松下ウェイ―内側から見た改革の真実

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478375198

作品紹介・あらすじ

1995年。社長就任5年前に中村改革の狼煙は上がった!完全復活のシナリオ、戦略と実行、中村邦夫の素顔-十年来の盟友が、再生の全貌を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 2000年当時の松下電器を前社長中村邦夫氏とともに立て直したというコンサルタント、フランシス・マキナニー氏によって、松下の改革の内側が語られる。

    旧態依然とした鉛のように重くて鈍い企業体質から、360度軽々と転がっていける”サッカーボール経営”へと変わるために、「キャッシュ化速度」(在庫日数削減など)と「資本収益性速度」(総資本利益率:ROA)を最大化することが重要だということらしいです。
    日本企業ならではのしがらみを乗り越え、パナソニックでさえ辛い道のりを経験しているんだなぁと感心してしまいました。

    全編にわたって中村氏を讃えすぎているきらいはありますが、当時の構造改革の具体例や関連人物の小話から、今後に向けての企業戦略(グリーン化推進など)と課題についても書かれているので、今現在のパナソニックの背景を知るという意味でも楽しめる本でした。滝川クリステルのCMにも妙に納得してしまいます。
    また、松下幸之助の思想は、今でも通用する本当にスゴイことなんだということもわかります。

    しかしながら、改革だ創造だ破壊だとかなんだかんだいっても、本人のやる気と執念といった精神論を欠いては何事もやり遂げられない!と改めて感じさせられました。
    頭が硬くて鈍いことを自覚していない人達にもぜひ読んでいただきたいです。

  • 2000年というからもう10年以上前、中村社長による、徹底したキャッシュフロー重視、利益率重視の経営改革のドキュメント。これにより一度パナソニックは甦る。しかし、その後、現在に至るまでの厳しい状況を見ると、グローバル市場はその経営改革を上回るスピードで変化が進んだということか。経営改革を賞賛する内容の本であるが、今になって読むと、逆に日本企業の対応の遅さが浮き彫りになるようで、複雑な心境になった。

  • 松下電器の2000年代前半の中村改革の具体的な取り組みが、登場人物や関係者へのインタビューから書かれており、当時の松下の改革を知るのに最適な本だと思う。

  • 松下電器が従来の「事業部制」を廃止し、中村邦夫氏が米国で培った「ユニットカンパニー制」の導入など、松下が2000年以降に行った改革を描いた内容。

    GMの改革が20年、IBMの改革が10年。それに対し、松下の改革は6年で行ったという前書きから、その後の内容に興味を持つことができ、読み進めることができた。

    「顧客とのリレーションを密接にする」「複数の事業をまたがるサービスを仕掛ける」など、文章で書くと簡単なことだが、従来の制度を廃止し、実際に事業を行うには大変な労力がかかることを改めて実感した。

    本書の中で、経営が優れている企業の代表として、2010年にも企業が存在するDELLやAppleといった企業の名前が見られるのが興味深い。

  • 松下の改革を客観的に分析しています。

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