統計学が最強の学問である[実践編]――データ分析のための思想と方法

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478028230

作品紹介・あらすじ

◎35万部突破の異例のベストセラーに[実践編]が登場!

平均値の知られざる本質から、代表的な6つの統計手法の使い方、現場での実際の分析手順まで――
[ビジネス×データ分析]の最前線で活躍する著者が、利益に繋がる因果関係を見抜く「洞察の統計学」のすべてを明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 前半は良かったが、後半は難しすぎた。実践編ということで、本気でマーケティングなどに取り組んでいる人のための本だと思った。

  • 2018年に読んだ本BEST10

    第9位 :『統計学が最強の学問である[実践編]―データ分析のための思想と方法』

    ・数学者の先生が書いた、ビジネスで統計学を活用するための入門書 第二弾。数年前に読んだ前著『統計学が最強の学問である』は、統計学がどのように世の中の役に立っているのかという事例などが書かれた、入門の入門だったが、今回は、問題の種類ごとにどのようなデータ分析手法を用いるのか、が中心。

    ・自分のSEの業務の中でも、BIツール、機械学習などを扱っているのだけれど、それらと統計学の繋がりが少し分かった気がする。統計学の使用目的には、「(1)現状の把握」「(2)因果関係の洞察」 「(3)今後の予測」があり、(1)が ExcelやBIツールによる「データ抽出・可視化」、(3)が機械学習による「回帰予測」と「クラス分類」。そして、(2)が本著で扱う「洞察のための統計学」である、という点は腑に落ちた。

    ・紹介されている分析手法は、重回帰分析、ロジスティック回帰、クラスター分析など。数式ほとんど無しで概要のみの説明なので、読みやすいのだけれど、正直ほとんど理解は出来ていない。でも、説明変数(入力項目)とアウトカム(出力結果)の種類(質的か量的か)ごとに、どのデータ分析手法を使うか、という表は、今後もっと深く勉強していってから立ち戻ると、重宝しそう。

    ・「データ分析・機械学習の手法の選択」は、近い将来 SEの仕事が定型化・効率化・自動化されて減っていった時でも、機械に出来ない仕事の一つになりそうなので、今の内に統計学を勉強しておきたい。今後も、同分野の本を継続して読んでいくつもり。学生の頃、社会に出て数学が何の役に立つのか、と疑問だったが、今は必要性を実感している。

  • 統計学って、全部しらべなくても、〇〇%の確率でよければ、〇〇個調べてねというものなので、手間を省くための重要な方法です。そんなにサンプルがおおくなれけば、実際にしらべて納得してもらえば、そのすごさがわかると思います。

  • ◯1つの説明変数と1つのアウトカムとの間の関係性だけを分析してしまうと、見落としていた別の要因によって結果が歪められている、ということがしばしばある。(202p)

    ★終章のビジネスで用いる場合の分析の手順が本書のキモであると思う。

  • 私も統計学信者のひとり。

  • 前半は分かりやすい平均値や中央値の話から始まりどの程度分析結果が正しいのか見極める検定についての説明となり闇雲にデータをたくさん集めようとするビッグデータ処理に警鐘を鳴らす。後半では様々なアウトカム(成果指標)に対応した統計手法を紹介している。一度読んだだけではとても理解できたとは言えないが、統計学の凄さが垣間見えた気がする。

  • To err is human, to forgive divine.
    過ちは人の常、許すは神の業(聖書より)

    最善が何か、自分1人の頭で考えていても「がむしゃらに頑張る」といった程度のアイディアしか生まれないかもしれない。だが世の中にはいろいろな分野で「最善が何か」を明らかにすることだけに命をかけてる人たちがいる。

    おそらく我々がすべきとこの多くは、すでに文献やデータの上では明らかなのである。だがそれを現実のものとして実行するまでのギャップが我々を「最善」から遠ざけているのではないかと思う。

    統計学の素晴らしいところはこうした「最善」への道を最も速く確実に示してくれるところではないかと思う。

    我々は今後何度も間違いを犯す。だがたとえ過ちが人の常だったとしても、最善を尽くし続けられる方法がこの世に存在してるというのは、人間に与えられたずいぶんありがたい許しだと私は思ってる。

  • 【複雑系解法】
    たまたま、ジェノサイドという小説を読んだところだったので思ったのですが、この小説には進化した人間が出てきて、現在で言われるところの複雑系(天気、火山の噴火、人の行動など)を瞬間的に解くことができます。

    われわれは、今現在では解くことのできない(非線形)事象を複雑系として簡単に表現してしまっています。
    人間の脳で解くことができない事象を、解けないので複雑系という言葉で解かなくてもよい状態をつくりあげています。

    統計学は今現在の人間が解くことのできない、複雑すぎて直接解を導くことができない事象をある程度の精度でもとめる手法のように感じます。
    もし、複雑系の事象を直接解くことができれば、統計学に頼る必要性はありません。

    逆に、解く手法がない状況だから統計学が活きてくるともいえます。

  • 統計を難しい数字や数学を使わずに解説したのはお見事。わたしの力量だと、標準偏差や分散の話までがやっとでした。巻末は、Σの使い方なんかが、前提でさっぱり分からず。
    どうも、自分の力量不足を自覚してしまう一冊でした。でも、これが分かるようになると楽しいのだろうなと思いました。いつか成長した後に読み返したい一冊。

  • 実地での統計的手法の活用方法の基本(アウトカムを高めたいときの施策の抽出に限り、平均値などの現状分析や株価の予測などに関する内容はあまり掲載されていない。)がよくわかった。
    データを整理したら、まずは重回帰分析(アウトカムが量的)かロジスティクス分析(アウトカムが質的)で影響している説明変数を見抜き、当該変数を操作することでアウトカムを変えられるのかどうか(当該説明変数とアウトカムの関係が、因果関係なのか相関関係なのか)をランダム化比較実験で検証し、その検証にあたってはz検定やt検定を行うと。
    結局、χ2乗検定や分散分析は実用上あまり出番はないということか。
    帰無仮説平均と対立仮説平均の差と、有意水準と望む検出力を設定すれば、これを満たすために必要な標準誤差がわかり、元データの標準偏差から必要なサンプル数が導出できるというのは、ちゃんとした順序で考えたら普通にそうなるだけの話だが、実用的で勉強になった。

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著者プロフィール

1981年、兵庫県生まれ。統計家。東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、2014年11月に株式会社データビークル創業。自身のノウハウを活かしたデータ分析支援ツール「Data Diver」などの開発・販売と、官民のデータ活用プロジェクト支援に従事。著書に『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)、『1億人のための統計解析』(日経BP社)など。

「2017年 『ベストセラーコード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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