純情ヨーロッパ 呑んで、祈って、脱いでみて 西欧&北欧編
- ダイヤモンド・ビッグ社 (2016年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478049501
感想・レビュー・書評
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たかのてるこさん3冊目。先の2冊は学生を終える頃に行ったモロッコの話。今回は、2012年に18年間勤めた会社をすっぱり辞め、2ヶ月間ヨーロッパを旅した時の記録(前編の西欧&北欧編)。
ただただすごい度胸だなぁと!装丁にもなっているのは、南仏のキャプダグドという全裸の人々がいる街。このエリアに入るのはお金を払ってパスポートの提示も必要だそうだ。たかのさんもこのエリアのレストランに入り、中のトイレで服を脱ぎ、全裸になって着席した後食事し、ビーチでも海水浴に砂浜にたっぷり楽しんでいた(ビーチでのエピソードもかなりすごい)。一人で異国を旅しているときのテンションで全裸になるのはなかなか簡単でないと思う。
同じ旅程を辿ったとしても、ここまで初対面の地元の人たちと楽しく交流できる人はなかなかいないのではないだろうか。たかのさん、本当にすごい。
本書を読むとコロナ前の自由に旅行できた時の懐かしさや、各国の人々の温かさや人生を思い切り楽しんでいる様子が伝わって来て、海外旅行の非日常感も味わえ、とても楽しかった。たかのさんも書かれていたが、言葉や文化が異なっても、人は楽しく生きるために生まれてきているという点で同じだなと。色んな年代の人が本当に生き生き楽しくしていて、とても心地良かった。世界にはいろんな場所や人がいて、もっと自由に気楽に、自分が望むように生きて良いんだと思わせてくれる本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東欧に行きたくなる
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◆こんな自由な旅がしたい!!◆
ポルトガルでミニスカおばあちゃん探し、ベルギーでビール三昧、フランスで真っ裸など1国1ミッションを引っ提げて、丸裸で飛び込んでいく爽快な紀行エッセイ。「せっかく同じ時代に生まれて偶然出会ったんだから、楽しく過ごそう!」そんなナイスな心意気を持った濃ゆいキャラ達との出会いは、著者のガチガチだった常識を解きほぐしていきます。「私も、もっと自由でいいんだ!」と胸がすっとします。勇気と元気をもらえること間違いなし!! -
てるちゃんの鉄道旅(中欧&東欧編)
明るく行動力のある彼女の旅が楽しめる。素敵な写真も多くあり色々な国のことも知れる♪楽しいこともそうでないことも知るきっかけ、考えるきっかけになる。 -
タイトルと著者のたかのてるこさんに惹かれて、読んでみましたが、相変わらず面白かった。
ユーモアたっぷりの言い回しが好き。
内容ではヌーディストビーチが気になりすぎて、
一度は行ってみたい場所〜笑
西欧、北欧の国民は楽観主義で楽しそうー。
人それぞれいろんな価値観があって、落ち込んだときや切羽詰まった時は西欧、北欧あたりに旅するのも選択肢だな。
旅に行きたくなりました! -
『人情ヨーロッパ』の前編。内容については『純情ヨーロッパ』と同じなので、そちらの方を見て下さい。
おれは後編から読んでしまったので、やっぱり始めに読んだ後編の方が面白かった。前編は「西欧・北欧編」ということで、ドイツ、オランダ、フランス、スペイン、ポルトガルといった、どんなイメージかは浮かぶ程度には馴染みのある国々の旅行記。サブタイトルは「呑んで・祈って・脱いでみて」で、「脱いでみて」で色々連想してしまうが、そういう方向ではないけれど、フランスの「キャプダグド」の話は、その期待以上だった。いわゆる「ヌーディスト・ビーチ」の話なのだけど、こういうところで実際を目の当たりにすると、たぶん人生が変わるんじゃないかと思ってしまう。
後は面白かったところのメモ。後編では数回出てきた「ええいままよ!」は例のヌーディスト・ビーチでの体験を描いたp.220だけ。その代わりに「なかなかどうして」が面白かった。p.164とp.177の2か所。
あとはヌーディスト・ビーチ程ではないけれど、やっぱり日本(人)の考え方から距離を置く材料になる話はいくつかあって、考えさせられる。「オランダじゃ、残業は禁止」(p.57)ということで、法律で残業は禁止されるものらしい。同様にドイツの「年8週間の休暇は、法で定められた国民の権利だけど、義務でもある」(p.87)とか、p.88でもてるこさんが書いているが、だからドイツ人は世界中のどこにでもいるんだ、ということに納得した。さらに、後編同様、より良い生き方のヒントになるコメントがいくつかある。「母親から父親の悪口を聞かされて育った人は、自分自身を肯定できなくなる人が少なくない」(p.96)ということで、やっぱりそうだよな~、と思ってしまう。同じ親子ネタの話では「日本での親は子どもを自立できない人間に育ててる気がして。私、これは日本の福祉が頼りないせいだと思う」(p.186)という、リスボンの日本人とポルトガル人のハーフの人の話。そういう風に考えたことはなかった。あとは日本人に多そうな「『私なんて…』という思いグセは、一見、内省的で謙虚に見えて、じつはとても傲慢で失礼な考え方だ」(p.98)という部分。これはだいぶ痛い指摘だと思う。安心感を得ようとするばかりの見かけの「謙虚さ」というのは、おれも含めて、もう自然に、身につけてしまっている気がする人が多い気がする。あとは「浮気」が許されないのはなぜか、という話。これをおれはダメだ、と論破しようとして、フランスの「マエレとヘンリー」のゲイカップルの話を読んで、この2人に対抗できなかった。マエレの「愛とは、"独占欲のある性欲"」(p.117)か?という質問に、何と答えたらいいのだろう、と考えてしまう。性欲を満たすことと、信頼しあえるパートナーと過ごすことは別、という合理的?な考えに、やっぱりついていけない。「浮気で得たテクニックを還元し合い、性生活が高められるメリットまである」(p.121)なんて、ちょっとおれには無理な考え方だ。そして、モナコでお金持ちについて考える話。「『お金があるほど幸せを感じるのは年収7.5万ドル(約800万まで)』という米プリンストン大学の調査」(p.252)を知ると、おれの生き方について考えないといけない、と思ってしまう。
最後に、やっぱり著者のてるこさんの性格というか行動というか、自称小心者でヨーロッパ苦手、なのに、本当にここまで出来るんだ、という驚き。そして旅は個人旅行じゃないと、と改めて思う。てるこさんの経験で、フラメンコだって観光客用と、地元の人のものとはここまで違うのか、という印象があった。ツアーに参加したら絶対観光客用のしか見れないだろうから、やっぱり個人旅行でしか出来ないことがたくさんある。てるこさん程の個人旅行は無理だと思ってしまうけど、いつもよりはもっと積極的に何かやってみる旅行というのを積み重ねていきたい。(19/09/23) -
イタリアに住む友達との会話、 旅先で働く日本を飛び出した女性、 そして著者のたかのさん自身。。 日本に何かしらの生きづらさ、窮屈さを感じて 実際に何もかもから飛び出した人たち 羨ましくて、それが出来なかった自分にがっかりしたり。 これからでもまだ何か動けることはないのかと思ってみたり。 旅の本を読んだつもりなんだけど 生き方を振り返ることになってしまったw
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良い旅だなぁ。その土地の人、その土地を旅している人たちと出会う旅。いろんな旅があるだろうが、この本に書かれている旅は素晴らしい。続編も即注文。
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「脳に心が読めるのか」で紹介されてた。
軽妙でユーモアたっぷり、リズミカルでちょっとお下品なヨーロッパ旅行記。 -
たかのてるこさんの本を読むとなんて旅って素晴らしいんだろ、なんて人って面白いんだろって思います。
この本もたかのさんが苦手意識を持っているヨーロッパを舞台にしてる本ですが、私自身の中にもヨーロッパ=ちょっとお高くとまってる のイメージをぶっ壊してくれる本でした。