企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続

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制作 : 岡田 正大 
  • ダイヤモンド社 (2003年12月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478374528

企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続の感想・レビュー・書評

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  • さすがその道の王道の一冊。原典ではないけれど、やっぱりオリジナルは素晴らしい。戦略論を理解する上で必要な、そもそも企業のパフォーマンスをどう計測するのか?などにも丁寧な言及があり、素晴らしい構成。日本語訳も、意訳すぎず不自然でもなく快適に読み進められる。残り2冊も迷わず読みたい。

  • 言わずと知れた企業戦略論のバイブル。中、下巻まで読み進めないとちゃんと評価はできないが、市場環境などマクロな視点から個々の企業のミクロな視点への落とし込みまでうまく書かれている印象。フレームワークの網羅性は担保されているように思うし、具体的ケースも充実している。
    ある程度企業戦略論の知識が無いと、マクロな話についていくのが難しいように思う。企業戦略論についてある程度学んだ人が、体系立てて知識を整理したり、よりマクロな視点で視野を広げたりするのに良さそう。

    以下は覚書。

    ■序章
    戦略論の成り立ちや本書の構成について。よほど歴史に興味が無い限りは読み飛ばしてOK。

    ■第1章 戦略とは何か
    企業のミッション(目的)、目標、戦略、戦術(施策)の定義とSWOT分析の入りについて。言葉の定義をきちんと知っておくのは大事。
    ※キーワード: 戦略、戦術、SWOT分析

    ■第2章 パフォーマンスとは何か
    競争優位性の比較のために用いるパフォーマンスの測定方法について。①企業の存続期間、②ステークホルダー・アプローチ、③純粋な会計数値、④修正を施した会計数値、の4つを挙げている。③はROEなどのB/S、P/Lから簡単に計算できる経営指標。④はWACCやEBITAを用いて算出される少し複雑な指標。数字が進むにつれて客観性、厳密性が高まる感じ。その分計算は面倒。
    ④に対する記述が章の半分以上を占めているが、投資家や研究者でない限りは読み飛ばしてOK。会計は確かに操作可能ではあるが、ある程度の割り切りを持って③で評価するのが現実的。絶対的な尺度で企業の順位をつけるのが仕事じゃないしね。
    診断士の勉強にかぶれていると③ばかりが頭に浮かぶが、①や②も視点として持っておくのは悪くないように思う。
    ※キーワード: パフォーマンス、経営指標(会計数値)

    ■第3章、第4章 脅威・機会の分析
    脅威・機会の前段として、SCPモデルを用いて業界構造(Structure)が企業行動(Conduct)とその結果のパフォーマンス(Performance)を決定づけることを述べている。3章と4章はセットで読んで理解した方がよい。
    脅威については、5フォース分析を軸に解説。特に新規参入の脅威については、参入障壁についてより詳しく考察している。具体的には、①規模の経済、②製品差別化、③規模に無関係なコスト優位性、④意図的抑止、⑤政府による参入規制、を挙げている。細かく色々書いてあるものの、既存企業のQCD面の優位性と政府規制の2点で解釈しとけばいいように思う。
    機会については、機会そのものというよりは、業界構造のパターンとそこで取られる戦略オプションについて述べている。ちょっと違和感。業界構造は、①市場分散型業界、②新興業界、③成熟業界、④衰退業界、⑤国際業界、⑥ネットワーク型業界、⑦超競争業界、⑧コアなし業界、に分類されている。地理的特性×製品のライフサイクルで捉えると解釈し易いように思う。
    最後に業界構造の分析単位として戦略グループという概念を導入している。「同一業界内において、他の企業とは異なる、ある共通の脅威と機会に直面している企業群」とのこと。例えば同じメーカーでも大企業と中小企業を同様に比較してもしょうがないのは直感で分かるが、言葉にされるとしっくりくる。
    ※キーワード: SCPモデル、5フォース分析(5つの競争要因)、戦略グループ

    ■第5章 企業の強みと弱み
    まずはRBVから。経営資源(Resource)は、①財務資本、②物的資本、③人的資本、④組織資本、の4つに分類している。③、④はくっつけて、ヒト・モノ・カネで理解しておけばよいと思う。
    強み・弱みの特定をサポートするためのフレームワークとしてバリューチェーン分析、VRIO分析について述べている。バリューチェーンは、マッキンゼーとポーターによる一般的なモデルの紹介があり、知っておくと良さそう。VRIO分析では、特に模倣困難性に焦点を当て、①(コスト優位に対する)歴史的条件(時間圧縮の不経済、経路依存性)、②(経営資源と競争優位の)因果関係不明性、③社会的複雑性(※例えば、組織文化、特定のリーダーなど)、④特許、を挙げている。なるほどなと思える内容。最後に、破壊的イノベーションによるRBVの限界についても触れている。
    ※キーワード: RBV、コア・コンピタンス、バリューチェーン、VRIO、破壊的イノベーション(シュンペーター的変革)

  • リソースベースの戦略論だけでなく、ポーター流の外部環境重視型で分析型の戦略論もカバーされている「教科書」です。VRIOフレームワークを知りたくて借りました。理論は良く分かるのですが、すぐに使える分析モデルの提供までは至らず、少し残念。

  • 戦略は、競争に成功するための「ベスト・ゲス(精一杯の推測)」に過ぎない。「VRIO:Value経済価値・Rarity希少性・Inimitability模倣困難性・Organization組織」で、経営資源やケイパビリティーを分析。

  • J.B.バーニーの名著。企業戦略に関する概要から、SCP、5force、そして著者によるRBVの説明が、事例を持って語られる。ポジションベースとリソースベースに関しては、補完関係としながらも批判が試みられており、興味深い。
    私自身が体験しているマネジメントの現場では、ポジションベースとリソースベースの間を行き来しながら戦略を練るシーンが多く、補完でも対立でもなく、"統合"といった印象なのだが。
    サテライト復習シリーズ。経営学特論1A参考文献より。

  • ポーターの競争優位の戦略、ハメルのコアコンピタンス経営読んだ後に読むと、すごい読みやすい。戦略の決め方をSWOTとSPCモデルを使った業界分析をベースに進めていく。
    上巻は、外部環境の脅威と機会、内部環境の強みと弱みが各章で紹介されている。ポーターたくさん出てくる。
    取っつきやすかった。

  • RVBなど基本的な概念の教科書的ポジション。深堀りはしていない

  •  ビジネススクールの教科書ということで、非常にわかりやすくまとまった本だと思います。またミクロ経済学・産業組織論やファイナンス等も踏まえて書かれている理論的な色彩も強く、その意味でもビジネススクールの教科書的と感じました。
     戦略を「競争に成功するためにその企業が持つセオリー」とシンプルに定義している。
    これまで企業診断においてSWOT分析を何度となく使ったが、何が強みで何が弱みかという判断は主観的になりやすいと感じていたところだが、本書で紹介されているコンセプトは非常に参考になる。
     脅威・機会の分析はSCP分析(業界構造S、企業行動C、パフォーマンスP)で業界を分類することで分析できる。 
     強み・弱みの分析はリソーベーストビューのVRIO分析という客観的なツールを活用する。つまり以下の4つの質問にYESと答えられるほど競争優位(競争劣位=>競争均衡=>一般的競争優位=>持続的競争優位)ととらえる。
    ・価値があるか(V)
    ・稀少か(R)
    ・模倣コストは大きいか(I)
    ・組織体制は適切か(O)
    全体として非常に理論的でわかりやすくまとまっており、かつ事例もある、良書だと思いました。

  • ケーススタディや背景知識、引用が丁寧で参考になる部分が多い。内容はいわゆるMBA教科書だが、邦訳本や日本の学者が書いた通り一遍の孫引き集約本と違って、著者が一度自分で咀嚼して吐き出している「こなれ感」がある。そのためガチガチの教科書なのに斜に構えた感がまるでなく、コーヒーでも飲みながら気楽にお話を聞いているという感じで読める。大変な良著。

  • ・有名どころの経営理論を紹介多数
    ・分冊になっているのは残念
    ・『戦略サファリ』より読みやすい書き味

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企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続の作品紹介

リソース・ベースト・ビュー(経営資源に基づく戦略論)の第一人者J.バーニーの戦略論テキスト、待望の日本上陸。

企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続はこんな本です

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