意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法 (戦略ブレーンBOOKS)

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478372609

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  • ・分析は、物事を分類・比較して、類似や差異を考え推論すること。

    ・ただ分ければ良いわけではない。有効なセグメンテーションは施策に効果的に反映できるよう工夫されたもの。

    ・比較も同様に、ただ比べるのではなく、目的に応じてアップル・ツー・アップルで比較する。

    ・戦略は資源の適切な配分。

    ・過去の経験やパターンを考える際は、その現象そのものはヒントにすぎず、そのヒントの背後にどのような理由、根拠があるか、そのパターンが今回も繰り返しされるのが妥当かよく考えて検討することが大切。

    ・PPMで会社内の事業や商品の整理して、ビジネス・システムで各々の事業・商品のアウトプットまでの流れを見て配分を最適化する。

    ・ビジネス・システムを戦略的に扱う上で、KFSやレバレッジを追求する考え方と異なるアプローチは3つ。
    ①フィックス(各工程の最適化
    ②バランス(工程間の整合性を取って調整
    ③リデザイン(既存のビジネス・システムを前提とせず、最終のアウトプットのみ着目して、新しい視点で設計
    ※各工程を全く新しいものに差し替え、やり方を新しくするなども該当する

    ・デシジョン・ツリーで未来の選択をするときの確率評価をする。確率の置き方や各数字の変化量の設定次第で全く異なる結果になるから注意。
    ※売上が20%上がるのか10%上がるのかの設定とか。50%の確率か30%の確率か、とか。

  • 意思決定のための分析の技術

    基本は
    大きさを考える、分けて考える、比較して考える、時系列を考える。
    バラツキ、プロセス、ツリー。

    二元までは普通の人間で考えられれる。

    非線形的な思考をするための人間の脳

  • 問題解決における「解読」→「創案」→「評価」→「選択」(別著「問題解決の全体観」より)の中の、「解読」について詳説した本。種々解析の具体的手法の列記ではなく、解析の全体像を捉え、提示している点で価値が高いと思う。

    前半は比較的リジッドな数字として扱えるものを対象に、
    ・全体(=大きさ)を考える
    ・分けて考える
    ・比較して考える(変化・時系列、バラツキ、過程・プロセス)
    といった考え方の基本を述べている(ツリーによる思考も一章使って概説)
    後半では、より不確定・あやふやなもの(特に人の行動については別立てで一章あり)について、どう判断していくべきかについて述べている。

    たまに引っかかる部分(新製品開発のスループット改善を課題とした事例において、プロセス複雑化を是正する方法論が示されていない、等)もあったが、9割方納得感が高い内容であり、折に触れて読み返したいと感じた。

  • ※再読
    プロジェクトでなんか上手くいかないと感じるときは、①答えるべき問いがそもそも違う、②(問いに対する)メッセージが研ぎ澄まされていない、③メッセージの伝え方が良くない、の3点だと思います
    この「意思決定のための分析の技術」は①・②の処方箋として、事あるごとに読み直しています

    ・全体としての意味付けを忘れない為に、全体像と個別に論じるべきことの重要度を判定する
     – 重要なものから順に検討する
    ・分析からのメッセージは、「経営上の判断を助け、効果的な打ち手」に繋がるか
     – マネジメント・インプリケーションになっているか
     – 経営への効果や経営上の意味合いは何か

  • 初めてコンサルタントの考え方に触れる人には新鮮な内容かもしれないし、分かりやすいかもしれない。特に経営、戦略コンサルタントには勉強になる内容かも。しかし自身のようなビジネスコンサルには割と使いにくいツールだし、何より新鮮味が全くない。

    序章 分析とは何か
    ①大きさを考える
    →工数・メリット/デメリット
    ②分けて考える
    →分ける軸は?
    ③比較して考える
    →分ける軸は?
    ④時系列を考える
    →プロセス/スケジュール

    第一章 大きさで考える
    正確な論理の整合性を見る前に、全体としての大きさの程度、施策の大きさをざっくり把握し、重要度を判定し、それに応じて手をつける。
    →全体感を掴みながら、ざっくり仮説を立てて、その中で推論を立てる。例えば目的が明確な場合なら、手段をいくつかMECEにざっくり検討を立て、比較する。
    →それぞれの手段の感度=影響度の大きさをまずは見る
    →とにかくざっくりで良いから仮説を立てること

    第二章 分けて考える
    要するにMECEに考える。意外と忘れがち!
    ・足し算、引き算、掛け算
    ちなみに引き算は全体から思いつくだけ引いてその他に入れて、改めて区分を考え直すのもあり。
    ・切り口に意味があるか

    1. まず仮説で分野を絞り、二次元を厳選する
    2. いけそうだと思ったら、もう一次元足してみる
    3. 割合を出して相対値を出す。絶対値に頼らない。

    第三章 比較して考える
    MECEに分けたあとは比較する!
    ・出来るだけ同じものを比較する
    ・異なるものを比較するなら、意味があって比較指標を立てられること
    ・似たものを比較するときは同じ要素と異なる要素を正しく見分け、異なる要素が全体に与える影響を見ること

    第八章 不確定/あやふやなものを考える
    全てをロジックツリーできちんと繋げること!止むを得ず政治的に判断すべきところがあれば、それはそれで可視化する!
    会議で曖昧なことを決めるための手法としてデルファイ方式があるが、現実的に使えるかは未知数…

  • 「分析」は、ともすると「数値の集計」や「グラフ作成のこと」と勘違いしてしまう誤解も多い。

    しかし、分析は問題解決と意思決定のためにある。そして問題解決や意思決定に資する分析を行うため重要となるのが、分析の「切り口」を見出す力だ。

    本書は、元マッキンゼー&カンパニーのコンサルタントが「分析のハウツー」はもちろん、分析を行う上で必要となる「切り口」の重要性を解説している名著だ。

    本書の発刊は1998年に遡る。

    変化の激しい時代を経て今なお読み継がれているのは、時代を越えて揺るがない本質が描かれているからだ。

    分析の視点には、「大きさを考える」「比較して考える」「時系列で考える」「分解して考える」など、様々な切り口が存在する。

    もし、分析が単なる「集計」や「グラフ作成」に留まっているのなら、目からウロコが落ちる一冊となるはずだ。

  • 1つ1つは濃淡あれ理解していることだが、体系だっていることに価値がある。また読みたい。

  • 人間の機能は本来多能工的であり、幅広い分野を同時に考えることが出来るものである。
    優れた発明家創業者オルガナイザーにはそのような多面的な力を発揮している人が多い。
    それが会社という組織の中てま特定の分野を与えられ長年その業務に専念しているうちに目先の作業の部分最適化が目的となり、全体の最適化きま組織人の本来の業務である事を忘れてしまいがちになる

    分析の基本は、大きさを考える、分けて考える、比較して考える、時系列を考える
    バラツキを考える、過程プロセスを考える、ツリーで考える

  • 「分析」には確かな切り口と方法論がある! 戦略思考の枠組みを、日本人コンサルタントが事例を交え提示する。


    序章 分析とは何か
    第1章 「大きさ」を考える
    第2章 「分けて考える」
    第3章 「比較して」考える
    第4章 「変化/時系列」を考える
    第5章 「バラツキ」を考える
    第6章 「過程/プロセス」を考える
    第7章 「ツリー」で考える
    第8章 「不確定/あやふやなもの」を考える
    第9章 「人の行動/ソフトの要素」を考える
    終章 コンサルタント能力の全体像と分析の位置づけ

  • 分析の手法インプット用。

    イシューから始めよを、もう一段階噛み砕いて、パターン化しましたみたいな内容。図やそこからの読み取り方について転用して使えそうなものが多くあった。
    参考書見たいな使い方がよさそう。

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