日本企業はモノづくり至上主義で生き残れるか---「スーパー現場」が顧客情報をキャッシュに変える

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478026571

作品紹介・あらすじ

製造のマネジメントから販売のマネジメントへ、クラウド時代の製造業復活のシナリオ。世界的コンサルタントが日本企業のために書き下ろした10の提言。

感想・レビュー・書評

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    モノづくり

  • ・経営陣が考えるべき問題はただ一つ。顧客情報のキャッシュ化をスピードアップするために費用をいくらかけるか、である―ダイレクト販売の重要性
    ・顧客教育
    ・在庫と売り掛け金を上手に管理する―つまり運転資本を管理する―ために最高のITを活用する
    ・賢い経営者は?運転資本、?営業キャッシュフロー、?前記二つで優れた結果を出すためのITツール、の3点の集中する
    ・『スーパー現場企業』であるためには、?キャッシュ化速度指標(在庫日数+売掛金日数−40[買掛金日数として代入])が5以下、?資本速度指標(企業価値[EV]に対する営業利益の%)が20以上
    ・売掛金日数を20日以内に短縮することに挑戦する−販売部隊が顧客をどれほど正しく理解しているかが、すぐにわかることになる。90日の企業は、販売部隊がまったく無能であり、トップ経営陣は一度も自社の顧客に会ったことがない
    ・在庫日数が、連結ベースで30日を超えていれば、3つの主要分野(サプライチェーン、製造、出荷物流)に根深い問題があり、顧客サイドとの一体化が低レベルであると予想される。すなわち、この企業が価格で勝負しているということ
    ・売掛金日数が多いということは、その企業と顧客との間に、根本的なオペレーション上のミスマッチがあることを示唆している―販売業者に頼り過ぎで、ダイレクト販売が少なすぎるため、自分たちが相手にしている市場および顧客がどのような仕組で動いているのか理解できていない。売掛金日数が短いということは、競合他社が得ていない顧客情報を大量に得ており、このため他者がまだ存在に気づかず参入準備もろくにできていないような市場に先手を打って参入でき、競争上痛烈な打撃を与える可能性が高い
    ・クラウド世界ではすべてが「アポスフィア」と呼ぶアプリの集合体の一部になる。「アプリを作動させるもの」か、「アプリを配信するもの」か、「アプリそのもの」
    ・多すぎる製品の背後には、会社の抱える多数の問題が隠されている。収益性を保った規模拡大を実現する能力を奪っている
    ・スーパー現場型企業の販売部隊は、顧客へキャッシュ化待ち状態を短縮し、顧客と自社のBS、PLを改善するようなプロセスの簡素化を売り込まなければならない
    ・簡単に使えるクラウドサービスの販売ツール―リンクト・インのツール
    ・キャッシュ化速度の低い企業は、企業買収できる立場にない
    ・「ビジネスの目的は、競合他社より迅速に顧客情報をキャッシュ化することでである」

  • 「スーパー現場」という概念がいまいち判然としない。
    経営改善の方法もよくわからない。
    このままでは日本が、アメリカに対するカナダのように、巨大中国の隣にある小国に成り下がってしまうであろうと考えている部分は、納得できる。

  • 顧客接点の重要性を力説するが、内実は在庫回転率を上げようという、ありきたりな説明に陥っている。読者が知りたい、顧客情報を事業活動にどう活かすかについて触れられていない。

  • 大変興味深い内容でした。筆者は中村社長時代の松下のアドバイザーであったこともあり、日本企業が陥っている問題点について指摘事項も全くその通りだともいます。素早いキャシュ化と組織のフラット化は70年代までの日本企業の特徴だったのですが、バブル移行、過去の栄光にこだわりすぎたのが問題では、原点回帰が必要なのでは、

  • ○いかに多くの顧客情報を自社のオペレーションに組み込めるか。その顧客情報をいかに素早くキャッシュ化できるか(5p)

    ○情報コスト下落によって市場の支配力はつくり手から顧客へとシフトし(中略)、そのシフトは”ものづくり”能力ではなく、顧客情報の起点たる現場を支配できる能力を持つ企業にとって有利に働いた。(58p)

    ○部署や職位に関係なくすべての社員が日常的に顧客とかかわり、より多くの場所でより多くの動きを顧客とともに生み出す。(172p)

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