銀翼のイカロス

  • 4596人登録
  • 4.09評価
    • (663)
    • (922)
    • (408)
    • (32)
    • (6)
  • 664レビュー
著者 : 池井戸潤
  • ダイヤモンド社 (2014年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478028919

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

銀翼のイカロスの感想・レビュー・書評

  • 前作の「ロスジェネの逆襲」まではいたって冷静に読めていたのに、もうこれはだめ。すっかりドラマのキャストが頭にこびりついて半沢は堺雅人に脳内変換だし、中野渡頭取の台詞は北大路欣也の声になっちゃうし、渡真利が出てくるたびに「きゃー、ミッチー!」って嬉しくなる。
    シリーズを通して小説の中で花ちゃんの影は薄いはずなのに、あれ?上戸彩全然出て来ないじゃんとか思っちゃう。
    良くも悪くもドラマの影響ってすごいわ。
    それだけドラマが成功したって事よね。

    池井戸さんは直木賞を取る前から応援していて、友人知人に勧めてはいたもののまだまだマイナーな作家だった。
    直木賞を取ってからはぽつぽつとドラマ化されたり売れてきているなとは思ってみたものの、さほどでもなかった。
    それがなに?、今やこの人気!
    飛ぶ鳥落とす勢いじゃないの。
    この作品だってブクログのレビューの数の多いこと。まだ発売間もないのに。
    すごいわー、驚くばかり。
    作家ってこうやってのし上がっていくのね・・・。(違うか!?)

    さて肝心の中身よ。
    うん、まあまあかしらね。
    もう池井戸さんの作品をいくつか読んでると読めちゃうでしょ、先が。
    だからお決まりの展開を良しとするかって所なんだけれど。
    私はちょっとマンネリ気味かな。
    最後の方の怒涛の展開にはグッと来たけれど、前半はちょっとだれた。
    半沢はもう正直良いかな。
    「空飛ぶタイヤ」みたいな骨太な作品が読みたいの。
    今までにない業界を舞台にした、新しい作品だとなおさら良いかも。

    なんだかこのレビューも黒崎のオネエ言葉に影響されてる気がする。
    たまらないわよね、あのキャラ。
    小説はお腹いっぱいだけど、ドラマはやっぱり見たいわ。
    ミッチーの出番多めでお願いします(笑)

  • やっぱり池井戸さんは、いいなあ。
    こんなふうにうまくいくのは、小説の中だけだとわかっていても、信頼のおける同期の仲間や部下と八方手を尽くして、知力や行動力を武器に難局に立ち向かう。絶体絶命の状況から小さな駒を黒から白へとひっくり返したのをきっかけに、敵の悪意と策略をあぶりだして、自らがけん引するプロジェクトを完成させる。
    それもドラマティックに、水戸黄門のような終盤の大立ち回りを経て、敵ががっくりと地面に突っ伏すまできっちりとけりをつける。
    苦しい気持ちも登場人物たちと一緒に味わっているから、爽快感も十分味わえて、すっきりした気持ちで本を閉じることができる。

    半沢直樹シリーズ第4弾。
    半沢が戻ってきた古巣の銀行は合併10年を経たが、旧銀行同士の勢力争いやいがみ合いが今なおくすぶる。政治家への黒い融資疑惑。破たん寸前のナショナルフラッグの再生に関わって、欲にまみれた人間たちの思惑が複雑に絡み合う。

    半沢の出身銀行がもう一方の銀行を支援し、吸収合併した様相であることから、相手方からの敵意が色濃く、善悪の立場が強調されすぎていたように思う。相手方の銀行の良心ともいえる人が登場すれば、救いがあるのかなとも思う。航空会社には互いに協力し合う、同志ともいえる人が用意されていただけに残念。

    池井戸さんの小説は明日に希望が持てたり、今は気づいていないだけでちゃんと正義が用意されていたりする。一緒に働きたいと思える上司や同僚が多く描かれ、働く人への応援歌になっている。
    上手くいく日やそうでない日。物事が期待通りにに進まない日の方が多い。そんな中で、目の前のことを精一杯建設的に、よりよく解決しようと努力をしているはず。その人たちが、報われる道が用意されていて、励まされる。

    きっと優秀なサラリーマンであったであろう池井戸さんの人を観察する視線の鋭さと温かさ、働く人への敬意が登場人物を存分に描いていて、企業小説の枠を大きく超えた、熱い小説になっている。
    特に本書は、銀行や経済に疎い私にも難解に感じられる描写が少なく、ストーリーに没頭しやすい。
    中野渡頭取の苦悩や人となりが今まで以上に描かれている点も強く印象に残る。仕事に対する誇りと厳しさ、出来うることを精一杯し尽くしたあとの毅然とした決断。部下に対する信頼。企業トップの孤独が滲む。

    次はどのような戦いと奮闘が待っているのか?
    読みおわった瞬間から次回作に期待し、はやる気持ちが抑えられない。

  • 冒頭───
    序章
    半沢直樹が、営業第二部長の内藤寛に呼び出されたのは、十月の午後五時前のことだった。
    ちょうど朝から降り続いた冷たい雨が止み、雨雲の切れ間から晩秋の錆び付いたような夕焼けがオフィスを染め上げている。デスクからその光景を一瞥した半沢は美しさに息を呑み、心を奪われたかのように動きを止めたが、すぐに視線を引きはがしてフロア最奥にある部長室へと足早に向かった。

    半沢直樹シリーズ第四弾の最新作。
    すでに私の頭の中では、半沢は堺雅人としてスムーズに脳内再生されている。
    テレビドラマの影響というものは恐ろしいものだ。
    今回も同様、半沢が黄門様のように独自の勧善懲悪世界の中で、
    悪者をバッタバッタと切り捨てる。
    その爽快感は何物にも替え難い。
    いやあ、気持ちいいですな。
    正義が悪を徹底的に懲らしめる。
    現実がこんなだったら、どんなに素晴らしい世の中になるだろう。
    上司にも、政界の重鎮にも屈せず、飽くまでも正論で立ち向かう半沢。
    こんなサラリーマンになれたらなあ、と誰もが思うことでしょう。

    もし、これもドラマ化されるとしたら、前回の敵役大和田常務は香川照之が見事にはまったが、今回敵役になる紀本常務は誰が演じるのがいいかなあ。
    今、しきりに考えているところです。

  • 半沢直樹シリーズ第4弾。
    今回も面白かった。
    銀行の論理と政治の論理のせめぎ合い。
    理不尽さの中、バンカーとしての矜持をいかにして保つのか。
    元ネタも記憶に新しく、わかりやすい展開が、痛快で楽しい。
    黒崎のねちねちぶりが相変わらずで笑った。
    またドラマ化してほしい。

  • 半沢直樹シリーズ第4弾

    “ロスジェネの逆襲”でウルトラX級の大逆転を決め、見事に花形部署の次長に返り咲いた半沢直樹が頭取勅命で “帝国航空” のテコ入れに乗り出す。

    JAL救済と民主党、銀行の反社会勢力とのリンクがモチーフ。
    宿敵 黒崎はかすかに半沢側に有利に動いて見せるが、彼が代表する霞ヶ関の利益もおぞましい。

    世間も銀行も煮え湯を飲まされた結末は誰もが知る所だけに前作のような前向き感はなく どよーんとしたお話でした。

    自殺で締めようとするのはダメですね。

  • いやあ、テレビドラマ「半沢直樹」後、初のシリーズですから。
    売れているみたいですねえ。
    電車で読んでたら、視野内に同じく読んでいる男性が居ました(笑)。
    なかなか、無いことです。すごいですねえ。
    でも、相変わらず面白かったし、僕は好きだったので、どんどん売れていいぞー、って気持ちです(笑)。

    以下、あまり「イカロス」のネタバレではなくて。
    なんとなく、池井戸潤さんの本全体の、個人的な印象の備忘録。

    池井戸潤さんの本は、初めて読んだものが「不祥事」(2004) だったと思います。
    多分読んだのが、2007年くらいだったか。

    そのあと、多分2011年くらいから、持続的に読み続けていまして。
    読んだ順番で、

    「かばん屋の相続」
    「オレたちバブル入行組」
    「オレたち花のバブル組」
    「シャイロックの子供たち」
    「空飛ぶタイヤ」
    「鉄の骨」
    「民王」
    「下町ロケット」
    「最終退行」
    「ルーズベルト・ゲーム」
    「ロスジェネの逆襲」
    「七つの会議」
    「銀翼のイカロス」

    けっこう読んでますね。基本的に好きです。
    凸凹ありますけど。

    そもそも思い出してみると、「不祥事」を読んだのは、本屋さん店頭の衝動買い。
    で、正直、それほど面白いと思わなかったんですね。
    もはや全てがうろ覚えですが、多分、銀行的ディティールが前に出すぎていたのと、
    キャラクターがやや浮ついていた印象。
    それから、なにより話の展開が、キャラクターが薄いからか、あまりグっと来なかった。

    それで、池井戸潤、という名前は忘却していました。

    その後、何年かして、確か仕事の関係で会った、中小企業支援のコンサルタントの人から、

    「"かばん屋の相続"とか読むと、お家騒動の感じとかわかりますよ。あれ、京都だったか、どこかの実話が素ですから」

    と、言われたんですね。それで読んだんです。まあ仕事がらみ。不純な動機ですが。

    で、「かばん屋の相続」は、短編集なんだけど、全体として面白かった。感心したんですね。

    それから、ちょっとそういう仕事の絡みもあって、

    「オレたちバブル入行組」
    「オレたち花のバブル組」

    を、読んだんですね。
    これが、大変に面白かった。

    もう単純に、水戸黄門じゃないけど、昭和残侠伝じゃないけど、ちゃんとした勧善懲悪娯楽物語として良く出来ていた。
    もちろん、銀行や金融のディティールがあってこそですが。
    悪役が魅力的だし、前半、主人公が活躍を見せつつも、とにかくヤラれてヤラれて、ストレスを読者が貯めたところで、ちゃんとスカッとさせてくれる。

    リアリティという問題で言うと、銀行関係の方はリアリティでイマイチ面白がれないかもしれません。
    でも、そんなことを言ったら、

    「警察官が読んでリアリティが無いから、”新宿鮫”や、原寮さんの本は、つまらない小説なのか」

    と、いうことにもなってしまいますからね。

    なにより筋立てとか、小道具としての銀行員ディティールが良く出来ているし、それを解説しながらの語り口も安定しています。
    多分、もちろん、相当端折って説明しているでしょうし、相当はぶいている段取りや詳細がいっぱいあると思います。
    それはそれで良いんです。
    と、言うか、知っていることよりも、知った上で物語的に不要なコトを省く、という編集能力の方が大事ですから。

    それから、なんだかんだ言って、主人公・半沢直樹さんが独りで超人的活躍をするのではなくて、
    同期の友人二名や、色んな人たちと「グループ、仲間」になって行きながら、そして、当然偶然にも恵まれながら、という辺りが、謙虚でヨロシイ(笑)。

    その上で、基本が、

    「我々が日々ニュ... 続きを読む

  • 半沢直樹、花咲舞のテレビドラマのヒットにより、池井戸潤が一大ブームとなっている今、以前からの池井戸ファンとしては、なんとも面映ゆいのが偽らざる心境。
    そして、期待した本作。読者を決して裏切らない、爽やかな読後感、池井戸潤健在なり。
    日航を模した帝国航空をめぐる債権処理、合併行のそれぞれの行員同士の諍い、不正融資の隠ぺい工作、そして政治家の権謀術数、てんこ盛りのストーリーに、息をもつかせず読み終えた。
    しかし、テレビドラマの影響で、それぞれの登場人物に、演者の顔が浮かんでしまうのは、仕方ないか。

  • 面白い。
    読んでいると、堺雅人と片岡愛之助の顔が浮かんでしまう。
    ドラマも良くできていたと再認識。
    本編のドラマ化も良さそうだ。

  • さすがの安定感。前作より面白い、と思った。今回は、半沢の活躍と共に、頭取の苦悩が見えるところが興味深い。債権放棄、銀行は悪い、となんとなくマスコミの論調に乗せられてることもあるな、とも振り返り。

  • 前作の半沢直樹は面白くなかったが、コレは面白かった。あまり危機なくトントンと進みストレス溜まらなかった(笑)

  • 安定の面白さ、一気読み!とうとう立ち向かう敵が、大物に(^^;)半沢さん、あなたもう国のトップ狙えるんじゃ…。いわんや頭取の座をや。相変わらず理路整然と論破して気持ちいい。よく言った!と叫びたくなる。原作こんなに面白いのにドラマの続編作らないのかな、ちょっと劇的やけどお題が生々しすぎる?笑 あの登場人物が最後、意外にちょっとかっこよかった。この後どうなっていくのか、続くのかな?続いてほしいな

  • 半沢直樹シリーズの4作目。
    相変わらず半沢直樹の実直なキャラクターには魅了されます。
    そして今回は政治まで絡んだ本当にスキャンダラスな内容で
    半沢シリーズここに極まれりという印象を受けました。

    ちょっと謎がありビジネス的な小難しい話あり
    読書欲を掻き立ててくれます。

    JALを模したような帝国航空、民主党を模した進政党と実社会にも
    結びついたような設定がさらに上手いと思いました。

  • 半沢直樹シリーズは、最後に必ず悪は滅びるけど何だかそれだけじゃないような、少し後味が悪い様な感覚になる。正直者が馬鹿をみる世の中にはなってほしくないなぁ。。16/12/3

  • 半沢直樹シリーズの4作目。「銀翼のイカロス」

    これはちょっと、アレなんじゃない?
    民主党政権時代と、日本航空を強烈に皮肉ってる。
    間違いなく蓮舫さん使ってるよね?
    ドラマは全く見なかったんだけど、この辺りまでドラマに盛り込んだのだろうか?
     
    逆境を覆して、見事に逆転すると言う、もう定番化した「半沢パターン」ですが、やっぱりコレが面白い。
    痛快です。
    読了時の2016年5月現在では、コレが最新刊。
    次が出ても、また読みます。

  • このシリーズは安心して読める。
    正義は勝つ!

    現実の社会で
    正義は絶対に勝たない・・・と思う。
    少なくとも
    正しいことを言えば
    「五月蠅い」と言われ
    1回貶められたら
    沈没したまま定年まで
    浮き上がることは不可能である。

    米つきバッタが最後までのさばる・・・
    私の会社だけか?(笑)

    このシリーズは
    世間の会社員の理想と希望である。

  • いや久しぶりに面白いの読んだ。今回の半沢の宿敵となる政権与党の進政党は、まんま旧民主党だし、白井亜希子は蓮舫。箕部啓治は小沢だ。でも、今となっては白井の役柄は、蓮舫よりも山尾しおりのキャラにそっくり。文才だけじゃなく、預言者かよって感じ。
    惜しむらくは、映像化を意識しすぎて、最後のタスクフォースとの対決で、頭取に替わって半沢登場っていうのは、あまりにリアリティーなさすぎかな。

  • 今回の倍返しは、運任せというかイチかバチかにかけた部分が大きくて読んでいてハラハラしたけど、やっぱりフィクションなのだから最後に「正義は勝つ!」なカタチじゃないと半沢じゃない!と個人的にホッとした。

    今回は半沢の切れ味より往年のバンカーの誇りを貫く頭取の中野渡や検査部の富岡の姿にグッときた。

  • 期待を裏切らない半沢シリーズと池井戸潤。だけど今回の敵はスケールが大きすぎて身近な問題と捉えて物語に入りこむのは難しかった印象。

  • 続きがあれば読みたい‼️

  • 半沢直樹第4段。

    JALの再建をイメージしてるのだと思うが、これまで銀行内部→金融庁→出向先と話の舞台が企業内だったが、今作は政界にまで広がっており、半沢のスケールがかなり大きくなっていた。

    もちろん最後に半沢が勝つのは分かっているが、この典型的な勧善懲悪のストーリーがやっぱり面白い

  • もはや水戸黄門、大岡越前、遠山の金さん化した感がある。最後には必ず正義が勝つと分かってるのでハラハラ感はシリーズを重ねる毎に減ってきている。
    とは言っても安定感抜群の面白さ。あっという間の読了。

  • 言わずと知れた、半沢直樹の最新作。
    今回のテーマは航空会社。

    破産目前の航空会社、そして
    様々な思惑が蠢く政治家達。
    半沢直樹、そして東京中央銀行が
    出した決断とは?

  • 面白かった。でもバンカーという言葉が鼻につく感じ。箕部と白井だけでなく、紀本、乃原、三国の負け姿も見たかった。映像化されたら最後の対決シーンは相当面白くなりそう。

  • ドラマ半沢直樹の原作。
    ドラマの続きを小説で。

  • 場を支配するような言葉の巧みさや華やかさ、声の大きさは、人をひきつけるものではありますが、危ういものだと思いました。

全664件中 1 - 25件を表示

銀翼のイカロスに関連する談話室の質問

銀翼のイカロスに関連するまとめ

銀翼のイカロスを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

銀翼のイカロスを本棚に「積読」で登録しているひと

銀翼のイカロスの作品紹介

頭取命令で経営再建中の帝国航空を任された半沢は、500億円もの債権放棄を要求する政府の再生タスクフォースと激突する。シリーズ史上最大の倍返し!

銀翼のイカロスのKindle版

ツイートする