- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478733295
作品紹介・あらすじ
ただ速く読むだけでは、知識として活かせません。大切なのは知識の吸収。重要な2割を読んで8割を獲得する『王様の速読術』。ひたすら目を速く動かすことも、特殊な技能も必要としません。「専門書を短時間で読む」「試験に備える」「資格王になる」「1週間で専門家になる」など、目的別に速読術を使いこなすコツを紹介します。
感想・レビュー・書評
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何度も読み直したい
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気がついたらなんとなくやっていた方法かも。気軽にできる速読術。アウトプットができていないのでやらないとなぁ。
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今時の速度。
至って言っていることは本読みの基本。
昔はやった速読とは違う要点の掴み方や、本にかける時間に目的を説いている。
目的を持って本を読もうということ。
実践に活かすことアウトプットすること本との向き合いかただと思っているので納得。
この手の本の中では読みやすいが、後半の著者の独自解釈のアウトプットへの考え方はややくどいかも。
普遍的というより、概念的なので。 -
■著者が扱っているメインテーマ
1冊30分でも必要な情報を吸収する読書術。
■筆者が最も伝えたかったメッセージ
もくじと写真読みで全体の構成を掴んで、
スキミング法で大事な2割を読み込む。
■学んだことは何か
読書の目的は、情報を得て自分の考えを作るためのアウトプットにつなげること。 -
速読術の本の中では、自分的に一番わかりやすい本だと思います(活用できるかどうかは別として)。
系統的にはフォトリーディングをわかりやすくして、柔軟にしたような感じ。
とりあえず専門書、試験対策、資格対策、専門書、英文書籍、最新情報、雑誌、インターネット、メール、新聞、小説などについて速読するときの基本的な流れなどが説明してあります。
【なるほどな点】
・読む行為より、大切なのは知識の吸収(P22)
・1冊につき30分とする。その間に本の持つ情報、知識の重要さを見抜くのじゃ。そして「これはいいぞ」と思ったらさらに30分付き合ってもいいじゃろう。さらに傍らに待たせておいて、いつでも時間が空き次第、さらに読むのもいい。(中略)ここで大切なのは、自分主体であることじゃ。自分なりに本の価値を見抜くことなのじゃよ。(P26)
・斉藤式システム速読術は、「とにかく早く本を読む」ことは目指していない。「短時間に必要な情報を獲得すること」を目指している。(P98)
・基本的には、自分の目的(テーマ)の本、中でも頻繁に読み返すとか引用したい本は、手元においておくことだ。(P161)
・スピードは結果であって目的ではない。(P167)
・(時間がなくても)「1時間ぐらいかけたいところだが、今日は時間がないのから30分だけやろう」とするのだ。(P176)
【王様の速読術】
①まず1冊の本と付き合う時間を30分と決めてしまう。(P52)
②第1段階 プレビューの5分間
「この本を読む目的」をはっきりさせてしまう。つまり戦略を立てるのだ。(P56)
③第2段階 見開き2秒ですべてのページをチェック(写真読み)
見るだけじゃわかりませんという声が聞こえてくるがそれは気にしなくていい。(P71)
最初のうちは何もわからないかもしれない。全体の印象やキーワード、見出し、イラスト等が目に飛び込んでくる程度でいい。(P72)
④第3段階 スキミングで、重要な2割を読んで8割を獲得する
要するに全部を取るわけじゃなく、大事なところだけをさっとくみ取ること。(P81)
これを漫然とやってしまうと、斜め読み、飛ばし読み、拾い読みになってしまう(中略)。スキミングの場合は、全体を把握しながら、部分を見るという意識が強くなる。(P81)
【専門書を短時間で読む】(P99)
・プレビュー 5分 必要な情報を半分に絞り込む
・スキミング 15分 必要な情報をさらに半分に絞り込む
・記憶学習法 40分 読むことと、学ぶことを分けて考えるのがコツなのだ。(中略)覚えるべきことをきちんと理解する。自分なりの言葉に置き換える。他の情報と関連付ける。暗記する。そういった行動を徹底して行うのである。(P101) -
220ページ/15万字/40分/分速3740字
これまでにあちこちで見かけた速読術が一冊にまとまっている。大きな驚きはなかったがわかりやすい。
極論すれば「拾い読みの精度をいかに上げるか」ということか。そのための準備やテクニックについてわかりやすく解説してある。
本の構成も速読に適したスタイルで書かれているので、この本自体が速読しやすい。けっこうな速度で読み進められたが、もともと速読についてある程度の知識があったからこそ、そのようにできたようにも思う。その意味では同じ分野の本を読むほど、理解の速度が上がるというのはそのとおり。新しい分野の知識を得るためには10冊選び、その中からさらに基本となる2冊を熟読し、残りは拾い読むというも効率的だ。
やはり小説は速読には向かない。漱石の『こころ』を速読してどうする(笑)。ただし小説でもすべての箇所が読みたい内容か、というのはたしかにそのとおり。読み始めていまいち気分が乗らない小説などはアクセルとブレーキを使い分けてまずは最後までざっと読み、再読したくなるかどうかを見極めるのは有効な読み方だろう。
一方でビジネス書やノウハウ本などにはかなり有効。まず速読して、そのあともう一度読み直せばおおよそのポイントは理解できるだろう。それでも最初から精読するのに比べればかなりの効率で読めるはず。
そもそも精読したからといって一度ではそれほど多くのことが頭に残るとは限らないし。だとしたらやはりまずは一度ざっと読み、再読する必要があるかを見極めることが大切だろう。
あと、なんのためにその本を読むかという目的意識の大切さについて何度か触れられているが、これが一番大切。それが分かっているかどうかで頭に残るかどうかが大きく変わってくるように思う。
なにより、早く読むには老眼鏡が必須じゃて(笑)。 -
1冊三十分でどうやれば本の内容を掴めるのかについて述べた本
目次
<blockquote>第1章 ワシには30分しかないのじゃ!
第2章 30分で1冊を読破―王様の速読術
第3章 目的別に速読術を使いこなすコツ
第4章 錬金術でアウトプットしよう
第5章 大王様への道
</blockquote>
どっちかというと、速読術のブラッシュアップ的な感じ。
過去にあった既存の速読術をいろいろ紹介し、目的別に活用することを是としている。
<blockquote>多くの知識を得て、自分の考えを活かせるようになったとき、これまでとは比較にならないほど、日常生活は変わっているはずだ。アイデアが豊富になり、ユーモアのセンスが磨かれ、ミスは減り、同じことをやるにも効率のいい方法を編み出すようになる。
</blockquote>
大抵の速読術を提唱する本は、あくまで<u>本を速く読めること</u>が主題だった。そうすれば自然にあとは本から豊富な知識を持って社会に役立つ活動ができるようになる……と。
しかし、実際は、その後こそが何より大事で、早く読むこと自体は、多少のコツさえ掴んでしまえばどうにでもなってしまう。
実に、アウトプットの重要性が最近になって注目されだしたのだ。
この本でも、そういった面からのアプローチが後半に記されているし、
目的に応じた速読術を使い分ける術も記されている。
30分でどうやって一冊読んでしまうのかについては、他の本にも似たようなことが書いてあるのだが、
<blockquote>・5分プレビュー
・5分フォトリーディング
・20分スキミング</blockquote>
実はこれだけ。
自分はフォトリーディングできないので、三〇分では無理だろうな……。
目的別の速読術も
<blockquote>・ギネス三段ロケット法
・資格王式三回転学習法
・ギネスH型改良六段ロケット法
・一週間で専門家式速読法
・トピック・センテンス法
・逆三角読み
・ルーブル式/アーサー式</blockquote>
うーん、どっかで見たような方法ばっかり。
速読術総まとめって感じですね。
そして、アウトプット側にまわると、「文章のパターン認識」というのが出てくる。
<blockquote>・経験共有型:著者の経験を読者に伝える
・質疑応答型:問題提起が先にあり、それに答えていく
・情報提示型:ある情報を詳細に伝える
・意見表明型:著者の意見、主張とその根拠を伝える
・技術証明型:先に結論があり、その後に結論に至る過程・理由を述べる</blockquote>
これは一つのフレームワーク。今後ブログのテンプレ、ないし本を読むときの分別に使えるんじゃないかなぁ……。と思った。
総じて言うと、これ一冊あれば、とりあえず速読術の8割はわかってしまう。
読書論を考えるときには必読じゃないかな。
▽関連書籍
・<a href="http://mediamarker.net/u/kotaro/?asin=4860630696">10倍読むのが速くなる速読のスキル (Biz plus α)</a> -
10年ほど前に読んでいたものを読み直した。
この本を初めて読んで以降、色々と読書法に関する本を読んだせいか、また違った捉え方で読めた。
装丁から分かるとおり、とっつきやすい。
「王様」が、優秀な家来としての「本」との付き合い方をレクチャーする形式で書かれている。著者は速読に深く関わった方で、その集大成としての速読法を提示している。
5分のプレビュー+5分の全ページ写真読み+20分のスキミングで、合計で30分。
「1冊の本と付き合うのは30分と決める」という手法。
「情報を得たい点に狙いをつけて読む」「読む時間を決める」「キーワード読みをする」「アウトプットで定着させる」等、他の読書法でも触れられている方法もやはり記載あり。それに加え、この本はなぜそれが有効かという理由が、すんなりと入ってくる。
読書についての考え方を変え、より読書ライフ、もとい人生を豊かにできる1冊。