- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478372951
感想・レビュー・書評
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民谷昌弘著「成功するフランチャイズ戦略」ダイヤモンド社(2000)
今度、アメリカでやるミッション。ただいま勉強中。。。
【成功へのステップ?】
企業本来のあるべき姿を見つめなおし、理念体系をまとめる作業は、自社に適した事業分野や、社会における存在価値を改めて明確にし、さらに組織の一体感を醸成し目標に向かって一丸になる力を生み出す
◆理念共同体としてのフランチャイズチェーン
組織内に資本関係のない人たちが多く参加するため、求心力をますために全員が共鳴でき理解しやすい理念が求められる。これらは明文化することが必要だ。
◆事業領域規定
自社がどういった分野で事業を行っていくかを述べたもの。
◆存在価値規定
自社が社会に対してどんなベネフィットを提供するかを規定したもの。
企業内外へ理念を発信する際のコアメッセージになる。
◆経営理念規定
事業領域規定、存在価値規定に基づき、どういった方針と姿勢で企業や本文を運営していくかを明確にしたもの。
組織構成員に向けて発信し、意思の統一や一体感の醸成を目的とする。
◆行動規範
経営理念に基づき、組織構成員の日常の行動や判断の指針とするもの。
◆目標の明確化
フランチャイズの成功に不可欠なものは、組織構成員が共有できる目標設定だ。5〜10念の中長期の具体的な経営目標を設定し、組織構成員がそれに向かって最善を尽くす状況をつくることが求められる。加盟社にも魅力的な内容であることが望まれる。
【成功へのステップ?】
◆フランチャイズの導入のメリットとデメリット
メリット
・展開スピードが早い。短時間で事業拡大
・多店舗化の実現でブランド認知が高まる
・事業規模の拡大で調達コストが低減、競争力が増大
・出店に関わる資金、人材調達が容易
・人材の活躍の場が増え、組織が活性化
・業態の標準化と差別化が高度になり競争力が強化
・経営の透明性が増し、企業体質が健全化
・変動費型の企業経営で環境変化への適用が高まり、経営が安定
デメリット
・資本関係のない多数の人の経営への影響
・本部体制の整備と加盟社の獲得に関して、先行投資が必要
・ブランドのもつ統一イメージが混乱、低下する可能性
◆フランチャイズパッケージが内包すべき7つの成功の鍵
?フランチャイズユニット(店舗)が充分な収益を持っていること
?ユニットの拡大が用意でその拡大がチェーン全体に貢献すること
・比較的商圏が小さい業態
・いろいろなタイプでの立地で展開可能
・初期投資が小さな業態
?システムに差別化された固有のノウハウが存在していること
・ビジュアル、ブランド面でのノウハウ
・商品力、営業力のノウハウ
・マネジメント、オペレーション、情報システム面でのノウハウ
・立地開発、資金調達面でのノウハウ
?固有のノウハウが属人的でない
・誰もが要求するレベルに短期間で到達できる仕組みが存在
?システムが社会的に有用な存在であること
・地域社会に有用な商品、サービスを提供
?ザーとジーが一体となれるビジョンを保有していること
・共有できる明快で定量的な目標設定ができる
?契約書が具体的に明快に表現できること
◆システム導入の手順
?責任者の選出
?業態コンセプトの明確化
ターゲットとベネフィットを明確にいし、できるだけシンプルにコンセプトや特徴と表現できるようにする
?ユニットの標準化と差別化に向けたブラッシュアップ
?本部機能の構築
・加盟店開発機能
・教育機能
・スーパーバイジング機能
・マーケティング機能
・物流機能
・金融機能
・情報システム開発機能
・立地開発機能
・金融機能
◆加盟店獲得にむけた成功のポイント
?立地に対応した名アックなモデル店が存在し、繁盛していること
?事業の魅力を完結に訴求できるツールとトークがあること
?加盟希望者にたいするレスポンスが早く、契約までの流れが明確であること
?資金調達に関する支援があること
?ターゲットの絞込みが明快で、ターゲットへのアプローチ方法が確立されていること
【成功へのステップ?】
事業をフランチャイズ化する際にまず取り組むべきことは、収益力を一定レベル以上に高めること。直営だけで展開するより、さらに高いレベルの収益力を持たなければならない。
◆収益力を高める方法
?売上を上げる
?営業費用を低減する ←FC課で取られる瀬策
?支払い利息等々、営業外費用を低減する
(1)初期投資額の低減
(2)減価率の低減
(3)人件費の低減
(4)賃借料、広告宣伝費、水道光熱費、通信費等の低減
(1)初期投資額の提言
・建物の建設費
・内外装費(看板含む)
・設備費
・物件取得費(敷金、礼金)
・加盟金
(2)減価率の低減
・購買力
・物流コスト
・商品企画力
(3)人件費の低減
・1日の標準業務と標準時間を設定
・標準業務に必要な人員を15分単位で配置
・人員配置の標準シフト作成
・標準シフトを売上変動(季節、曜日)に対応して調整
・年間総労働時間を算出し、年間標準人件費を設定
・標準シフトに基づいて管理運用方法を作成し、その実施を徹底
【成功へのステップ?】
事業の持つ魅力を明らかにし、その魅力を支えるノウハウやシステムを目に見えるように確立することがフランチャイズへの成功ステップ
◆事業の持つ魅力を明らかにする
?自社のターゲットを明確にする
?ターゲットのどんなニーズにこたえているかを明確にする
?ニーズにこたえるための特徴は何かを明確にする
?その特徴が競合に比べて差別化されているか判断する
?誰にでもわかりやすい言葉でその特徴を表現する
◆魅力の裏づけとなるノウハウとシステムを明らかにする
?わかりやすい名称をつける
?マニュアルのような形にあるものにする
?常に内容をブラッシュアップ
?ノウハウ、システムごとに運用の責任部門を明確にする
【成功へのステップ?】
ブランドイメージ形成するために、ビジュアル面の正しいルール運用が必要である。
◆好ましいイメージ形成に向けた3つの留意点
?ロゴやマークが認知性の高いデザインとなっていること
?ブランドイメージを正しく表現したデザインになっていること
?店舗やパッケージが町に悪いイメージを与えていないこと
【成功へのステップ?】
インフラ部分の先行的な整備をすすめなければならない。商品や原料、資材などの供給システム、受発注及び経理処理、コミュニケーションツールとしての情報システムと開店に向けた本部支援体制が最低限必要。
◆供給システムの整備
本部から加盟店に対して何らかの「もの」が供給される。それを効率よくトラブルなく、継続的に供給するシステム整備が大切。供給システム整備のステップは次の通り。
?最終的に目指す規模設定
?最終的に展開するエリアを設定
?規模と展開エリアに対応して、中長期の拡大目標を設定
?本部から供給するものを設定
?受発注のタイミングと供給頻度を設定
?供給に関して利用する施設・組織を選定
◆情報システム
情報システム構築を成功させるポイント
?システムの目的を明確にする
?システムの適用範囲を決める
?導入スケジュールを明確にする
◆オープニングサポート
?責任者の必要レベルへの到達を義務付ける研修徹底
?店舗の設計〜施工にかんする業務の標準化
?什器・備品等の調達一元化と発注〜納品までの標準化
?広告宣伝、販促計画の標準化
?商品、材料の発注と陳列等の標準化
?開業前スケジュールと実施手順の標準化
?業務進捗一元管理体制の構築
?開業時の本部応援業務の標準化
?開業目標数に基づく本部応援人員のリストアップ
【成功のステップ?】
最も大切なものに人材がある。
◆スーパーバイザー
◆店長
◆教育システム
?それぞれの人の到達すべき目標レベルを明確にする
?できるだけ短時間で育成できるカリキュラム構築
?基準マニュアルの作成
?トレーナーによるばらつきをなくす
?トレーニング施設を用意
?OJTのためのモデル店舗を用意
?責任者を明確にし、教育システムを更新
◆マニュアル
?顧客満足が第一になっていること
?業務の単純化、標準化、専門家がおこなわれていること
?実際の業務に基づいていること
?表現にあいまいなところが無いこと
?責任部門が明確で定期的に改定が行われること
【成功へのステップ?】
短期間に多店舗化することが大きな成功。
◆立地タイプ
実績のある立地タイプで加盟店募集を先行し、並行して、心立地に対応した店舗づくり
◆立地判定基準
立地判定の制度を上げることが加盟店繁栄の絶対条件。評価項目としては下記。
?商圏人口(昼間、夜間)
?商圏内消費額
?店頭通行量(車両、人、自転車)
?立地特性
?前面道路状況
?近隣状況(駅、集客施設)
【成功へのステップ?】
フランチャイズの書くとなる金銭規定を定め、本部と加盟店の権利、義務を明確にした契約書を作成。
◆金銭規定
?加盟金
?保証金
?店舗設計施工管理料
?研修費
加盟後に定期的に支払うランニングフィー
?ロイヤリティ
?広告宣伝分担金
?システム使用料、サポート料
設定する際の留意点として
(1)本部と加盟両方が損益面で無理のない範囲になっていること
(2)それぞれについて、何の対価かが明確になっていること
(3)徴収方法や時期が明確になっていること
(4)競合他社に比べて優位な規定になっていること
◆契約書、法定開示書面
◆加盟店開発ツール詳細をみるコメント0件をすべて表示