非営利組織の経営―原理と実践

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制作 : 上田 惇生  田代 正美 
  • ダイヤモンド社 (1991年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478370629

非営利組織の経営―原理と実践の感想・レビュー・書評

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  • 民間企業にも非営利組織は存在する。


    経理などのスタッフ部門がそうだ。

    極端に言うと、メーカーの場合、営利組織は営業と開発だけ。

    昔は、製造部門(工場)も営利組織だったかもしれないが、
    以前は職人の手の中にあった製造工法等のノウハウが
    科学的に分析/データ化されてきており、
    それが全世界、特に中国に広まってきているので、
    今では、付加価値を生みにくくなっている。

    本屋に行くと、企業がどこで付加価値を生むことができるのかがよくわかる。
    ものづくりに関する本(トヨタ生産方式?脱規模の経営をめざして 等)は
    山のように売られているが、
    マーケティングはコトラーの本がある程度、
    開発管理に関しては、ほとんど見当たらない。

    つまり、その分野の本がたくさん売られているということは、
    ノウハウが文書化されており、それを読んだ人は誰でも
    そのノウハウを吸収することができるということだ。
    これではビジネスの差別化ができない。

    それに対して、マーケティングや開発管理はまだまだベストの
    手法というのが存在しない。
    だから、本が書けない。
    あるいは、知っていても、他社にまねされるのが嫌なので、
    文書化したくない。
    だから、付加価値を生むことができる。

    話がそれたが、スタッフ部門では、シェアードサービスセンター化するところが
    増えてきており、そんな組織には、この本は有益だと思う。

    以前、超大企業の経理のシェアードサービスセンターを勉強しに
    その会社まで足を運んでヒアリングをしたが、
    どうもうまく行っているとは思えなかった。

    非営利組織で働く人のモチベーションを維持するのは難しい。
    何をもって、その仕事を報いてあげるのが良いのか?
    組織のコストダウンをすればするほど、その組織の売上は落ちていく。
    そんなビジネスの矛盾をどう解決するのか?

    誰か教えてください。

  • 非営利組織での経営者にとっては参考になる。ミッションの重要性、スタッフとの関わり方、経営者としてのあり方、どれも身にしみて感じられた。自分に課せられているもののが何なのか、考えさせられる。やる気が出た。

  • 「顧客は誰か」「その顧客は何を価値とするか」「何をもって記憶されたいか」とりあえずこの3つ。非営利組織で働いているので理想と現実のギャップをまざまざと突きつけられながら読む。全体の読後感としては「アメリカ社会は、その非営利組織を理解することなしには、理解することができない」という言葉がまさに。人間変革機関としての非営利組織、読み継がれるにはわけがある。

  • 2014年79冊目。

    ピーター・ドラッカーが「非営利組織」に焦点を当ててそのマネジメントの在り方を説いた本。
    “アメリカにおける”非営利組織というイメージが強いが、使命の立て方・マーケティングの在り方・従業員との関わり方など、国を問わず活かせる知恵に富んでいる。
    “非営利機関は、自分たちが自らの使命に専心することができるようになるには、マネジメントが必要”

    【メモ】
    ■非営利機関の「製品」は変革された人間
    ■使命の表現は「単なる意図」を越えて「それに基づいて動けるもの」を
    ■企画の段階から売り込む
    ■慎重過ぎるよりは、性急に
    ■リーダーはフォロワーに借りがあり、その返し方は「彼らの可能性を実現させる」こと
    ■リーダーは「資源の集中」によって試される
    ■“期待”の相互理解を
    ■うまくいっている時ほど改革を考える
    ■支援者には「組織の成果のオーナー」になってもらう
    ■「ニーズに奉仕する」だけでなく「欲求を創出する」
    ■権限委譲には、目標・期限・期待などに関する共通の認識を
    ■それが本当は何についての決定なのか
    ■「どの意見も正しい」と捉える
    ■本質における一致、行動における自由、そして、すべての面での信頼
    ■意思決定とは、行動を約束すること
    ■育成に大事なのは、その人を教師にすること
    ■コピーはつねに弱い
    ■どのようなことであなたは記憶されたいと思うか
    ■燃え尽きることを克服する最善の方策は、もっと働くこと
    ■改善と変革

  • 10年ほど前の初読から最近再読。
    執筆されて20年以上経つが、この分野に関わる人には必読であることには、やはり変わりないと再確認。
    非営利組織ならではの難しさを乗り越えるためにも、ドラッガーの提示するこれらの原理を、実践家としては何度も振り返りたいと思った。

    マーケティングの重要性は誰もがうなずくところだが、その意味するところが、顧客ニーズ、欲求、価値と組織の目的、資源、目標を合致させること、ということを押さえられているだろうか。
    非営利組織の多様な顧客の満足を満たすことで成果の正否を測るべき、ということを忘れていないだろうか。

    組織による活動の原点を改めて考えさせられた。

  • 名著。非営利組織といいながら、日本型の大義を大切にする経営をする企業にもおおいに当てはまる内容だと思う。利益追求型の企業経営だけではなく、目的追求型の企業経営が見直される(欧米型MBAの限界)現代にあって、本書の指摘は非営利組織について述べながらも、企業として身につけるべき意識・態度である。ソーシャルスタートアップや女性的な経営などのキーワードについて考える際にも、本書は役立つと思う。

  • 伊那で読書会を開いておられるRさんから、今年図書館と協働して「ドラッカーとオーケストラの組織論」2013.2(PHP新書)の著者、伊那出身の山岸淳子さんを招いた公開トークセッションができないかとご提案。

    山岸さんがこの本を書いたのは「非営利組織の経営」を読んだことがきっかけとか。
    もしドラを契機に何度目かのドラッカータイドがやってきている。しかし、経営ハウツーにとどまらないで、人が働くこと、その場としての経営組織とはそもそも、という所へもっと多くの人に楽しんでもらいたいな。さて、どうつなごうか、図書館の腕の見せ所です。 (ひーさん)

  • 始めて手にしたドラッカーの本著。
    NPOや寄付の文化が社会に根差している米国において、
    非営利組織の経営のありかたを観察し、経営哲学としてまとめられている。

    日本においては、
    NPOのあり方や社会の中での位置づけ、そこに参加する人や運営する人の意識など、
    色々な意見や課題がある一方で、
    社会におけるNPOの役割が、今後ますます重要な位置づけとなることは間違いないと思う。
    その中で、NPOに関わる人にとっては、その意義と運営に対する責任を認識するという意味で良書。
    また、NPOに関わりの無い人にとっても、人生の指南書、哲学書の一つとして、必ず、何等かの参考になるはず。

    しかし、哲学書、自身の経験に置き換え、一行一行解釈しながら読み進める必要があるので、
    読むのに時間を必要とします。
    それだけ無駄が削られた良書ということですね。

  • 営利でなくとも資金は調達せねばならず収益には無頓着ではいられない。
    病院に勤めているため参考になるかと思い読んでみたが、実践するにはまだまだ知識や経験、役職等及ばないものばかりで、机上の空論としてしか受け止めることができなかった。しかし、組織の運営に関わる者にはなくてはならない視点だと思うので、一読の価値はあるだろう。現時点での自分には、最終章だったか、自己研鑽について書かれた章が最も参考になり、日々強みと成果を念頭に置いて仕事に臨もうと思えた。

  • 日本で「NPO」という単語は「人と違うことをやっている」という印象があると思ってしまいます。

    ところがアメリカでは、教会やコミュニティカレッジ、消防団、ボーイスカウトというものに全く無関係だった/である人はむしろ少数派ではないかと思うくらいで、やる気のある職場の友人は大抵、何かやってました。日本で言う「サークル」という単語の持つ、何か「近い」というか「日常」という印象の語感のある活動だと思います。

    さすがに病院や大学、公務員、というと、働いている人は給料をもらってますから上の様な「ボランティア」と一緒くたにされると「??」という感じもありますが、

    大して給料ももらってない「Non Profit」ならぬ「Less Profit」なのに意欲的に働いている現場を見た経験からすると、ここに書いてあるような事は、「営利」組織でも殆どそのまま教訓として当てはまると感じます。

    「営利」組織といっても、その利益の大きさは、ゼロではないだけで、大きい所に比べれば小さいところは沢山あります。利益の大きさ・割合*だけ*が営利組織にとって問題なら、極ごく一部の超優良企業以外は、組織を解散しなくてはいけなくなります。他の仕事に比べて少ない給料なのに高い意欲を示してもらうには、ずばり非営利組織で”報酬なし”なのに高い生産性で働いている所を参考にせざるをえないのではないか、と思います。

    「使命が大事」と再三繰り返される主張は非常に共感しました。これは英語で何という単語だったのか、興味深いですが、さすがドラッカー氏の友人達の素晴らしい訳で、矛盾も不明な点もなく流麗な日本語で日本の論文として納得、感銘しました。

    アメリカも日本も、組織員の「使命」への躊躇がみられる点は同じだと感じます。ただ、日本の方が、妙なかっこつけというか、使命感を示す事への躊躇・遠慮・偏見・揶揄・嫌悪が多少強いかと思うことはあります。

    しかしこれから、グローバルに活躍する組織が多くなる中、そんな事を遠慮する必要はきっと減ってくると思います。それを再認識させてくれ、心強い味方、になってくれる教師のような名著です。

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