「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法
- ダイヤモンド社 (2017年2月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478039472
感想・レビュー・書評
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難しい事を極力分かりやすく説明してくれてる一冊。巷でだされてるデータを鵜呑みにしちゃいかんって事のようですね。
仕事でもデータ分析をする事があるが、それが偶然なのか因果関係があるかよく考えて行っていきたい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
因果関係をどう突き止めるか、ということを解説してくれる入門の入門書。因果関係と相関関係は違う、と言うのはたびたび言われることではあるけれど、現実にはそれらを混同した議論をしてしまうことが間々ある。
たとえば「保育所を増やして母親の就業率を上げよう」というとき、それに賛同する人は「保育所が増えて、母親が養育に費やす時間が減り、就業率が上がる」と、感覚的に考えるだろう。けれども、それがほんとうに原因と結果の関係(因果関係)にあるのだろうかと一考する必要がある。因果関係を見誤れば、思い付きのプランで税金を無駄遣いすることになってしまう。このことからも因果推論の大切さがよく分かる。
と、本書はそういう真面目な話を抜きにしても面白い。因果推論の根本的な考え方は「反事実」を観察するということらしい。つまり「Aという事実のある世界」と「Aという事実のない世界」を比較する。そこで結果に差が無ければ、Aという事実は原因に関与していないと考える。すこしロマンチックに言うなら、因果関係を特定するためには、ひたすらifの世界を観察するしかないのだ。もちろん実際にはそんなことが出来るわけもない。だから学者さんたちは「もっともらしい値」を導く方法を考え、なんとか「反事実」の世界に近づこうとした。そう考えると、本書で紹介される因果推論の方法にも、なんとなく愛着が湧いてしまうではないか。
本来このようにロマンチックに読むような本ではないとは思うのだけど、このように楽しみながら読んだ。 -
わかりやすい。相関関係と因果関係とについて改めて
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データを解析することにより、両者に因果関係があるのか、それとも相関関係があるのか、これを導き出すのに様々な手法があり、その手法を解説した本。広告を出したおかげで売上が上がったと証明するのは意外と大変だ。
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「因果推論」に関する絶好の入門書。アタマが固まりかけているボブには目から鱗。是非とも活用したいと心底思っている。
政策の分野でエビデンスが叫ばれて久しい(とボブが思ってるだけ?)。因果関係か相関関係か…無頓着に考えていた自分がいる。以後、気を付けますm(_ _)m
「おわりに」より。
---以下、引用---
経済学がこだわる「因果関係」を示唆するエビデンス。それを生み出すために体系化された「因果推論」。それらが、データ氾濫時代を生きる読者の皆さんの助けとなったならば、著者として望外の喜びである。
---以上、引用---
頑張ります… -
メタボ健診を受けていれば長生きできるか
テレビを見せるとこどもの国学力は下がるか
偏差値の高い大学へ行けば収入があがるか
因果関係か相関関係か。
原因と結果に影響を与える交絡因子の存在
最低賃金と雇用の間に因果関係があるかの話も興味深かったです。 -
二つの事柄の関係について、普段は深く考えず、直観や印象に従っているように思う。
正しい行動を選択するために、因果関係と相関関係の違いを理解して、直面する事柄の間の関係がどちらなのか正しく判定するように気を付けたいと思った。 -
2階書架 : 331.19/NAK : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410162972
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因果推論の入り口として大変わかりやすくて良かった。