池上彰の新聞勉強術

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 52
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478761045

作品紹介・あらすじ

新聞をただ「読むだけ」ではもったいない!たとえば関心のある記事を切り抜く、新聞記事をヒントに企画を考える、思わず引き込まれる文章を熟読することで自分の文章力を高めるetc.。こうした方法で、もっと新聞を有効活用できるはずです。さっそく著者が新聞を有効に活用している"勉強術"について、ご紹介しましょう。

感想・レビュー・書評

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  • 新聞の面白さを余すとこなく紹介した本です。

    また新聞を購読したくなりました。

    3年前に読めない新聞がうずたかく積まれていたのを週末にせっせと読んでいて、こんなに時間に追われたら、好きな読書も楽しめんと辞めた新聞。

    新聞の読み解き方から、新聞を活用した文章の作り方まで池上さんらしく、わかりやすく解説してくれます。

    この本は僕の新聞熱を再び燃え上がらせそうです。

    このまま勢いで行くと元の木阿弥。

    ちょっと寝かせて考えよ…。

  • 池上彰の新聞勉強術 2006/9/14

    メディアリテラシーを身につける事ができる
    2010年10月6日記述

    2006年出版の本。

    新聞の作られ方からテレビ局との関係や報道される記事がどう影響しあい、実際にどのようにつくられるか、新聞記事の主張と事実の違いの見分け方など丁寧に解説している。

    ただ本書終わりに紹介される池上彰氏のように切り抜き記事をまとめ抜く作業は日本の住宅事情や個々人の時間の都合上、簡単にマネできるものではないのでその点は差し引いて読む必要はあるが、全体として読み終わった後にすっきりした感覚が残る。

    書籍でも罵詈雑言の嵐のような書き方で読む者をうんざりさせる本も出回る中、池上彰氏の書籍は氏の書籍という事だけで安心して手に取れる。
    日本の新聞社、放送局の事情などについても知りたい方は一読してみると良いだろう。

  • やっぱり、ゆっくりと新聞を読む生活がしたいなぁ。 
    これは2006年の本なので、スクラップ方法はその後変わったのでしょうか?
    デジタル時代にあわせた新聞を読み込む方法を確立したいです。

  • 新聞からどのように情報を得るのか、どういったことを念頭にいれて読めば『文字を追うだけのルーチンワーク』から脱却できるのか。実際の記事を例に、それらを解説した本。
    どの新聞を読んだらいい?
    夕刊はとらなくてOK?
    どこをどう読めばいい?
    いろんなメディアがあるけどどう使い分けたらいいかわからん!
    といったことがメイン。それに加えて、新聞ってどうやって作られてるのか、といった知識も。
    特に良かったのは『「微妙な表現」の正しい読み解き方』。
    この本を片手に新聞を読めば、少し上の視点からニュースを読めるようになるだろう。

  • (20090506〜20090508読了)
    ・ネットになく新聞だけに掲載される情報もある。P6
    ・新聞をとらない若者が増えている。テレビ、ラジオ、ネットの情報にもそれぞれ利点があるが、気軽に手に取って好きな時間に好きな場所で自由に読む事が出来る新聞は、とても便利て有効。P7
    ・参考「20代で始める『夢設計図』」(熊谷正下寿:IT企業の代表)の中で、「新聞は仕事の教科書」だと書いている。P10
    ・1社の新聞だけでなく、色々な会社の新聞と読み比べてみる事を薦める。P11
    ・なるべく新聞を読み比べる。そして違いを認め、「自分はどちらの記事を評価するだろう」と考えてみると、自分の「ニュースを読む力」が高まる。P28
    ・「インフォーメーション」、つまり単なる情報を「インテリジェンス」=知恵に高める為には情報を分析する能力が不可欠なのです。自分なりに分析し、自分に役に立ててこそ価値が高まる。P33
    ・夕刊は「国内の午前中のニュース」と「海外の最新ニュース」で構成される。夕刊にしか載っていないような情報もある。P45
    ・社会問題という側面を強調するのが一般紙、経済的側面から分析するのが日経。P56
    ・日経新聞の問題点。どうしても企業寄りになりがちで日本経済全体について、あまり悪いニュースが出なかったり、出ても扱いが小さかったりす。P59
    ・新聞を効率的に読むには、まず見出しをざっと見て、次いでリードを読み、興味があったら本文に目を通していけばいい。P67
    ・文章力をつけるために、文章を丸ごと写して原稿用紙に書いてみるという方法を取る人もいる。P68
    ・印刷工場にもっとも近い東京都区部に住んでいる人が一番遅い版(新しい情報)を手に入れる事が出来る。P80
    ・新聞には「事実」と「意見」の両方が盛り込まれている。鉛筆やマーカーで先を引きながら、どこまでが「事実」で、どこが「意見」「予測」なのか、分類してみるのも面白い。P86/P90
    ・新聞記事の信頼性を探る手がかりとしては、記事の最後にある「記者名」に注目する。
     日本経済新聞・・・経済:田勢康弘、株式:前田昌孝、金融:滝田洋一、外交:伊奈久喜、人生論:足立則夫など。P101
    ・記者会見には3種類、「正式な記者会見」「オフレコ」「完全オフレコ」。オフレコは「政府首脳が・・・」などと名前を隠して、完全オフレコは、そこで聞いたことは一切書いてはいけないというルール。P105
    ・新しい情報に接した場合、5W1Hで整理しながら要点をつかんでいく必要性が大事。P112
    ・書籍広告。いまどんな本が出版され、どれがよく売れているかを常に見ておくと、今の時代に求められているテーマ、人気があるジャンルがわかってくる。本は世の中のニーズや考え方を映す鏡。また日曜日の新聞には書評欄がつき物。P125/P127
    ・大手の書店では新聞の書評欄をいつもチェックしていて、「書評欄で取り上げられた本」というコーナーを設置している所もある。P128
    ・自分で持っている情報に自身がもてない人は中傷的な表現になり、自信のある人は具体的な説明をする。P135
    ・広い視野を形成するには複眼的思考が大事。違った角度からものを見る習慣をつけ、ときには問題意識を持ち、得た情報から自分なりの考えを持つ。こうした本当の意味での情報力を身に付けることが生きていく上で非常に重要。P136
    ・新聞で勉強しようとする限り、社説ばバカにできない。今問題になっている事について、「どう考えたらいいのか?」「どこから考えていけばいいのか?」のヒントを与えてくれるのが社説だから。P154
    ・毎日はとても民主的な新聞。人間の意見は様様、社内でも社説に対して違う意見を持人もいる。毎日の「記者の目」では社説に違和感を持った記者が提案して、社説に対する批判意見を書く事ができる。会社はそれを容認というか、むしろ推奨している。P164
    ・海外ニュースでは海外メディアのホームページを。「ニューヨーク・タイムズ」「ワシントン・ポスト」「インターナショナル・ヘラルドトリビューン」イギリスの経済誌、「フィナンシャル・タイムズ」、世界の新聞記事をテーマ事にまとめている「ワールドニュース・ネットワーク」。P182
    ・メディアミックス新聞術→?テレビニュースで亜茂名ニュース項目を確認。?気になったニュースを新聞記事で熟読。?ニュース速報はネットでチェック。?もっと詳しく知りたいもの、理解を深めたいものは、送れて取り上げられる週刊誌や月刊誌、専門の経済史で勉強。P183
    ・社説を書く人たちは「論説委員」と呼ばれている。長年、記者経験を積んだ人たちがこのポストに就く。NHKでは「解説委員」。P192
    ・分類してスクラップにしたものを後から見返してみると、いつのまにか自分が本当に興味がある事が何なのか、興味がどういうところに向いているのか「自分探し」をする事ができる。P223
    ・思いついた事、頭の中で整理した事を紙に書いていく。書くことで思考が整理され、論旨が方向付けられる。P233
    ・記事は原則として最初に結論から始まる。それは読者には忙しい人が多いので、じっくりと文面を読む時間がない。新聞は一番伝えたい事を最初に書き、二番目に大切な事を書き、そしてじっくりと読む人のために「背景」を書くというスタイルになっている。P244
    ・もっとも身近にあって、色々な角度から材料を提供してくれるメディア、それが新聞。P249

    本書は、「新聞をただ読むだけではもったいない!」から新聞を有効活用し、どのように勉強するかを紹介しているものです。今まで気づかなかった新聞を作る側の事情や状況を見る事により、読み方が変わると思います。
    また記事で使用している文章表現にも、その事情が色濃く現れており、それを想像する事により表の意味だけでなく、裏の状況も予想する事が可能になり、より一層楽しく読む事が出来ると思います。
    これを読む前までは、各新聞社のホームページや「あらたにす」での各新聞社の比較記事を読む事でまかなう事が可能ではないかと仮定していたのだが、改めて紙としての新聞の有効性とその効果を想像し、魅力あるものだという事を認識する事ができました。

  • ▽記事の読み方、速読術、メディアミックス活用、文章力、要約力、スクラップ情報整理から自分探しまで、新聞の徹底活用術とは。本書では、新聞記事の読み方から情報収集・整理術、文章力の鍛え方など、新聞を最大限に活用する“勉強術”について紹介。
    ▽NHKの人気ニュース番組「週刊こどもニュース」の元キャスターで、現在はジャーナリストとして長年ニュースの現場に携わっている池上彰氏。年間300冊もの本を読み、朝、昼、夕、夜のテレビニュースは欠かさずチェック、自宅ではCNNを流しっぱなし、英字週刊誌も購読。新聞は一通りの全国紙に目を通し、フィナンシャルタイムズも購読。書店には1日3回足を運ぶという。このように膨大な情報量を扱う著書の、新聞の読み方と徹底活用術を伝授!

  • 東2法経図・6階開架:070/I33//K

  • 10年前の本だが、書かれている新聞活用法は、
    著者の近著とほとんど変わらず、一貫している。
    「政府首脳」「一両日中にも」
    など、新聞で頻出する表現の読み解きが面白い。

  • 筆者が新聞に対して思い入れがあるのはわかったが、それでももうネットの情報に比べて新聞のオワコン化を覆すのは難しいと思った。

  • 展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号 070.4//I33

  • 新聞は新書2冊分。
    オフレコは政府首脳が、、という形で名前を書くして報道する。完全オフレコはそこで聞いたことは一切書いてはいけないというルール。
    広い視野を形成するには複眼的思考が大事。違った角度からものを見る習慣をつけ、問題意識を持ち、得た情報から自分なるの考えを持つ。こうした本当の意味での情報力を身につけることが生きていくうえで非常に重要。

  • もっと早く読んでおくべきだった本。新聞を読むことの大切さを実感しました。

  • 新聞は何のために読むのか。
    天気予報、番組表、雑誌広告チェックのためという人も少なくないはずだ。
    そしてたいていの方はずっと同じ1紙を読み、加えても日経かスポーツ紙を読む位だろう。
    それでもいい。それでも新聞から多くの情報を吸収できる方法がある。
    著者は元NHK記者、キャスターのジャーナリスト池上彰氏だが、彼がいかに新聞から効率的有効的に情報を吸収しているか、その活用術が紹介されている。

    著者は記者時代、複数紙を購読し仕事上の関連記事だけをスクラップし始めた。
    その内、私的興味の記事もスクラップするようになり、たまったスクラップを見返してみると自分でも気付かなかった自分の趣味、志向に気付いたそうだ。

    読み方ひとつで見えなかったこと、見えてくることは他にもたくさんある。
    例えば読売新聞で白く塗り潰された週刊新潮の広告があり、実は読売スキャンダルのタイトル部分だったいう実例紹介があり、同じ事実でも新聞社によって論調が180度違うという事実は知っておきたい。

    他にも同じ日の新聞でも早番遅番で内容が違うこと、「政府首脳」「一両日中」など独特な用語の真意、記者クラブの意義と弊害、通信社(時事/共同)と全国紙の軋轢などなど新聞についての裏話的豆知識が豊富で、へぇそうなんだという発見が面白い。
    新聞は右利きの人がめくることを想定して左ページの右上に重要記事を掲載しているんだそうだ。

    新聞を読んで書く力を身に付けるということも参考になった。
    「つかみ」の工夫、起承転結の原則(新聞は逆起承転結)、記事を図解して再文章化することで身に付く理解力と説明力、要約力など。

    思考の鍛錬を助けプレゼン力を養う活用術があり、最も身近にあっていろいろな角度から材料を提供してくれるメディア、それが新聞なのだ。

  • 自己流で読んでいた新聞を、どの点に注目して読んでいけばよいのか
    勉強になる。
    授業でも紹介したい1冊。

  • 「微妙な表現」の正しい読み解き方(第3章)が特に面白かった!
    普段何気なく流してる「一両日中にも強制捜査に」とか「関係者の話(など)でわかった」に込めた記者の意気込み。

  • 070.4 イ 登録番号9538

  • 自宅ソファーで読了

  • 新聞はどれも同じでない。発行地域が変われば同一社でも違う。
    読み比べで真実が見えてくる。
    記者も人、誤報もある、など裏話的な読み物としては面白いが
    「勉強」するためのノウハウがもっとあると思って読んだが
    少し違ったかな?

  • 新聞の読み方について目から鱗でした。早速実践しています。

  • 読みやすかった。新聞の読み方が具体的に書かれていた。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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