私の幸福論―「しあわせ」を感じる生き方

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479011842

感想・レビュー・書評

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  • さらっと読める本だったけれど、結局私の頭の中に残ったものは何だろうと考えてみると、最後の「求める幸福はひとりひとりが己の心の中に見つけるものだ」ということばだろうか。この年齢になってゆっくり考える時間ができ、この先どのように生きていくかを模索していきたいと思った。医師としてのあるべき姿を描き、また老化と老いは違うということ、体が老化しても心まで老いてはいけないということが作家が身をもって教えてくれている。この本ではないが、彼のことばで「命とは時間を使うことだ」ということばが印象に残っている。

  • どうよく生き、どうよく老い、どうよく死ぬか。

    『私は八十八歳を過ぎるころから、
    四季の移ろいに息をのむような感動を味わうようになりました。
    もう何十年も毎日眺めてきた庭の木々の姿であるのに、
    いままで目に留まらなかったのが不思議なくらい、
    すっかり心を奪われていることもしばしばです。』

    老いれば老いるほど、繊細になってゆく。
    そんな九十九歳になりたい。

  • 日野原さんの本を読むのは二冊目。図書館の「今日帰ってきたコーナー」にあり、目についたから借りたもの。いつもの優しい語り口で、わかりやすく書かれている。

    苦悩のときには「自然・時・忍耐」が最良の医者になる。
    人生に不条理はつきもの、喜びの感度を高くもつ。
    つらいときにこそ、あえて人を思いやる気持ちをもつことで、自分が救われる。

    老いや病気をマイナスと捉えない。一部ではなく全体として考える。)
    生きていく意味、可能性がなくなることこそが不幸であり、いつでも人は無限の可能性を秘めている、新たに創める。

    「まず終わりを考慮せよ。」byダ・ヴィンチ

    仕事にも、人生にも、子供への提示にもこの「終わりを考慮せよ」っていいなーと思って。

  • 医療に携わるものとして、生をうけ死に向かう1人として、感じるところがありました。

著者プロフィール

1911年山口県生まれ。1937年京都帝国大学医学部卒業。1941年聖路加国際病院内科医となる。学校法人聖路加国際大学名誉理事長、聖路加国際病院名誉院長、一般財団法人ライフ・プランニング・センター理事長などを歴任。予防医学の重要性を指摘し、医学・看護教育の充実、ターミナル・ケア(終末期医療)の普及に尽力。2000年には「新老人の会」を結成。1999年文化功労者。2005年文化勲章受章。2010年には国際コルチャック協会名誉功労賞受賞。2017年7月18日逝去。

「2022年 『2023年版『生きかた上手手帳』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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