ピーターの法則 創造的無能のすすめ

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478760857

感想・レビュー・書評

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  • TOPPOINTビジネス名著20選より。

    本書は、組織の中において、昇進によって人々が無能化する
    メカニズムを解き明かすとともに、その回避策を指し示す。

    経営者、人事部の方は必読本ですね。

  • ピーターの法則を考え出したこと自体が創造的無能に思えてくる。

  •  ピーターの法則とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」である。具体的に説明すると、技術に秀でた有能な技術者はその能力を認められて主任へと昇進する。ところが、技術に秀でた有能な技術者が部下をコントロールし、その仕事を円滑にすすめる能力に長けているとは限らない。そのような有能な技術者は主任になることによって、何も生産しない無能な人間となってしまう。仮に主任として優秀であったとしても、更に昇進を繰り返し、部長や役員や社長となった結果何も生産しない無能な人間となってしまう。いずれにせよ、人は何も生産できなくなる、無能とされるレベルまで昇進をするのである。そしてその結果、階層社会は無能な人間ばかりとなってしまう。それでもその社会が成り立つのは、まだ無能レベルまで昇進していない、昇進途中の人間が生産を行っているからである。
     なるほど、確かに。読めば納得してしまう法則だ。そしてそのような例は、僕の身の回りにも多い。そして、この本では、その法則の説明だけでは終わらない。そのような無能レベルに達することが無いように、現在の仕事を遂行する上で支障が出ない範囲での無能さをPRすることをすすめている。また、その教えを人類自体にも適用して、無理をして宇宙旅行をする必要は無く、地球で充実した生活できるようにすればよいではないか。とすすめてもいる。
     社会を皮肉った軽い内容の本という印象を持ってこの本を手に取ってみたのだが、読んでみるとなるほど納得という感じ。そして著者は、これを階層社会学と称している。とはいうものの、肩の凝らない本であることも確かなので、気楽に読むことができた。

  • 内容は皆さんレビューの通りでした。階層社会にどっぷりな方には一読の価値がなくにはない。
    欲をいえば、行動経済の観点を取り入れると、意識的無能の価値が説明しやすいようにも感じました。

  • 内容は階層社会学というべきでしょうか?
    前の会社の同期に薦められたもので、
    事前に少し内容を知っていたのですが、面白かったです。
    文章がいかにも欧米の断定的な書き方な、それっぽい書き方なので、
    内容がつまらなかったら最後まで読めません。お勧めです。

    ピーターの法則とは
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

    有能な人間=昇進できる
    無能な人間=昇進できなくなる

    という単純な考えなんですが、
    無能に達している人間が世の中にあふれているということです。
    昇進して、元の地位に戻るってことはないですからね。例えば、

    現場で主任クラスでバリバリ働いていた人が、
    課長になった途端、調和がとれず、能力が認められなくなった(=無能になった)。
    この人は課長から降ろされることはないが、部長になることもない。
    なので無能になった状態で働き続けるしかない(=終点到着)。

    そして例外なく全ての人が終点(無能レベル)に達する。
    世の中の仕事ははまだ無能レベルに達していない、
    昇進の余地があるもので遂行されている。

    あくまでピーターさんは「無能=悪」という言い方はしてません。
    人間が学習して能力が伸びる点や、環境に適応する点が
    あまり考慮されていませんが、それにしても鋭い切り口だと思います。
    成功すること=無能になること、近づくこと。ということですからね。
    皆さんも周りを見渡せば終点に・・・・

    いや、当てはまらない人もいるよ!と思われがちな例が、
    水平移動と強制上座送り。肩書きや地位だけ変わっても、
    その人が無能であることは変わりません。
    これらはすでに無能レベルに達しています。

    また逆に無能なYesマン(=職業的機械人間)が昇進するじゃないか!といのは、
    その人を評価したのは誰ですが?上司が無能だからです。
    無能レベルに達した人間はアウトプットではなくインプットで評価します。
    インプットとは、どれだけ自分のまたは組織の都合に従うかなど。(礼儀正しいか?規則は守るか?
    なのでスーパー有能人間も歓迎されません。
    アウトプットでは評価されなかった場合、
    上司の指示や都合をはみ出して結果を出してしまうわけですから。

    「有能か無能かは、見る人次第で変わる。善悪の観念もそうだし、美意識だってそう。
    ついでに言えばコンタクトレンズもそうだ。どれもこれも見る人の眼のなかにあるんだから!」

    上記の一文はまさに「評価」そのものの難しさの的を得ていると思います。

    この法則が成り立つとすると、無能レベルの一歩手前で止まりたいですね。
    その手段を「創造的無能」と定義しています。
    わざと仕事や家庭など、全く関係ない部分で無能ぶりをアピール。
    実際の例で、

    社長の駐車スペースに駐車して出勤する。

    こんなやついたら面白すぎるんですがw
    でも数回なら笑えるけど、しょっちゅうやっていたら、
    明らかに昇進できなくなりますね。

    また、自分のすぐ上に無能レベルに達した人間(漬物石)がいた場合は、
    それをどかすのはまず無理なので、他の梯子(ルート)から上りましょう。
    またはパトロンに上から引き揚げてもらいましょう。とのこと。
    無論、無能レベルに到達するのが早まる可能性も増えますが。

  • ピーターの法則で学ぶ「壁は乗り越えるほどに強くなる理由」 - 読んだものまとめブログ http://t.co/gR3OltF

  • 出版社/著者からの内容紹介
    隠された真実を身もふたもなく暴くユーモア社会学の奇書にして、組織で生き残るための知恵を説く人生のバイブル。
    「組織において人はおのおのその無能レベルまで昇進する」。ということは、「組織はいつかすべて無能な人々の集団となる」。だから、賢いはずの人々の集団が考えられないようなヘマをしでかす。無能レベルの手前で踏みとどまろう。そうすれば誰もが有能でいられる。世に「法則」は多いが、「ピーターの法則」ほど鋭い法則はない。



    自分も無能に向かってるかなぁ・・・
    無能になったのを気づけるような冷静さは失わないようにしたいなぁ・・・
    なんて考えてしまいます♪

  • 「ポジション < 能力」の間は人は昇進を繰り返すが、「ポジション > 能力」になってしまうと昇進できなくなる。
    この論理が働く結果、企業内には、「ポジション > 能力」の無能人間ばかりがはびこることになる。

    無茶な昇進はさけたほうがいいよ、という主張。

  • 人は階層型組織の中で無能になるまで昇進する。

    実に皮肉のような話。

    しかし、まじめに読んでいくと納得せざるを得ない部分が多々有る。

    今の立場で実績を残せば、次の立場へ昇進することが出来る。
    次の立場でも実績を残せばさらに次の立場へと昇進することが出来る。
    これを繰り返して最後には実績を残せない立場で昇進は止まる。

    かいつまむとこれぐらいの内容だが、本書ではそれに対する反論に対してしっかりと反論している。

    その中で出てくる「創造的無能」という振る舞いがある。
    その無能になるための「成功」である昇進を防ぐために無能であることを周囲に巧みに見せる、という行動だ。

    本書の終わりにはこれが人類を救う、とまで書かれている。

    夢が無いようではあるが、その夢のために身を滅ぼすのみならず組織を滅ぼすようでは本末転倒となる。
    割り切りを学ぶためにも必要な一冊。

  • 人は昇進し続けて、やがて無能の領域に達する。本人に能力があっても、昇進出来るわけではなく、引き上げてくれる人次第である。現代における階層社会について、人間が無能になってゆく事を説いた本で全てに当てはまるとは言えませんが、ある程度の割合で共感&納得出来る法則です。知っておくと、上司の扱い方に応用出来ます。

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