マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478039588

感想・レビュー・書評

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  • よい努力と、悪い努力がセットになってかかれていて、二元論をなしている。よい努力には、流れや、解説があって2~4頁ぐらいの分量でわかりやすかった。項目としては、5つのカテゴリに75のテーマーがあってどれから読んでもいいかとおもいます。読み物としてもいいかとおもいました。

  • 同じ時間と労力をかけるのであれば、確かに、全て「いい努力」に転換した方が良い。常に自分の行動や使う時間に対する成果を意識する。目的を意識し、明確にする。はじめに「仕事の設計図」を作る。1週間に一度は立ち止まって考える時間を持つ。自分がやるべき部分と人に頼む部分を切り分けて大きな成果に繋げる。書いたり話すことで言語化しながら考える。仕事の着手する順番ではタフな仕事を常に「前」に持ってくる。議論の結論は「次の行動」に繋げる。以上について改めて実践していきたい。

  • マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力2016/7/23 著:山梨 広一

    「努力をすることはいいことだ」と思われている。
    もちろん、努力をしないよりはしたほうがいい。仕事でも学びでもトレーニングでも、一定の努力は必要不可欠である。それでも「努力をすればいい」と思った瞬間、大事な点を見失ってしまう。問題は、労力やかけた時間ではなく、努力の質である。

    そもそも何が「いい努力」で、何が「そうでない努力」、すなわち「悪い努力」なのか、それを徹底的に洗い出すこと、そしてどうすれば努力の質を上げられるか、とうのが本書のテーマである。

    構成は以下の5章から成る。
    ①努力の質を変える 仕事に「いい流れ」をつくるルール
    ②いい努力を生み出す思考法 「次の行動」をクリアにする考え方
    ③いい努力につながる時間術 早く動いて「努力の成果」を最大化
    ④いい努力を進化させる 自分を成長させ続ける行動法
    ⑤人と一緒にいい努力をする 「最も大きな成果」を生み出す仕事術

    自分は今まで「いい努力」だけをしてきたかと言われれば、そうとは言えず「悪い努力」もごちゃまぜに行ってきた。未熟であり、そのような意識が少なければどうしても、質より量に依存してしまい、やっていれば頑張っていると自己満足もあり安心してしまったきらいもある。

    しかし、ここにきて時間の制約もあり自分の行動が大きく他者の時間を割き、今後に影響を与える立場へとなると、責任をしっかりと考えながら努力をしてもらう必要がある。

    それを考える上では本書は非常に勉強になった。
    常に本棚に置き、迷えば開くという一冊が新しく増えた。
    「いい努力」を「続ける努力」をしていきたい。

  • ・仕事がはみ出しても時間を切る
    ・残業=機会損失と考える
    ・自分は何が目的でこの仕事をしているのかを、1年、5年などの長期スパンで考える(p.34)
    ・リーダーはどうすればチームが最大の成果を上げられるか方向性を示して、できるだけ効果が高い仕事に全体のリソースを振り分けるべき。なんでも完璧にするのは部下たちの壁になってしまう(p.39)

    (以下、URLのコピペ)
    http://diamond.jp/articles/-/95044

    「いい努力」とは何か、整理すると7つのポイントがあげられる。

    (1)「成果」につながるもの
    3年間、雨の日も風の日も、手塩にかけてリンゴの木を育てたが、一つも実らなかった──。これは「いい努力」ではない。「いい努力」とは、その努力をした結果、成果が出るもの。リンゴの木を育てるなら、リンゴを実らせるのがいい努力だ。「水まきが大切だ」といって1日10回水をまいても、それで根が腐ってしまったら「いい努力」とはならない。何もしないほうがまし、となる。もっと厳しく言えば、ほんの数個しか実らない場合も、労力と時間に見合わない「悪い努力」である。
    (2)「目的」が明確なもの
    成果とは結果であり、すぐに出るものではない。何をすれば成果につながるか、100%はわからないのが当たり前だ。その状態で努力をするのだから、大切なのは一番先に目的を意識し、明確にすることだ。これはすなわち、目指す成果がどんなものであるかを明確にすることでもある。つまり「いい努力」とは、目的が明確なものだ。「自分は何のために努力をするのか?」と、つねに考える必要がある。ビジネスの場合、長期的な目的と短期的な目的が入り混じっていることが多い。だが、人には結果を急ぐ心理があり、「目の前の目的」に照準を合わせやすい。だから重要度にかかわらず、短期的な成果の追求に目が行ってしまうことが多い。最終的な目的への意識が曖昧なまま目先の目的だけに気を取られて走っていると、やがて「悪い努力」にぶれていくことになる。「日本一のリンゴ農家になる」という目的のはずが、短期的に結果が出やすいからといって大量の化学肥料で土を痩せさせたりしたら、本当の目的からは遠ざかることになる。目的を見誤った努力は「悪い努力」だ。
    (3)「時間軸」を的確に意識しているもの
    目的がはっきりしていても、「いつまでに」が漠然としていたら意味がない。 「5年後に県内ナンバーワンのリンゴ農家になる」ことが目的か、「来年、リンゴを100個つくる」ことが目的かで、努力のやり方は変わってくる。目的を達成する時間軸を的確に捉えていない努力は「いい努力」とは言えないだろう。
    (4)「生産性」が高いもの
    「成果が出ることは出るが、そのためには膨大な時間と労力を要する」という努力も、決して「いい努力」とは言えない。同じ成果を導けるのであれば、かかる時間やコストは小さいほうが望ましい。より短い時間と小さな労力で高い成果を出せるほうが、よりいい努力と言える。ただし、これは効率至上主義を勧めるものではない。効率と生産性は似て非なるものだ。生まれる成果が同じものであれば「効率=生産性」となるが、思考や創造力がかかわる仕事の場合、効率を追求しすぎると、成果の質が落ち、結果として生産性が低くなりがちだ。
    (5)「充実感」を伴うもの
    「いい努力」をしている最中は、フラストレーションや挫折感を感じることが少ない。逆に言うと、「悪い努力」の場合、やってもムダなことをしたり、本当は必要のない障害を乗り越えるためにエネルギーを費やしたり、進んでいった道が行き止まりで戻るはめになったりするので、ある程度精神力のある人でもネガティブな感情が生じてしまう。「いい努力」には、余計な動きが少ない。ムダなことに振り回されることなく、手応えを感じながら進んでいる状態になる。「いい感じで働いているな」「仕事の中身が濃くなってきたな」このように、まだ成果が見えていない段階でも、高揚感、充実感が生まれてくる。「いい努力」をすればするほど充実して意欲が増し、いっそう「いい努力」ができるようになる。
    (6)「成功パターン」が得られるもの
    「いい努力」を続けていると、「高い成果を出すには、このパターンの努力がいい」ということが、自然にわかってくる。野球にたとえると、ヒットが出る・出ないは確実には予測できないことだが、コーチに教わって「肘を締めて打ったほうがヒットになる確率が高い」という成功パターンがわかれば、そのフォームを磨くことによって成果を出す確率を高められる。経験から「腰を落として打ったほうがヒットする確率が高い」という成功パターンもわかってくれば、成果を出せる確率はさらに高まるだろう。「いい努力」をすればするほど、その蓄積によってたくさんの成功パターンを会得でき、さらにいい努力ができるようになっていく。自分自身の経験のほかに、うまくいっている人から学んで真似ることによって成功パターンを増やしていくことも必要だ。
    (7)「成長」を伴うもの
    生産性が高く、高い成果が出るというだけで十分に「いい努力」であるが、「いい努力」のあとには、「成長」といううれしい副産物がついてくる。明確な目的に向かって、期限を意識し、生産性を高める「いい努力」をすれば、自分自身もまわりの環境も進化、成長する。「いい努力」をする人は、試行錯誤しながら成果に結びつくパターンをつかんでいけるし、まわりの環境がその人の働きかけによって変わっていく。成長した人が進化した環境で働けば、次はさらに高い成果を出すことができる。1年間でリンゴを5万個つくるパターンをつかんだ人が、そのパターンを使ってさらに「いい努力」をすれば、翌年には7万個生産できるようになっていくという話である。

  • 「仕事のやり方」といった本を久しぶりに読んだが、後輩への指導という観点で考えると、言語化されており非常に使えるなと感じた。その中でも、本書は良書と思う。

  • 努力にはよい努力と悪い努力がある。いい努力とは…といった内容。どこかで読んだことのあるマネジメント、自己啓発の内容だった。

  • 成果に結びつかない作業や手続きは排除して、効率的に価値を生み出しましょう!当たり前のことだけど、大切なことが書いてあります。

  • いい努力をするためには、常に変化を求めることが大事である。
    その中でもタメになった内容は以下。

    ■アンダーコントロールの割合を増やす
    大事なのは「働き方の自由」を手に入れること。
    自由度は
    ①自信 ⇒ 発言・行動などの前向きな行動につながる
    ②他信 ⇒ 「あいつの言う事なら任せてみよう」と思われる
    によって増えていく。

    ・自信と多信を手に入れるために必要なことは? 
    【1】「ステイアヘッド(先を進むこと)」で居続けること。
    【2】「フロントローディング(重い仕事を先に持ってくること)」を意識すること。
    要するに、仕事の全体像を把握し、自己コントロールしながら構成を組み立てていくことである。

  • 2022/2/8-20読了

  • ※2016.9.4購入@ジュンク堂那覇店

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著者プロフィール

山梨 広一(ヤマナシ ヒロカズ)
1954年東京生まれ。東京大学経済学部卒業。スタンフォード大学経営大学院(経営学修士)修了。富士写真フイルムを経て、90年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。95年からパートナー、2003年からシニアパートナー。小売業、消費財メーカーおよびその他業界の企業の戦略構築や組織変革、マーケティング、オペレーション改革など、マッキンゼー日本支社において最も豊富なコンサルティング経験を有する。2010年から2014年まで、東京大学工学部大学院TMI(技術経営戦略学専攻)で「企業戦略論」の講座を指導。2014年、マッキンゼー退社後、イオン株式会社執行役を経て顧問。2016年から株式会社LIXILグループ取締役、東京都顧問、マッキンゼーシニアアドバイザー。著書に『プロヴォカティブ・シンキング 面白がる思考』、『シンプルな戦略 戦い方のレベルを上げる実践アプローチ』(以上、東洋経済新報社)、『マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力』(ダイヤモンド社)、『3原則 働き方を自分らしくデザインする』(SBクリエイティブ)などがある。

「2017年 『必ずできる。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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