人工知能―――機械といかに向き合うか (Harvard Business Review Press)
- ダイヤモンド社 (2016年9月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478100905
感想・レビュー・書評
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良書 本書の要旨は、次のとおりです。
ビッグデータと高度なアルゴリズムが登場したことで、仕事の多くが自動化されつつある。これを人工知能といっています。
影響、検証、ものづくり、ロボット、組織への影響について
順をおって、仮説、データが提示されています。
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安宅さんの論文、とても整理されてて情報も多い
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人工知能の特集、面白かったです、多量の量的データから特徴をつかむのが得意、だけどゴールを位置づけるのと、どう利用するかは人間の仕事ということですね。
人の仕事を完全に置き換えるのだと思っていましたが、そうではなく人の苦手な部分を代わりにやってくれて人は人だけしかできないことに注力することができると。人しかできないことは何処かというところを見つけて強化していくことが必要。
これからは、うまく人工知能を利用して私たち自らのスキーマを修正し続けていく時代になる。 -
以下の章立て
オーグメンテーション:人工知能と共存する方法
人工知能はビジネスをどう変えるか
ビジネスの仮説を高速で検証する
ディープラーニングで日本のものづくりは復権する
アリババの戦略はアルゴリズムに従う
あなたの上司がロボットに代わったら
グーグルは組織をデータで変える
機械は我々を幸福にするか
ビジネス向けの論文集。
全体を通じて、技術にフォーカスしていなくて、ビジネスの世界で、人工知能という文脈で何が起きていて、これから何が起きるのだろうかという思考を巡らせる事ができる。
アリババの章が面白かった。新しい事業を別会社で小さく立ち上げて、うまくいけば吸収し、うまくいかなければ撤退。3年くらいで見切りをつける感じ?
トップダウン型ではなく、市場淘汰に委ねるとか、イメージと少し違った。
創業者のジャック・マーは「情報時代にあって変化ほど落ち着きをもたらすものはない。非の打ち所がなく、あらゆる問題を解決できる組織構造など、どこにもない」と言ってるらしい。
「変化は単に甘んじて受け入れるのではなく、積極的に追求すべきもの」とか強くなる組織のメンタリティーという事か。
共創プロセス。
市場データ、顧客やスタッフの知見に基づいて変化のシグナルを特定し、適切な人材をそろえて協働に向けて準備を、整える。
顧客と直に接して顧客ニーズの変化や問題点を探り、取りうる解決策についてアクションプランを策定する。
アクションプランでは、チャンスを支持し後押しするリーダー、アイデアを実行に移すサポートチーム、仕事をやり遂げるためのメカニズムを明確にしなければならない。
最後のステップでは、プランを実行しながら顧客のフィードバックを定期的に収集するが、内容によっては、さらにプロセスを繰り返す場合もある。
他で気になった文面。
「クライアントを説得して投資額を増やしてもらうには、それ以上のスキルが必要です。株式仲買人と言うより精神科医のような役割を果たすこともしばしばあります。」人工知能が進歩してもこういうレベルは難しってこと?
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さすがハーバード・ビジネス・レビューだけあって、人工知能と言っても技術的なテーマはほとんど見当たらない。
人工知能、というよりもっと大きなテクノロジーの革新が経済、ビジネスに与える影響を綴った論文が掲載されている。
改めてデータは過去を映し出すものであって、未来を予測するものではないと言うことを認識できた。
それにしてもアリババはすごいなあ。 -
人工知能が今後組織や社会にどういう影響を当たるのかということに興味をもって読んだが、一番面白かったのは人工知能とは直接関係ない、GoogleでManagementの必要性をデータを基に検証したという話だった。
まあロボットに対して人間がどういう反応を示すかという実験結果の話も多少は興味深かったけど。 -
人工知能の本をHBRらしく、技術面に偏らず、様々な角度の論文集として纏めている。不必要に危機感をあおる分けでも、バラ色のミライを描く訳でもなく、事業へのインパクトを具体的に書いている。
安宅さんのAIに出来ること・人しか出来ないことの分析が秀逸。 -
読み終わったー\(^o^)/
有識者の意見まとめ。結局どうなるかわからないと言っている(´・ω・`)?