ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478069967

作品紹介・あらすじ

クレイトン・クリステンセン(『イノベーションのジレンマ』)、スティーブ・ウォズニアック(Apple共同創設者)、マーク・アンドリーセン(Facebook取締役)、ダン・シュルマン(ペイ・パルCEO)らが激賞! ビットコインやフィンテックを支える技術「ブロックチェーン」解説書の決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 2018/03/17読了。ブロックチェーンの未来・ビジネスモデルのアイデアを解説した本である。

    まず、ブロックチェーン技術に関しての話であって、仮想通貨/暗号通貨の話ではない(それが包含されているものの)。

    ブロックチェーンは、末端を自動化するのではなく、中央を自動化するものだ、すべてのプラットフォームビジネスは、ブロックチェーンによって置き換わる、といった内容を各ビジネスモデルに落とし込んで解説している。

    技術的な背景というよりは、ブロックチェーン技術でどのような未来を考えられるか、といった話が多く、興味深かった。

  • ブロックチェーンを活用することにより、既存のパラダイムが破壊され、新しい可能性が開けるということを、数多くの事例を挙げながら教えてくれる。

    その応用範囲は金融やビジネスのあり方だけではなく、政治のあり方や芸術の創造といった文化の面でも起こりうるということが、特に印象に残った。

    インターネットがコミュニケーションや情報の作り方・使い方を変え、次第にそれが社会の形を変えていったように、ブロックチェーンの技術が社会的な変化につながっていったときに初めてその影響の本当の大きさの有無が分かるのだろうと思う。

    これからの変化のすべてが本書の描く通りに起こるかというとそうではないだろうが、今後起こりうる変化のスケールやインパクトを感じるという意味では貴重な本だと思う。

  • 今となっては、ブロックチェーンの悪い所ばかりがニュースとして取り上げらるようになってきており、2年前に正しく指摘していた本ということか。まだ実験段階なのかもしれないこの技術の今後の展開が楽しみになる?。しかし、翻訳本はどれもこれもページ数が多い。結果、飛ばし読みしてしまう。

  • 巷でブロックチェーンの傑作本との評判ということで、読んでみたのですが、噂通りの本でした。

    ブロックチェーンの解説本というと、その多くはその技術解説に偏っていたり、仮想通貨等のフィンテックに偏った本が多く、よく言われるブロックチェーンの革命性については、今までイマイチよくわかっていませんでした。

    この本は、ブロックチェーンの革命性についてのみ語った本と言って良いのではないでしょうか。ですからブロックチェーンの技術解説にはほとんど触れず、ブロックチェーンによって、いかに世界が変わる可能性があるのか、その未来予測も交えながら語ってくれます。この本を読むと、インターネットが情報革命と言われつつも、それはまだ序章に過ぎず、ブロックチェーン技術によって、中央集権型の情報流通が破壊される本当の意味での革命が起こる可能性があることを教えてくれる本です。
    ブロックチェーンが世の中で広まれば、ビットコインのように承認を行う管理者が必要なくなり、Facebookやgoogleのようにビッグデータで巨万の富を独占する企業もなくなるかもしれないのです。裏返せば、インターネットで一攫千金を狙うことが難しくなるかもしれないとも言えます。

    クリスアンダーソンのメイカーズのように、新しい技術による革命的な明るい未来を見させてくれる本です。

  • 【本学OPACへのリンク☟】
    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/571289


  • ブロックチェーンの初心者として本書を手に取りました。技術的な面も比較的容易に書かれているので読みやすく好感を持ちました。ブロックチェーンの本質は分散で、「誰のものでもないが皆のもの」ということで、ケビン・ケリーが別の本で述べていたように、コモンズ的な要素が強くあると思います。そして本書でも著者が述べているように、これまでの資本主義とは違う新たな経済形態を創出できる可能性があり、さらには資本主義におしつぶされそうになっている民主主義の回復ということも実現できるのかもしれません。

    個人的な意見ですが、ブロックチェーンがその本来目指しているコモンズ的な機能を純粋に実現できるかどうかは、現在我々の社会を構成している、共同体、国家、資本制企業の存在を「消し去ろう」とするのではなく、それを高次に変質させよう、というアプローチが大事なのではないかと思います。国家を消し去る強力な武器であるかのように振る舞えば、逆にたちまち国家に取り込まれるのがオチだと思います。その意味では、本書を読んでマルクス主義者による19世紀欧州での共産主義革命とその失敗が頭に浮かび、ブロックチェーンも類似の道を辿る可能性がなきにしもあらず、と感じました。そしてブロックチェーンが純粋に持っているコモンズ的な機能はゆがめられて国家に取り込まれる、あるいは大資本企業に取り込まれ、変質した形で発展するというストーリーもなくはないだろうな、と思いながら全般的には非常に興味深く読まさせていただきました。

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001122836

  • ビットコインなどに代表されるように、ブロックチェーンは金融とセットで解説されることが多いが、本質は「既存の社会の仕組み全てを変える可能性を潜めた技術」と言うほうが正しい。
    世の中の大半のサービスには、何かしらの個人・組織が仲介している。それらの仕組みを、セキュアで可視性のあるP2Pな仕組みで一変する。
    もはや、企業や行政・司法機関は取って代わられるかもしれない。

  • ブロックチェーンという言葉は知っていたが、意味はわからなかったので手に取った。所謂中央集権的なネットワークではなく、分散型のネットワークで、一時期流行ったWINMXやwinnyのようなP2Pのことのようだ。
    そのため読み初めは印象が良くなかったが、様々な革新的な事例をあげられると印象もガラッと変わった。
    ただ、革命はじわりじわりと起こる事が多い気がする。そもそものインターネットもここまで当たり前になるとは予想されていなかっただろう。新しいものはなかなか受け入れられないからだ。ブロックチェーンの動向に期待。

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