[新訳]経験経済

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制作 : 岡本 慶一  小高 尚子 
  • ダイヤモンド社 (2005年8月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478502570

[新訳]経験経済の感想・レビュー・書評

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  • 商品が製品(モノ)から経験(おもてなしや感動)に変わっていく、という話。サービス業でない人でも、読んでおいていいかも。頭の体操にちょうどいい。

  • (K)「コモディティ」(原材料)→「製品」→「サービス」→「経験」へと売るものが変わっていくなかで、そこから生み出される付加価値は級数的に大きくなっていった。これは、より豊かな生活を求める経済活動における必然として行き着いた変化であり、その変化があるからこそ今があると筆者は言っている。
     変化は「経験」で終わりかと言えばそうではない。筆者はその行き着き先に「経験」を超えた「変革」を売るという行為があると言う。例えば、フィットネスクラブは運動をするという経験を売るのではなく、運動によって得られる身体的な変化を売るということである。すなわち、身体的な変化に対しその対価として収益を得るという考え方である。そんなことで本当にビジネスになるのかと疑問を抱きながらも、こういう事を真剣に考えている人が世の中にはわんさかいるのだろうと思うと驚きを感じた。
     モノを売るという行為、特にサービス面に関心がある人にとっては、「経験」や「変革」を売るということをフレーム化して解説していて、きっと新しい発見が得られるはずである。
     私自身は、本書を工業製品のコモディティ化による価格競争から抜け出すための処方を期待して手にたが、期待は裏切られたというのが本心ではある。ただ、最後まで読み切る価値のある本であるということは事実である。

  • ■経験経済
    ①昔ながらのサービス産業も、新たに出現しつつある経験産業と競うかのように、いっそう経験的になりつつある。ハードロックカフェ。プラネットハリウッド。ババ・ガンプ・シュリンプ。テーマレストラン。
    ②レストランでの食事を経験に変えるのは、エンターテイメント性やセレブな経営者といった要素よりも、食べる行為の中に組み入れられた演劇や美術、建築、歴史、自然などの要素の働きの方が大きい。
    ③毎日のありふれた行動でも思い出に残る経験に変わるチャンスはある。例(シカゴの駐車場スタンダードパーキング:オヘア空港の駐車場内で各階ごとにテーマソングを流し、壁にはシカゴのスポーツチームのロゴを飾った。
    ④スーパーへの買い出しを面倒だと思うことがあるが、南カリフォルニアのブリストルファームズ・グルメスペシャルティ・フーズ・マーケットへ行くのはわくわくする経験だ。
    ⑤消費者から取引先まで、テーマレストランからコンピュータ修理サービスまで、経験という経済価値を中心に据えたさまざまな事例がアメリカで新しく生まれ、他の先進国でもますます増えている。
    ⑥経済価値の進展:コモディティ(抽出)→製品(製造)→サービス(提供)→経験(演出)
    ⑦記念品は経験を社会化し、経験の一部を他社に伝える一つの方法だ。そして経験経済に参入する企業にとっては、記念品は新しい顧客を誘い込む手段だ。
    ⑧経験もやがてコモディティ化する。経験は2度目に最初より楽しさがわずかに減り、3回目にさらに楽しくなくなり、最終的にはそれってよくあるよねとわくわくしなくなる。
    ⑨経験こそがマーケティング。

  • サービス業に次ぐ第4次産業としてた経験サービスを提案する本

    サービスの提供方法として、マスカスタマイゼーションに加え、一度に少しずつ提供したり、隠したりするのはさすがだと思う。

    4章の飛行機のドリンクサービスの例で語られる、顧客もインタラクションを行う度に学び我慢しているという部分は強烈だった。

    また、経験経済の焦点が、最終的には個々人の変革が達成されるかという部分は興味深い。


    さらに、今回の産業構造の中で以下の5段階に表現しているのは本当にわかりやすいと感じた。
    ・物質に対して請求しているならば、コモディティビジネス
    ・有形物に対して請求しているならば、製品ビジネス
    ・実行した活動に対して請求しているならば、サービスビジネス
    ・顧客と一緒に過ごした時間に対して請求しているならば、経験ビジネス
    ・顧客が達成した実証済みの成果に対して請求しているならば、変革ビジネス

    ☆4.5

  • ・物凄く一言で言うと、お金を払ってもらえる経験を提供しよう、ということ。そして、それは単なるアウトソーシングではない。

    ・toCでは言いやすいが、toBでは難しいな。感情に訴える要素が少ないからだ。BtoBtoCならまだあるけど。

    ・良い経験のために最も確実なのは、消費者一人一人に個人として接すること。ここはtoBでも同じか

    ・経験経済とは演劇である

    ・経験はサービスとは異なる価値である。クリーニングと同じ分類だが、単なるアウトソーシングではなく、それそのものが価値である。高いカフェで高いコーヒーを買うのと一緒。ミーハーな何か

    ・全てにおいて、製品→サービス→経験、というふうに段階が上がっていく。サービスをやっている人は、どうするればそれが経験になるかを中心に考えると、一つの道筋になる。

    ・物を運ぶこと、などとサービスを単なる機能だと固定化すると(固定化した方が、スコープが限定されるので低コストかつ素早くなる。ゆえに、固定化する方向に圧力が自然と向く)、コモディティ化していく

    ・コモディティ化の罠から逃げるためにサービスで包んで提供する。それもコモディティ化すれば、次は経験なのだ。

    ・とはいえ、事業の個性にぴったり一致しなければテーマは成功しない

    ・現行のサービスが押し付けであるならば、それをマイナスすることで、良い経験になることもある

    ・基本は感覚に訴えかけることだ。そして、その感覚とは、4Eである。エンタメ、エデュケ、エスケープ、エステ

    ・顧客が求めるものを犠牲にしてまでコストを削減することで、サービス水準は、低下する。その結果、サービスでコモディティ化が起こる

    ・AWSとかはむしろマスカスタマイゼーションをコモディティ化に持ってっているが。。。型にはまったサービスとはいえ、圧倒的な低コスト&利便性ならば良い経験になるからかな。そもそも、SIにおけるマスカスタマイゼーションは、経験ではなく、コモディティ化されたサービスか。ビジネスに貢献してくれるという真に顧客が求めるものを提供してくれるから、良い経験になっているのだろう。
    というか、既存SIは、高いけど大した経験になってない、んだろう

    ・演技力の大切さ。役割を想像して、演じる。これはミクロな仕事でも出てくる、経験を提供する、ということなのだ。つまり、本質的な価値である!

    ・だが、経験もコモディティ化する。二回目はちょっと飽きてることもある。これをどうするか。

    ・それは、変革を促すことである。自分になんらかの影響を及ぼすような経験を提供し続けることが大切

    ・そうなると、サービス業は、顧客の成功にコミットすることになっていく。SIは成功報酬やレベシェアになる。ヘルスケアは、時間いくらではなく、健康数値が、高まったら料金をもらう。資格試験は、通ったら料金をもらう。こういうビジネスモデルの変化は今後出てくるだろう。経験経済が進むならば。指標はiot時代にいくらでも手に入る
    →これは個人でも言えるな。。。リスクを自分で引き受けて、成功するということだ。今度結婚式とかでやってみようかな

    ・経験から変革に移るのは、顧客がより良いものに変わりたいからだ。顧客は、そこにこそ、コミットしてほしいからだ
    →ライザップとかこんな感じ

    ・だが、顧客は自分の変革の方向性を把握してないこともある。そうなったら、変革のためのきっかけを提供するところから始まる。STはここに向かうだろうな。。。実行まで手伝わずに分析結果だけ渡すとかは、いずれ廃れるサービス業である

    ・変革経済において、製品は、変革され達成された顧客、なのである

  • 「競争戦略としてのストーリー」と同趣旨。こちらが早いのでしょう。「経験」のステージだけにとどまらず、「変革」にまで論を進めている点、誠実さを感じる。

  • 経験をベースにしたビジネスモデルの原点。

  • とても面白かった。
    その場での経験を人は求めている。

  • 経験が価値であることを理論的に記した一冊。
    ただし経験経済の先にある変革経済というコンセプトは?である。
    変革が価値であるという立証が不十分である。

  • この本は素晴らしいな。ちょっとバランスが悪いけど。
    鼠国も大阪のそれのバッタ物も嫌いというか苦手で、ああいうのをエクスペリエンスだというのだと言われると、「ありえん」と思ってしまう。ありえないというのは、主観的な私の好き嫌いもあるし、人間はそこまで馬鹿じゃない、というようにも思うからだ。
    「夜中の通販番組で車のサビ落としにスタンディングオベーションで大騒ぎしているような人たちを標準にしてくれるな。」

    ----

    そう思いながら読んでいたのだけど、この本はそんな簡単なことを書いているわけでは無さそうだ。コモディティ化という現象に対して、非常に明快な説明をしているし、演劇やその先にある変革というのは分かりやすい。

    おそらく、経験経済はひとつの将来の可能性としては成り立つのだろう。つまり「共産主義」みたいなものだ。過去の分析、その中にある理論の抽出。その理論の未来への展開。そうして見える世界観としては、素晴らしいと思う。
    しかし、経験経済が良いとか悪いとか言うことではなくて、実際に人の歴史はそんなふうには進まなかったという事も、また事実である。
    つまり、理論を実証するに足る事業側の実践が不十分で見劣りがするのだ。
    事例として、鼠国はかえって良くないのではないか?

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[新訳]経験経済の作品紹介

さらば価格競争。コモディティ化の罠から抜け出せ!-コモディティ、製品、サービスに続く、第四の経済価値「経験」。経験は、企業がサービスを舞台に、製品を小道具に使い、顧客を魅了するときに生まれる。経験こそが、経済成長のカギを握る。

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