世界を変える人たち―社会起業家たちの勇気とアイデアの力

  • ダイヤモンド社
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478200926

作品紹介・あらすじ

この本に登場するのは、貧しい人に自分の財産を寄付した慈善家ではない。「困っている人を生み出している世の中」を変えてやろうと挑み、成功した人たちである。小さな波から大きなうねりを巻き起こす社会起業家の、「世界の作り変え方」がここに。

感想・レビュー・書評

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  • 社会が抱える様々な問題、課題に真正面から取り組みその成功事例がまとめられている。「子供を守る24時間電話」「知的・身体障害者用の施設」「貧しい村への環境整備(病院・インフラ整備)」「低所得者への大学支援」などなど起業家の地道な努力によって寄付、支援、保護などを受けている。日本にも多くの社会起業家が増えているがイマイチ政府始め大手企業・団体からの寄付・支援が残念ながら少ない。それは「物事を変えるのは必ずしも歓迎されない。一部の人々を脅かすことになるからだ」と言っているが正に日本の社会システムはリスクを恐れて何も前に進み出す社会構造になっていないのは残念だ

  • 【動機】地域に貢献する社会起業家のエピソードが知りたくて

    ある意味タイトル通りで、スケールの大きな話が多そうだと、目次を読んで感じたので、実際に読んだのはかなり限られた範囲。

    最後の方にある『人のためではない 自分の人生のために』という項目と、あとがきを読み、それだけでも考えさせられる。

  • ・世界の社会起業家への取材からその努力と成果と社会起業家に共通してみられる資質などを整理。類書があまりないようだが、新たな発見はあまりなし
    ・共通にみられる特徴として、「おもに達成感を得たいというモチベーション」に突き動かされているとする。遺伝子分野の研究成果(別図書)を踏まえると、これも遺伝子によるところありか。
    ・社会起業家を支援するアショカによると、そのフェロー選考基準は、創造性、起業家に適した性格、アイデアの中身、倫理観の4つ。創造性は生い立ちを聞けばわかるとのこと。また支援の対象は離陸期にあることとしており、これまた現実的

  • 東2法経図・6F指定:335.8A/B65s/Tsuyuki

  •  社会起業家駒崎氏お薦め。


     ドレイトンは、アショカ・フェローの候補面接では、(1)創造性、(2)起業家にふさわしい性格、(3)アイデアの中身、(4)倫理観、という四つの基準に注目することに決めた。

    「最初の基準である創造性は、二つの種類に分けられるでしょう。目標を立てる上での創造性と問題を解決する上での創造性です。私たちは、候補者がこの両方を備えているかどうか、見なくてはなりません。
     そのためには、アイデアは本当に新しいのか、問題はうまく解決されているか、間違いなく本人のアイデアであるか、などを探る必要があります。相手の生い立ちについて問いを投げかけると、役に立ちます。というのも、創造性は大人になってから見につくものではなく、幼い頃から萌芽が見てとれますから。
     基準の二つ目は起業家にふさわしい性格ですが、これはなかなかハードルが高く、全体の98%に当たる人々がここで振り落とされます。創造性と博愛の心に溢れ、熱意のかたまりのような人を1000人集めたとしても、起業家としての特性を持つのはそのうち一人いるかどうかでしょう。
     ここで言う起業家らしさとは、物事を成し遂げる力を持つ、という意味ではありません。その条件に当てはまる人は大勢いるでしょう。そうではなく、私たちにとっての起業家とは、世界を変える人々を指します。」

     世界を変える組織には、共通の特徴があるようだ。
    (1)苦境にある人々の声に耳を傾ける
    (2)予想外の出来事からひらめきを得る
    (3)現実的な解決策を考える
    (4)適材を見つけ出して大切にする

     成功する社会起業家の六つの資質
    (1)間違っていると思ったらすぐに軌道を修正する
    (2)仲間と手柄を分かち合う
    (3)枠から飛び出すことをいとわない
    (4)分野の壁を越える
    (5)地味な努力を続ける
    (6)強い倫理観に支えられている

  • 170819 中央図書館
    今、市場が提供できないサービスを創り出そうとするのが営利企業のアントレプレナー。政府や社会が提供できないサービスを供給するしかけを作ろうつするのがNGOのアントレプレナー。
    ナイチンゲールも社会起業家。ビル・ドレイトンは「社会起業家の父」と呼ばれる。

  • アショカフェローをはじめとした、10の社会起業家がいかに目標を実現してきたか、具体的なストーリーを交えて紹介する。第2部では社会起業家に求められる資質や、世界を変える組織の共通点などを解説。

    これからNPOや社会起業家を知りたい人にとって、入門書としてとても分かりやすく、想いを高められる一冊だろう。一方で、すでに何かしらの事業を始めている人にとっては少し物足りないかもしれない。

    最後のファビオ・ロサの言葉は、なぜ僕自身がNPOで働き続けるのか説明してくれた。これだけでも読んで良かったと思う。
    「今のような活動をしていると、新しい社会を夢見ることができる。平和で、静かで、明るく、調和のとれた社会を。」

  • アショカ財団の創設者および彼らが支援してきた世界中の社会企業家たちの話がダイジェストで載っている。みな一様に大きな壁に何度もぶつかり、時間をかけて超えていく様が描かれている。とりあえず反対する人たちってなんなんだろ?と思う。

  • 社会起業家を紹介する本は世の中にたくさん出ているけれど、そうした本の中では読みやすく、読んでる側のモチベーションの上がりやすい一冊だと思います。「まわりの環境は以前とは違うけれど、僕の仕事の重要性は少しも変わっていない。僕は起業家なのだから、目的を達するまでは前進あるのみだ」こういうことを言える人と話せたら、それだけでその日いい気分で頑張れそう。大いに刺激を受け、そして自分も与えられる、そんな関係で一緒にやれる人とガンガン動いていけるといいなと思った一冊でした。

  • 政府が解決できない問題に挑むよりよい世界を作る社会起業家の紹介本。日本だと有名な賞をとらない限りは報道されることがまずない社会的企業家ですが、本書で知ることができます。

    中古で買ったせいか、なぜか監訳者のメッセージとSignが記載。

    7章のアメリカでの『低所得者の大学進学支援』では、日本で起きているような教育格差にも共通していることもあり、興味深かったです。また、8章の南アフリカでの『差別の国でエイズ患者を救う』は、最貧国等の状況や課題を教えてもらいました。社会起業家の支援組織であるアショカは初耳。

    一点だけ残念だったのが、各エピソードでどのような困難があり、それを社会起業家がどのように解決したかをあまり記載されていない点です。

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