問題解決ラボ――「あったらいいな」をかたちにする「ひらめき」の技術
- ダイヤモンド社 (2015年2月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478028926
作品紹介・あらすじ
ロッテ、エステーなどの日本企業からコカ・コーラ、ルイ・ヴィトンなどの欧州名門ブランド、さらには「箸」や「桶」の伝統工芸職人まで-世界中がうなった「問題発見プロフェッショナル」の頭の中を大公開!300超の案件を同時進行で解決しつづけるデザイナーが明かす「すでにそこにある答え」に気づくための「正しい問い」の見つけ方。
感想・レビュー・書評
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日本でもとても活躍しているデザイナーだけど、海外にも拠点を持って沢山仕事をされているとは知らなかった。すごい。
デザイナーだけではなく、広く社会人全般に対して、発想や問題解決に至るまでの思考のヒントを教えてくれている。4,5ページの小さい章に分かれていてとても読みやすい。
全体を通してとてもポジティブで、爽やか&軽やかな印象。挿入されている、過去に手がけたものの写真を見るのも楽しかったし、ハッとさせられることもあった。デザイナーの端くれの自分も、もっと「デザイン」というものに対する視点を軽やかにして、今まで目を向けていなかったものにも注目してみるのもいいかもしれないと思った。
・デザイン料は依頼主の予算次第で決まってしまうが、割に合う頑張りしかしないのでは意味がない。お財布自体を広げられるような頑張り方をデザインすることも必要。
・「誰も見たことがないもの」は「誰も求めていないもの」。「本来そこにあるはずのものなのに何故かない」ものを補充するくらいの感覚が良い。
・印象に残るものは弱さを孕んだもの。
・ボヤッと見であらゆるものをフラットに見る。
・相対評価では他との差別化はできない。
・THREEのパッケージの「美味しそうなデザイン」という話が面白かった。
・欧州では客を家に招いてもてなす機会が多いので家具デザインが盛んになった。逆に日本では飲食店のデザインやサービスは世界トップクラス。 -
私はデザイナーでないが、第一線で活躍している方の本を読むとやはり気づかされることが多い。
トイレに関する話が沢山出てくるが、ここはとても共感できる…。何だかとても仲良くなれそうだ。
デザインも、AとBが既に世にあったときに、Cを作るのではなく、その間の隙間を作るのがデザインという言葉が妙に腹落ちした。それはありそうでなかったものだとか…
この方の親しみやすさ、はそんなところにもあらわれているのかもしれない。この方の笑いのセンスも割と好きだ。笑のセンスと呼ぶものでないかもしれないが…。
ウラの裏はオモテだけど、最初のオモテとは違うものになっている。
他にも色んな刺激を受ける言葉がこの本に散りばめられている。
私のような、デザイナーでない人間が読んでも十分に楽しめる著書だ。働き方や、その上でのポリシーなども考えさせられる。
作品の写真も目に楽しい。
働く人に、デザイナーであればなおのこと一読の価値アリ、だと思う。 -
Amazonの関連書籍かなんかで出てきてなんとなく買った本だったけどすごい良かった。
デザイナーの思考回路をなんともわかりやすくユーモアを交えて語っているので読みやすく、よく理解できた。
この人面白そうだから違う本も読んでみよう。
【なるほど!そうだよな!と思ったフレーズ】
ほとんどどうでもいいような「違和感」は、「当たり前の行為」や「ありきたりのもの」の周囲に何食わぬ顔をして居座っていることが多く、日々「気づき続ける」ことが、アイデアが出やすい体質にしてくれる。
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問題解決の際に思考を進める為のコトバが目白押し
・本当の課題は?相手の話のウラは?
・半歩前は?本来はそこにあるはずなのになぜかないものは?
・図と地図を反転させると?白いイスをさらに白くするために、イスが置かれた部屋を黒くすると?
・自分が○○さん(ユーザー、部長、部下)なら?
・振り切った選択肢を2つ出すと?両極端な選択肢を用意すると?
・ルール自体をゆるやかに崩すと?
・当たり前を疑うと?
・友達のオカンに電話で話をして伝わる?
・メッセージを研ぎ澄ますと?優先順位は?優先順位が低い物を捨てると?
・ポジティブに見ると?ネガティブに見ると? -
私が考えるデザイナーの仕事が曖昧であり、ひらめきや突拍子もない発想が必要な職業かと思っていた。しかし、ちょっと見る角度を変えたり、違和感から生活を良くする形にしたり、企業がぼんやり考えているものを形にしたりする仕事であることを知った。緻密さ、観察力、相手の考えていることを出すためのコミュニケーション、整理、ひらめき等、デザイナーだけでなく、企業で働いている人にも共通して必要な要素に感じた。佐藤オオキさん、すごい‼︎
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アイデアは、探さない方がいい
ものごとを「凝視する」ことは、それ以外のものを「無視する」ことと同じ。周りにあるものを「ボヤッと」見てみる
中心視と周辺視
どんなに複雑な問題も必ず2択に絞る。それでも決断に迷ったら、「最初に正しいと思った方」か「難易度の高い方」を選べば、だいたい正解する
ルールをゆるやかに崩す
さまざまな課題を解決するにあたって重要なのは、その課題を正直にそのまま受け入れないこと。そもそもなぜその解決に至ったのか、「事の発端」を共有することで、糸口がいろいろと見えてくる -
nendoのオオキさんとは同い年。絡みつくように一本化されたお箸のデザインには鳥肌が立ちました。発憤させられる実例の数々には、何か元気がもらえます。
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背ラベル:501.8-サ