社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478100677

作品紹介・あらすじ

エンパワーメントとは、人間が本来持っている知識や意欲を引き出すことで、社員が自発的に動くようになり、組織が活性化し、業績が向上していくことです。しかし、日本の企業風土ではなかなかうまくいかないのが現実。本書は、自分たちの立場に置き換えて読める実践的ストーリーのため、具体的に何をすべきかがわかります。

感想・レビュー・書評

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  • エンパワーメントに関する本。
    前から気になっていたが意を決して読書

    メモ
    ・エンパワーメントの3つの鍵
      正確な情報を全社員と共有する
      境界線を明確にして自律的な働き方を促す
      階層組織をセルフマネジメントチームで置き換える

    ・エンパワーメントの別名。起業家精神、オーナーシップ、エンゲージメント、インボルブメント。メンバーがもっている知識、経験、モチベーションの力を解放し、驚くべき成果をあげることの必要性に着目したもの。

    ・信頼がエンパワーメントの鍵

    ・部下を育てるのは情報共有という行為。上司はあらゆる情報を共有することで部下を信頼していると示さなければならない。

    ・自律した働き方を促進する6つの境界線
     目的 事業はなにか
     価値観 事業指針はなにか
     イメージ どんな将来像を思い描くか
     目標 何をいつどこで達成するか
     役割 誰が何をするか
     組織の構造とシステム 仕事をどう位置づけ支えるか

  • 先日再読した1分間マネジャー。
    そうした行動を察知したPCの中の何かが、1分間エンパワーメントを薦めてきた気がする。シリーズのうち、意思決定は読んでいて、リーダーシップはまだだった記憶だったので、じゃあ、リーダーシップを買おうかと思ったら、星野リゾートの星野さんの推薦文(監訳者)付きの本書を発見。

    星野さんのまえがきとあとがき。
    特にあとがきは、短いながらも、星野旅館改革の苦労が目にみえるように書かれている。顧客満足と利益についての話など、もう少し突っ込んで考えたい。

    というわけで、一気に読んでしまいました。
    そして、部署の仕事仲間数人にも紹介。
    育児に仕事に奮闘してたりする仲間もいるので、本を読む時間がないと。
    そこで、このシリーズなら遅くても2時間程度では読めるし、内容もシンプル(ただし実践は容易ではない)なので、頭にあれば、いつか自然と馴染めるかもと紹介に踏み切る。

    早くマグレガーの本を読まないとだなあ。

    ティール組織といい、こういう組織における内部統制を考えるのが面白いんだけど、なんと、この本に「内部統制」という言葉が出てくるんですね。
    まあ、言葉以外の情報はまったくないんだけど、出てくるだけで、嬉しくなる。

    アジャイル型開発とITGCフレームワークしかり、このエンパワーメント型・ホラクラシー型・究極のティール型といったものと、内部統制フレームワーク。これ、パラダイムシフトを起こしているので、内部統制のフレームワーク自体もパラダイムシフトしないと、常にこのフレームワークが足を引っ張ってしまうのか。それとも内部統制フレームワークは、組織パラダイムに影響受けないのか。

    本書の記述ぶりからすると、両立できるみたい。
    いやしかし、監査法人の考えが変わるという方が実務的には壁かな。

    ・信念の飛躍(Leap of Faith)
    ・人間に対する嘘偽りのない信念が何か(X理論、Y理論が背景にある質問)
     人は立派な仕事をしたいと思うか、ほどほどの仕事をしたいと思うか
    ・トップ10プランナー(あなたの仕事を10個書き出す)
     マネジャーが考える仕事と自分が仕事だと思うことのギャップをつかむ。
    ・セルフマネジメント型チームになろうとすると、(階層組織に慣れ切った)マネジャーは、恐怖に陥る(自分の役割はなんだと)。
    ここにきて、いかなる?階層組織も嫌ってきた自分が力を発揮しやすい時代になってきた?? 

  • 読み終わってこれできたら凄いなーと単純におもいました。星野リゾートも大変な時期があってそれを乗り越えたからこそ今の成功があるんだと思います。この本を読んですぐにまずできることは情報共有だと考えます。情報がわからないと現状もわかりませんし、自分がなにやってるかもわからないと本人の仕事に対するモチベーションも上がらないんだと思います。自分が当事者意識を持てるようにすること経営者としてすごくむずかしですがやりつづけなきゃいけないことです!そして正しい情報を共有することがすごく大事だと思います。今はITかも進んでいろんな情報をデータにすることができます❗その環境を作り社員が自分達で問題を理解し改善策を出していける組織を作ることは結果経営者としても今後の会社が発展していくことでやればやるほどいい会社になるということです。まず情報共有がしやすい組織を目指します‼️そして組織ピラミッドが逆になることもできる組織を目指して頑張ります

  • 最後の星野リゾートの話が1番面白かった。

    本著で言いたいことは、3つ
    1 正確な情報を社員と共有する。
    2 境界線を明確にして自律的な働き方を促す。
    3 階層組織をセルフマネジメントチームに置き換える。

    情報共有が大切であることは、経験から理解できる。
    その後に起きる、問題も詳しく書かれており、実際起きそうな問題ばかりであった。
    その点が、優れた著書であると感じた。

  • エンパワーメントとは、個人や集団が本来持っている潜在能力を引き出し、湧き出させることを意味しており、「権限委譲」や「能力開花」と訳されます。 組織における自律性の向上、社員が持っている能力の発揮、意思決定の迅速化といったメリットが期待できます。と訳される。
    しかし社内で実行するとなると困難極まりない。
    この本を読むと考え方、手順、また起こる問題が物語として分かりやすく書いてある。
    後書きの星野社長の言葉も飾らなくて、素晴らしかった。

  • 雑誌で星のリゾートの特集があり、そこで紹介されていた本。

    感想。
    とても良かったです。私の好きな組織運営と考え方。こういう組織で働きたい、自分だったらこういう組織を作りたい、と思いました。
    一方で企業規模次第(非常に大きな企業の場合とか)かえって非効率なやり方になる気もする。

    備忘録。
    ・強い会社、生き残る会社とは、顧客と品質を最優先にし、収益性とコスト効率を高め、市場変化に迅速に対応しつつ、イノベーションを継続できる会社。

    ・顧客は、顧客が接する社員がその場で意思決定し問題解決してくれることを望む。そういう組織が強いのは明らか。ただ、これができる会社は稀。

    ・社員の方も、感覚的には、仕事を任せられることを望んでいる。でも任せたところで急に上手くいくことは少ない。それを経営側は「社員の意思や能力の不足」としたがる。実際は「やり方は任せるけど、ミスを見つけたら懲らしめるよ」という運営が残っているせいで、社員が能動的にベストを尽くすことを怖がらせている。

    ・社員がベストを尽くし、各現場で自分で意思決定するためには、エンパワーメントが必要。エンパワーメントは経営側がトップダウンで行うことだ。社員に「任せる(好きにやっていい)」と言い放つだけではダメ。

    ・エンパワーメントの鍵①情報共有。社員と正確で詳細な情報を共有する。社員は正確な情報を持っていなければ責任ある仕事をすることができない。また正確な情報を持っていれば責任ある仕事をせずにはいられなくなる。情報を与えることが会社と社員の間に信頼を生むし、情報を与えることは会社が社員を信頼していることの証。機密情報も例外ではない。「情報にアクセスできるようにしている(情報を拾うかどうかは社員次第)」という姿勢よりも、経営側が意思決定に使用している情報をタイムリーに共有する動きが大事。

    ・エンパワーメントの鍵②境界線を引いて自律的な働き方を促す。エンパワーメントするにはルールで行動を縛らず自由にやらせた方がいいだろうが、一方で社員に説明責任は求めるわけだから、この塩梅が難しい。そこで「これ以上はやってはいけない」という境界線を引いてあげる。その範囲内で自律的にやってくれと。境界線は、例えば経営理念とか、経営方針とか、戦略や計画(どういう目標を、誰が、いつ、どこで、如何達成するのか)といった大きい視点のものが良い。先ずは経営陣から会社が進むべき方向を明確に定義し、それを社員も交えて磨き上げていくことで社内に浸透する。

    ・エンパワーメントの鍵③階層思考をセルフマネジメントチームで置き換える。上司の指示通り動き、上司しか意思決定できないような階層思考ではなく、各自各チームでセルフマネジメントしてもらう。そのためには、上司側にはコーチングやタイムリーな情報提供、任せつつマネジメントするスキルが必要。部下側は上司に頼らないで仕事ができる方法を学ぶ必要がある。この段階でリーダーシップ不在が起こりやすく、不満が発生する。みんないきなり自由を与えられてもどうしていいかわからないのだ。

    ・失敗やミスにに対して、そこから何が学べるかという姿勢で臨み、イノベーションの機会にしましょう。むしろ失敗の発生をお祝いするくらいで。

    ・職場が安全だと感じられ、新しいことを試す自由が与えられ、全ての情報が共有されれば、社員の中にオーナーと同じ意識が芽生える。オーナーならば、力を出し惜しみせず、会社の成功のためにより良い意思決定を行う。

  • 星野リゾートで採用されている教育法で知られる。
    組織内のどの役職同士であっても秘匿情報はなく、それゆえフラットに議論し合うことで、組織目標が向上すると示唆する。

    日本の組織じゃあ実践は相当困難だよねえ、上層部がこの本読んでくれればねえ、と思う人が大半なのでは。

    そんな人こそ、今のうちからこの本を読んで自分の担当やグループ内でも少しずつ実践や経験を積むことをすすめたい。

  • 自分が社長になりスタートの段階という意味でマッチした内容だった。今、まさにこの本に書かれているようにこの会社の境界線を決め、それを周知し、価値を共有しているところだった。
    この本の中では会社の方針も社員に議論をさせて決めてもらっているが、それはかなりハードルが高く感じた。自分としてはそういう意見も会議などで聞きながら会社方針をブラッシュアップしていくような形で進めて行きたいと思う。
    印象に残ったフレーズ
    ・セルフマネジメントチームを作るには余計なことをせずそばにただ立っているだけで良い。
    ・全ての失敗は能力を高める機会である。
    ・境界線を設けて、あとは社員の正しいと思うことをさせれば良い。

    この本から考える今後の行動
    ・セルフマネジメントチームを作るために自分がでしゃばらない。サポートに徹する。
    ・目標設定は個々に決めてもらう。トップダウンの目標設定はしない。
    ・会議では会社の基本方針の理解の共有、課題の提示、それに対しての行動を決めるのみにする。
    ・数字の目標設定や結果、会社のリアルタイムな情報共有はチャットに集約する。

  • 従業員の主体性、権限移譲、フラットな組織。そういった枠組みさえあれば組織はエンパワーメントされるのか?
    答えは否である。エンパワーメントへの理解と道筋、そして教育と成長が必要であり、一朝一夕に達成されるものではない。

    軽妙な物語にのせてノウハウが綴られる本編はもちろんだが、星野リゾート代表によるあとがきが白眉だ。本編のノウハウがまさに実践されている。

    くわしくはこちらに書きました。
    自己組織化チームは一日にして成らず〜「1分間エンパワーメント」を読んで|dora_e_m #note https://note.com/dora_e_m/n/nd70809c9f12a

  • 星野リゾート社長の推薦本。
    今更マネジメントも自己啓発も無い立場と年齢だけど好奇心だけで手に取った。

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