巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 332
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478930656

作品紹介・あらすじ

M&A、証券引受、アービトラージ、損失先送りビジネス…国際舞台で暗躍する巨大投資銀行の実態とは?巨額の利益を貪る米投資銀行の手の内を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 投資に興味がある自分にとっては、面白いに加えて勉強になった気がします。でもこんな投資会社には個人投資家の売り買いなんてなんの影響もないんだなと感じました。では下巻へ。

  • 1

  • 初めて読んだ金融小説。
    80年代から2000年前半までの激動の金融業界を生きたInvestment Bankerの話。日本の未熟な金融市場を食い物にして稼ぎまくり、サラリーだけで長者番付に載ってしまう外資社員が登場するが、フィクションであってもモデル人物が実在する前提で読むと面白い。主人公の外資・内資への転職、出世、出会い、成功、失敗を通じた生き様はリアリティがある。こちらも自称Investment Pharmerなんですが、なんかスケールが全然違います。

  • 壮大なスケールの、金融小説。裁定取引など金融用語もしっかりと解説されていて、金融素人の自分にも面白かったです。

  • ●内容
    ・銀行、外資証券、総合商社への勤務経験を持つ著者による企業小説。
    ・国内の都市銀行から外資系投資銀行に移った主人公の視点で、バブル前後の金融界を描く。

    ●コメント
    ○全般にウォール街の肉食獣たちの生態に迫っていて興味深い。仕事の目的が「カネ」と明確なので、迷わずに目的を追求するインベストメント・バンカーの姿。人種差別だ陰謀だと騒がれても一言で切り捨てる「バカじゃねぇの?この中に金儲け以外のことをやっている奴がいるっていうのかよ」

    「俺は朝起きて、顔を洗ったりメシを食べたりしながら、今日一日俺はどんなことをして、どんな展開になるかをすべてアンティシペート(予想)する。そうするとだな、全身にアドレナリンが流れて、だんだんと興奮してくる。その興奮状態で会社に行って、仕事に取っかかる。それがインベストメントバンクで生き残っていく道だ。…まぁ、俺もアドレナリンが流れなくなったときが、この商売から足を洗うときだと思っているよ」


    ・映画『ウォールストリート』の引用
    The point is,lades and gentlemen,that greed is good.
    Greed is right. Greed works. Greed clarifies,
    cuts throught and cathes essence of the evolutionary sprit.
    (皆さん、重要な点は、欲望は良いということです。欲望は正しい。欲望は役に立つ。欲望は物事を明確にし、道を開き、発展の精神を捉える)

  • 黒木亮ラブですが、これはかなり難易度高い、超専門的金融の世界。上巻はついていくのにやっとでした。業界の人が読んだらすんごい楽しいんだろうなぁ。

    P226 "Fed announced Two-Day System!" ニューヨーク連銀が市場の流動性を高めるため二日後の売り戻し条件付きで米国債を買い上げることだ。

    P285 文化の違いは口で説明してもなかなか理解されない。相手が自信家である場合はなおさらだ。

    P322 東欧では外国人は法律上土地を取得できない。

    P403 ワラント債は発行会社の株式を予め定められた価格で買うことができる新株引受権のついた社債である。券面の左側が社債、右側がそれと同学年の株式を買いつけられるワラント。左右を切り離して別々に売買できる。

    P409 調印式は印紙税がかからない香港で行う。

    P438 LBOは被買収企業の資産を担保にして買収資金を調達する方式。

  • 改めて読み直してみて。
    やっぱり惹き付けられるところがあった。

    金融の世界で外資にいかに遅れをとっていたかを思い知らされる。
    今はその差は縮まったのだろうか。。

  • 物語は1980年代の金融業界。
    桂木と笠伸と藤崎の日本人3人を主人公に、金融業界が発展していくさまを描いている。
    当時日本は高度経済成長期であり、何をしても儲かる、何をしてもうまくいく時代であった。
    そんな中、自分が失敗さえしなければよいと悠々とおもに商業銀行業務を行っていた日本とは対照的に、海外では投資銀行業務が発達しはじめる。
    3人はみなその海外で奮闘している日本人であるが、結果をださなければいつ首をきられるかわからないプレッシャーの中、様々な案件を手掛けていく様子が描かれている。
    裁定取引の仕組みや、デリバティブの話など、細かい部分でよく理解できない部分もあったが、全体的な話はとても面白く、引き込まれる作品であった。
    少々邦銀に対してネガティブな感情をもちすぎなのではないかとも思うが、実際には私たちが思っている以上に日本は立ち遅れていたのかもしれない。

  • 6/10

  • 金融を舞台に壮大なストーリーが広がる。
    登場する金融機関は偽名を使っているのにばればれ・・・だからこそ想像力がかきたてられて面白い!
    金融機関に勤める私でも難しい部分がありましたが、どんどん引き込まれてしまう。

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著者プロフィール

黒木 亮:1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2021年 『カラ売り屋vs仮想通貨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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