経営参謀---戦略プロフェッショナルの教科書 (戦略参謀)

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著者 : 稲田将人
  • ダイヤモンド社 (2014年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478027424

経営参謀---戦略プロフェッショナルの教科書 (戦略参謀)の感想・レビュー・書評

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  • 小説の形を取った
    実践的経営論に期待したが……。


    読んで小説として楽しみながら
    しかも実践的な経営論を学べる。
    そんな二度おいしい読み物を期待して読み始めた。

    郊外型紳士服チェーンの立て直しに
    成功を収めた主人公が
    レディスアパレルチェーンに再就職を
    したところから始まるストーリー。

    出だしは快調で
    経営のリアルに即した経営論を交えながら、
    レディスアパレルのブランド立て直しが始まる。
    販促のアイデアで集客に成功し
    市場調査を行う許可を社長に得る。
    経営コンサルタントに協力を得て
    市場調査、課題抽出の過程は読んでいてリアルで楽しかった。
    しかし、一気に成功に飛ぶ辺りから
    少し薄くなってくる。
    そこをリアルに知りたいのだが、残念。

    後半は現経営陣の問題にフォーカスされてくる。
    経営ドラマになってきて
    実際はそこが問題なのかもしれないが
    ちょっと違ってきた感じがした。

    ラストも唐突。
    後半はしょった感じ。
    全体の詳細感が希薄なのが、
    少し残念だった。

  • 前書「戦略参謀」に引き続きのシリーズですが、今回の舞台となった会社は、オーナー創業の同族経営の会社で、今回も人の業が渦巻く、様々な改革障壁に対し、現実世界でもありうるリアリティ抜群の内容でした。
    一言で申すと、企業経営には「実践力(PDCA)」が必要であり、そのためには初期に立案した仮説(戦略)を実行しつつ、リアルタイムにきめ細かいPDCAをグルグル回しながら、ゴールへ向かって修正を図る様、社長を頂点とするトップマネジメントがリーダーシップを発揮する。経営に必要な3要素を、「リーダーシップ」「戦略」「実践力(PDCA)」としております。
    文字にすると、ごく一般的なキーワードですが、いざ実行して成果を出すことが、どれだけ難しいことか。
    いままで、行動力と解釈していましたが、本書を読んで、行動力と実践力は全く意味合いの異なる言葉であるということを理解しました。
    そして、本書の最後の顛末も、「半沢直樹」的で、面白いオチでした。

  • ===2016/8/23 佐藤匠======
    【概要】
     アパレルのグローバルモード社が不振のハニーディップ事業を建て直すため、コンサルタントを送り込む。不振事業のたてなおしをストーリー形式で描いたビジネス書。

    【評価】
     80点

    【共有したい内容】
    組織の変革をするために最も重要なのは結局人だということ。

    【読んだ方がいい人】
    大きな組織に所属し、自分の利益以外も考えなくてはならなくなった人向け。

    【悪いところ】
    ストーリー形式でポイントが明確に示されている訳ではないので、通常のビジネス書のようにすぐにポイントを理解できる訳ではない。
    ただし、事例をベースとしてポイントを自分で考えられるため、記憶に残りやすいメリットはある。

    【どういう時に役に立つか】
    組織の利益と自分の利益が相反したときに自分の利益ばかりをおい、失敗したときの責任を人や環境のせいにしてしまっているとき。
     
    【自由記述】
    人がいかに変わらないかを考えさせられる一冊。
    特に著者が大企業の役員を勤めてきた人が書いており、最終的にハッピーエンドで終わらない書き方であることからも、そう感じた。
    自分の利益をおうばかりで、失敗は人のせいにするといった人間が上位者にいる組織は変わることが難しいし、変えるためには相当な努力と運も必要であると感じた。

    【合わせて読みたい】
    PDCAプロフェッショナル
    ※著者の稲田氏が経営参謀でも何度も書いているPDCAをに焦点を絞り具体的に書いた本。

  • 20160806

  • コンサルタントらしく戦略的な思考を絡めつつも、人間の業についても触れたり、現場を知る人の書籍の良さが表れていると思った。

  • 企業内の問題を物語形式で書いている。
    2代目社長のジレンマ、上層部と企業改革の確執や問題。
    外部のコンサルからの指摘を受ける企業内部の物語。

    企業は常に変化、進化していかねばならない。
    つまり、改革が常態化している状態が起業んとっては健全な状態ということ。

    『納得』=『購買』

    p52 BtoCビジネス繁栄サイクル

    各ステップの頭文字をとって

    RVAPS(アールバップス)サイクル  と呼んでいる。

    Recgnition, Approach, Purchase, Satisfaction

    Recgnition: PR,雑誌の広告など
    認知
     ↓
    Visit 数ある店の中から自店を選んでもらう明確な動機
    来店  ・安さ・商品・接客・前回の購買体験など
     ↓
    Approachi 「あれは何だろう」「良さそう、面白そう」
    接近
     ↓ 情緒的
    Purchase 納得して購買
    納得=購買
     ↓ 理性的
    Satisfaction 使ってみて満足
    満足
     ↓
    認知へのサイクル

    p84 
    新規事業の企画においては、言葉で論理的に説明する努力を徹底的に行うべきだが、それでも言葉だけ伝えることには限界がある価値もあるということ

    p86 優秀なクリエイターたちに共通しているのは、

      自分の創造した価値を言葉で説明する能力に
      長けている。

    p90 PDCA (企画、実行、結果確認・振り返り・
             やり方の改善)

    現状を把握して、課題を明確にする。そして、解の方向性を明らかにする。その方向性に沿ったやり方はいくつもあるので、そのどれで行くのか、施策のメリットとデメリットを評価して選ぶ。あとは実行計画を描き、どう、実施状況を評価、確認していくのかを明確にする。

    p95 マーケティングの2つのステップ

     ①与件の明確化 →→ ②いかに市場を満足させるか

     何が好まれるかを   与件を元に、その顧客を
     明確にする、     喜ばせる創造性を発揮する
     論理的なステップ   ステップ

    マーケティングには2つのステップがある。まずは1つ目は、プロファイルを把握したうえで、何が好まれるかの与件を明確にする論理的ステップ。そして2つ目がその与件をもとに、その人たちを喜ばせる創造性を、製品や店、販促物などで形にするステップだ。

    p97 会社が持つ基礎技術から応用技術が生まれ、その応用技術から、製品が生まれるという関係。ここでのポイントは、ある新製品を市場に投入したいと思った時、それに必要な応用技術を持っているかどうかをまず考える。

    もし、ある市場機会が存在していて、それを製品化するための応用技術がまだ存在しないならば基礎技術から応用技術を研究開発する。また、今ある応用技術から新製品を開発する、というような関係。

    p118
    科学は常に未知の領域に挑戦しているわけであり、ゆえに今、世の中にある経営理論が、全ての事象を説明しきっているわけではない、ということが前提にある。

    これは、今存在している経営理論が間違っているという意味ではなく、むしろ、「その一部を的確に説明している」という表現のほうが正しい。

    ・戦略論などの経営理念を、盲目的に信じることは絶対 にしてはいけない

    ・経営理論適用の前提条件を、慎重に、よく考える。

    また、戦略論はいわば、
    『ビジネス展開の余地を見つけ、取る』ロジックです。

    p189
    「まとめる技術」「事実で示す」ということ

    トヨタ自動車の強みのひとつは、「目で見る管理」、最近は「見える化」と良く言われるが、今、実際に起きてることを、事実として、それをわかりやすく適切に表現することに、ほぼ全社員が知恵を使う文化が出来上がってりうことです。

    本来、日々見ておくべき重要な数字については、トヨタ自動車のように、重要な管理ポイントとして、わかりやすく、皆にわかるように、ちょっとした工夫をして「見える化」をしておくべきもの。

    仮説の立案能力は上位のマネージャーにとっては永遠に磨き続けるべきもの。
    また、一方で、社内の議論は、事実に基づいて行われるようにすべきです。
    そうしないと、仮設の上に仮説を重ね続ける議論にになり、そこで生まれる施策は、なんとも基礎部分の頼りないものになり、成功確率があやふやなままになります。

    いわゆる思いつきのままに実行してしまうことになってしまったり、あるいは、永遠にあやふやなままに、いわゆる『議論の空中戦』が延々と続き、確信が持てないままに、結局、実践がなされないという状況が続くことになる。

    企業の中では、「知るべき事実は、見えるようにすべき」「せめて最低限の『見える化』手法は、社内に培うべき』です。

    p262 自分が持っている権威に寄りかかって、その地位の保持を優先させようとする思惑は、残念ながら、いとも簡単に芽生える。

    これは、マネジメントの、どの段階でも起こり得ることで、そう考えると自分が管轄している組織の、利と倫理観のバランスをしっかり取り、皆がまっとうで、前向きな問題解決に取り組める環境をつくることがマネジメントの使命、役割ともいえます。

    理をもって大義名分を説き、実態の「見える化」を推進することで、いわゆる業を封じ込め、国や企業の繁栄につながげるのが、トップの第一優先命題、いわゆるリーダーシップの発揮ということになります。

    これは安易なノウハウの導入では解決しない。もちろん、トップ回りの参謀機能などを強化することによって、かなりのレベルまで理論武装は可能になり、リーダーシップを振るいやすい環境を整えることができます。

    しかしながら、最後にものをいうのはトップ自身によるリーダーシップの発揮であり、これだけは最後までトップが担わねばならない重責です。

    p288 結局は、社長たちが、腹の据わっていない『お任せ改革』をやっているから、そして、他人任せの『お任せ経営』をしているからこうゆうことになっているのです。最高意思決定者としての社長が、今行われている改革、あるいは進行中の改革の内容に自信を持てない場合には、このような混乱は常に起こり得る。

    一般論だが、創業者の場合、自分が築き上げた方法論に固執して、微に入り細にわたって口出しをしてしまい、本来、企業成長の根幹となる挑戦とPDCAの社内での文化醸成を止めて、企業の進化がなされていない状態を作ってしまうことがあります。

    それは、任せられる人材が育っていないから。

    人材を育てているつもりでも、創業者本人を中心にしてPDCAを回すので、実は下に考えさせていない。ただ、『やれ』という指示を出す。現場から自ら考えて何かをやると「余計なことをするな」と怒ったりもする。とにかく、事業に対して真剣なあまり、常に自分を中心にPDCAを回している状態を作ります。これはご自身が当事者として会社を成長軌道に乗せるため、必死にやってこられたことなので、批判されるべきことではない。

    しかしそれだけをやり続けると、社内は思考停止状態になり、結果、企業の成長の芽を摘み、せっかく、成功した事業ながら、成長する能力のない状態にしてしまう。企業の将来を考えると、経営のやり方を変えねばなならない典型的な事例のひとつ。

    創業社長は元来、仕事が大好きなもの。
    その大好きな仕事の興味の対象を、企業の成長と共に進化させていかねばならない。事業や組織が大きくなるほどに、その的確な企業統治のためのしくみづくりの推進を意識することが重要になる。

    p292
    改革が進むと今得ているものを失うことを恐れる者の思惑が、鎌首をもたげてくる。本来はその人たちが失うものがあったとしても、改革がうまく進めば彼らにも、より多くの得るものがある。しかし、そこに人間の知能ゆえの、変化に対する恐怖心が芽生え、抵抗、改革阻止の画策を始める。よって、改革の推進者たるトップは、思惑が組織内にどう作用しているかに一番気を配り、それが動き出さないように封じ込めなければいけない。

    企業がある程度の規模を超えて成長を続けていくためには、経営者として、恣意的な思惑が通用しないようにしなければいけない。

    p300
    「成功した創業者」というものは精度やムラがあったりなどの問題があったにせよ、すべての経営課題に取り組もうとしていたはずだ。事業規模が大きくなろうと、市場の競争状況のレベルが上がろうと、そして社長の代が替わろうと、社長業を、課題の優先順位を間違えずに、制度も上げて行えるようにしなければならない。

    社長を補佐できる機能、いわゆる参謀に相当する機能のレベルを高めることこそが、その処方箋となる。

    永続的な成長を持った本当のトップ企業とそうではない企業の違いは、この当たり前の基本動作が組織としてできる、つまりその時に求められるレベルのマネジメント体制がつくれているかどうか、この一点につきる。

    事業へのマネジメントが必要最低限のレベルで適切になされているだけで、企業はどれだけ健全に機能するか、そしてどれだけで、企業のパフォーマンスがどれだけ飛躍的に上がるのか。この極めて基本であり、当たり前のことを理解していな企業があまりに多すぎる。

    「成功した創業者」は事業を作り上げた方であり、意識はマネジメントよりも事業創造に向きがち。よって、ある事業規模を超えてもまだ、マネジメントに興味を示さずに事業創造だけに注力していると、いずれは社内はバランスが崩れて成長が止まるもの。

    事業規模が大きくなれば分業が進む、アメーバ状態の時のように、現場が経営上の問題点を自ら的確に指摘してくれることなんてことは期待してはいけない。

    成果主義の評価制度など、安易に導入されてでもいるとなおさら。一般的には全社視点、経営視点で問題意識を持っている人にとって、自分に規定されている仕事以外の動きをしても、本人の評価には何もメリットがないことを明示されているようなもの。

    簡単に言うと、数字責任を追及すればするほど、他責文化が芽生えやすくなるのでマネジメントには本当に注意が必要になる。

    成果主義を前提にするならば「プロセスをしっかりと見る成果主義」が正しい。
    そもそも、制度設計こそが、企業において、最も慎重に行われねばならない課題の一つ。

    社長業を支える機能を、今、求められるレベルまで精度高く整備して、機能させれば、必然的に社長のマネジメントの精度は高まるはずですし、社長のマネジメントの精度が上がれば、企業はよくなるはず。

    企業は常に変化、進化していかねばならない。
    つまり、改革が常態化している状態が起業んとっては健全な状態ということ。

    社長に必要なことは、
    企業が正常にマネジメントされている状態にすることを、早く決断する。それを自分の意志で推進すること。

    経営に必要な3つの要素

       戦略ーリーダーシップ
        |  /
        実践力(PDCA)

    リーダーシップは最後の最後まで社長の役割。
    社長のリーダーシップの発揮なしには、健全なる企業の発展はない。

    企業にとって、改革は常に必要なもの。
    そして、いかなる形であってもそれを仕掛けて、改革の進め方のPDCAの回し方を習得していくのは、トップの最優先取組事項。

    「将の器」という議論の際には、器の大きさの話が出るものだ。しかし、常々実感するのは、その器に問われるべきは、大小よりも「固いか、柔らかいか」だ。

    問題は器の中に取り入れるべき、人材、システム、考え方なんて、そう都合よく訪れてくれるものじゃない、ということ。タイミングをとらえることができれば船には乗り移れない。

    常に「お天道様が見ている」ような正しい圧がかかる環境にあり、しかも器が柔らかくなる必然性でもないと、人はなかなか変わらないもの。

  • フレームワークを使うことやロジックを分解して分析することよりも大切なこと。

  • 読み易く、面白かった。全体的に、PDCAを重視している。

  • ・業績低迷は市場とのかい離がりゆう。まずは市場を丁寧に見る文化を。
    ・売り場は、お客様をそこまでひっぱってくる魅力を発散していなければならない。
    ・認知→来店→接近→納得→購買→満足→再来店。
    前半は情緒的、満足は理性的でもある。
    ・単なる経費削減は無意味。売上の増大、お客様の満足アップのために経費を使う、という観点で。
    ・単なる突進は無意味。きちんと現状把握したうえでのプラン、そしてPDCA。
    ・差別化の軸は、価格、利便性、なにか楽しいの3本。
    ・社長業を分業していっても、最後まで社長に残るのがリーダーシップ。
    ・ジョブズは、市場調査なんかしないと言ったが、それは彼が市場の創造者だったからで、そうでないなら市場調査は現状把握のため綿密に行うべき。


    市場セグメントと事業セグメントで現状把握。
    接近、納得、購買、満足の流れで市場セグメントで切り取ったペルソナの行動を分析し、市場とのかい離点を探る。そして、そこで集中的に思考してプラン(解決策、方向性)を出し、pdcaを回す。

  • 前作にも増して「憑き物」が強烈で、だからこそ憑き物落としとしてのストーリーが面白かった。
    人は性善なれど、性怠惰なり。ーーPDCAてやっぱりちゃんとやらないとなあ。

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