戦略は歴史から学べ―――3000年が教える勝者の絶対ルール

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478029046

作品紹介・あらすじ

いつの世も変わらない勝利の法則がある。戦略思考、情報活用、競争戦略、リーダーシップ、組織運営…。古代ギリシャの戦いから湾岸戦争まで、史上最強の英雄たちが命がけで見出した思考と行動の全技術。ハンニバル、カエサル、諸葛孔明、チンギス・ハン、織田信長、ナポレオン、リンカーン…他。

感想・レビュー・書評

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  • 歴史から現代のビジネスに当てはめ、解説する本書。とても面白い。

    ◼︎競合との戦い
    ・競合や一般的な企業の目標を調べる。その目標と逆のセオリーで勝負する。
    ・既存国(企業)の悪しき文化を廃止する制度を作る。
    ・ライバルを仲違いさせ、各個撃破する。遠くの国(企業)と友好し、近くの国(企業)を攻撃して滅ぼす。滅ぼしやすい近くの国(企業)から個別分断して撃破。
    ・敵の得意領域で戦わない。自分たちの得意なところで戦う。
    ・ナンバーワンになるために、弱者を攻撃する。
    ・相手の弱い部分に攻撃を集中させる。

    ◼︎小さな組織で戦う
    ・小さな機会や小さな勝利にも前向きでいる。
    ・失敗の判断は早めに。わずかな犠牲でとどめる。
    ・農家に武器を。アルバイトに戦略や経営権を。
    ・最速で学び、繁栄する組織。

    ◼︎未来を想像する
    ・流れに先回りして勝利を待ち構える。

    ◼︎弱者と考えて振る舞う
    ・組織内外ともに利益や名誉を独り占めせず、気前良く分け与える。
    ・苦しい状況になれば限界まで戦わず何度でも逃げる。強敵をひたすら避ける。
    ・問題から避け、他者から協力と貢献を引き出す。
    ・弱点を再定義して、強点に繋げる戦略を作る。

  • 本の構成は、偉人の策略を綴ってから現代の企業の経営戦略に当てはめている感じです。歴史が好きな方は策略も見ても面白いと思いますが、策略が中心すぎて少し残念です。しかし読む価値はあります。

  • 戦争での戦略をアナロジーにして、ビジネスでの戦略を記した本。
    個々の戦争を章立てで取り上げて、各戦略を列挙している点で、深みはそれほどないものの短編で読める点が良い。また戦争とビジネスを戦略という点で絡めた視点が真新しかった。

    主には、小勢力がいかにして大勢力に打ち勝ち勢力を伸ばしていくか(ビジネスだと、ベンチャーがいかにして大企業に打ち勝つか)に関して以下のポイントを元に書かれている

    ①局所戦での勝利
    あらゆる集団は、まず限定的な場面で勝利を収めるための、局所優位を生み出せる力を手に入れようとしてきた

    ②強みの活用法
    自軍の強みを最大限発揮する条件を整え、逆に相手の強みを潰す、発揮させない対策をする能力のこと。相手の強みが支配する場所から逃げることも重要な選択肢の一つ

    ③外部環境の把握
    現在がどんな状態で、自分たちが何をすべきなのか。環境や敵情は刻々と変わることから、現状に対して正しく問題を再定義するリーダーがいる側が優位になる

  • 歴史上のリーダーの成果をまとめながら、現代のビジネスに活かす考え方につなげることを意図した書籍。古代ローマ時代のリーダー、特にハンニバルが好きなため、前半の古代における戦略思考は特に面白かった。中盤の中国や戦国時代は少し中弛み感があり残念。また少し無理やりな紐付け方も目立ち、章により相反することを主張しているところもある。
    ただし目の付け所は面白く、楽しんで読めた。

  • 過去の著名な戦略家(軍師)達の共通する原則を導き出し、現代社会のビジネスでの成功事例との対比で、戦略の立て方や原則を教えている。

  • ナポレオンやリンカーンなど、世界の歴史を変えてきた戦略家達の行動を分析し、マイクロソフトやアマゾン等の現代社会の企業のビジネス戦略に当てはめ、現在・未来のビジネスに活用できる法則を紹介した一冊。ペルシャ戦争といった紀元前500年くらいの古代〜ベトナム戦争・湾岸戦争等の現代戦争まで、さまざまな戦争で活躍した偉人の行動は不思議と現在企業の戦略とも合致する。織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の3人の戦略は三者三様で、特に実践フィードバック能力を有する家康の戦略からは学びが多い。

  • 良いですよ

  • ・学習優位戦略
    ・ニッチ戦略
    ・機械活用戦略
    →先に手を打つ戦略。

  • 1.本屋で前著「古代から現代まで2時間で学ぶ戦略の教室」の隣に置いてあったので、まとめて購入しました。前著と一緒に読むことで、著者が1番伝えたいのは何なのかを自分なりに分析したくて購入しました。

    2.歴史から学べというタイトルの通り、戦略よりも戦いの歴史がメインとして語られています。本の構成は前著とほとんど一緒です。
    歴史から見た勝者の共通点は4つです。まず、局所優位を生み出す力、次に強みの活かし方、次に問題を再定義して、チャンスを見つけて実践する力、最後に新しくことを学び続ける力です。

    3.最近世界史の本を読むことが多いので、過去にこんな戦争があって、勝つためにはこんな事を考えていたのかということを多く感じた本でした。
    ただ、ここに述べられている事が全てではないことも理解していないといけません。戦争の面からみて、まず指揮官は事前準備(情報収集)と相手の意表をつくような戦略が重要というのがポイントです。そして、実践していく中で、自分のやりやすい戦略を見つけて使いこなすのが最終目標です。
    また、自分は歴史の史実としての正しさはよくわかりませんが、過去の出来事をどう分析するのかというところが勉強になった一冊でした。

  • オーディオブックで読了。
    歴史好きならそれなりに楽しめる一冊。
    取り扱われる歴史のエピソードも古代から現代までバリエーション豊か。
    若干、むりやりこじつけた感があるエピソードもあるけれど、
    それでも尚楽しめる一冊かと思います。

  • 時間があれば

  • 図書館で借りた。まぁ過去から学ぶ点は多い

  • 古代ギリシャの争いから湾岸戦争まで、勝者の勝因や敗者の敗因までを分析。日本では元寇や戦国時代の信長、秀吉、家康を取り上げています。

    失敗の本質など良書もありますが、各時代や世界など広範囲に渡って書かれているのは斬新です。改めて納得したのは、太平洋戦争の手段ではなく目的を明確にすること。頼朝のナンバーワンになるためには、まず弱者を攻撃する。ナポレオンのより早く始めて動きながら機会を見つけたものが勝つあたりでしょうか。

  • 星3つです。戦争や戦から読み解くビジネス戦略を実例をあげて紹介してくれます。なるほど!と納得できる話と、少し強引だなぁと思う話とありました。タイトル通り歴史好きでビジネス戦略に興味がある方におすすめですね。

  • 古今東西の戦争を現代のビジネスシーンで応用することを記述した一冊。

    豊富な歴史や昨今のビジネスシーンの引き出しの多さは認めるし、読み物としては面白いけど、実際にビジネスシーンで応用できるかは?

  • 戦史物の概覧として読む分にはよいだろうが、戦史を現代の企業戦略に結びつける事に無理があるというか強引過ぎるを通り越して意味不明になっている。
    ・信長の拠点移動→事業ドメインの変更
    ・小牧長久手後の家康陣営の切り崩し→SCMの分断
    ・関が原→学習する力
    等々
    そもそも著者の戦史への認識が不十分であり、結果、内容全体がいい加減になっているような。
    「失敗の本質」の2匹目のドジョウを狙ったのだろうが、ちょっと厳しかったかな。

  • ・3000年前から現代までの代表的な歴史から現代のビジネス戦略に通じるエッセンスを著者の観点から抽出している。
    ・本著の前に出口治明氏の「仕事に効く教養としての「世界史」」を読んでいたので、同等レベルを期待したが期待外れだった。やはり出口氏の本は良本である。
    以下、本著からの抜粋。
    ・企業にとって強みは絶対に必要だが、時代の変化や競合との関係により、その活用方法を変化させる必要がある。組織では強み自体は大きく変化しないので、重要なのは、その強みを生かす環境が変わっていくことを理解すること。そして強みを活かす状況を自ら作り出していく必要がある。
    ・機会活用戦略とは、情報やトレンドから将来を予測し準備をして待ち構える戦略。そのためには、常に情報を収集し、そこから将来を予測できるスキルを身に付けたうえで、有利な状況を作り上げておくことである。つまり、先行者利益を得ることである。
    ・製造ラインでは、ボトルネックを探し出して改善し、次のボトルネックと改善を継続していくことが全体最適につながる。
    ・ベンチマークとは、優れた業績を上げている企業を発見し、自社とはどう違うのかを明確にすること。ベンチマーキングの四つの分類。①戦略ベンチマーキングと業務ベンチマーキング(戦略とプロセス、どちらに焦点を合わせるか)、②組織レベル(トップマネジメントか下層レベルか。どの組織レベルでベンチマークを行うか)、③パートナー(誰とベンチマークするか。自社か、業界内か、他業界か、世界レベルか)、④目的別(なぜベンチマークするか。ビジネス変革か、業績評価をするためかなど)

  • 過去の戦争を例にとり、戦争における戦略と現代企業のビジネス戦略との共通項を書いている。
    戦争なので、戦略というか戦術に近い感じもするが。

    いろいろな戦略の成功例が挙げられているが、成功の秘訣は突き詰めれば以下の視点が必要なのだと思う。
    ・自分の強み・弱みを知る(弱みは強みにもなる点も含め)
    ・自分の強みをどう生かすかを考える
    ・敵や自分の置かれている状況を正しく把握する。
    ・アイデア(奇策)

    すごいと思ったのは、現代のよう情報があふれていない時代に、時の戦略化は限られた情報で適切な判断が下せたということ。
    逆に、現代は情報があり過ぎるが故に判断に迷うところがあるのかもしれない。

  • 【仕事】戦略は歴史から学べ /鈴木 博毅/ 20160907(112/538)<312/53707>
    ◆きっかけ
    ・車内広告

    ◆感想
    ・いかにもコンサルが好きそうなタイトルだし、それに惹かれたのは事実だが、事例が多すぎて中身が薄い感が。どの歴史も結局戦争を扱っており、これをビジネスにいちいち結びつけるのは少々強引な感が。
    ・共感したのは、「強みがあっても、活かせる状況がないと何も意味がない」ということ。それは確かに、戦争でもビジネスでも、生き方でも当てはまることだと思う。

    ◆引用
    ・歴史とは生死をかけて編み上げられた勝利の法則集である。
    ・強み x 最大限活用できる状況 = 勝利
    ・成功は戦闘そのものではなく、機会を上手につかむことにある(ガリア戦記)
    (今の情報による流れはどこに行きつくのか、最終的にどんな展開と結末になるのか。機械をうまくつかむためいは、流れに先回りして、勝利を待ち構えることが不可欠)
    ・戦える領域を選んで戦いに負けない(北条時宗、元寇)=市場差別化戦略
    ・最速で学び反映できる者が最後は生き延びる(徳川家康、関ヶ原の戦い)=学習優位戦略。不確実で安定しない時代には、競争優位ではなく、学習優位こそが武器。
    ・情報の正しさと新しさが戦略の質を左右する(林則徐、阿片戦争)=情報活用戦略
    ・ペストプラクティス=戦史や戦略・戦術論のなかで優れたものを広くさがし、エッセンスの吸収と共に最善の実践を追及する
    ・優位性のない棲み分けはいずれ消耗戦になる(エーリッヒ・ファルケンファイン、第一次世界大戦、西部戦線)=棲み分け戦略
    ・目的を上手く概念化することで、古い手段を効果的に棄却できる。
    ・経験則で物事を判断すると既成概念に進化を拒まれることがある。それを回避するために、ゼロベースであらゆる選択肢を考えるべき。
    ・JTBDーThings To Be Doneという概念。例) 薬を投与する 旧:錠剤と注射、新:皮膚用パッチ
    ・差別化戦略ー相手と違うところで競う ⇄ ニッチ戦略 競争しない戦略
    ・ 各戦争から、歴史が勝敗を決める鍵は四つに要素がある
    ー局所優位を生み出す力(限定的な強み)
    ー強みの活用法、運用法(ノウハウ)
    ー外界の翻訳力(問題を再定義して機会を見つけ、組織を動かす)
    ー探索力を増強する目標(新たな情報や知恵を取り込む力)

  • 歴史上の戦争において有効であった戦略を抽出、それと同様の戦略を実行して成功を収めている企業の戦略について論じようとしている著。
    歴史は好きなのでさらっと読む分にはいいのだが、、内容が浅い。。

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著者プロフィール

MPS Consulting代表
慶應義塾大学総合政策学部卒業後、商社にて資源輸入業務に従事。その後、コンサルティング会社に勤務し、独立。現在は、コンサルティング業務のほか、戦略論に関する著作も執筆。

「2022年 『戦略は歴史から学べ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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