地球を「売り物」にする人たち――異常気象がもたらす不都合な「現実」

  • ダイヤモンド社
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478028933

作品紹介・あらすじ

北極海に眠る資源争奪戦に明け暮れる石油メジャー、治水テクノロジーを「沈む島国」に売り込むオランダ、水と農地を買い漁るウォール街のハゲタカ……壊れゆく地球すらビジネスチャンスに変わる「新しい現実」を全米注目のジャーナリストが追う。あらゆる紙誌で絶賛の嵐を巻き起こした現代の「必読書」、ついに上陸

感想・レビュー・書評

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  • 書いてある内容が個人的すぎて理解できないところがあった。もう少し大きい視点で書いて欲しかった

  • 配置場所:1F電動書架C
    請求記号:451.85||F 89
    資料ID:W0185101

  • 内容は興味あるけど、ダラダラと冗長すぎた。

  • 開発目標13:気候変動に具体的な対策を
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50006872

  • 地球温暖化をビジネスチャンスとして動いている企業や国のルポ。北極航路は想像がつくが、民間消防会社、防潮堤ビジネス、水利権といやはや色々あるものだ。

  • 氷河の下からわんさか出てくる油田や鉱床。北極の氷が溶けて新たな航路が出現して物流の費用が安くなる。水が無くなることを見越して、水に投資する。雪が減ってしまったヨーロッパのスキー場に人工降雪機を売りまくる・・・。
    これまで、「自らの利益のために多少環境が破壊されるのもいとわない」という仕事をしている企業はたくさんあると思ってきたが、まさかここまで「環境が破壊されることで利益が上がる」企業が多いとは・・・これじゃいくら環境保護をうたってもダメだと感じた・・。
    ただ、希望もある。遺伝子操作した蚊を使ってマラリアを防ぐとか、ハリケーンをコントロールしたり、石炭から排泄される硫黄を成層圏に散布して太陽熱を反射し、温度を下げる。みたいな研究がされているようだ。

  • ちょっと内容は古いかもしれないが、ある意味、今話題の環境ビジネス。何が正しい道なのか人間たちは大騒ぎしてるけど、当の主役の地球さんからしてみれば、ちっちゃい話かもね。
    地球が人体なら、僕らは細菌みたいなもの。
    いつかは地球さんに殺されて終わりかな。

  • ・人類の経済活動が世界規模の気候変動を引き起こしている,その気候変動は新たなビジネスチャンスにもなれば,今ある生活を追いやられる人
    もいる.

    ・資本のある,また,温暖化の恩恵を受ける北側の国が気候変動をチャンスと捉えたビジネスを展開しやすい.
    ・しかし世界全体で共有地の悲劇起きている

    ・個々人や国の利己的で合理的な判断が必ずしも肯定されるべきとは言わないが「先進国は早急に気候変動に対する対策をとるべきだ」と安直で実現性がない綺麗事で締めないところは効果が持てる.

    ・気候変動に対する危機感が行動に結びつかないのは,他者を犠牲にすることが遠回りなプロセスになると途端に鈍感になる(鈍感なふりをする)人のサガだと思う.

    ・気候変動に危機感を感じるまではいいが,綺麗事を叫ぶだけの人たち,「人間の経済活動がなければ今の気候変動は起きなかった」という推測や,「これからこういう対策を打てばこうなる」という,地球規模の複雑系に対する安直な予測を訴えるだけの人たちには自分も嫌悪感を覚える.

    気候変動→新たなビジネスチャンス

    水の先物市場ってあるのかな。これからできたりして。
    ⇨あったわ

    緑の長城, バングラディシュ, 護岸壁の販売

  • 取材対象人物の多さに閉口した点はありますが、カナダ・オランダ・イスラエル・アメリカ(ロサンゼルス・ニューヨーク・マイアミ)・オーストラリア・セネガル・スーダン・マルタ・バングラデシュ・アイスランドと他国に取材し、日本ではほとんど取り上げられていない「気候変動ビジネス」に焦点を絞ったルポルタージュです。NHKスペシャルみたいな本です。
     登場してくる会社をグリードと揶揄するよりも、そこに日本がほとんど登場しなかったことが国力の差を見るようで気になりました(唯一、登場したのがセネガルで緑化活動をしている崇教真光)。先進国から見れば、地球温暖化という現象がもたらすビジネスチャンスが、ほんと多様な領域に及んでました。
     翻訳者柴田裕之のあとがきが非常によくまとまっているのですが、例えば地球温暖化によりグリーンランドは北極海路の通年化や資源の掘削経費軽減などデンマークから独立できるだけの国力を備えつつあるとか、地球の皆が一律に困るわけでないのが典型的な《共有地の悲劇》であって、地球温暖化は停めないというスローガンに対する各国の対応が足並みそろわない理由はこれなんだとわかります。幼稚なテーゼはグローバル社会では押しのけられるのです。
     そして、地球温暖化のしわ寄せが、富もなく対策もとれない、加害者要素のない貧困国に、旱魃(塩害による農地不適地の拡大)・水没・洪水という形で容赦なくしわ寄せとしてくることも(こちらのほうだけ偏って報道されているのが問題の1つ)。
     読む限り、地球温暖化は停止できるものでなく是非もなく到来するものとして適応せざるをえない事象だと諦念してしまいます

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