マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー

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制作 : 村井 章子 
  • ダイヤモンド社 (2007年3月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478321270

マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワーの感想・レビュー・書評

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  • マッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)は、誰もが知っているコンサルティング会社だ。日本でも、大前研一氏や、勝間和代さんがマッキンゼーで働いていたことは、よく知られたことだと思う。最近でも、『マッキンゼー流入社1年目の問題解決の教科書』とか、『マッキンゼー流図解の技術』など、ビジネス書には、マッキンゼーを取り上げたものが多いように思う。

    そのマッキンゼーの基礎を築いたのが、本書の主人公、マービン・バウアーだ。1933年にマッキンゼーに入社したマービン・バウアーは、経営コンサルティングという業界を確立した。経営に、理論的、科学的な問題解決の手法を導入した。

    巷でマッキンゼーを取り上げているのビジネス書も、どちらかというと、そういう点にフォーカスした本が多いと思う。たとえば、3C分析、たとえばロジック・ツリー、たとえば、空・雨・傘。そういうフレームワークがマッキンゼーの大きな武器であることは間違いない。

    だが、本書を読むとマービン・バウアーが大切にしていたことは、それだけではないということが良くわかる。彼は企業文化を大切にした。決して、”文明”ではない。”文化”である。世界中の地域に、それぞれの文化があるように、企業にも文化がある。その”文化”こそが大切だということをマービン・バウアーは説いた。

    もう一つ、マービン・バウアーが大切にしたことは、若手に責任と権限を与えたことだ。大きな案件もいったん決心したら、若手に責任と権限を与える。未来を担うのは若い人たちであり、若い人たちを拘束し、目標を達成させることが企業が成長することではないのだ。そんなことは分かっていることだと言うかもしれないが、なかなかできることではない。

    マッキンゼーのフレームワークという武器だけでなく、その根底に流れる魂に触れるための一冊。

  • ■プロフェッショナル

    1.プロフェッショナルが価値を置くのは金銭ではない。金銭的利益を無視するわけにはいかないが、それを目標にしてはならないというのがマービンの口癖だった。もしそれが最終目標になってしまったら、クライアントのために尽くすことはできず、結局は利益も損なわれることになる。

    2.リーダーシップの6つの要素
     a.顧客の利益を最優先する
     b.つねに耳を傾ける
     c.事実に立脚する
     d.行動に結びつける
     e.各人に最善を尽くさせる
     f.職業倫理を徹底させる

    3.支出をするときは、クライアントの財布ではなく自分の懐から出ていると思え

  • マッキンゼー中興の祖であり、現在のコンサルティングの基礎を作った男として名高いマービン・バウアー。そのバウアーがマッキンゼーに入社するまでの経緯、入社した後に築き上げた同社のミッション・ビジョン、同社がグローバルでNo.1ファームとしてのブランドを構築していく際の事例、を綴った本。

    バウアーのビジョンは、要約すると下記のとおり:

    ①企業が失敗するのは、自社が行うべき事柄に関して正しい問いを発することができないからである(マッキンゼー入社前、弁護士として破綻企業に多く接しているうちに気づいた)

    ②正しい問いを発する条件は:1.業界の常識に染まっていないものが、2.事実に基づき、3.事業環境を論理的に構造化し、4.その結果を、反発を恐れず伝えること

    ③よって、上記2および3の方法論を身に付けた部外者(1および4を満たすには外部の人間であるのが最適)が、経営問題に取り組む必要がある。これが、コンサルタントが必要な理由である。

    ④ただし、1および4を満たす者の提言は往々にして受け入れられない(新卒上がりの若年コンサルタントのように、1および4を高度に満たす者ほど、受け入れられづらい)

    ⑤ならば、1から4を満たす者として、仕事をさせてもらうために全てを犠牲にすることを、マッキンゼーの企業文化として定着させればよい。具体的な例としては、・クライアントのために昼夜問わず働く、・明示的な形で、自社の利益よりもクライアントの利益を優先する、・少しでもクライアントがこちらを拒絶する可能性がある、非本質的な要素は、徹底的に排除する。例えば服装は、地味・没個性・安物を着ることを徹底させる。

    コンサルティングのバリューを巡る一つの立場として、非常に一貫性があり、大変興味深い。

  • 様々なエピソードを元に、「クライエントの利益の最優先」と「誠実であること」の大切さを教えられた一冊。
    仕事の基本を見直すきっかけになりました。

  • マッキンゼーを立ち上げた人の話。プロフェッショナリズムとは。

  • ■WHO?
    マッキンゼーを世界的ファームに育て、
    経営コンサルタントという職業を確立させた人です。

    ■読んだ理由
    PR会社と同じプロフェッショナルサービスであり、長年企業としてのブランド力を高めてきたその背景・理由を知りたいと思い読みました。

    ■学び
    サービスファームで働く意識を改めて見直すことができたのと同時に、リーダーシップについても大きな学びを得られると感じています。

    ■その中でも印象的だった言葉
    ・企業が躓くのは、正しい問いに間違った答えを出すからではなく、間違った問いに正しく答えるからである
    →自分たちの解決策には盲目的になりがちである。だからこそ、正しい現状把握が非常に大事であるとの主張がありました。
    ・利益は、買い手に価値を提供した見返りについてくるものである
    →より良いサービスの提供こそ成功の物差し
    ・リーダーとしての資質
    1.誠実さ
    2.現実的
    3.高い規範
    4.他人の尊重
    5.コミュニケーション能力
    6.配慮と献身

    ■薦める理由
    ・なぜコンサルティングファームとして成功したのかという理由が非常に明確であり、ケースとしても参考なります。
    ・様々な人から尊敬される姿勢は今後リーダーになる人に、非常に新しい示唆を与えてくれるのではないかと感じています。

  • 経営コンサルタントという職業を創り上げたのはマービン・バウワーで、高潔な野心の人。マッキンゼーへの憧れは拭い去れない。

  • タイトルは拡販のためマッキンゼーという言葉が書かれているが、コンサルティングを当てはめるのが適切だろう。もっと言えば卓越した人材とするのがマービンにとって喜ばしいことに違いない。

    組織存続のために必要な規範や価値観。それらの基盤となる倫理観。これこそがぶれない軸と呼ばれるものだ。保守的だが柔軟。変化を恐れない勇気。誰が言ったか忘れたが、相反する何かを両立させられることが知性といった格言がある。それを体現したのがバウワーなんだ。

    下手なビジネス書よりビジネスが学べる本だった。

  • マッキンゼーカンパニーをコンサルティングファームで随一の存在にしたら占めた(創業者はマッキンゼーさん)、マービンバウワーについて記載された書籍。コンサルティングファームに属する私にとって、彼の行動指針(クライアントの注意を議論に向ける(派手なネクタイをしない)等)参考になる考えが詰まっていた。再読したい。

  • 印象深いところ。

    組織を有効に機能させるには若手に活躍させる場を創出する事、いうは易しだが本気でやるにはリスクを取る覚悟が必要。

    コンサルの本質を見抜き、売り込むのではなくクライアントから依頼させるというスタイル。そのためには徹底したプロ意識が必要。

    企業の衰退の最大の原因は、現場の声や問題点がマネジメントに届かない事。間違った情報に基づく正しい判断が多い。そのためには意識的な組織作りが必要。

    どんな相手でも怖気ずにクライアントのためになることをいう。ただ言い方や伝え方には細心の注意を払う必要あり。

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