超入門 資本論

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478027134

作品紹介・あらすじ

お金と働き方の絶対ルールを知る者だけが勝つ。この世を牛耳る資本主義のルールを解き明かしたマルクスの名著に学ぶ、それでも勝ち残りたい人のための戦い方。

感想・レビュー・書評

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  • 普遍性がある内容だが、理解しやすいもの。

  • ※以前に読んだ本の登録
    ざっくりメモ

    マルクスの資本論には、現代の資本主義が成り立つルールがかかれており、それがビジネスに役立つということを説いている本。

    3つの押さえるべきポイント
    ・価値と使用価値の意味を理解しその区別をすること
    ・剰余価値の意味を理解しそれが生まれるプロセスを知ること
    ・剰余価値がやがて減っていくことを理解すること

  • マルクスの資本論について一般向けに超簡単に解説した本。

    以前にもこの手の本を読んだことあったけれども、それは実務、実務というか普段の仕事に即して描かれている。

    印象に残ったのは、自分の仕事をどのように捉えるのかと言う後半の所の記述。
    細分化された企業も我々が担当していくにあたり、その細分化された仕事がどう役に立っているのか、自分はどんなスキルを使ってどんな仕事をしているのか、ということを抽象化しながら整理する。

    必ずしも転職をしなければいけないわけではないけれども、自分がどのような能力が評価されるのかということをたびたび振り返りながら整理する人はあると思う。

  • とても面白くあっという間に読み終わった

    スポーツをする時に、ルールを知らずに始める人はいない。しかし、実社会に飛び出したとき、この世界を支配しているルールを聞かずに会社を選び、入社し、仕事を始める。ルールを聞くことがないまま仕事を続ける。

    冒頭にこのようなことが書かれていた。
    たしかに!と気付かないでいた自分に驚いた。

    給料がどのようにして決められているのか。
    明日も生きて働くために支払われてるもの。
    市場の価格が下がればその分給料も下がる。
    そのため、いくら働いても給料が上がるわけではない。そして苦しくなる。
    それを抜け出すためには自己内利益をプラスにする。
    自分にとってプレッシャーにもならず、精神的にもストレスを感じない仕事を選ぶ。
    もらった給料以下のストレスで仕事をすれば、自己内利益はマイナスにならない。
    マイナスになってしまうと、仕事を苦にした自殺が起こってしまう。

    価格の相場をつくるのはあくまでも価値。
    そしてその基準から値段を上下させるのが使用価値

    なるほど、と思うことがたくさん書かれていた。
    その会社でしか仕事ができないと思わないようにするためにも、自分のウリを見つける。
    そしてそのウリを磨き、仕事にしていく。

    自分のウリはなんだろうと考えながら生活してみようと思う。

  • 面白すぎ読了。
    働く前に、全員に読んでもらいたい。

    「スポーツやゲームは、ルールがわからないと点を取ることも、活躍することもできないのに、働くルールって教えてもらった?自分にとって、何が勝ちで、負けなの?」-引用

    この答えをマルクス資本論から解き明かす。

    なんで資本主義の中で働いていると、どんどんしんどくなってしまうんだろう。

    なんとまあ明快に、的確に、わかりやすく教えてくれることやら。

    おススメです。

  • 難しい話がとても分かりやすく書いてある本でした。
    給料がどのように決まっているかの仕組みの話はなかなか衝撃的でした。
    社会のルールを知らずに生きてしまっているというのはまさにその通りだと感じました。
    もっとアンテナを高く張って、しっかりと世の中の流れを掴んで生きていかなければならないと感じました。

  • 本書の前半は資本主義の構造。後半は、資本主義社会という残酷な世界の中で「労働者」はどう生きていくかという事がマルクスの「資本論」と著者の意見を通して語られている。

    前半のパートは特に「使用価値」と「価値」、「剰余価値」のしくみと未来について書かれている。
    現代の資本主義は剰余価値の中でも特別剰余価値からの利益を重視している(そうせざるを得ない)。しかし資本家たちがそれを繰り返すことで会社としての利益は下がっていく。(資本主義の矛盾)。それと同時に労働者の給料も下がる(不況になる)。すると消費者の購買意欲が減り商品の「使用価値」が優先される。

    個人的に注目したのは後半部分の「労働者」としてどう生きるかという所。(6章以降)
    ポイントは3つ。

    1、変化耐性 
    2、能力の汎用化
    3、USPを身に着ける

    それに付け加えて、「自己内利益を増やす」(収入ー支出=自己内利益)と「フリーランスマインド」(労働の使用価値を高める)が大事だという。

  • マルクスの資本論の中で、作者が大事だと思ったことを、作者の価値観で分かりやすく引用し、しんどい働き方から抜け出す方法が提案されています。

    資本論の内容が知りたい人向けの本ではなく、働き方を変えたい人が読むといい本ですね。
    作者の主観が入っていて、純粋な要約ではありません。

    発売した2014年当時に読んでいれば、目からウロコの内容かもしれませんが、2021年時点だと似たような情報はYoutubeで入ってくるかもしれません。
    しかし、まとまっていて読みやすいので買う価値アリです。

  • 資本論がとてもわかりやすく、読みやすく、そして実践的なことまで書かれた本。とりあえず読んでおくべき本。

  • 主張
    労働者は企業のために、企業は資本家のために存在している。労働者はこの構造を理解し行動しなければ疲弊するだけだ。

    あらすじ
    商品価格は原料、機械償却費等(不変資本)+労働者給与(可変資本)で構成され、企業が利益率を向上させるには可変資本である労働者の生産効率(生産性)を向上させる事が唯一の方法であり、労働者を雇うコスト(労働者が明日も働くのに必要な資金)=労働者の給与という図式が成り立つ。

    しかしながら、生産性(企業利益)を追求するプロセスの中で労働者の業務内容は分業化、単純化されていく事で労働者の給与は減少傾向になり、労働者集まりで形成される市場は縮小(不景気化)するというジレンマに陥る事で、失業者の増加=資本家⇆労働者の格差は拡大し続けるという理屈になる。

    前述のような資本主義構造の中で生き抜くために著者は、人材流動性の高い社会でも生き抜く術として『フリーランスマインド』を提唱している。労働者として企業や年収向上(売上)よりも売上からコストを引いたもの(利益)に注目し、資本主義に支配され過ぎない人生を送るべきだと主張している。

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著者プロフィール

1977年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から複雑な物事を言語化し、シンプルに表現することに異常な執着を持ち、大学在学中に『資本論』の解説書を自作し学内で大ヒットさせる。リアルな現場と経済学の両面から、個人が幸せに生きるための働き方を分析し提言している。コミュニケーション、投資、個人ビジネスの立ち上げ手法を構造化・言語化し累計5万人以上に指導。また出版コンテンツへのコンサルティングも行い、延べ1000冊以上プロデュース。著書には、『人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点』(講談社+α文庫)、『カイジ「勝つべくして勝つ! 」働き方の話』(サンマーク文庫)ほかがある。趣味はハワイ。


「2022年 『その働き方、あと何年できますか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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