 三枝三部作を読んだのはもうはるか昔だけど、そのときの感動再来、といった感慨ある本だった。続編も即購入。

  • 260527読了。
    一般的なビジネス本と違い、ストーリー仕立てで分かりやすい。ストーリーとしても面白い。いろいろな気付きがあった。

  • 小説仕立てだったが、リアルに想像できてかなり参考になる。

  • 上司から薦められて読んだ本。

    物語形式で企業成長のための考え方、会社員の人事模様を描いている。

    ・成功した創業者はPDCAを回している。ユニクロの柳井社長が1勝9敗という著書を書いているように、優れた経営者であっても事業が計画通りにうまくいくことはなかなかない。しかし成功した創業者は事業を振り返り修正することで成功に繋げている。
    うちの会社は振り返りをしていない。だから同じ失敗を繰返す。

    ・経費削減ではなく経費低減。優れた企業は急に経費をバッサリ切るのではなく、日頃から費用対効果を見たり相見積もりをとったり、細かな工夫を重ねて経費低減に努めている。

    ・人事制度、組織はモチベーション。全ては役割は創業者の分業であり、各自のベクトルが一致していないと企業はバラバラの方向を向いてしまう。

  • •企業の経営企画、事業計画などに携わっている人には非常に有効な本であると思われる。
    •少し冗長にすぎるところが有るが、我慢して読んでまとめ、日々の業務へ落とし込めれば得られるものは有る

    問題解決のステップ
    ①現状把握
    ②真因の追求
    ③解の方向性
    ④具体策の比較検討
    ⑤実行計画の明示

  • 経営企画部の心得、依って立つところがよくよく理解できた。決して大上段に構えるのではなく、課題を見つけ、解決策を考え、それを実行する、というシンプルなPDCAを確り回すに尽きるということ。
    ただ、いかにして回りを巻き込むか?というところがさらに大切とも感じた。
    2013/12/1

  • ・主要担当業務の範囲を明示することが組織のはじまり。
    ・創業者がやってきたことを分業していかないといけなくなり、そこでの分担決めこそ、組織のはじまり。
    ・企画を行う人間には、効果的なアウトプットをする才能とPDCAが必要。
    ・議論を展開する前に必ず前提を確認し、同意を得ておく。
    ・組織論は上手な分業推進の技術論。マネジメントはその分業体制の運営技術。
    ・PDCAを適正に回していく企業文化つくりこそ、経営。
    ・正しい問題解決のための思考ステップ
    現状把握→真因の追究→解の方向性→具体策の比較検討→実行計画の明示
    ・最初のPの精度をできるだけ高めておく。
    ・電車賃よりも車が安いので出張は車を使って経費削減!と謳っても、電車に乗ってる間にいろんなことができてかえって効率いい、という観点を忘れるな。
    ・会議体の機能は、意思決定、ブレスト、伝達と周知徹底のどれかかそれらの組み合わせ。
    ●使命、職務分掌を明確にし、進む方向性が明確になり、業務フローによって手順、やり方も明確になり、目的地と線路が決まったときに残るのは、そこを走るよう社員を促す人事制度である。
    ・アメリカ由来の戦略論などをダイレクトに導入するのではなく、前提を確認しろ。
    ●経営不振のときに行うべきことは、
    基本の徹底、精度高く高速にPDCAを回す、長期的視点を保つ、自分たちで腑に落ちたシナリオを作る、リーダーシップを発揮する。

  • 経営視点での仕事の進め方について、簡単に理解できる言葉・ストーリーで書かれていた。特筆すべきような新しい知識・知見を得られたわけではないが、考え方の整理ができた。

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著者プロフィール

株式会社RE‐Engineering Partners代表、経営コンサルタント。
早稲田大学大学院理工学研究科修了。豊田自動織機製作所よりの企業派遣で米国コロンビア大学大学院コンピューターサイエンス科で修士号を取得後、マッキンゼーアンドカンパニー入社。大手電気、大手建設業、大手流通などの戦略策定や経営改革などに携わる。その後、大手企業の社長、役員、事業・営業責任者として売上V字回復、収益性強化などの企業改革を行う。08年、(株)RE‐Engineering Partnersを設立。

「2020年 『PDCAマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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